川崎通り魔事件その10
7月14日判決が出ました。横浜地裁川崎支部で判決公判が開かれ、裁判長は懲役10年(求刑懲役15年)を言い渡した。弁護側は控訴する方針らしい。
被告は事件後、「女性が男に襲われそうになっていたので、助けた」などと事件の目撃者として宮前署に出頭した。
その後、逮捕され、公判でも一貫して無罪を主張していた。
裁判長は、
1)犯行現場にいたのは女性と被告のみ
2)被告が履いていた靴に、女性のDNAと一致する血痕が付着していたとする鑑定結果は信用できる
3)出頭時の供述は不自然、不合理-などから「合理的な疑いを差し挟む余地はない」と判断。
その上で、「犯行様態は一片の憐憫(れんびん)の情すらもうかがわれない残虐なもの」と断じた。
白か黒かの裁判だったけど裁判長は黒と判断したんだね。
3)からすると、被告の無罪の主張は嘘(不自然)と言う事なんだろうな。
この事件では私は一つ疑問がありました。
それは被告が逮捕段階から一貫して黙秘(否認)している事なんだよね。
しかも、被告人質問でさえ「質問にはお答えできません」と話している。
黙秘権は権利として認められているので黙秘する事が悪いと言う事ではないんだけど・・・
被告人は黙秘する事が自分にとって有利だと考えていたと言う事でしょ?
そして、この事件ではホントに被告が犯行を行ったのであれば、被告自身が有罪になる可能性が高い事は分かっていたと思うんだよね。
なにしろ、被害者自身が1m程の距離で被告の顔を確認して、その時他には誰も居なかったと証言しているからね。
この証言を覆すか、真犯人を捕まえるか、責任能力無しとするしか無罪になる方法は無かっただろうな。
それなのに、ずっと黙秘を通している事がずっと疑問でした(今も疑問だけどね)
例えば、罪を認め謝罪して反省した様子を見せれば、刑はもっと軽かったんじゃないかな?
どうせ、有罪ならより軽い刑にしたいと思うのが人情じゃないですか?
その選択支もあったはずなに、ほぼ有罪になり、しかもより重い刑になるだろうと言う方針を貫く理由が分からない。
理由は被告本人にしか分からないけどね。
一つの可能性を考えるならば、より重い刑を避ける為なら、ありえるかな。
検察もトンネル事件も疑っているようだしね。
あるいは逆の場合だけど、つまり冤罪の場合だ。
その場合、真犯人は別にいて、今も犯行の機会をうかがっているとしたら、川崎方面に住んでいる方は注意する必要があると言う事だね。
ただ、この事件以降、現場付近での類似の通り魔事件は起きてない。
けれど、3件の事件で1件目と2件目は1年半の間隔があるから、まだ油断はできません。
周辺住民の方は注意しましょう。
参考リンク
川崎通り魔事件その9
川崎通り魔事件その11
| 固定リンク
コメント
ASKAさん、はじめまして。
世田谷事件から興味を持ち読ませていただいています。
この事件ですが、前のトンネルでの刺殺事件では
お金を盗られておらず、刺殺された女性のバッグに現金が4万円以上残っていたとニュースにありました。同一犯だとすると目的は何なのでしょうね。快楽殺人なのでしょうか。
だとすると、この付近での動物虐待事件などがあれば、同じ犯人がやった可能性もありますね。
つかまっている犯人が一連の事件の犯人であれば、ほっとする気持ちもあります。
投稿: ルカ | 2008/07/22 04:03