« 杉並親子殺害事件の謎!その8 | トップページ | 岩手母娘不明事件の謎!その17 »

2007/03/05

茨城女子大生殺害事件の謎!その14

いよいよ事件のシナリオについて考えてみます。
まずは、事件の要点を挙げておきましょう。
A)被害者は外出したのか?(有無)
B)外出した場合、外出の方法は何か?(徒歩、自転車、車)
C)自転車を移動したのは誰か?(犯人、第三者、被害者)
D)部屋の鍵は無くなっているのか?
E)鍵が無くなっていたとしたら、その理由は何か?

この事件を推理する場合にはこのあたりについては説明できるようにしなければならないね。

事件のシナリオは幾つか考えられます。それらを一つずつ書いてみようと思います。

まず、今回は犯人の行動が全て自分が逮捕されない為の偽装だった場合です。
1)犯人は事件当日、被害者に携帯電話のメールを送り0時頃、自宅に呼び出した。

2)被害者は自転車で犯人の家へ出かけた。
財布、眼鏡を持たなかったのは朝には戻るつもりだったし、犯人の部屋から外出する予定も無かったから。そして携帯を持たなかったのは部屋にいる通報者から電話が掛かってくる事を避ける為。

3)犯人の部屋で犯人と会う

4)その後トラブルとなり犯人に殺害される。被害者はこの時、全裸だった。
殺害場所は犯人の家、またはラブホテルなどの屋内(車の中ならジャージを履かせる必要が無い)

5)犯人は全裸の遺体に上着とジャージを着せて、車に運びそのまま遺棄現場へ運ぶ。

6)このまま遺体の身元が割れれば自分が疑われると思い、身元を隠す為に遺体の首の切断を試みる。(この時、上着と靴を脱がせて車に乗せる)

7)しかし道具が無く切断を断念する。

8)その後、方針を変更して犯人像をミスリードする為に通り魔に見せかける為、胸などを切りつける。

9)そのまま湖に流す為に遺体の上半身を抱えて岸まで引きずる。
この時、ジャージが脱げかかる。そしてこれは単独犯を意味する。複数犯なら遺体は上半身と足を持って運ぶはずだからジャージが脱げる事はない。

10)遺体を流して自宅に戻ると犯人は、被害者の自転車がある事に気付く。

11)被害者の自転車が自宅前にあったのでは疑われると思い、車に乗せて資材置き場に放置する。

12)そして、この頃には犯人も落ち着き、メールを送っている事を思い出す。

13)被害者の持ち物にも携帯は無かった。

14)犯人は被害者の部屋にある携帯のメールを消す為に自転車の鍵から部屋の鍵を外して持ち去る。

15)被害者のアパート付近で様子を伺い、部屋が無人になるのを待って、部屋に入り、メールを削除した。

全ての行動が偽装だとしたらこんな所だと思います。携帯メールの他にもメモや日記など犯人に繋がる情報かもしれないね。通話記録だけなら内容までは分からないので、何か言い訳が出来たはずだし。

この説の問題点は「犯人が被害者の部屋を見張っていたはず」と言う点です。
事件当日の午前中に不審な車や人物が被害者のアパート付近で目撃されていれば、この説もそれなりに説得力を持つと思います。

犯人像としては
・顔見知りの単独犯
・車を持っている。(可能性は低いがバイクの可能性もある)
・被害者の家から自転車で数分でいける距離に犯人の家がある。
(雨の中自転車で出かけているからね)
・殺害現場が犯人の部屋なら犯人は一人暮らしの可能性が高いかな。
(被害者の交友関係は警察が洗っているはずで、それでも容疑者が出てこないのは犯人にアリバイがあるか、アリバイが無くても不自然ではない場合だろう。つまり一人暮らしで部屋で寝ていたと言う事じゃないかな?
殺害場所がホテルなら家族との同居もあるかもしれない)

次回も別のシナリオを考えてみます。

|

« 杉並親子殺害事件の謎!その8 | トップページ | 岩手母娘不明事件の謎!その17 »

コメント

「メール消去」の件ですが、そもそも、それで警察の追及を逃れられるのか、という点が疑問でいろいろ調べてみたのですが…

1)通信事業者は一定期間、通話記録を保存しており、警察の要求があれば開示する。ただし、通話の「内容」の部分については、どの程度、どの期間保存しているのか明確に言及しない。確実なのは発着の有無、時間、場所(アンテナ位置)。
2)以上に関しては「メール」であってもまったく同様。

問題は被害者の「受信した」相手の情報ですが、これは以下のような記事から推測すると、仮にメールが消えても通信事業者の側には記録があると考えられます。

こんな記事を見つけました。

>婦警の携帯記録を不正入手
>2004年の記事より
>愛知県警は30日、小牧署生活安全課の巡査部長(40)が、交際していた女性警察官の携帯電話の通信記録を不正に入手していたとして、巡査部長を虚偽有印公文書作成・行使と公務員職権乱用の疑いで書類送検、同日付で懲戒免職処分にした。
>当時の小牧署長ら上司4人も本部長訓戒などの処分とし、女性警察官も戒告の懲戒処分を受け、同日付で退職した。
>県警監察官室によると、巡査部長は女性警察官がほかの男性警察官とも交際していることを知り、昨年12月から今年2月にかけ、女性警察官の携帯電話の発着信記録を調べようと、小牧警察署長名の捜査関係事項照会書を作成し、3回にわたって電話会社に提出、25件の個人情報を不正に入手した疑い。

警察がきちんと捜査していれば、被害者携帯のメールが消されていても、被害者の受信記録は残っているはずです。

投稿: 迷探偵ニャンコ | 2007/03/05 22:03

以上の点を考えると、「例の通報者」以外にこの時間帯に被害者の携帯にメールを送った人物は特定される…
この人物を警察がマークしないわけはないと思うんだけど…
茨城県警評判悪いけど、そのくらいはしてると思うんです…

それから、すいませんASKAさん、「世田谷一家殺人事件再考その69」に同じ内容二重投稿しちゃいました。お目ざわりでしたら消してください。

投稿: 迷探偵ニャンコ | 2007/03/05 22:11

なるほど、電話機の記録を消しても電話会社には記録が残っていると言う事ですね。
この事件は遺体が発見されたその日に身元が判明しているから、警察がメールの内容は警察は掴んでいると考えれば、警察が追求しているはずですね。

この説はちと可能性が薄そうですね。

投稿: ASKA | 2007/03/05 23:20

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 杉並親子殺害事件の謎!その8 | トップページ | 岩手母娘不明事件の謎!その17 »