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2006/10/04

世田谷一家殺人事件再考その44

今回もモナザイトについて集めた情報をメモして置く。

1)ブラジル南部、大西洋岸のモナザイト
この地域にはモナザイトの「黒い砂」の層がある。モナザイトにはトリウム6%、ウラン0.2 ~0.3 %が含まれていて、海岸の砂のうち25~30%がモナザイトらしい。

海岸に遊びに行ってモナザイトがヒップバッグに入ったなんてのはスマートな説明だよな。

2)文部科学省の原子力規制室の出した通達にはこんな事が書かれていた。
核原料物質については、ラドン温泉器具などモナザイト(ウラン、トリウムを含んだ鉱石)などを利用した一般市販商品が廃棄され、一般の廃棄物処理施設において放射線を発生するものとして検知された例が報告されています。

廃棄には問題があるんだな。

3)2003/01/24の原子力安全課の「核原料物質の使用の届出について」の通達には
塗料に数%のトリウムを混入して使用している事例が記載されている。
また東京と神奈川の二つの事業者から原子炉等規制法に基づく核原料物質の使用の届出を受理した。と具体的な企業名が記載されていた。

4)東南アジアで産出されるペグマタイト系鉱石であるモナザイトの処理は,ふるくからわが国においても希土類元素の採取を目的としておこなわれていたのであるが,今日では,むしろ含ウラントリウム鉱石とみなされる傾向もあり,これを対象としての処理研究が相当多数の民間企業において,自己資本でおこなわれている。
 研究内容は酸溶解とアルカリ溶解の優劣,その後処理としてのイオン交換樹脂法,溶剤抽出法等の単独処理,または組合せ処理による諸元の検討で,現在,原子炉に使用しうる酸化トリウムが小規模でつくられている。

5)三菱マテリアルの敷地内から放射性物質が発見された事の調査報告書には
・戦前~戦後にかけてのモナザイトなどからのトリウムの抽出研究
・研究で使用したモナザイトを屋外で野積みにしていたことによるものと思われます。
こんな事が書かれていた。

6)モナズ石(モナザイト)に含まれる。トリウム232に高速中性子を当てると、トリウム233となり、これがベータ崩壊して、プロトアクチニウム233となる。これが更にベータ崩壊して、ウラン233となる。ウラン233は核燃料になるが、この一連の核反応による原子力利用はほとんど行われていない。

7)ウラン233は核兵器にはほとんど使用されていないらしい。

さて、ここまで調べてきたところで素朴な疑問が二つ浮かんできた。
A)犯人はなぜヒップバッグにモナザイトを入れたのだろうか?
B)モナザイトありきで調べているが、ヒップバッグから発見されたのはホントにモナザイトだったのか?

あとで考えてみるとしよう。

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