会津母親殺害事件その18
殺人などの非行事実で家裁送致された少年の最終審判が26日、福島家裁会津若松支部であった。
裁判長は「完全責任能力はあるが、比較的軽度の精神障害が認められる。十分な治療と継続的な教育を施す必要がある」として、医療少年院送致の保護処分とする決定をした。また、医療措置終了後は「(犯罪傾向が進んだ少年のための)特別少年院に移送するのが相当」との処遇を勧告した。
裁判長は、
長男には障害により、高い知能水準に比しての内面の未熟、限局された興味へこだわる傾向、情性の希薄さ、他者への共感性の乏しさなどの特質があり、対人技術に乏しく、周囲への対処方法が分からず混乱したり、時として自分の劣等感を刺激され不満等を覚え、これを蓄積する傾向がある。
視覚刺激に対する興奮性反応の高さも認められる。
長男は、高い知的水準や運動能力を有し、周囲から問題のない子として受け入れられ、母をはじめ周囲の大人による必要適切な介入を得られなかった。
むしろ長男は中学2、3年生ごろ、他者と距離を置き表面的な反応で周囲からの刺激を回避できるようになり、問題性改善の機会をますます失った。
長男は、このころから対人技術の不全から来る不満等を発散させるため、死体写真や猟奇的漫画に接して興奮し、殺人・解体願望が芽吹くようになった。
高校進学による環境の変化の中で、友人を作ることに挫折した上、自己評価を低めていき、不満や寂しさなどを発散する場として、殺人・解体の空想に傾倒していった。
インターネットに耽溺するようになって、他者との現実的な接触のない昼夜逆転の生活を送るようになり、最終的には不登校になった。このような生活は情性の希薄さや共感性の乏しさを更に際立たせ、長男は将来への不安などから自棄的な気持ちを強めていった。
不満、不安などのはけ口としての殺人・解体願望は飛躍的に高まり、ついには臨界点を越え、非行に至った。
これからの教育を考えなくてはならない結果となったね。
殺人・解体願望があり、興奮したとあるので、「快楽殺人」だったと言う事になるのかな。
そして、一番の驚きは優等生とされた、中学2、3年の頃から既にメンタル面の問題が芽吹いていたと言う事なんだよね。
成績が優秀だとしても、人間的に問題が無いとは言えない。
と言う事なんだよね。
成績はあくまで学業を測る尺度であって、人格や人間性を測る尺度ではないと言う事なんだね。
これは教育の現場では、かなり衝撃的な事なんじゃないかな?
学校関係者や両親にしても、「成績が優秀だから大丈夫」はまったくの根拠が無いと言う事だからね。
あの、タリウム事件の少女も成績は優秀だったしね。
成績で人間は測れないという事を受け止めなければならないね。
それから、快楽殺人として、長男は動物虐待をしていないようだ。
ただし、単純に報道されていないだけで、目立たないような動物虐待は起こしたいた可能性はあるけどね。
これらの事から考えると、長男の変質に気付く事ができたのは、家族だけだったのかな?
学校は不登校になり、友人もいない長男の嗜好を知る事ができたのは、猟奇的なマンガが部屋にある事を知っている家族だけだろうな。
それも、長男が隠していたとしたら知る事も難しいかもしれないけど。
最後にこの事件の分析というか推理についての反省を書きます。
私はこの事件について二つの可能性を考えていました。
一つは「快楽殺人」二つ目が「間接自殺」でした。
間接自殺は自暴自棄になって死刑になろうとショッキングな事件を起こしたと考えたのです。
しかし、今回の報道をみると、自暴自棄になっていたと言うのは想像した通りでしたが、間接自殺までは言及されていないね。
考えすぎだったようです。
そして、快楽殺人に対しての疑問として、
短時間に快楽殺人者になれるのか?と言う疑問がありましたが、優等生だった中学時代からその傾向があった可能性を考える事ができませんでした。
外面的な報道を疑う事ができなかったのは反省点ですね。
また、快楽殺人と自暴自棄を結びつけて考えられなませんでした、まだまだ修行が足りませんね。
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コメント
Aska-san:
Good one. Thank you.
I don't think your original second theory isn't entirely wrong. I read in a number of books that killing a parent could be considered as a suicide by proxy. This boy didn't take his own physical life but he practically destroyed it. I only wish there was a way to detect and save him and his family before it was too late.
投稿: Mako-chan | 2008/03/01 05:16
Mako-san こんにちは
日本では最近、このような子供が親を殺害する事件が増えているようです。
防ぐ方法を全体で考える時期に来ていると思います。
ちなみに、Makoさんのコメントを意訳すると
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よいもの。どうもありがとうございました。
私はあなたのオリジナルな2番目の説が完全にダメだと思いません。
私の読んだ多くの書籍には、親を殺すことは自殺の代わりだと書かれていました。
この少年は自殺は出来なかったけれども、実質的に彼の人生を破壊しました。
私は手遅れになる前に彼と家族を救うための方法が見つかって欲しかったと思います。
投稿: ASKA | 2008/03/01 11:11
興味深い洞察ですが、答えは簡単。
これと同じケースです。
ハイジャック ssri - Google 検索
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投稿: ko | 2011/06/01 08:56