東京大停電の謎!その2
バックアップの死角。
停電事故の原因がわかってきた。
鉄塔には2系統の送電線が張られていたが、今回の事故では一番下の2本の線がダメージを受けていた。
片側に1系統ずつの送電路となっている。
この為、2系統の送電路が同時にダメージを受けてしまったんだね。
実はこの片方が本線、もう一方がバックアップのはずだった・・・・
設計思想としては片方の送電経路がダウンしても、もう一方のバックアップの送電経路で送電を継続できるはずだったんだが・・・・
今回はそのバックアップまでもが同時にダウンしてしまったと言う事だね。
とこの話を聞いて、日航機の御巣高山の墜落事故を思い出した。
ジャンボジェット機が墜落してしまった事故の直接の原因は圧力隔壁の損傷で制御系統が全てダウンしてしまった事だった。
ジャンボジェットは事故防止の為に制御系統は4重にバックアップされていた。
所が、実はこのバックアップの制御系統が機体後部で1箇所に集まる部分があった。
不運にも圧力隔壁の損傷の時にこの1箇所に集まる4つの制御系統が全て損傷を受けてしまった事が致命的となった。
結果、乗客乗員400名以上が死亡した。助かったのは4名だけだった。
今回の送電線事故も同じだ。本来バックアップとして本線がダウンした時に本線に代わって機能しなければならないバックアップも損傷を受けてダウンしてしまった。
実はこの問題点はずっと以前から問題となっていた。
分かっていて対処しなかったのか?
それができれば、と関係者は思っているだろう。
何しろ、鉄塔一つ建てるのだって相当な建設費が必要で、送電経路を全く別に2系統持つとしたら、私のような一般人には想像もできないような、巨額の建設費が必要になるだろう。
結局の所、コストの問題と言う事なわけだ。
この問題が本質的に解決されるのは、ずっと先の事だろう。東京に住む人はこんな時どうするか、考えておく必要があるかもね。
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