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2010/04/21

愛知県豊川市一家殺傷事件その2

続報です。

1)逮捕された長男の無職男性容疑者(30)が、「インターネットを解約されたのは、(事件前日の)16日だった」と供述していることが19日分かった。

捜査幹部や次男(24)の関係者によると、父親らは、事件の約2週間前にいったんインターネットを休止した。
しかし、容疑者が勝手に復活させたため、12日頃から家族との間でトラブルが激しくなり、同署に相談するなどした上で、16日に再び父親が解約したという。

2)自室に引きこもり状態だった容疑者は、2~3年前からインターネットのオークションサイトで洋服や写真集などの買い物を繰り返すようになったとの事。クレジットカードの利用額は200万円以上に膨らみ、商品が届いてもほとんど開封せず、自室には段ボールが山積みになっていたらしい

3)容疑者(30)が郵便物を勝手に処分するため、家族がポストを片付けたところ、同容疑者が窃盗に遭ったと110番していたことが20日、県警豊川署への取材で分かった。
事件前の12日から15日には、家族らも警察に計8回、容疑者とトラブルになるたびに通報などしていたことが分かっている。
同署は家族間の関係が修復不可能な状況に陥り、事件につながったとみているようだ。 

4)長男高之容疑者(30)の借金をめぐり、次男(24)が20日に弁護士に相談する予定だったことが19日分かった。
容疑者が父親から給与やクレジットカードなどを取り上げていたことも判明。父親名義のカードを使いネットオークションで買い物を繰り返し200万円を超える借金があったといい、家族らは法的対応策を検討しようとしたようだ。
県警豊川署は、こうした家族の動きが容疑者を刺激し、事件につながった可能性もあるとみて調べているとの事。

5)容疑者(30)=殺人容疑などで送検=のインターネットでの買い物について県の機関や警察に相談していた家族が、ネットやクレジットカードを停止するよう助言されたとみられることが一家の関係者の話で分かった。結果的にネットの使用回線を家族が止めたことが事件の引き金となっており、専門家は「警察などは引きこもりの専門の相談機関を家族に紹介すべきだった」と話している。

殺害された男性(58)の次男(24)の会社関係者によると、次男は「警察や県の機関からクレジットやネットを止めた方がいいと助言された」と話しているらしい。

これに対し、県警豊川署幹部は家族から今月13日に「(容疑者が)父親の身分証で勝手にクレジットカードを作り、買い物をしている」と相談され、カードの取引停止を助言したことを認めたうえで、ネットの停止については「助言したことはない。引きこもりとは分からず対応に問題はなかった」と話したとの事。

6)殺害された父親(58)の毎月の給料を無職の長男、男性容疑者(30)が管理していたことが分かった。

父親の同僚によると、父親は約30年前から豊川市内のガス会社に勤務。次男(24)の会社関係者らによると、給料を管理していたのは容疑者で、20万~30万円の収入から父親に5万円、母(58)に4万円を毎月渡し、残りを自分で使っていたらしい

こうした状態について、次男は会社関係者に「父が兄に強く言えない」と話していたらしい。父親自身も親族に「私が言うと(容疑者が)怒るんだよ」と困った様子で話していたとの事。

7)逮捕された容疑者(30)が最初に母親(58)、次にめい(1)、その後父親ら3人を刺したことが19日、分かった。

同署によると、同容疑者は17日午前2時すぎ、2階で寝ていた母親に懐中電灯を照らしながら「誰がネットを解約した」と問い詰めたという。
同容疑者は弟が解約したと聞き、1階の台所から包丁を持ち出し、まず2階で母親を、次に同じ部屋にいた姪を刺した。
その後、再び1階に下り、父親ら3人を刺したという。
同容疑者は逮捕直後、「父親にネットを止められた」と話しており、供述が矛盾することから、同署はネット解約をめぐるトラブルの経緯を詳しく調べているようだ。

いろんな事が分かってきましたね。
・・・しかし、引きこもりとの報道ですが、だいぶ印象が違います。

とは言え、明らかに容疑者に対する家族関係は破綻している。
父親の給料を容疑者が管理していたと言うのが特に気になります。

なぜ、この家族はそんな状況を許してしまったのかな?
特に父親は容疑者に負い目でもあるのか?

約15年前から引きこもりと言う事なので現在30歳だから15歳頃、中学卒業か高校入学の時期に引きこもりになったのかな。

とにかく「私が言うと容疑者が怒る」、容疑者が怒るから注意もできないなんて、親としておかしいと思うのだが・・・暴力でもあったのかな?
このあたりの事情が知りたいですね。

憶測ですが容疑者にはなんらかのメンタル面の問題があったかもしれないけど、結局、それを放置してしまった事で病状が悪化していたのかもしれないね。

2010/05/07追記(続報)
一部の報道で、容疑者が父親の給料を管理していた理由は父親が容疑者の自立させようとの目的だったらしい。(一社のみの報道なので信憑性はクロスチェックが必要です)

引きこもりの息子に大金を渡す事がどうして自立する事につながるのか私には理解できませんね・・・・
まあ、考えられる理由としては、お金を使う為に社会との係わり合いを持つからかな?

この方法が自立する為に正しい方法かどうかはわからないのですが・・・
この引きこもりと言う状態をどう受け止めるのか?ってのがポイントかと思います。
本人が自分自身の力で改善する事ができるのか?
それとも、専門家の力が必要なのか?

引きこもりは人格障害と言う見方もありますから、専門家に相談するのが良いかと思います。
少なくとも専門家は成功事例などの情報もあるはずですから、相談するだけでも価値があると思います。

2010/10/09追記(続報)
名古屋地検岡崎支部は7日、精神鑑定を行っていた長男男性容疑者(30)を殺人と殺人未遂、現住建造物等放火の罪で名古屋地裁岡崎支部に起訴した。刑事責任能力に問題はないと判断したとみられる。

起訴状によると、高之被告は4月17日、同居していた家族を自宅で包丁で刺し、岩瀬さんと当時1歳のめいを殺害、母親ら3人に重傷を負わせ、2階自室に火をつけ2階を半焼させたとされる。

被告は十数年間、自宅に引きこもっていたとされ、逮捕直後の県警の調べに「インターネットを解約されたことに腹が立った」と供述。地検はこうした供述や乳児を含む5人を計約40カ所にわたって切りつけて家に火をつけるという特異な手口から、裁判で責任能力が争点になる可能性が高いと判断。鑑定医に依頼し、5月から約4カ月半、起訴前鑑定を行っていた。

名古屋地検は鑑定結果を明らかにしていないが、責任能力に問題はないとの結論が出たとみられる。

2011/12/10追記
12月7日、愛知県豊川市の自宅で昨年4月、会社員Iさん(当時58歳)ら家族5人を包丁で殺傷したとして、殺人罪などに問われた長男で無職の男性被告(31)の裁判員裁判の判決が名古屋地裁岡崎支部であった。

裁判長は「短時間に5人を手加減なく突き刺した凶暴な犯行」と述べ、被告に懲役30年(求刑・無期懲役)を言い渡したらしい。

検察側は公判で、捜査段階で実施した精神鑑定を基に、被告には完全責任能力があったとしたうえで、「引きこもり状態だった被告が、インターネットの解約をきっかけに家族の皆殺しを図った悪質な事件」と主張。これに対し、弁護側は「被告は発達障害などの影響で、自分の行動を制御する能力が著しく低下しており、心神耗弱だった」とし、殺意もなかったと主張。量刑も懲役10年以下にすべきだとしていたようだ。

判決は、被告には完全責任能力があり、殺意もあったと判断したらしい。

裁判長は殺意と責任能力を認定し「凶暴で残虐な犯行で結果は重大だが、幼い頃から自閉症障害を抱えていたのに支援を受けられなかった。無期懲役刑はいささか重い」などと判決理由を述べたらしい。

約15年間ひきこもり生活を送り、知的障害と自閉症のある被告の殺意と責任能力の有無が争点となった。判決は
・被告は普段から凶器の包丁を調理に使い危険性を理解していた
・被害者の顔や首を多数回強く刺した
・事件時に混乱した様子がなかった
とし、殺意を認定したらしい。

また事件時に
・弟の妻が「私は関係ない」と言ったのに対し「関係ある」と答えた
・弟の妻の逃走を阻止しようとした
などから「状況に対応した行動をとっていた」と指摘。幻聴や幻覚を伴う精神障害ではないことも合わせ、責任能力があったとしたとの事。

一方で「家族を含めた誰からも自閉症障害に気付いてもらえず、支援を受けることができなかった」などとして、有期刑上限の懲役30年としたらしい。

弁護側は、被告に事件時の記憶がないことなどから「殺意はなかった」として傷害致死罪の適用を主張。「犯行時はパニックで心神耗弱状態だった」などと責任能力も限定的と主張していたらしい

自閉症で誰も気づかないと言うのは、高機能自閉症と言う事かな。
つまりもっと早く、治療していれば、この事件は防げたと言う事なんだろうね。
だけど、周囲が気づいていないのはともかくとして、本人は自覚があったのだろうか?
本人に自力で受診しろとか、家族に相談しろとと言うのは酷な事なのかな?
本人も周囲も気づかなければ、結局治療はできないよね。

その意味では、15年の引きこもりと言う時点で何らかの異常を疑うべきなのかな?
そうすれば、専門医を受診しようと言う動きが出てもおかしくないだろうね。
このぐらいしか、この事件を防ぐ方法はなさそうな気がします。

参考リンク
愛知県豊川市一家殺傷事件

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コメント

その1に違和感がありましたが、修正されましたね。
引きこもりは中卒で一旦就職した後。という報道もあるようです。
アパート暮らしの頃にある兄弟と知り合ったことがあります。体格のよい兄弟で、ふつうの人は尻込みしてしまいます。自炊で暮らし、夜は二人で話しをしていました。弟は車が好きで欲しい車を熱心に語りますが、肝心な運転免許がない。で、兄はまず免許をとれよと諭します。兄は整備工で、免許をとれば弟も職に就けるという希望があったのでしょう。話し合いはやがて怒鳴り合いになり、なにぶんの体格ですから家財道具を投げ合い、そのうちに冷蔵庫や畳まで投げ合っての大暴れになりそうでしたが、誰も110番はしませんでした(なぜなら。ほかの室も、男と女で絶叫したり、学生が乱闘したり、賑やかな限りでしたから)。
弟は今で言う引きこもりに当たります。本人の話では、就職歴があり、その仕事の話は実に世慣れたものでした。店の品数を、どうごまかして売るか。ちゃんと見抜くわけです(で、ちゃんとくびにもなります)。仕事先で得た雑知識も実に豊かでした。
どうしたらいいかもなにも。世間に放てば、何をしでかすか心配だらけ。家に置けば、指図するか大暴れするか。寅さんが辛いのか、さくらさんが辛いのか。生きるってことは、はらはら命がけです。

投稿: ナガイ | 2010/04/21 03:13

幼い子供まで殺される酷い事件です。殺害動機にも怒りをおぼえます。ただ引きこもりに至った経緯は容疑者も社会による一被害者とも言えます。容疑者を虐めた人間から被害者遺族が損害賠償を請求してもいいように思える。

投稿: オヤジ | 2010/04/22 00:49

この容疑者を過去にいじめた人達に損害賠償?それはまた話が違うでしょう。とりあえず、テメーの不幸は不徳の免罪符ではないとゆうコトくらいは覚えておかなければいけないと思います。

投稿: ウサギ | 2010/04/23 01:43

殺人罪などに問われた無職、岩瀬高之被告(32)の控訴審判決が6日、名古屋高裁であった。裁判長は、懲役30年(求刑・無期懲役)とした1審・名古屋地裁岡崎支部の裁判員裁判の判決を支持し、弁護側の控訴を棄却したとの事。

約15年間ひきこもり生活を送っていた被告は、1審で精神鑑定の結果、知的障害と自閉症が認定された。このため、殺意の有無と責任能力が限定的だったかどうかが争点となったらしい。

1審判決は、普段から凶器の包丁を調理で使い危険性を理解していた被告が、被害者の逃走を阻止した上で、急所を刺すなど手加減していないことなどから、殺意があったと認定したらしい。

被告が犯行後に自宅に放火し、血のついた服を裏がえしに着ていたことや、駆けつけた警察官に「家族を刺して家に火をつけた」と説明した点を「犯行の意味を理解した上での行動」と判断したらしい。完全な責任能力があったと認定したとの事。

控訴審で弁護側は、「けがをさせようと最初に母の足を刺した被告が、精神障害のためにパニック状態に陥ったことで意識障害が生じ、ほかの家族を襲った」として殺意はなく傷害致死などにとどまると主張したらしい。「重度の意識障害で制御能力が著しく低下」した心神耗弱状態で責任能力は限定的だったとし、懲役20年を下回る判決を求めていたらしい。

今回も完全責任能力を認めたと言う事ですね。

投稿: ASKA | 2012/08/07 23:46

殺人罪などに問われた長男で無職の男性被告(32)について、最高裁第2小法廷は11月19日の決定で被告の上告を棄却した。
懲役30年とした1、2審判決が確定する。

1審・名古屋地裁岡崎支部の裁判員裁判は、被告に殺意と責任能力を認めた上で、知的障害があったことなどを理由に、検察側が求刑した無期懲役を避け、有期刑の上限を選択。2審・名古屋高裁も支持した。

投稿: ASKA | 2012/11/22 00:50

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