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2008/04/13

横須賀タクシー運転手殺害事件

3月19日午後9時20分ごろ、神奈川県横須賀市汐入町のアパート前の路上に止まっていたタクシーの中で男性が倒れているのを近くに住む男性が発見。「首にナイフが刺さり、出血している」と110番通報した。県警横須賀署員などが駆けつけたところ、運転手とみられる男性が運転席で死亡しているのがみつかった。

現場は京急線汐入駅から北西に100~200メートル離れた閑静な住宅街。

とここまではありがちなタクシー強殺事件だったのだが・・・
タクシーの車内から発見されたクレジットカードの名義が在日米海軍横須賀基地に所属する米兵だった。(この米兵は脱走兵だった)

事件当時エンジンはかかったままで、料金メーターは約1万7000円を示していた。近くに住む男性(61)が「ノーという叫び声が聞こえた」と話しており、県警捜査1課は米兵が事件に関与している疑いが強いとみている。

米軍当局は22日未明、事件に関与した疑いがあるとして行方を追っていた横須賀基地所属の米兵(22)の身柄を東京都品川区内で確保した。

米兵はイージス巡洋艦「カウペンス」の乗組員でナイジェリア系の水兵。3月初旬から同基地に戻らず、イージス艦出港時も所在が分からなかったため、米海軍犯罪捜査局が脱走兵として行方を捜していた。同局は、タクシー運転手殺害事件翌日に米兵の自宅アパートを家宅捜索しており、日本側の事件捜査に全面協力するとしている。

米兵は米海軍の調べに「事件が起きた時間帯は現場近くの飲食店にいた」と説明していた。
捜査本部によると、米兵は19日に発生した運転手殺害事件後、現場付近からナイジェリア人の知人に運転手を刺したことをうかがわせる内容の電話をしていたことが、米兵の携帯電話の通話記録などから判明した。

ここまでに、米兵の知り合いで東京都内に住む女性が凶器の包丁について「自宅から無くなった包丁に似ている」と証言したり、タクシーが最後の乗客を乗せた品川駅周辺と現場近くの飲食店街の両方で、米兵に酷似した男が防犯カメラに映っていたことなどが判明している。

県警は2日、脱走容疑で米海軍に拘束された米兵(22)を初めて直接、事情聴取した。米兵は米海軍の調べを受けた際と同様に「私が刺しました」と殺害を認めた。県警は3日、殺人容疑などで逮捕状を請求し、日米地位協定の運用改善合意に基づき、起訴前の身柄引き渡しを求める方針。米側も早期に応じる見通しで、同日中に逮捕する。

でめでたく逮捕となったのですが・・・ここからが問題です。
陳述書や接見によると、容疑者は包丁で運転手の肩を刺した事実は認めたが、動機については「(事件当日)誰でもいいから『刺せ』という声が頭の中で聞こえた」と説明。声を受けて人を刺すつもりで外出した。

だが、雨が降っていたため「屋外で刺せず、声の指示でタクシーに乗った」。刺した際にも「刺せ」と頭の中で聞こえたとしている。事件当時、現金約3万円と100ドル持っており「タクシー料金を踏み倒すつもりはなかった」と強盗目的を否定した。

容疑者は3月19日夜、運転手を殺害した後、他人のIDカードを使い基地にいったん戻り、基地内に設置してあるATMで現金を引き出した事が分かった。

問題の「声」については弁護士の記者会見で

どんな声か? 20人の人間が同時に話すような、エコーが掛かったような声。ハイスクールの時から聞こえていた。
以前のトラブルは? 軍内外であった聞いている。彼にとっては声に従っただけだが、一般の人からは分かってもらえない。理解されずに友達を失ったこともあったようだ。

脱走の経緯についても「声に従ったので、どうやって船から下りたのか覚えていない」と話しているようだ。

要はこの容疑者は全部、「声」にしたがって行動しただけで、自分の意志では無かったと主張したいようだね。

この点からすると、責任能力が争点になるのかな。
嘘か?幻聴か?
裁判の行方に注目です。

08/04/24追記
横浜地検は24日、米海軍横須賀基地所属の1等水兵容疑者(22)を強盗殺人罪で横浜地裁に起訴した。

容疑者は「声の指示に従った」と供述したが、地検は刑事責任能力に問題はなく、精神鑑定は必要ないと判断した。

09/04/28追記
強盗殺人罪などに問われた、ナイジェリア国籍で米海軍横須賀基地所属の1等水兵、男性被告(23)の公判が28日、横浜地裁で開かれた。

これまで被告は「(心の)声に従って犯行に及んだ」と主張してきたが、公判で、精神鑑定を行った慶応大医学部の准教授は「(主張は)矛盾が多く、疑わしい」と指摘し、精神障害ではないなどと結論づけた

起訴状などによると、被告は昨年3月19日夜、現金を奪うため東京都内で被害者のタクシーに乗車。横須賀市内で止め、被害者の肩を包丁で刺して殺害し、料金約1万9000円を免れたとされる。

結局、精神鑑定は行ったんだね。公判の行方に注目しましょう。

09/06/17追記
強盗殺人などの罪に問われたナイジェリア国籍で、米海軍水兵の男性被告(23)の論告求刑公判が17日、横浜地裁で開かれた。検察側は無期懲役を求刑した。

これまでの公判では、被告の責任能力が争点となっており、検察側は「精神的疾患を疑わせる言動はなく、事件当時の行動は合理的」として、責任能力はあると主張。一方、弁護側は「事件当時、心神喪失状態で責任能力はなかった」として、無罪を主張していた。地裁の嘱託で精神鑑定を行った医師は刑事責任能力を認める証言をしている。

論告によると、被告は昨年3月19日夜、神奈川県横須賀市汐入町の路上に停車中のタクシー車内で、高橋さんの左肩を包丁で刺し、タクシー料金約1万9000円を免れたとされる。

09/07/30追記
強盗殺人などの罪に問われたナイジェリア国籍で、米海軍水兵の男性被告(23)の判決公判が30日午後、横浜地裁で開かれた。裁判長は求刑通り無期懲役を言い渡した。

検察側は論告などで、被告が金銭目的で被害者を殺害したと指摘。被告側の「『声』の指示に従った」との主張に対し、「刑事責任を免れるため、うそをついているのは明白」としていた。地裁が嘱託した精神鑑定医は、被告の責任能力を認める鑑定結果を出した。

一方、弁護側は「被告人は犯行当時、何らかの精神疾患に罹患(りかん)していた」などと無罪を主張していた。

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コメント

この事件、最大の謎。

被疑者は何故、車内にクレジットカードを残してきたのか?

投稿: ひろ | 2008/04/13 13:16

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