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2008/03/30

小石川家族殺傷事件

3月28日午前0時15分ごろ、民家から「隣の家で家族が刺される事件があった」との110番通報する事件があった。

警視庁富坂署員らが東京都文京区小石川の製本工場兼経営者宅に駆け付けたところ、6人が腹などから血を流して倒れており、救急車で病院に運ばれたが、3人が心肺停止の状態という。

事件があった民家は7人家族で、駆け付けた捜査員に対し、この家の43歳男性が「自分がやった」と話したという。

男性によると、刺したのは、両親と妻、長男、二男。男性も腹などにけがをしている。心肺停止になっているのは、両親と妻。ほかに男性の長女がいたが、隣家に逃げて無事だったらしい。

現場は小石川植物園から南に300メートルの住宅街。

容疑者は、数カ月後に大得意先の製本会社が埼玉県に移転することで「仕事が減ってしまう」と悩んでいたらしい。
このため自身の工場も埼玉への移転を計画したが、74歳父親が寝たきりで「環境を変えられない」として断念したようだ。
(創業者の父親は文京区での事業継続にこだわり「父と意見が合わない」と取引先の担当者らにこぼすこともあったという。)

最近は、従業員に「給料が下がるかもしれない」「手当を削らしてくれないか」とこぼすようにもなっていた。

同業者の男性(42)も「社長(容疑者)は『埼玉に移転しようと下見に行ったが、家賃の関係でうまくいかなかった』と話していた」と話す。また、自宅近くにマンションが建ち、「製本作業の音がうるさいと言われ、この場所に居づらい」と悩みを打ち明けていた。

従業員男性も「そばに新しくマンションができるという話もあり、『荷物の搬出入が難しくなる』『騒音問題もある』などと困っていた」と話した。

この得意先の従業員によると、容疑者は事件前日の27日夜、「別の得意先も廃業してしまうらしい。やっぱり、埼玉についていったほうがいいのかな」と青ざめた様子で語っていたという。容疑者は「得意先が廃業してしまい、月30万円の売り上げがなくなってしまうのは厳しい」と漏らしたようだ。

調べでは、容疑者は7人家族。ただ1人無傷となった小学6年の12歳長女が「母親が刺された」と隣家に駆け込んで発覚した。死亡したのは37歳妻と74歳父親、70歳母親。
いずれも胸を刺されており、父母は2階の寝室で、妻は3階の寝室で倒れていた。
(続柄は容疑者に対する関係を示す、例として父親とは容疑者の父親の事)

重傷を負った小学2年の8歳長男と4歳二男も寝室で血まみれで倒れていた。
パジャマ姿で寝ていたところを襲われたとみられる。
凶器は包丁とみられ、腹や胸を刺して3階で倒れていた容疑者のそばから見つかった。遺書などはなかったようだ。

会社社は94年度以降、経営難の中小企業を対象とした区の低利融資あっせん制度で計約4500万円を借りていたことが分かった。
文京区経済課によると、融資は申込日の直前3カ月あるいは1年間で、売り上げか営業利益が前年比10%以上減少していることが条件。利息2.4%のうち2.1%までを文京区が、残りを借り手が負担する。

助かった小学6年の12歳長女は「お父さんは最近、ストレスがたまっていた。仕事などで悩んでいた」と話したという。 

さて、こんな所だね。
2月にも足立区で父親が家族を殺傷する事件が起きている。あちらも将来を悲観してと言う事だね。
「自分が稼がないと家族は生きていけない」と容疑者は考えていたのかもしれない。
それもわからなくはないが、かといって、必ずしもそれが正しいと言う事でもない。

父親がいなくても、立派に成長して自立している人は沢山いるからね。
それに、貧しいから不幸とも限らないでしょ?富めるから幸福とも限らないしさ。

生きていれば幸福になる可能性はゼロじゃないけど、死んだらそれっきり、幸福になる可能性もゼロになると思うけどな。

08/04/04追記
富坂署は4日、男性を殺人と殺人未遂の疑いで逮捕した。

09/02/16追記
初公判が16日、東京地裁で開かれた。被告は「間違いございません」と起訴事実を認めたが、弁護側は「犯行時は重度の鬱病(うつびょう)による心神喪失だった」として無罪を主張した。

 検察側は冒頭陳述で、被告が事件の半年くらい前から製本工場の経営悪化などで将来に不安を抱くようになり、得意先の廃業が相次いだことなどから犯行を決意したと指摘。また、殺害の順序を考え、長女に犯行を見られた際には「夫婦げんかだ」と取り繕っていたなどとして、責任能力も問題なかったとした。

 弁護側は、被告には事件後、妄想や幻覚などの症状があったとして、「犯行時も重度の鬱病の症状があった」と主張した。

09/06/04追記
東京都文京区の自宅で2008年3月、両親と妻、子供2人の計5人を殺傷したとして、殺人と殺人未遂罪に問われた自営業男性被告(43)に対し、東京地裁は4日、懲役25年(求刑・懲役30年)の判決を言い渡した

裁判長は「安易に無理心中という方法を選択しており、家族や会社を支える立場にあったものとして許されるものではない」と述べた。

弁護側は心神喪失による無罪を主張していたが、判決は、「家族全員を殺害するための合理的な順序を考え、計画通りに行動し、記憶の欠落もない」と指摘。
「自己の行動をおおむね正しく制御していたと評価できる」とし、被告の責任能力を認めた。

判決によると、被告は、チラシ作成会社を経営していたが、07年秋ごろから売り上げが減少し、会社と自分の将来を悲観。08年3月、無理心中をしようと自宅で両親と妻を次々と包丁で刺して殺害し、当時8歳の長男と4歳の次男にも重軽傷を負わせた。

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印刷製本関係の仕事は細かな分業があります。たとえば。コーティングを掛けるだけ。折るだけ。綴じるだけ。裁断するだけ。腰帯をつけるだけ。梱包するだけ。急場仕事も多くて、夜中までも徹夜もあり。郊外では農業や畜産業を営んでいた人が新住民の苦情を受けて閉業。町中で印刷製本業を営んでいた人々も騒音苦情で工業団地みたいなところへ移転やむなし。すると居宅とは分離の通勤スタイル。日々の暮らしとどんぶりで仕事をするスタイルは不可能。子どもや年寄りの面倒をみいみい・・は無理。徹夜で帰れない日は家族置き去り。迷うのはタコ社長ばかりでなし。職人のさくらさん一家も同様の問題に直面。おいちゃんおばちゃんだけになったら、とら屋もどうしたらいいんだか。
移転斡旋融資ってか。ただでくれるわけじゃあない。ついてこなかった職人の代わりに移転先でパートを募集。やたら重い上に怪我の確率が高い紙業。応募者などいるわけなし。タコ社長クヨクヨ。お気楽は寅だけ。職住一体の人情町はもう無理でしょうか。

投稿: ナガイ | 2008/03/30 01:37

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