世田谷一家殺人事件再考その48
私はこの事件を考える時、二つの違った面がある事に悩んでいます。
それは、残虐な殺害方法とその後に家捜しをしてお金を奪っている点を上手く説明できない事です。
この点を説明するのがかなり難しい。複数犯人説と言うのもかなり説得力のある所なんだけど、単独犯でもこの点を説明できる説がいくつかある。
私は可能性が低いと考えていたのだが・・・
ずばり、週間現代説のようにメンタルに問題のあるタイプと薬物などによる酩酊、錯乱状態の場合だね。
キーワードに書いたけどある種メンタルに問題のあるタイプでは非常に低い確率だが、残虐で奇妙な事件が現実に発生している。
ただし、この場合はお金を盗んだ点がちょっと引っ掛かる。
次に薬物中毒などの場合だ。
この場合は侵入の直前、あるいは直後に薬物を摂取する。最初の長男殺害が絞殺だったが、その後薬物で興奮状態となり残虐な犯行を行う。そして時間が経過し、薬物からさめて平常心に戻り、金品を物色し現金を奪った。
この説はかなり説得力があると思うな。薬物中毒者の場合、普段まともに仕事ができない、けれど薬物を購入するお金が必要な為、経済的には困窮している事は想像できるからね。そして、遺留品の止血用のゴムバンドも意外に注射用に使っていたのではないか?とも思えるしね。
さて、説得力のあるこの説なんだけど、実際にどうか?と言うのは自信が無いんだよね。
理由は簡単で私が薬物中毒患者を見た事が無いからだ。
この説で疑問なのは、長時間現場に留まっているが、その間に禁断症状など出なかったのか?そして、遺留品の中に注射器やその他、薬物に繋がる物が無い事(しかし、警察が発表していないだけの可能性もある)
とりあえず、薬物中毒や覚醒剤中毒などについても調べてみよう。
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コメント
ご無沙汰しています。
モナザイトの件、興味深く読ませていただきました。
他、「チタン酸バリウム」「金属シリコン」「(微細な)ガラス球」…
一見とりとめもない工業素材の羅列ですが、次のキーワードと一緒に
ググってみると、なんと(それなりにですが)すべて関連があることがわかると思います。
そのキーワードとは、ある「技術」を指す言葉です。
「非破壊検査」
《材料内部の欠陥や表面の微小な欠陥を、被検査物を物理的に破壊することなく検出する検査方法のこと。外部から放射線や超音波などを照射したり、電流を流すなどの方法がある。》
文系のわたしには、各サイトを見ても詳細は理解できないのですが、上に挙げたすべての工業素材に関わりがあるようです。
ASKAさんも検索してみてください。
投稿: 迷探偵ニャンコ | 2006/10/27 23:53
文系なりに知っていることを書くと…
宮崎学がこの業界について何かで書いていたのですが、放射能関連の施設の保守など、かなり危険な業務も多いようです。
以下、あくまで「噂」ですが、
検査の技術や指導をするのは当然大卒理系ですが、「現場の作業員」は、リスクと引換えに収入を得ようという臨時雇いの方たちだそうです。また、彼らが、放射能の危険など、説明されていても十分な理解をせずに従事しているとも…被爆が原因と思われる病気の発生なども噂されたり、また、こうしたことから、労働者と会社のトラブルなどもあると言われているようです。また、こうした仕事に就く人々を斡旋する組織がある、とも言われています。
以上、「噂」であり、それがこうした業界への正しい見方であるとは思いませんが、世間ではあまり実態が知られていない特殊な世界のようです。
投稿: 迷探偵ニャンコ | 2006/10/28 00:08
ASKAさん 名探偵ニャンコさん 久しぶりです
↑の「噂」ではなく本当の話です。
JOC事故しかり、長野県辰野氏ほかモナザイト処理は・・・三菱マテリアルが子会社に処理・運搬等を行わせましたねぇ また、作業員は子会社が日雇い労働者を使いましたよ。 それもヘルメット・軍手・風邪用マスクといった軽装で・・・・自然界の1200倍もの放射線量が放出されているというのに・・・・自然界の1200倍というのは被爆線量(被爆する値)24時間です。 すなわち24時間モナザイト周辺に居ると被爆するという事なんです。
回収作業の状況写真は保管して有りますから間違いなどないです。
とか言っても・・・共同通信配信写真ですが・・・。
また面白い事に科学技術庁(現・文化省)は放射線量1200倍放出という事実を公表しなかったのですねぇ・・・事実です。 行政機関や大企業は危険性に関してはノーコメント・・要するに国民の生命だとか無関心だったのです。恐い話ですよね。真実か否かは国会図書館で調べれば一目瞭然!! 簡単なのは【毎日新聞 平成12年6月14日 夕刊1面と社会面】に掲載されていましたので確認を・・。
ではまた
投稿: 通りすがり2 | 2006/10/28 17:40
通りすがり2さん、お久しぶりです。
「非破壊検査」という名を冠した会社などもあるので、なるべく、曲解のないように書きました。
「原発ジプシー」という言葉もあり、この業種に不安定な形で従事している労働者の方の集団があるようです。
さて、本題に戻ると、私は以下の点で、犯人が「原発or放射性物質」との関連があるのではないかと思うのです。
それは「止血への異常なこだわり」ということなんですが…
このサイトでASKAさんは、犯行の動機から犯人像を描く、ということをしていらっしゃる。それによって犯人に近づくという方法がひとつあります。私は一方で犯行の行程の中に込められている、犯人の「日常行動」に迫ってみたいと思うのです。
犯罪というのは、犯人にとって「人生の大事」です。
この「大事」に向かってゆくにあたり、人それぞれ、普段の生活に根付いた、「大事」に向かう「姿勢」のようなものが特徴的に現れるのではないか、そう思うのです。
投稿: 迷探偵ニャンコ | 2006/10/28 23:55
さて、「それは穿ちすぎ」と一蹴していただいてもかまわないのですが、私の突飛な思いつきをお聞きください。
「犯人は、放射能被爆による、白血病か、もしくは『自分は白血病に罹っている』という妄想にとりつかれている人物」
ではないでしょうか。この事件の報道当初、注目された遺留品に「結ばれた黒いハンカチ」があります。これをもってカルト狂信者の仕業との推理がありましたが、のちにこれは「止血」のため犯人が結んだもの、と判明しました。確かこのハンカチは3枚あったと思います。さらに、話題となっている「止血帯の破片」です。この情報はソースが明確ではないのですが、これが犯人が持ちこんだものとすれば、さらにその目的が薬物の使用ではなく、正しく止血であるとしたら、あまりにも犯人は「止血」ということにこだわりすぎではないでしょうか?凄惨な犯行現場でありますが、こうした現場で犯人が丹念に止血処置をした例はあまりないのではないでしょうか。
良く知られているように放射能被爆の影響で白血病に罹患すると、血液の凝固が頻繁におこります。その一方でこれを抑えるべく、血小板が大量に使われ、今度は逆に出血がとまらなくなります。現在の医学では出血死ということはほとんどないようですが、犯人はこうした危険をいささか異常な意識でとらえており、「止血」ということに対し、ハンカチで応急処置し、さらに止血帯まで持ちこんだとは考えられないでしょうか。
投稿: 迷 | 2006/10/29 00:13
非破壊検査についてもう少し書くと、
「(微細な)ガラス球」は、実際の検査の場合に検出されるのではなく、検査機器の性能を試すために、微細な鉄球、ガラス球(直径0.5mm以下)の検出をやるそうです。
「チタン酸バリウム」「金属シリコン」は実際にそれらを検出する作業があるようです。検査の対象は原発ばかりではなく、精密部品の工場などのほうがむしろ現場として多いようです。
「モナザイト」のある現場を含めて、いくつかの現場で働いた犯人が、たとえば「手袋」などをヒップバックに入れていたため、複数種類の微細粉末が残ったということは考えてもおかしくないと思うのです。
最後になりましたが、週刊誌などで話題になるような事実があるかもしれない一方で、「非破壊検査」の現場の多くはきちんと安全管理がされていることも書き添えておきます。
投稿: 迷探偵ニャンコ | 2006/10/29 00:27
にゃんこさん、通りすがり2さん、こんにちは
非破壊検査の件、本編でも紹介させていただきました。
ガラス球がここで繋がるとは思いませんでした。
まだ、なんともいえませんが、新たな発見だと思います。
白血病の件は、モナザイトを扱っていて白血病になったと妄想したと考えたと言うのもありそうですね。
投稿: ASKA | 2006/10/29 12:47