6月24日、横浜市金沢区幸浦の海上で切断された人の下半身の一部が発見される事件が起きている。
県警によると、同日午後2時20分ごろ、同区幸浦2の岸壁で釣りをしていた男性会社員(39)が、海面に人の太ももの一部が浮いているのを発見、県警金沢署に通報した。
同署員らが、右太ももと頭部を発見。
さらに付近の海中から、手首や足首、足の一部を見つけた。頭部は成人男性とみられ、あごの下で切断されていた。いずれも死後2週間程度とみられる。手首の一対はプラスチック製のバンドで結ばれていた。
24日に下半身の一部を見つけた釣りクラブ代表の男性(60)は、「すぐに人と分かった。切り口は鋭利なものでスパッと切られたみたいだった」と話した。
右手首と左足首は二つずつあり、県警は少なくとも2人分の遺体とみて身元確認を急ぐとともに、死体損壊・遺棄容疑で捜査を始めた。
同課などによると、25日に新たに発見されたのは、頭部のほか、右大腿(だいたい)部の一部、プラスチック製結束バンドで縛られた両手首、右手首、右足首、2人分の左足首などで、いずれも成人のものとみられる。
岸壁から10メートル以内の範囲で見つかり、海上に浮いていたり、海中に沈んでいるのを釣り人や県警のダイバーが発見した。
着衣や遺留品など、身元につながるものは見つかっていないという。頭部は男性のように見えるというが、ほかの部分の性別は不明。いずれもそれほど腐敗は進んでいないという。
1人の手部分から検出された指紋が暴力団関係者とみられる人物と一致したことが26日、県警の調べで分かった。県警は、2人が鋭利な刃物で切断され、岸壁から海中に遺棄された可能性が高いとみて、死体損壊・遺棄事件と断定して横浜水上署に捜査本部を設置した。
県警は同日もスキューバ隊などが同海域を捜索し、新たに男性とみられる頭部や右足、腰からひざにかけての部分が見つかった。
捜査1課によると、新たに見つかった頭と右足は、同区幸浦2丁目の岸壁から数メートルの海中に沈んでいた。県警のダイバーが同日午後1時すぎに発見し、右足は足首から先の部分で、足の指は残っていた。さらに午後3時半ごろ、発見現場から南に約3キロの福浦3丁目の消波ブロックに、男性の腰からひざの部分が挟まっているのが見つかった。黒いトランクスを着用していたという。
こんなところだね。
指紋から身元が分かれば、捜査は進むだろう。
続報を待ちましょう。
09/07/29追記
切断された男性2人の遺体が見つかった死体損壊・遺棄事件で、2人は大和市、会社員男性(36)と東京都世田谷区、マージャン店経営男性(28)であることが29日、横浜水上署特別捜査本部の調べで分かった。
特捜本部によると、2人は知人を介して知り合い、ともに6月20日ごろから行方不明となり、家族から捜索願が出されていた。
捜査関係者によると、会社員は都内に拠点のある指定暴力団の関係者で、2人には金銭や事業などをめぐり複数のトラブルがあったという。
特捜本部は、2人の交友関係を中心に約50人態勢で捜査を進めているとの事。
09/10/14追記
県警は10月14日、覚せい剤取締法違反(営利目的密輸入)容疑で福島県と北海道で逮捕・起訴された住所不定、無職の男(31)を、リーダー格とみて死体遺棄と死体損壊容疑で近く逮捕する方針を固めた。県警は同日、事件に関与したとして、滋賀県に住む男性容疑者(21)ら20代の男3人を同容疑で逮捕し、殺人容疑でも追及する。
横浜水上署特捜本部は14日、死体遺棄容疑で逮捕した職業不詳男性容疑者(21)ら3人が被害者と面識がなかったと発表した。
捜査関係者によると、男性容疑者らは千葉県内のホテルで遺体を切断し、金沢区の岸壁から海に遺棄した疑いが持たれている。首謀者とみられる男は、福島空港(福島県)と新千歳空港(北海道)から覚せい剤を密輸したとして起訴され拘置中。神奈川県警は近く県内に身柄を移し、容疑が固まり次第逮捕する方針。男らと被害者には覚せい剤を巡るトラブルがあったなどの情報もあるという。
死体損壊や遺棄容疑で逮捕された無職男性容疑者(21)=滋賀県長浜市神照町=ら3人以外の人物が、遺体損壊現場のホテルを予約したり、事件に使われた別の車を運転したりしていたことが14日、神奈川県警横浜水上署捜査本部の調べで分かった。捜査本部は、3人のほかに十数人が事件に関与した疑いもあるとみて調べている。
発表によると、3人は滋賀県内でレンタカーを借りた後、6月19~20日、千葉県船橋市内のホテルで神奈川県大和市、会社員被害男性(36)ら2人の遺体を切断してレンタカーで運び、横浜市金沢区沖の海上に遺棄した疑い。3人は遺棄後、滋賀県に戻ってレンタカーを返した。3人はいずれも、「遺体を運んだが、損壊には関与していない」と供述しているという。
被害者が6月19日、同僚に「船橋に出かける」と話した後で行方不明となったことから、特捜本部が船橋市周辺のホテルなどの聞き込みを行ったところ、遺体の損壊現場となったホテルが判明。ホテルに出入りしていた滋賀ナンバーのレンタカーを借りていた3人が浮上した。
09/10/17以降の追記記事は別の事件の物でしたので、削除しました。
09/10/20追記
死体損壊容疑などで逮捕された住所不定、無職、男性容疑者(31)が「電動のこぎりで切断して殺した」と殺害についても認める供述を始めたことが19日、神奈川県警への取材で分かった。県警は動機を追及するとともに殺人容疑で再逮捕する方針。
県警によると、容疑者の供述に基づき横浜港の海中から電動のこぎりが見つかった。
事件を巡っては、男6人が死体損壊・遺棄容疑で逮捕されている。
09/10/22追記
横浜水上署特別捜査本部は22日、死体損壊・遺棄の疑いで、東京都足立区、自称鉄筋工O井容疑者(26)を逮捕した。この事件での逮捕は7人目。
特捜本部によると、同容疑者は「全く身に覚えがない」と容疑を否認している。同容疑で逮捕、送検され、特捜本部が主犯格とみているI田容疑者(31)が「(O井容疑者も)現場にいた」などと供述しているという。
10/11/23追記
マージャン店経営のトラブルで男性2人を殺害、切断遺体を遺棄したとして強盗殺人罪などに問われた、住所不定、無職 I田被告(32)の裁判員裁判の判決で、横浜地裁は16日、求刑通り死刑を言い渡した。
昨年5月の裁判員制度導入後、死刑判決は全国初めて。死刑求刑は2例目で、1例目の耳かき店員ら2人殺害事件を審理した東京地裁の判決は、反省態度を含む被告本人の事情や動機に考慮すべき点があるとして死刑回避したが、今回は異なる結論を出した。
公判では、自首による刑の減軽を含む量刑が争点となっていた。15日まで計3日間、裁判員6人(男性3人、女性3人)らは非公開の協議で「死刑を選択するかどうか」の議論を続けた。
検察側は論告で「生きたまま首を切断するなど殺害方法は冷酷非情」「2人殺害の結果は重大で、遺族の処罰感情も激しい」と述べ、事件の客観的内容の悪質性や遺族感情を強調。最高裁判例が死刑選択が許される基準として示した「永山基準」に照らしても、死刑判決は免れない、としていた。
弁護側は、事件の悪質性よりも被告本人の事情を重視すべきと主張。「自首が事件の全容解明に寄与した。被告は罪に向き合って反省し、公判で態度が劇的に変わった。死刑判決をためらう理由がある」として、死刑回避を求めていた。
起訴状によると、被告は昨年6月、K藤容疑者(26)=強盗殺人容疑などで国際手配中=らと共謀し、マージャン店経営者ら男性2人を千葉県内のホテルで監禁、約1340万円を奪って殺害し、切断遺体を横浜市金沢区沖の東京湾などに遺棄した、としていた。
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