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2010/09/23

レイプ事件を考える時の注意点

ASKAの事件簿で扱う事件は基本的に殺人事件が大半なのですが、それ以外でも私が「変わった事件」とか「記録しておきたい事件」と言った意味で殺人事件意外の事件も扱っています。その中で今回沖縄の集団暴行事件でレイプ事件についてのアドバイスを頂ましたので、そのあたりを参考にレイプ事件を考える時の注意点などをまとめておきます。

まず、忘れてはいけないのは、一つの事件だけを見てレイプ事件全体を考えてはいけない。
レイプ事件も他の殺人事件と同様に色々なパターンがあると言う事。
特に、突然襲われると言った偶然の事件もあるが、レイプ事件の大半は顔見知りの犯行である事。

レイプ事件を考える時に知っておかなければならない事。
1)セカンドレイプ
 法廷や取調べで被害者の証言で被害の再現をする場合などの被害者の精神的苦痛を受ける事。

2)サードレイプ
 見ず知らずの第三者から傷物だのセックスOKの合図を送ったのだから被害者が迂闊などと揶揄され、酷いときには自分から誘っておいて訴えるクソ女と罵られたりする事。

3)上記1や2の為に被害者の多数が泣き寝入りしていると言う事。つまり、ニュースになるようなレイプ事件は氷山の一角で表面化しないレイプ事件の方が圧倒的に多いと言う事。

この3点を踏まえた上で注意点を考えると
A)悪いのは犯人であり、被害者が責められる理由は無いと言う原則
 一見、当たり前の事ですが、一番難しい点です。
 私もそうですが、日本人は「注意一秒、怪我一生」とか「怪我と弁当は自分持ち」とか言って災害とか事故を自己責任で説明するような所が無意識にあるようです。
 この為、事件や事故があると当然のようにその原因を考えたくなるのですが、その時、被害者に問題があった、落ち度があったとすると上記のサードレイプに該当してしまう事になります。

B)自己防衛論と女性の権利
 上記A)にも関係しますが、結局のところ、被害を防ぐには女性が自己防衛しなければならないと言う意見が出るのは自然だと思います。だけどそれは、「被害者女性は自己防衛が足りなかった」と言う事の裏返しになってしまう可能性があると言う事は注意しなければなりません。

 そして、では自己防衛とは何なの?って事なんですが
 ・女性は酔いつぶれる程、酒を飲んではいけない。
 ・女性は夜道を一人で歩いてはいけない。
 ・露出の多い、挑発的な服を着てはいけない。
 ・男友達を部屋に上げない。
 ・男性と2人っきりにならない。

このあたりが一般的に言われる女性の自己防衛だと思いますが、どれも女性はそれを行う権利はありますよね。まして、信頼している男性相手ならばあってもおかしくない事だと思います。だけど、犯人の中にはそれを同意の合図だと主張する人間も居るわけで、そういった意味で注意して欲しいと思います。

C)犯罪者の目
 科警研が全国の警察署で起きた強姦、強制わいせつ事件を調査したところ(97/10月から98年1月)被害者703人中調査依頼が可能と判断した女性被害者204人から回答得た結果(強姦事件は約54%)と容疑者545人から聞き取り調査した結果では

被害者を襲った理由
 ・挑発的な服装をしていた 5%
 ・好みのタイプ、誰でも良かった 約10%
 ・警察に届けることは無いと思った(強姦事件では) 45%
 ・抵抗されないと思った(強制わいせつでは) 48%

この結果からみても、女性に落ち度がある事はほとんどないと言う事でしょうね。

D)被害者が抵抗すれば被害を防止できたのか?
 C)の調査で被害者に事件当時の状況を聞くと
 強姦事件では70%が「言う事をきかないと殺されるかもしれないとと思った」と回答している。
 中にはナイフなどで脅された場合もあるでしょうし、この判断が間違っているとは思えませんね。

さて、こんなところかな。
今後もレイプ事件をASKAの事件簿で取り上げることもあると思いますが、以上のような事に注意してコメントをお願いします。
こうやって調べてみて思いますが、レイプ事件へコメントするのは難しいなと言うのが正直なところです。

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コメント

ASKAさんの取り纏めのご努力は素晴らしいと思いますが、少なくとも、この沖縄の事件についてだけいえば、少女の死に関する考察が抜けているんじゃないでしょうか? 最終的に少女が死に至った様な事件だから取り上げられたのではないか、と思うんですが。。。

レイプという犯罪も重いものではありますが、
人が死に至る、または瀕死の重体になるまで危害を加えられる、という様な事件の重要性と一線を画して捉えるべきではないかと私は思います。

勿論、沖縄の事件については、提示された情報以外私は何も知りませんし、被害者や関係者のプライバシー保護という点からも、詳しい情報は出てこないでしょう。また、個人的には知ろうという気持ちもありません。

ですが、提示された情報のみから推測すれば、
少なくとも、以下の様な様々な原因が死の原因としてあったと妄想できるのではないでしょうか。あくまで妄想です。

・性行為(乱交パーティー?)の噂が、被害者の学校や生活地域で直ぐに広まり、これに耐えかねた被害者が親に告白するも、親からも罵られ八方塞がりになり、居場所が無いと追い詰められた上での自殺

・被害者の生活環境が元々劣悪な状態にあり、
酒を飲み遅く帰ってきた娘を虐待し、なんらかのはずみで死に至ってしまった様な事件。
やけになった娘が自殺したということも考えられる。

・強姦の相手が、権力者・不法組織の息子であり、泣き寝入りしなければならない状況に対しての抗議の自殺

・(どなたかがコメントされていましたが)、
元々、恋仲または恋仲に近い様な状態にあった少年とその少年の属するグループとの間で起こった仲間うちの騒動で、裏切られたという精神的ショックと、その後のメンタルケアが無かったことによる自殺

等々

ASKAさんの記事によれば、警察も「事件と自殺の因果関係は不明としている」ということですよね? つまり、死人に口無し、っていうことです。

これを、強姦によって最終的に少女が死に至ったという様に、非常に限られた情報しか持っていない第三者が決め付ける様な態度は、如何なものか? と私は思うんです。
それこそ、場合によっては、第二、第三の被害者を産む場合もありますし、誤った解釈がされた様な場合には、自殺された被害者も報われないんじゃないでしょうか?


投稿: k-chan | 2010/09/24 00:39

書き込みテスト レイプ

投稿: ASKA | 2010/09/24 01:19

書き込みテスト 強姦

投稿: ASKA | 2010/09/24 01:20

k-chanさん、こんばんは
コメントはスパム判定されて非公開になっていました。
手動設定で公開にしましたが・・・スパム判定された理由が分かりません。
とりあえず、単独のレイプや強姦の単語では問題なそうですが・・・いずれにしても、ココログ自体のスパム判定に引っかかっているようです。
もし、今回のような事があれば、別コメントで連絡ください。手動で公開設定にします。

投稿: ASKA | 2010/09/24 01:24

k-chanさんの言いたい事は分かるつもりです。
ただ、k-chanさんの言うような妄想は取り上げ難いと言う事情は分かって欲しいです。

つまり、被害者の自殺に誰かの犯罪的あるいは非人道的な行為が関わっているとしても、それが事実と言う裏づけがないと公の場であるネット上には書き難いと言う事です。この事件の場合も警察発表か大手報道が無いと書き難いですね。

それともう1点は被害者の自殺の原因がレイプ事件だったとして、それを書く事はサードレイプにならないか?と言うのも心配なところだったりします。
この点は受け取る人によって変わってくると思いますが・・・しかし、この事件については本人の考えを確認する事もできないので、やはり書き難いですね。

投稿: ASKA | 2010/09/24 01:45

システム確認のお手数かけて恐縮です。

ASKAさんが、沖縄の事件を取り上げた理由・背景には、少女の死は関係が無い、若者による集団レイプ事件という一点において純粋に取り上げられたということでしょうか? 

つまり、たとえ少女が亡くなっていなくても、
「変わった事件」とか「記録しておきたい事件」だった、ということになるのでしょうか?


私のスタンスは、最初にコメントした通り事件を取り上げたこと自体に元々否定的です。
(勿論、何を取り上げるかは、ASKAさんの自由・裁量ですが)


投稿: k-chan | 2010/09/24 02:36

私はASKAさんの記事を読んで単純に「気をつけよう!」と思って意識を高める事ができるので、いつも感謝してますよ。
一人娘がいるので、ひとごとじゃないです。
いつか何かあってから「もっと気をつければ良かった」では遅い。絶対に取り返しがつかないんです。娘が大切であればあるほど。
アンテナはって娘にも自分の身を守る事を教えていますよ。

これに限らず、いつも大切な事を考えるきっかけを与えて貰っています。
それで十分だと思います。

否定される方は何故わざわざここを訪れるのか不思議です。
ASKAさんの自由なんだから、いいじゃないですか。
書きにくい事もよく書いて下さってますし、普通に道徳的です。

投稿: りさりん | 2010/09/24 08:58

少しトゲトゲしいモノ言いになり、すみませんでした。
また、私の様な者が、横から口出しする筋合いのものでもないと思います。反省します。


ただ、今回の沖縄の事件の様なモノを聞くと、
「何も死ぬことは無いのに。。。楽しい将来が待っているのに。。。」
という感情が、どうしても先に立ってしまいます。

(別に今回の事件とは関係ありませんが)
大人になるとすっかり忘れてしまいますが、子供の生活空間というのは狭いし、殆どの人間は自分の過去の経験からしか将来を類推できません。
だから、子供は簡単に精神的に追い詰められやすいものでしょう。
一昔前であれば、学校の担任の先生が、最後の砦として救いになったこともあったかもしれませんが、今は色々忙しいことも多いでしょう。
別にアメリカの真似をする訳ではありませんが、
日本の学校も専任のカウンセラー担当者・制度をもっと充実させたらどうだろうかと思います。
虐待事件も含め、命に関わる問題について、もう一歩踏み込んだ対応ができそうな気がします。

重ねて、色々勝手なモノ言い、すみませんでした。


投稿: k-chan | 2010/09/24 19:00

http://nobukoonline.com/jp/stand/
大藪順子さん

投稿: ×、 | 2016/06/05 08:24

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