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2011/03/05

千葉東金市女児殺害事件その35(初公判)

判決が3月3日に出ていますが、まずは初公判の情報です。

1)被告人は起訴内容を認めた。
被告は08年9月、東金市で女児を連れ去り、自宅の浴槽に沈めて殺害し、遺体を路上に遺棄したとして殺人や死体遺棄などの罪に問われている。

ここまでの弁護側の動きでは指紋の独自鑑定で被告人の指紋と一致しないなど無罪を主張すると思われていましたが、方針転換したようです。

2)検察側主張
・事件の経緯
被告は08年9月21日昼、自宅近くの路上で被害者を見かけた。友達になりたいと思い声をかけようとしたができず、周囲をうかがい、ハンカチで口をふさぎ声を出せないようにして抱きかかえ自宅に連れ去った。
泣き出した被害者に「帰る」と言われ腹を立てた。泣き声が外に聞こえるのを心配し、窓から遠い廊下に連れ出し「帰るな」と言った。だが「ばか」などと言い返されて激しく立腹、とっさに殺意を抱いた。洗面所に連れ込み、浴槽に沈め続け水死させた。水死が警察に分からないようにと、衣服を脱がせバスタオルで遺体をふいた。被害者の痕跡を消そうと、衣服と靴をレジ袋に入れて窓から外に投げ捨て、裸の遺体を抱えて近くの資材置き場に放置した。
殺人容疑で再逮捕後の09年1月、父の葬儀の斎場で母に「ごめんなさい。怖くて言えなかったんだけど。お友達になりたかっただけなんだよ。それなのにすごくばかにされたから」と話した。

・責任能力・訴訟能力
事件時は完全責任能力があった。被告は軽度精神遅滞だが、幻覚や妄想などの精神症状はなかった。精神鑑定でも
(A)殺害の理由は十分理解可能
(B)反道徳的行為との認識があったと思われる
(C)一貫した行動--などから、責任能力に関し「著しく障害されていない」とされた。
情状面では、短絡的・自己中心的な動機で、被害感情が非常に激しい。なお、捜査段階では、容疑者としての立場を理解し適切に対応したことなどから訴訟能力が認められる。

3)弁護側主張
起訴内容に争いはないが
・被告に訴訟能力はない
・仮にあっても事件時は心神耗弱だった
・情状を争う。

・事件の経緯
被告は知的障害があり、事件1年半前の時点で知能指数は6歳児程度。事件当時は、病院や福祉団体の支援を受けていなかったとの事。

同居の両親は、父ががんで入院、母は仕事で手いっぱいだったようだ。
事件約1カ月前に勤務先を欠勤状態になり、昼間の話し相手は父だけだったらしい。
被害者とは路上ですれ違ったらしい。
「話をしたい。友達になりたい」と思い、後をつけながら声をかける練習をしたが結局かけられなかった。

そこで抱きかかえるようにして自宅に連れ去ったらしい。
被害者は泣き出し「ばか」と言われたとの事。
会社で上司に怒られ続けていた被告にとって特別な言葉だったようだ。
混乱と怒りで、言動をやめさせたい一心で殺害したらしい。
母に発覚するのを恐れ、死体を遺棄し、衣服はレジ袋に入れ路上に捨てたようだ。

・責任能力・訴訟能力
被告は何度も黙秘権を説明されたが、意味を尋ねると「忘れちゃった」「そうでしたっけ?」と言う。
裁判を受ける意味や逮捕された理由、今後どうなるのかも理解できない。
一方で、誘導的な質問には無批判に肯定的に答えてしまう。
自分にとって有利不利を判断し、自分を防御する能力、そのためのコミュニケーション能力もなく、訴訟能力はない。

事件時は著しいパニック状態で、泣き叫ぶ被害者の言動を止めたいという思いで殺害しており、心神耗弱状態だった。
計画性も再犯の可能性もなく、反省していることなどを情状として主張するようだ。

4)補足情報
初公判は17日午後も千葉地裁で続き、被告が「暴走モードになりました」と殺害を認めた自白調書を検察側が読み上げたとの事。

法廷で朗読された一問一答形式の調書で被告は「声を出されたらアウト。無我夢中でやった」と、被害者の口をハンカチで押さえて連れ去った理由を説明。被害者に「ばか」と言われて怒り殺害した状況を、アニメでロボットが制御不能になる状態を指す「暴走モード」と表現したらしい。

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