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2010/02/20

千葉大女子大生殺害放火事件その24(送検されました)

続報です。
1)住所不定・無職の男性容疑者(48)は19日朝、強盗殺人などの疑いで送検された。

2)松戸市で被害者を殺害後、潜伏していた東京・荒川区の入浴施設にいったん戻り、翌日、自分の痕跡を隠すため、再び現場に戻って、放火をしていたことが新たにわかった。

3)容疑者は、2009年11月に自分が写った防犯カメラの画像が公開された際に、テレビや新聞で報道されたのをよく見ていたという趣旨の供述をしていて、この日を境に、容疑者の強盗などの一連の犯行は途絶えたという。

4)千葉県警松戸署捜査本部の調べに「金がなくなって自暴自棄になり、強盗でもいいと思い、始めた」との趣旨の供述をしていることが19日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、容疑者は別の強盗事件で服役し、昨年9月に出所。この際、現金約30万円を所持していた。しかし飲食や宿泊で間もなく底を突いたという

強盗殺人などの容疑で再逮捕された容疑者(48)は「冷たい世間に放り出された」と供述しているというが、昨年9月に刑務所を出所後サウナに居続け、職探しなど更生を目指した形跡はない
空き巣をやっていたが、金にならないので強盗をやった」とも供述、一連の逮捕容疑以外にも民家へ侵入盗を認めているという。

5)被害者宅への侵入方法について「ドライバーでベランダの窓を割った」と供述。窓には外から割られた形跡があり、鍵が開けられていた。

6)放火については「(現場に残された)自分の体毛などの証拠を隠滅しようと思った」と話しているという。 

7)17日に強盗殺人などの疑いで県警松戸署捜査本部に再逮捕された容疑者(48)が、刑務所から出所した直後の同9月から盗みの目的で忍び込む家を物色していたとの趣旨の供述をしていることが、捜査関係者への取材で分かった。被害者方についても「事件前に周辺を複数回、下見した」「入りやすそうだと思った」などと供述しているという。

捜査関係者によると、容疑者は09年9月に刑務所を出所後、東京都荒川区のサウナに連泊。仕事を探していた形跡はなく、宿泊代や飲食費のため以前住んでいて土地勘のある千葉県内まで電車で移動、侵入しやすい家を物色していた。松戸市の事件現場周辺はかなり歩き回っていたらしい

8)被害者の部屋は2階にあり、日中に侵入すると人目につきやすいため、容疑者は同10月20日夜にベランダから侵入。「入ってから、女性が住んでいると分かった」などと供述しているという。

こんな所だね。
やっと、送検された、逮捕当時は証拠が無いのか別件逮捕の連続で少々心配だったが一安心と言う事だね。

私は犯罪は常に理不尽ではあるけれど、犯罪者にも何らかの事情がある場合もあると考えています。
だけど、今回の場合はちと、批判的な感情がわき起こってくるね。
最初から仕事も探さずに、浪費して金が尽きて犯罪をし、窃盗、強盗とエスカレートして、更には何人もの女性に性的暴行を繰り返した。そして罪もない女子大生を殺害している。

例え冷たい世間に放り出されたとしても、身を寄せる親類や友人の一人ぐらいいるだろう。
それさえも出来なかったのは、刑務所に入る前によほど不義理をしてきたからではないのかな?
つまりは因果応報と言う事のようにも思うのだが・・・

だけど問題はそこでは無く、このように出所後に社会に適応できない人間をどうすれば良いのか?と言う事なんだよね。
出所後に自立して生活が出来ないのなら、遠からず犯罪に向かって墜ちていくのは簡単に想像できるじゃないですか?

この不景気だし、新卒の高校生でさえ、就職率が50%程度と言う事を考えれば、仕事を探しても見つからないと言うのもあるかもしれないけどね・・・・

例えが悪いけど、あの千葉英会話講師殺害事件の容疑者は逃亡先で住み込みで働いて自立していたじゃないですか?
それを考えれば、生活レベルは低くても自立して生活する事は可能だったと思うわけです。

だけど、そんな苦労生活は選べなかったと言う事なのかな?
自暴自棄、どうせ働いてもたいした人生にはならない、それなら、いっそ、犯罪で楽に太く短く生きると考えたとしても不思議ではないのだが・・・

そう考えないように仕向けなければ、第二、第三の同様の事件は起きてしまうかもしれないね。
誰が?どこで?どうやって?と言う問題はあるけどね。

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コメント

野暮なこと書きますね。

30前後と48じゃぁ、そりゃあね。見える光景も違うんじゃないでしょうか?
仕事。前科者だとなかなかね。無いと思うんですよ。

まぁ、犯罪を現に犯してしまうこと。自業自得でしょう。だからこの人に同情する気はむろんサラサラないけれど。。

むしろ3万人を超えたままになっている自殺者。のことを
想うんですね。。

不況。国内空洞化。もちろん2年後には景気は今より回復しているでしょう。けれどもね。まぁ、底辺にいる人の状況は、なかなか変わらんでしょう。。

投稿: Mark | 2010/02/20 23:29

この事件はある男の出所物語に過ぎなかったようです。流しで窃盗・強盗。それらへの世間の関心はなし。松戸だけが大騒ぎ。事件そのものより、ある女子学生の生活物語への関心でしょうか。
では、女子学生は世にも珍しい暮らしぶりであったのか。おみずさんご出勤の行列かと見誤る大学門前はいくらでもありますよ。酒すら女に手伝って貰わないと飲めない男に飲ませてやる商売をしたからとて。それが即自堕落・下賎か。女目当ての客で稼ぐ商売はいくらでもあるじゃん。小雪さんのハイボールのCM。同じようなものでしょう。
この事件簿は追憶の事件考察で始まりました。が、やがて事件捜査と同時進行の事件簿に。で、犯人さんが特定されるまではワクワクドンドン。ですが、特定後はさっぱり。
にゃんタンの会津若松記は良かったニャー。かねがね福島県人の気質に関心をもっていました。白虎隊がメシ持参を忘れて戦さに赴き、腹減りの結果自滅を辿った。という仮説に事件を重ねて考えていましたよ。今、オリンピックですが、あれだって消耗したエネルギーを短時間でどう補うか。ということは選手にとっては応援宜しくなどよりよほど切羽詰まった問題です。白虎隊は腹減った。事件の少年は頭減っちゃった?
この事件簿。犯人さんに早く会いたい方々は現地トクダネに重きを置く成り行き。当然です。そのことに対する思いは略。動機はなにかというのがこの事件簿の主旨ですからね。事件の総括というか。そこへの傾注がねえ・・・。
現地情報云々。それはそれでとして。事件簿というからには。総括が大切だと思うのでございますよ。そーゆー意味で、にゃんタンはやっぱりいいこと言うねー。

投稿: ナガイ | 2010/02/21 18:22

この事件、以前から疑問がありました。
強盗目的でなぜ女子大生を狙う?強盗でない素人でもそう思いますが。
犯人は「強盗は割に合わない」とかゆうとるそうで、許しがたい感情が湧いてきます。本当は、強盗もして強姦もし、捕まりたくないから殺害し放火したんじゃないでしょうか?だから1泊して待っていた。
もしそうならば裁判にて極刑に処されるべきと考えます。

投稿: 明智困五郎 | 2010/02/21 22:47

>入ってから、女性が住んでいると分かった
それで安心して待ちぼうけでしたか。果報を寝て待つ。んなーこたないでしょう。机をみれば学生だと分かったはず。大勢友だちを引き連れて帰宅するかも。カレシは体育会系かもだし、コワモテさんかもだし。
待ちに待ちました(なんで?は、チョット置いといて)。午前様どころか、始発が走り、朝メシ時過ぎても戻らない。こりゃ、今日は戻らない?モシカシテ数日戻らないかも。でも。けなげに待ちぼうけ。何して時間つぶしていたんだか。待ちに待った甲斐あって。朝のTV番組も終わってしまった頃、アワタダシクよーやく、ご帰館。で、やあやあ、お待ちしておりましたよ、と包丁を突きつけた(包丁もない室だったら、どうしたんだか)?
そこからの展開は。アンタ誰やねッ!なにしてんやッ!で大立ち回り?なら、室内は散乱の惨状のはず。ところが、ジゴロ風情の情事の後のような後始末印象。なんか、へんね。

投稿: ナガイ | 2010/02/23 02:08

法廷戦術で計画性を否定し偶然、突発性を主張しているだけで、
事前に居住者を相当調べているでしょ。
深夜遅くに帰宅、何となく酔っ払い、独り住まい、昼間大学など。
しかも昼間はベランダ丸見えで昼間の侵入に疑問など、大体ここで指摘された話と供述が近いです。
これだけ過去の犯罪が若い女性の独り暮らしや女性しか居ない時間帯に偏るはずもなく。
しかしこれだけ外泊外食をするとなると寧ろかなりの収入が必要で、
普通の空き巣で資金稼ぎ、趣味興味で若い子襲い、と分けていたのではないかと推測されます。
出所後の労働支援が無いとこのように再犯が後を絶ちません。
実際にはミンセイが生活確立の相談役として存在しますが、
本当は手取り足取り一緒に面接、採用、勤務までやらないと、
一社二社不採用ですぐ諦めてしまう傾向もあります。

投稿: 世田谷&東金 | 2010/02/24 14:48

それと一番重要な、
「犯人は電車で移動していた」
すなわち
「駅防犯カメラに犯人は何度も映っていた」。

投稿: 世田谷&東金 | 2010/02/24 14:59

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/
chiba/news/20100217-OYT8T01389.htm

「満期出所者の再犯率は、55・1%」との事。
半数を、超えているんですね。。

投稿: Mark | 2010/02/24 23:48

他の女子大学生放火殺害事件を幾つか見ましたが、
確かに手口が非常に似ていると思わされるものもあります。
強盗で生活費を捻出していたと自ら認めており、
その割には容疑件数が少な過ぎます。
柴又上智大生をはじめ茨城女子大学生、筑波大学生など、
綿密にやれば違う者の犯行か同容疑者なのかが判るはずだと思います。

投稿: 世田谷&東金 | 2010/02/28 16:24

昨日、ようやく松戸の件の被疑者として事件全容の正式起訴のニュース。

投稿: 世田谷&東金 | 2010/03/11 15:04

 さてこの男、どのくらいの余罪があるのでしょうか?
今回起訴された数々の罪で極刑になるのか、それともいずれ出所しちゃうのでしょうかね?過去に重大な罪を犯している可能性もあるでしょう。いや、あるだろうと憶測しています。すべてを告白して謝罪し、刑に服してもらいたいです。個人的意見ですが、この人を強制することは無理そうですから、二度と社会復帰させないでもらいたいです。遺族や社会に許されざるものに社会復帰などはないでしょう。

投稿: 明智困五郎 | 2010/03/15 00:12

検察側の被告人質問で、放火した理由を問われた被告は「体毛が残っているのではと思った」と説明した。

公判前整理手続の結果、被害者に対するわいせつ行為の有無は争点になっていない。しかし、被告は「下半身の衣服を脱いでいたので、体毛や体液が残っていないか気になり、掃除するより燃やした方が早いと思った」と話した。検察側は遺体発見時に被害者が全裸状態だったこともあり、「わいせつ行為もしたのでは」と質問すると、「何もしていない」と否定した。

被害者の事件以降に、被告が酒々井町で起こした強盗強姦(ごうかん)未遂など3事件について審理された。被告は弁護側の被告人質問で、犯行時の認識について「女性は常に『強姦されたい』という思いがありながら、殺されるのが嫌だから拒むのだと思っていた」と話した。

 一方で「かよわい女性を襲うことは、男として人として情けなく思う」と述べ、現在は反省していることを強調した。

 また、冒頭に検察側は強盗強姦未遂事件の被害女性の供述調書を朗読。それによると、犯行時、被告は包丁を突きつけながら、「以前に同じように脅したとき、『殺せるものなら殺せ』といわれ、本当に刺したことがある」と女性を脅迫したという。

被告は「(被害者の)事件以降、『捕まったらどうせ死刑になるから、もうどうでもいい』という気持ちになっていた」と証言し、奪った金でキャバクラに行っていたことも明らかとなった。

争点となった殺意の有無に踏み込む審理が始まり、被告は「もみ合いの末、包丁が刺さってしまった」などと証言、改めて殺意を否定した。

被害者の左胸3カ所と首2カ所に刺し傷があったとされる。被告は「最初は奪われた包丁を取り返そうともみ合いになり(胸に)刺さった」と述べ、さらに「包丁を抜くと被害者が腕にしがみついて自分がバランスを崩し、被害者に覆いかぶさるように倒れて包丁が刺さった」と説明し、殺意を否定。首の傷やもう1カ所の胸の傷については「知らない」と証言した。もみ合いになった理由については「缶ビールを飲みながら話をしていたら、急に被害者が怒りだした」などと語った。

 検察側は上申書や逮捕後に書き留めていたノートなどを元に「法廷での証言が当初の供述と大きく異なる」と反論した。

投稿: ASKA | 2011/06/24 06:38

司法解剖を担当した医師が証人として出廷。致命傷の胸の傷について「もみ合いの際に一度のけぞった被害者の上半身が元に戻ってきたとき、包丁が胸に刺さった」とする被告の説明に対し、医師は「(実際の傷のようになるには)相当なスピードと強い力が必要で難しい」と否定的な意見を述べた。

検察側は「結果は重大で、死者が一人でも死刑を回避する理由にならず、矯正も期待できない」と述べ、死刑を求刑した。公判は殺意の有無が争点。

検察側は論告で「被告は強い殺意をもって、極めて強い力で包丁を左胸に刺した」と指摘。殺害後に被害者宅に戻って放火したことについても、「証拠隠滅が目的。非人間的で凶悪極まりない」と非難した。

弁護側は、被告と被害者が包丁の奪い合いになり、もみ合った際にはずみで刺さったとし、殺意はなかったと主張、強盗致死罪の適用を求めている

投稿: ASKA | 2011/06/24 06:47

強盗殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた住所不定、無職、男性被告(50)の裁判員裁判で、千葉地裁は30日、求刑通り死刑を言い渡した。裁判員裁判での死刑判決は8件目。裁判長は「犯行は執拗(しつよう)で冷酷非情。更生の可能性は乏しく、殺害された被害者が1人でも死刑をもって臨むのが相当」と述べた。

被告は公判で「包丁を取り返そうともみ合いになり、被害者に刺さった」と殺意を否認。弁護側は「一生をかけて償わせるのが相当」と死刑回避を求めていた。

判決は「被害者の左腹部を包丁で3回突き刺し、包丁が根元で折れるなどしており、優に殺意を推認できる」と認定した上で、「(以前に同様の事件を起こしながら)短期間に犯罪を反復し、反社会性も顕著。刑事責任は誠に重い」と断じた。

22日の最終陳述で「死刑という極刑を望み、おわびしたい」と述べていた被告は死刑判決の宣告後、表情を変えず「ありがとうございました」と頭を下げた。

判決によると、被告は09年10月20~21日、被害者のマンションに窓から侵入し、被害者に包丁を突きつけるなどして脅した後、殺害。現金などを奪った上、22日に再び室内に侵入し、放火したなどとされた。被害者のほか8人に対する強盗致傷罪なども認定された。

投稿: ASKA | 2011/07/01 07:07

 このような凶悪な事件はそうたくさんはないでしょう。被告は極刑を受け入れると言ったのだから、控訴はせず、早く確定させてほしいものです。捕まってよかったです。願わくば余罪もすべて告白してほしいものです。

投稿: # | 2011/07/02 00:40

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