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2008/06/11

秋葉原通り魔事件その3

続報です。
1)容疑者が数年前から、中学や高校など複数の同級生に対し、「もう死ぬ」などと伝える携帯メールを繰り返し送っていたことがわかった。

今年3月には、「東京に遊びに来ないか」と複数に連絡し、断られると「生きていても意味がない」という内容を最後に連絡が取れなくなった。

同級生らに自殺をほのめかすメールが来るようになったのは2005年ごろ。青森県内の小中学校でテレビゲーム仲間だった同級生や、県内トップの進学校、県立青森高校の同級生たちに別々に送られてきた。

2)容疑者(25)が歩行者天国の開始時刻に合わせるため、横浜の高速インターで降りた疑いのあることが11日、警視庁万世橋署捜査本部の調べで分かった。その後、同容疑者は国道を走行して時間を調整し、開始約30分後に襲撃。捜査本部は同容疑者が周到な計画で無差別大量殺人を狙ったとみて調べている。

裾野インターから東名高速に乗って東京へ向かった。その後、横浜青葉インターで降りた後、国道246号などで秋葉原まで来た。

容疑者(25)が、「歩行者天国が正午に始まるのを待って、トラックで突っ込んだ」と供述していることがわかった。

事件は午後0時半ごろ発生しているが、その約45分前に現場に到着し、付近で時間をつぶしていたという。

3)容疑者の両親が10日、青森市内の自宅前で行った会見で「亡くなられた方、けがした方に本当に申し訳ありません」「社会に不安を与え、ご近所の皆様にもご迷惑をかけました」。と謝罪した。

会見の途中で母はしゃがみ込み、自分の体を支えられずにさらに地面に倒れ込んだ。父は会見を続け、母の泣き声はシャッターの音にかき消された。約5分の会見が終わると、父は妻を抱きかかえて自宅に入った。

4)容疑者が、パソコンや関連ソフトを同僚に渡すなど、身辺整理をした上で犯行に及んでいたことが11日、警視庁万世橋署捜査本部の調べで分かった。また「決意の上での犯行だった」との趣旨や、携帯電話内の全データを消去したことについて「周囲に迷惑をかけたくなかったから」と供述していることも判明した。

6本の刃物を「福井市で買った」と説明しているが、うち1本は犯行当日の8日朝、JR沼津駅のレンタカー店で2トントラックを借りた後、同僚宅に立ち寄ってプレゼントしたという。
ナイフと一緒に段ボールにゲーム機やソフト数本を詰め、同僚に渡していた。容疑者は「シューティングゲームのソフトと一緒に喜ぶだろうと思って(ナイフを)あげた」と供述。一方、同僚は「ナイフをもらったが、報道され、怖くなって捨てた」と話しているという。

5)容疑者は犯行前日の7日、秋葉原の電気街で現場の下見をした際に、残りの売却できるソフトなどを中古店に売却していた。このため、捜査本部が家宅捜索した際には、容疑者が住んでいた派遣先の自動車工場寮の部屋には、趣味のパソコンやソフト類がほとんど残っていなかった。

6)容疑者は、4月20日の書き込みでは「欲望に素直になっていいのでしたら、繁華街の歩行者天国にトラックで突っ込みたいです」と書いている。直後に「そんなことしませんけれどね」とフォローしているが、4月14日には「誰でもいいから殺したい気分です」とある。

さらに3月17日には「仲良くてをつないであるいている男女を何組か見かけました 以前の私ならトラックでひき殺したい衝動にかられていましたけど、今はそんなことはありません」と書き込んでおり、かなり前から「トラック」を凶器にした殺人願望があったことをうかがわせる。「本当は銃が欲しいのですけれど、私には許可が下りないのは間違いありませんもの」(4月6日)との記述もあった。

7)携帯のその他の書き込み
[4月25日]
「恋愛を楽しめるのは25歳までだと聞いた事がありますけど、もうとっくに過ぎてしまいました もっとも、不細工には恋愛する権利がそんざいしませんけど」
[2月27日]
「負け組は生まれながらにして負け組なのです」
[3月2日]
「このまま死んでしまえば幸せなのに そう思うことが多々あります」
[4月24日]
「私より幸せな人をすべて殺せば、私も幸せになれますか? なれますよね?」
[3月6日]
書き込みしてもヒット数が自分の分しか増えないのは正直さみしいものがありますね
[4月12日]
アトピーでしょうか イケメンなら、「私が薬塗ってあげるよ」、となるのでしょう 不細工な私には、キモい、汚いという罵声(ばせい)しか聞こえてきません
[4月15日]
ネットから卒業すれば幸せになれるという人が居ます 私の唯一の居場所を捨てれば幸せになれるのでしょうか すなわち、死ね、ということなのでしょう
[4月16日]
誹謗(ひぼう)中傷されるということは、存在だけは認められているということですから 無視されている不細工な私は、その存在すら認められていません
[5月10日]
携帯ばかりいじっていてはダメということらしいですけれど、現実では誰にも相手にされませんもの ネットならかろうじて、奇跡的に話してくれる方がいます
[5月28日]
そういえば、携帯の請求書がまだ来ません 勝手に止められたら発狂します

8)仙台市内の人材派遣会社によると、契約社員として03年後半から05年初めまで、工事現場で通行する車両を誘導する仕事に就いていた。勤務態度はまじめだったが「自動車関係の仕事がしたい」という理由で退職。

05年4月から、埼玉県上尾市内の自動車メーカーの工場で働き始めたが、無断欠勤を理由に約1年間で契約を解除された。
06年5月、仙台市内の事業所で採用され、茨城・常総市の事業所に異動し、派遣先の同市の住宅建材工場で勤務。事業所に併設する寮に住み、無遅刻無欠勤だったが、8月の長期休暇後無断欠勤が続き、解雇された。

07年初めから約9か月間、故郷の青森市内にある運送会社で、運転手として働いた。
07年11月から、静岡県裾野市の関東自動車工業の工場に派遣され、犯行前まで仕事を続けた。

9)容疑者が事件を起こした直接のきっかけについて「(勤務先の)ツナギ(作業服)がなくなり、やけを起こした」と供述していることが10日、分かった。
調べでは、容疑者は昨年11月から裾野市の自動車工場で勤務。6月5日早朝、工場に出勤した際、自分のツナギが見当たらず、壁をけったり、殴ったりするなどして暴れ、そのまま勤務せずに帰宅したという。

捜査本部の事情聴取に、事件の引き金を「このトラブルです」と一貫して説明。携帯サイトの掲示板も「書いたことに間違いありません」と話しているという。掲示板には、6月5日早朝、「作業場行ったらツナギが無かった 辞めろってか」「鮮やかに帰宅 やってらんね」などと書き込んでいた。

10)6本購入したナイフの内、5本を持って秋葉原に向かったという。

ただ2本は車に置いたままにし、靴下と胸ポケットに1本ずつ入れ、「(犯行には)ダガーナイフだけを使った。
靴下の中に「スローイングナイフ」と呼ばれる投てき用ナイフを隠し持っていたことが分かった。

靴下のナイフは落としたと思う」と話している。供述を裏付けるように現場交差点から未使用のナイフが見つかった。

11)一連の犯行については「信号は赤で、人を何人かはね、警察官を刺したことまで覚えている」などと話しており、途中から記憶があいまいになっていることも分かった。

12)取り調べには、おとなしく応じているが、下をうつむく場面もあり、質問にうなずき、悔やんでいる様子もあるという。
さらに「事実は隠さないで話す」「やったことは分かっている」とも話し、供述は一貫しているため、捜査本部は物事の善悪の判断などに問題はないとみている。

13)容疑者は、秋葉原の歩行者天国を犯行場所に選んだ理由について、「とにかく多くの人を殺したかった」などと供述しているという。
「自分が知っている中で、秋葉原の歩行者天国が一番人が多いと思った」と供述していることも判明した。

14)容疑者と見られる掲示板の書き込みで論争があったようだ。掲示板の表題は「【友達できない】不細工に人権無し【彼女できない】」で、5月19日に開設された。
容疑者とみられる「主」が、友達がなく、良い仕事につけない「不細工な自分」を「無価値。ゴミの方がマシ」などと書き込んだ。

5月29日には「冗談抜きでも友達になりたい」と名乗る女性が登場。

翌30日朝
異性と交際できない悩みを吐露する「主」に、「友達」が、中卒の自分にも、大卒の交際相手がいることを打ち明け、「人生どう転ぶかわからない。主にもきっと良い相手が出来ると思う」とエールを送った。

これに対し、「主」は、やはり女性は学歴を気にすると反発し、「友達」がファッションに水を向けても、「服に気をつかわないと彼女ができないことはわかりました」などとすね続け、最後は「イライラします。みんな殺してしまいたいです」と書き込んだ。

「友達」がなだめるが、怒りはおさまらず、「殺人予告?」という匿名の問いに「主」は、「予告するならもっと具体的に書きます」と答えた。

以後、「本当の友達が欲しい」と、心の揺れを感じさせる記述もあったが、匿名のネット空間からの返答は、「皆を踏みにじったのはお前。友達できるはずがない。しねよ」。

「主」は「ネットいじめにあった」と警察に通報したと書き込んだ。
31日、「主」は「服を買い」に東京・上野に向かい、その足で、秋葉原にも寄ったとする記載もある。

この論戦以降、掲示板では、「主」による自虐的な書き込みだけが目立つようになった。

15)捜査本部が現場周辺の防犯ビデオの画像を解析したところ、容疑者はダガーナイフだけでなく、小型のペティナイフ(同10センチ)も持って、バンザイの格好をしながら2本のナイフを振り回して襲ったことが分かった。

ダガーナイフは、事件当初から17人を殺傷した後取り押さえられた際まで所持。ペティナイフは、トラックではねられた被害者を介護しているときに刺された万世橋署交通課の男性警部補(53)が倒れていた現場の近くに落ちていた。

さて、こんなところだね。
掲示板の書き込みについては後日整理して別途記載する予定です。

この事件ではネットに沢山のメッセージを容疑者が残している。
このメッセージに影響を受ける人間が出ない事を祈りたいね。

参考リンク
秋葉原通り魔事件その2
秋葉原通り魔事件その4

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コメント

古館一郎が、後期高齢者保険制度の発想が生まれてくるような社会がこの事件も生み出した、と番組で言ってました。
誰もが頑張り、それが社会を発展させ維持させるかわりに、競争を通じて勝者・強者と敗者・弱者が生まれてしまう−−というのが社会の仕組みならば、敗者・弱者も社会への貢献者です。その意味で不公平是正は必要ですから、社会は敗者・弱者の救済に最善を尽くすべきです。
しかし、それとこの事件の加藤ナントカとをどう結び付ければいいのか、私にはわかりません。おまえ、社会からなんかいじめられたのか?と加藤クンに尋ねたい。

私は古館じゃないから、世情との関連ではこの事件を考えられず、そこで注目したのがアトピーという言葉です。
もし、見かけのきわめてわるい皮膚疾患で全身が湿疹だらけなら、これは人為的には改善されない不公平です。宿命です。みんなから嫌われてるという錯覚にも陥ります。自分を恨み世を恨むばかりでしょう。
これならば、誰かを自暴自棄に追い込むくらいのパワーはあるかと思います。

投稿: CO | 2008/06/12 16:36

オタクと事件性は親密な関係だと思います。先日秋葉原行きのつくばエクスプレス車内にてゲームをやっている男性がいました。恐らくそのゲームのプレイが上手くいかなかったのか、とんでもないくらいの床蹴りと、とっても大きい奇声をブツブツ言ってゲームを続けていました。周りの乗客は唖然!私も初めてそんな人見ましたからただただその人間性に恐怖でした。オタク?ゲーム好き?と事件性は少なからず関連性あると思います。勿論普通な方が大半ですが。

投稿: ジョー | 2008/06/12 19:25

みなさん、こんばんは
「社会に問題がある」なんて書いた私も実は、社会の何が悪いか?と言うと良い答えが見つかりません。

それで、見方を変えてみました。
容疑者と我々の違いです。私は「幸せ」かどうかと言う点にあると考えました。

私も小さな不満は沢山ありますが、それでも今の生活を全体では幸せだと思っています。
お笑い番組を見て笑えるし、美味しい物を食べて美味しいと感じる。小さいけど生活の中にそんな幸せを見つける事ができます。

多分、容疑者も同じように生活の中に幸せを感じる事が出来たらこんな事件は起こさなかったんじゃないかな?

それで、容疑者が幸せになる為に一番必要な物は何か?と考えると、それは「生きがい」とか「人生の希望」みたいな物だったんじゃないかな?と思いました。

そうすると、容疑者のような人達に「生きがい」や「人生の希望」を与える物って何か?と考えるんですが・・・

おぼろげに「教育」だったのかな?・・・学校の教育だけではなく家庭での教育も含めてですが・・・
(経済的に豊かな事が必ずしも幸せではないですよね。)

もう少し時間をかけて考えてみたいですね。

投稿: ASKA | 2008/06/12 23:22

社会には、問題無いと思います。

被疑者は、両親の離婚問題に悩んでました。
その結果、被疑者は人格が歪んでしまい、社会に適用できなくなりました。
それで、被疑者はネットの掲示板等に依存するしか無かったのです。

情状証人として出廷する事になる、被疑者の父親も、「事件の原因が離婚問題にあった」と証言すれば、死刑回避も…
まぁ、難しいと思いますが、弁護士はこれらの事と心身喪失を主張するしか無いでしょうね。

投稿: ひろ | 2008/06/13 08:48

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