« 完全犯罪と闘う-ある検死官の記録 | トップページ | 犯罪の通路 »

2009/10/26

千葉大女子大生殺害放火事件その3

続報です。
1)被害者の遺体には、刃物による傷が胸や首に複数あったが、左胸の3カ所の刺し傷は特に深く、心臓付近まで達していた。

2)被害者は友人に「21日は大学の授業がある。単位のこともあるので行かなければいけない」と話していたが、21日の授業は欠席していた。

3)被害者の部屋は、道路に面して出窓がある居間と、台所がある。捜査関係者によると、被害者は発見時、居間のマットレス上で頭から布団のような布をかぶせられ、あおむけに倒れていた。顔は識別できる状態で、頭は出窓のほうを向き、足はマットレスからはみ出ていたという。台所に比べ、居間が激しく燃えていた。

4)抵抗する際にできる防御創は腕などになかったという。

こんな所だね。まだ、司法解剖の結果は報道されていないのが残念だけど・・・
さて、ここまでの報道で報道されていない情報があるね。

それは「足跡」なんだけどさ。
ベランダから逃げたか、玄関から逃げたか分からないけど、裸足じゃ逃げないだろう。

被害者は胸や首を複数刺されている。そして心臓近くまで達する傷まである。
犯人は凶器を振り上げたはずだし、相当出血したはずだよね。
もし、犯人が土足で被害者を殺害したのなら、血を踏んでいると思うわけです。

事件発覚が22日夜だから丸3日も経って現場周辺の捜査が終わっていないはずが無いでしょ?
もし、犯人の足跡が発見されていれば発表されそうなもんだよね。
しかし、捜査の結果をいちいち発表する必要は無いので敢えて伏せている可能性もある。

千葉船橋市の10月の気象データを見ると、被害者の最後の目撃情報の20日、21日、22日、23日は降水量は0だ。
(船橋市と松戸市は約11kmぐらい離れているが参考になるだろう)

微妙なのが24日には雨が降っているので、遺体を発見した22日中に殺害の可能性を警察が疑っていれば、23日に周辺を捜査した可能性はあるよね。

とりあえず、ここで場合わけしましょう。
A)犯人が土足で殺害し逃亡した場合。
 土足ならやはり、服も着ていたと言う事になるだろうな。靴を履いて全裸なんて事は想像できない。
 だとしたら、当然、服も返り血が付着しているだろう。犯人は返り血を浴びた姿で現場から逃亡したの?そんな不審な人間ならすれ違いざまに気づく人間もいると思うけどね。
ま、中央大学教授刺殺事件では黒っぽい服を着た容疑者の返り血に気づいた人は居なかったようだけどね。でも足跡は残るだろう。

B)犯人は土足では無い状態で殺害し逃亡した場合。
 日本家屋では一般的に土足で生活する習慣は無い。だから訪問者も通常、靴を脱いで部屋に上がる。だから、殺害時に返り血を浴びても靴は履いていないから血を踏む事もない。
それならば、現場周辺に血の足跡を残す事もないだろう。

更にここでもう一つ場合分けしよう。
犯人は犯行時、服を着ていたのか?
あ)犯人は服を着ていた場合。
 服には大量の返り血が付着している。部屋は女性の部屋なので普通に考えれば女性物の衣類しかないだろう。犯人が女性なら被害者の服を着て逃亡と言う線も有りなんだけどね。
しかし、これも場合によっては川口女性殺害事件のように、女性の上着を着て男性が変装した場合もあるかもしれない。

い)犯人は服を着ていない場合。
 さて、被害者を殺害した犯人はその後どうしただろうか?全裸の犯人だが当然返り血を浴びているだろう。そのまま、服を着て逃亡するだろうか?
犯人にとっては一刻も早く逃亡したい所だが、凶器を持ち去る程度の落ち着きは持っていた。
特に、殺害が昼間ならやはり人の目は気になるだろうな。振り上げた凶器で顔面から頭部にかけて返り血を浴びているだろう。

私は現場で犯人はシャワーを浴びた可能性があると考えています。
これは服を着ていたあ)の場合も同じです。
出火は遺体のある居間だった可能性が高いようなので、バスルームはそれほど燃えていないのではないかな?だとしたら、排水溝に犯人の毛髪が残っている可能性は十分あるよね。問題はそこからDNAが出るかどうかが問題だけどね。

DNAは他の物からも検出できるかもしれないので、証拠としてはそちらの方が証拠として強力かもしれない。

続報を待ちましょう。

|

« 完全犯罪と闘う-ある検死官の記録 | トップページ | 犯罪の通路 »

コメント

初めまして~

司法解剖の結果、出ましたね。
どうやら刺殺が先みたいですね。
首のストッキングは偽装か、
念には念をということなのか。。

>DNAは他の物からも検出できるかもしれないので、証拠としてはそちらの方が証拠として強力かもしれない。

全裸の女性から検出されるDNAというと、
どうしても「体液」を連想してしまいますが、
報道では「下半身を中心に黒こげ」とのこと
だったので、出てくるのかどうか。。

被害者のプライベートな情報が
かなり出回っているみたいですが
ASKAさんのよく言う「女(異性)と金」って
セオリーがものすごく当てはまりそうな
感じがしますね。。

投稿: 名乗る名も無い | 2009/10/27 02:45

こんにちは。
抵抗のあとが無いということは
顔見知りが在宅していて、
彼女の就寝中の犯行じゃないでしょうか?
「もう今日で交際をやめましょう」と言われたとか…

投稿: 須田清司 | 2009/10/27 19:00

あっ、首を絞められた痕跡はなかったんですね

ならたしかにストッキングは偽装かもですね。
としたら下半身を中心に焼いたのも偽装かも?
もしそうならDNAが特定できなくても
なんとかなりそうな事件ですが。。

県警が油断せずガツンとがんばってくれますように(願

投稿: @ | 2009/10/28 03:11

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 完全犯罪と闘う-ある検死官の記録 | トップページ | 犯罪の通路 »