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2006/07/18

パロマ事件、歴史は繰り返す

パロマ工業製の湯沸かし器による死亡事故が相次いだ問題で、同社と、販売元で親会社にあたるパロマは18日、経済産業省が指摘した17件のほかに、10件の事故が起きていたことが新たに判明、これらの事故で5人が死亡していたと発表した。

事故件数は計27件、死者数は計20人となった。さらに前回14日の記者会見で「修理業者などが不正改造していたのが原因で、製品自体に問題はない」としていた主張を一転し、安全装置の品質劣化による事故が含まれていることを認めた。

さて、この事件なんだけど、最大の問題は
「欠陥で死亡事故が発生する可能性がある事を知りながら放置した点」にあるだろうな。
ここ数年、コンプライアンスとか法令遵守とか声高に叫ぶ企業関係者が多くなる中で起きた事件だ。もっとも、事件その物は20年以上も前から起きていたのだけどね。

この数年の歴史をちょっと振り返っただけで、いろんな事件が起きていた。その中には今回と同様に企業が起こした事件もある。
山一證券とか雪印の牛肉偽装事件や三菱自動車のリコール隠し、他にも沢山あるけどね。

パロマの関係者はこれらの事件から何も教訓を得る事はできなかったんだろうな。
少しばかりの利益をあげようとしても、事件が発覚すれば会社が消えるほどのお金を使わなければならない皮肉な結果が待っている。
また、組織の中で責任の所在を曖昧にして、問題を先送りしようと考えていたのかもしれない。

だけど、社会的制裁は厳しいぞ、小さな会社が存続する事ができるかはこれからのがんばり次第だろうね。
似たような事故で昨年発覚した、松下の石油ファンヒーターの対応をすごかったからな。
テレビのCMで注意と回収を呼びかけるし、日本中の家、一軒ずつに注意を呼びかけるはがきを出したりしている。それでも2割ぐらいの製品が回収できていないらしい。
しかし、これだけやって出てこないのだから、もうしかたないよな。多分、もう廃棄処分されているだろう・・・なんて事を頭によぎるからね。
この事故処理で一体いくら松下は使ったのか、想像もつかないような金額だろう。

製造業に関わる人間なら、昔から言われる事だけど、問題解決の為のコストは製品製造の上流工程であるほど、安い。
逆に言えば、下流に行けば行くほど問題解決のコストは高くなる。今度の事件は最も下流で起きた事件だ。

事件の行方に注目しましょう。

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コメント

でも、上流行程で発見するのは難しいし、パロマの
場合設計ミスではなく、運用保守での不正な使用方法
なので、上流行程では防げません。

投稿: プロジェクトマネージャ | 2006/09/23 21:59

プロジェクトマネージャーさんこんばんは
不正改造については、上流工程ではないと思いますが
http://www.asahi.com/special/060717/TKY200607270734.html
朝日新聞やその他で報道されている、「ハンダ割れ」は開発段階で設計部門か品質保証部門が発見するべき問題ではないでしょうか?
(環境試験、耐久試験の結果はどうだったんでしょうね?)
仮に開発段階で見つけられなくても、92年の段階で原因に「ハンダ割れ」が指摘されているわけですから、設計変更により恒久対策を行わないのは設計部門、品質保証部門の問題だと思います。

組織の問題なので「上流」かと言うと当てはまらないかもしれませんね。

投稿: ASKA | 2006/09/24 20:20

ハンダ割れは、設計の変更が必要なものか分かりません。

出荷時に全品検査をするのは現実的ではないし、経年劣化による不具合は、性能保証期間以後の使用は自己責任という区切りを設けないと、無期限保証のような形では企業はやっていけないと思います。

投稿: プロジェクトマネージャ | 2006/09/25 00:26

プロジェクトマネージャーさん、こんばんは
>性能保証期間以後の使用は自己責任という区切りを設けないと、無期限保証のような形では企業はやっていけないと思います。

性能保証期間と言うのは通常言われる保証期間の事でしょうか?
それだと、多分1年ぐらいですよね。
しかし、製品のライフサイクルとしては開発から廃棄までが製品のライフサイクルですよね?
保証期間を過ぎたから、使用していて死亡事故が発生しても仕方が無いと言うのは企業の姿勢としてどうでしょうか?

もしその考え方が正しいのであれば、松下やパロマは回収などしないのではないしょうか?

最近話題のソニーのバッテリーもPC自体の保証期間は過ぎている物もあるでしょう?でも該当製品は全品回収してますよね。

保証期間を過ぎていても、製品が原因で重大な結果が予測されるような場合は企業の責任として対処するべきだと私は考えています。

逆に言えば、今回の事故が人命に関わらないような、軽微な故障であったならば、古くなった製品から順次廃棄されて、製品も市場から姿を消したでしょう。
それなら、誰もこれほど騒がなかったと思います。
口コミで「あそこの製品はあまりよくない」ぐらいの噂で済んだでしょうね。

投稿: ASKA | 2006/09/25 01:45

パロマ工業(現パロマ)製ガス湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で、平成17年に死亡した男性=当時(18)=の遺族が同社と修理業者、東京ガスに計2億円余りの損害賠償を求めた訴訟の判決が12月21日、東京地裁であった。
裁判長は「パロマは事故以前に点検・回収を行うことが十分可能だった」などとして、同社と修理業者に計約1億2千万円の支払いを命じた。

湯沸かし器事故をめぐっては札幌、大阪両地裁でも訴訟が起こされたが、いずれも和解などで終結。男性の事故ではパロマ工業元社長ら2人が業務上過失致死傷罪に問われ、執行猶予付きの有罪判決を言い渡した東京地裁判決が確定している。

裁判長は修理業者による不正改造を認定した上で、パロマについても「遅くとも、全国で事故が発生していた13年1月までに、再発の危険性を予見できた」と指摘。東京ガスについては「事故の頻発を認識できる状況になかった」として賠償責任を否定した。

パロマの話「判決を重く受け止め控訴しない方針だが、判決文を精査して最終的に決定する」との事。

再発の危険性を予見できたと言う事ですね。

投稿: ASKA | 2012/12/24 10:01

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