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2010/05/15

大阪府高槻市淀川女性殺害事件その4(養子縁組の経緯)

続報です。
1)ポリ袋から被害者のものとは、長さや色合いが違う毛髪が採取されたことがわかった。
府警は、遺棄する際に混入したとみており、犯人特定の重要な手がかりとみて調べている。

2)被害者は今年に入り、実父と暮らしていた大阪市西成区の実家を離れ、豊能町の戸建て住宅で血縁関係のない7人家族と同居をはじめ。今年2月頃には、3歳しか年の離れていない、この家に住む男性(39)と養子縁組した。付近住民によると、被害者はほとんど外出せず、テレビゲームをして過ごすことが多く、「口数も少なく、のんびりしていたので『かめちゃん』と呼ばれていた」と話しているようだ。

捜査関係者によると、被害者の転居は、インターネットの求人募集をしていた、男性の内縁の妻(35)から「住み込みで働かない?」と誘われたことがきっかけだったらしい。

養親となった男性は「被害者が『養子にして』と言ってきた」と府警に説明していたが、知人らには「妹が職を失い転がり込んできた」と話していたとの事。

「住み込み」の仕事もはっきりしない。3月初旬、自宅近くの食料品販売店の面接を受けたが採用されず、4月上旬には、自宅から約1キロ離れた養親家族の知人が経営する飲食店で働いたが、1日で店を辞めていたようだ。

3)家族が5月10日、豊能署を訪れた際の説明では、被害者は4月20日、「恋人ができた」などと言い残して豊能町の自宅から外出。4月27~28日までは携帯電話で連絡がとれていたようだ。

4)昨年1月、被害者は、愛知県岡崎市からわずかな荷物を手に、雇用促進住宅に入居した。真冬だったが毛布さえも持っていない被害者に、住民たちは生活する上で最低限の物資を譲りあったとの事。

家族の話をすることはなく、以前の仕事など身の上について多くを語ることはない。服装も質素で、アクセサリーもつけていなかった。住民から販売業のアルバイトを紹介されたこともあったが、「接客は向かないから」と申し訳なさそうに話し、住民たちとの交流もほとんどなかったらしい。

被害者は派遣切りにあったという同じ境遇の2人の女性と同居していたとの事。

当初は別々の部屋に暮らしていたが、親交を深め、互いの家財を持ち寄り、2Kの小さな部屋で一緒に暮らした。食事はいつも3人一緒。年長だった被害者は、女性の1人を「ちびさん」と呼んでかわいがったとの事。

生活に変化が訪れたのは昨年末から今年1月。同居人の2人が相次いで実家に帰り、孤独になった。住民の一人は「3人でいたころより、表情が暗くなった」と振り返る。部屋で一人、パソコンに没頭して過ごす日々が続いたようだ。

このころから、被害者は生活に窮する。住民の男性に「生活に困っている。生活保護を申請したい」と相談し1人で市役所を訪れている。しかし、失業保険をもらっており、受給できなかったらしい。

1月20日、1台の車が住宅にやってきた。乗っていた男女2人は住民に「(被害者に)うちに住み込みで、内装の仕事をしてもらいます」と説明。被害者は「いろいろお世話になりました。ありがとうございました」と丁寧にあいさつしたらしい。

この2人は豊能町に住む夫婦とみられ、被害者は2月、この夫婦と養子縁組したとの事。

5)雇用促進住宅の住人らによると、被害者は大阪市西成区に実家があるが、昨年1月から同住宅で独り暮らしをしていた。今年に入り、豊能町に転居したが、その少し前、白い車に乗った男女が会いに来ていたらしい。

また、被害者の遺体は、堤防上を走る車道上から投げ捨てられたとみられているが、車1台が通れるほどの幅しかないこの車道に、遺棄当日とされる4月28日夜、白い軽乗用車が停車しているのが目撃されており、府警は事件との関連を調べているようだ。

6)被害者の遺体から睡眠導入剤などに含まれる成分が検出されていたことが14日、捜査関係者の話で分かった。
被害者は首を絞められて殺害されたとみられ、府警高槻署捜査本部は、何者かが殺害前に被害者に睡眠導入剤を摂取させた可能性もあるとみて調べているらしい。 

7)被害者が実父に「養父母から養子になることを強く迫られた」と漏らしていたことがわかった。
一方、捜査本部は被害者の遺体から検出したものと同じ成分を含む睡眠導入剤数十錠を、養父母宅から押収した。

捜査本部が養父母宅から押収した睡眠導入剤は、同居していた被害者が処方を受けたものではなかった。捜査本部は、睡眠導入剤を所有していた経緯などについて、養父らから事情を聴いているとの事。

8)被害者に掛けられていた生命保険は三つの団体のもので、死亡時の受取総額が約2100万円に上ることが捜査関係者への取材で分かった。いずれも加入の審査が簡単な共済型で、大阪府警高槻署捜査本部は、保険加入の詳しい経緯などを慎重に調べているようだ。

捜査関係者によると、被害者が遺体で発見される約2カ月前の今年3月1日、三つの生命保険が一斉に掛けられた。受取人は養父母で被害者と養子縁組した直後だった。

死亡時の保険金はそれぞれ約800万円、約300万円、約1000万円の計約2100万円だった。このうち、約1000万円の保険は、被害者が先月末ごろに死亡する直前に解約されていた。

一方、被害者の養父母の親族で、08年10月に変死した50代の女性にも、死亡する約2カ月前に約1500万円の保険が掛けられていた。解約された被害者の保険と同じ団体のものだったとの事。

さて、こんなところですね。
被害者は経済的に困窮していたようですね。住み込みで仕事の話があれば乗るでしょうね。
しかし、疑問は「養子縁組」ですね。
普通に考えれば双方に養子縁組をする必然性がないでしょう?

なので、特殊な事情があったと推測します。例えば特殊な婚姻関係とかね。
しかし、その場合でも生命保険の件は説明ができないな。
とは言え、額が極端に大きいというわけでもないかな。
子供や妻が病気や怪我になった時に備えて保険に入ったと言うのもアリかもしれません。

それから、既に報道にも出ていますが、一般的な保険金殺人は基本的に事件にしません。
生命保険は死亡時に支払われる物なので、被保険者が死亡する必要がありますが、事件にしてしまうと警察が捜査する事になり、犯人にとって都合が悪い。

なので、保険金殺人だとしたら、計画外の何か突発的なトラブルが発生したのかもしれませんね。

しかし、全く別の事件に巻き込まれた可能性もあります。
今の段階では保険金殺人と断定する材料はありませんね。

遺体から発見された被害者以外の毛髪が気になりますね。
続報を待ちましょう。

参考リンク
大阪府高槻市淀川女性殺害事件その3(被害者の周辺情報)
大阪府高槻市淀川女性殺害事件その5(被害者が警察に相談していた)

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コメント

 久しぶりに泣きました。えんえん泣きました。
 最初は、被害者は引きこもりでゲームばかりしていたと報じられました。しかし、その後は全く違う報道がなされました。非道いじゃないか、最初の報道。
 実体は、3人の子をなしながら(一番下はまだ乳飲み子)、夫と別れることになり、必死で親子四人でのつつましやかな生活を望みつつも、派遣切りやら社会の薄情さにむち打たれ、結局はむごい死しか待っていなかった、と。その無念さに、あまりのマスコミや警察の酷さに泣きました。
 他人にもやさしかったとても良い人。この世に神などいないのだなと思い知りました。
 そう言えば、養父が自殺したとか。大阪府警は何をしているのか?石井議員逮捕の時には「自殺は究極の証拠隠滅」と言っていたくせに。

投稿: あすなろう | 2010/05/18 19:09

まったく泣けてくる話です。現実の出来事と思いたくない卑劣極まりない。養父は罪を認めたようなものですが、裁きを受けてきちんと罪を償ってもらいたかった。
尊い人命を数千万円というはした金に引き換えるとは。
自殺して罪をかぶったつもりかもしれませんが、妻に厳しい追及がまっていることでしょう。被害者は施設に預けた子供たちと速く一緒に生活したいと願っていたようです。とても不憫です。

投稿: 明智困五郎 | 2010/05/20 23:19

養母曰く

「3人の子供が保険金の受取人です。私自身は無関係。
津由子さんは国民健康保険料をずっと払っていなかったから、保険証が作れなかった。それで、向こうから頼まれて養子縁組した」

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子供が保険金を受け取った後、それを管理するのは誰?
子供達のお婆ちゃんがこの養母で、お爺ちゃんは西成の人?

投稿: 書庫 | 2010/05/26 10:19

 なるほど。保険金殺人の犯人と無関係に保険が掛けられていれば、支払われるわけですな。保険かけて殺されるのが早すぎるところに犯罪臭がしてしまいます。まったく例えばの仮定憶測ですが、黒幕がいて、養父が脅されていたようなケースも可能性としてはある。
ではなぜ養父は自殺する必要があったのか?報道されているストーリーから憶測すると、逃げ切れないから自殺したように見受けられる。でも何も警察の発表はないし。自殺と100%決まってないし。黒幕に自殺と見せかけられたってこともありますが。。。
書庫さんのいうように、子供が受取人の保険金は、養祖母の預かりになるのなら・・・かなり分かりやすい計画にもとれます。

投稿: 明智困五郎 | 2010/05/26 23:42

実のところ結構真実かと私は思うのだけれど、
過去養父養母は金はないけど楽しい我が家って感じで、小悪党だったかもしれないけど、人殺しなんて事をする様な奴らではないと私は感じる。
どうしても金が要る。そういう事態に追い込まれてきたとすると、誰か黒幕、ハインドモーストへの上納金なりが払えなくて困った結果と思うと自然なのかもしれません。
そもそも、養父養母(宇野和馬、ひとみ)は宇野ではなかったし、仕事仲間に宇野さんって人がいたのは確かな事実。その後風のたよりに、事故にあってずっと面倒を見る事になってしまった、なんて事を聞いた気もするけど定かではない。
今彼の行方はいまだ解っていないが、生きているらしい、という事は聞こえてきている。
私は最初にまずこの宇野さんの養子に入る前か後かは知らないけれど、宇野さんが事故に遭遇した結果、彼にもそれなりに保険金などがあったはずだし、最初にこれで金を手にしたのかなって思う。コレは犯罪でもなんでもなくて、かわいそうな仕事仲間の世話をその後もずっとしてあげているって話ですから、まあ美談といえば美談で済む話。
しかし、その後養母(ひとみ)の母が事故で死んだ話になってくるとおかしくなってきている様で、事故死って処理されてるけど、わずか5段しかもL字階段の折れ曲がったところから転んでアゴを強打したから、って、死ぬのか?という疑問がどうしても残るけど、それも当時事故として処理されたので、保険金は普通に支払われているって訳。
今回の津由子さんの話は、何か計画っていうより、突発性という話のほうが有力で、本人知らない間に養子縁組になっていたのに気付かれて、騒ぎ出したので、止めようとしたら、死んじゃった・・・。という話を組み立ててみたら、結構自然な感じなのかなあ、と思えてしまった。残された(自殺?した養父の他)重要参考人の中でどうもグラフに掛けて真っ黒だったS氏は本当に何かを目撃したか、実際に手を掛けたか、という事にもなるんだろうけど、弁護士が付いてから証言は一気に否認に転じて黙止を続けているとか。警察としては、養父の身柄を確保しなかったのは大失態だろうし、弁護士に振り回されていいように組み立てられている様だ。
でも思うのは、残された重要参考人が逮捕になるかどうかに関係なく、もうカレラの一生は終わってしまったと同じ事で、もし保険会社の再調査で母親の事故死も洗い直しとなって、支払い返還請求でも民事訴訟で起こされたら、今回養父が死んだので相続することになるだろう不動産なんか全部売っても払えないだろうし、あとはホームレスなりなんなりして生きる道しか無いと多分本人たちもわかっているだろうと思えるだけ。
有能な弁護士を立てて助かろうとしているかも知れませんが、おそらくそういう結末しか彼等登場人物には残っていないと思う。逮捕で主犯は死刑・・・だが、死ぬよりそうやって生きさらばえる事の方が罪を背負うという意味では辛いと思うので結果はどっちでも良いのかな。
それよりもどうしても黒幕が気になる。その辺を洗い出さないとこの事件は終わらないだろうね。

投稿: トトロさん | 2010/05/27 15:39

黒幕。って、暗転幕のこと?大黒幕のこと?
文章は上出来。A4の1枚きっちり。長文ながら、読みやすい。できますなあ。ふーん。なんて、感心している場合か。いや、場合かも。

投稿: ナガイ | 2010/05/27 19:47

このたび宇野昭二さんの遺体らしきものが発見と報道がありました。そもそもこの人が初めの第一歩で、養子縁組で夫婦はこの人の子供になったあとから、ピラミッドが20数名に及んで出来上がっていたとわかった。
其のあたりは、警察もすでに膨大な写真つきの資料を持っていて全員個別に当たりなおしてすべてを明らかにすると意気込んでいたが、結局報道の通り、交通事故詐欺事件での立件にとどまっている。
結局今回の遺体発見も、突然兵庫県警に(たぶん尼崎?)ある人物(名前は言えん)が私が運んだと申し出て発覚、あわてて府警が付近を捜索したところ、少し離れた場所から頭蓋骨が出てきたという事らしい。さらに養母の母親が死んだ飲食店の横の空き地からは手首が発見されているとも聞いた。
でもおかしいのは、なぜ突然申し出たのか、という事で、まるで昭二さんが死んでいる事が確定しないと困るかの様なタイミングというか、流れというか、そんな感じ。
考えられるのは、昭二さんの実の子はいないので、今残っている子供は養母で養父は死んでいるので、その相続権は養母の実子である5人の子に引き継がれる。
まるまる想像の世界だけど、昭二さんに遺産があったなら、死んだことが確定したら自動的に相続発生して養母にその財産は承継されると同時に、養父分は5人の子に承継されることになる。
しかし、それもおかしい点がある。そもそも昭二さんは工務店を営んでいて、会社を倒産させてしまって、多額の借金があったが、その借金は金銭消費貸借契約なら永久に有効な請求権があるから、その返還義務も同時に承継されてしまう。となると、そんなことはないのか・・・。
それと、こんな絵を描いてくる奴がいるとするといっただれだ、ってことを考えてみると、なんか遺産という言葉をキーワードにすると親戚とか、全く思いもよらないところの誰かが絵を描いているのかも。
養父が自殺となった福井の舞鶴も、滋賀県からみたら、車で二時間程度の距離だし、そもそも、当日前夜家族で温泉旅行した帰りに分かれた後の出来事っていっても、その経緯は養母の証言だけしかない。
ああ~なにもかも闇のまま終わってゆくのかな~。
工事の関係者とか先は常にゴルゴ13ばりに、背後に気をつけて生活しないと何があるかわかったもんじゃないな。
そう思うと、この事件この先どう終わるべきか・・・。

投稿: トトロさん | 2011/02/14 23:06

新手の貧困ビジネス。
その仕組みはどうなっているのでしょう。

にしても、トトロさんは理路整然、凄いよ。
他の事件にもコメントしてください。

投稿: アヒル | 2011/02/16 00:58

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