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2011/03/31

大阪市城東区児童窒息死事件

3月31日、3歳の長男をごみ袋に入れて窒息死させたとして、大阪府警城東署は、母親のパート従業員、女性(26)と同居の無職、男性(20)の両容疑者=大阪市城東区東中浜8=を、殺人の疑いで逮捕する事件が起きている。

2人は「30日、いろんな物を箱に捨てるのをやめないのでごみ袋で全身を包んで密封した」と供述しているらしい。殺意については「しつけのためで、殺すつもりはなかった」と否認しているらしい。
城東署は日常的な虐待がなかったかどうかなど、詳しく調べているとの事。

逮捕容疑は30日夕、自宅マンション1室で、長男の両手と両足を粘着テープで縛ったうえ、ごみ捨て用のポリ袋をかぶせて袋の口を縛り、息ができない状態にして殺害した、としているようだ。
長男が動かなくなり、女性容疑者が午後7時55分に119番通報したが、約1時間後、病院で死亡が確認されたらしい。

城東署などによると、現場のマンションには女性容疑者と長男が暮らしていたが、今年2月ごろから、男性容疑者と同居を始めたようだ。
長男はごみ袋に入れられたまま、リビングの隣の部屋に放置されていたようだ。
救急隊が到着した際は、リビングであおむけの状態で寝かされていた。体に目立った外傷はなかったが、両手と両足にうっ血の痕があったとの事。

両容疑者は「ごみ袋に入れたら自力で破って出てきたので、両手足を粘着テープで縛って、再び別のごみ袋に入れた。5分ぐらいで静かになり、約20分後に開けると、唇が紫色になって動かなかった」と説明しているらしい。

一方、大阪市こども相談センターによると、長男に関しての虐待情報などは寄せられていないという。

現場は大阪市営地下鉄中央線の深江橋駅から北西約800メートルの住宅街。

なんと言うかもう言葉も出ない。
こんな事件を見聞きする度に、出産育児は免許制にするべきなのかもしれないと・・・
そこまでいかなくても、半年に一度は育児講習会などに参加を義務付ける必要があるのかもしれないと思う。

と言うのも、「20分もの間、呼吸をしなかったら人は死ぬ」と言う事が分からない人が子供を育てるのは危険だと思うのです。

だけど、多分、問題の本質はそこでは無いんだろうな。
「呼吸をできなかったら人は死ぬ」と言う事は小学校の高学年なら理解できると思うし、この容疑者達も理解していただろう。

貴方をビニール袋に入れて口を縛って20分放置したら、貴方はどうなると思う?
と聞けば、多分「死んでしまう」と答えるでしょう。

それを分かっていて、それでもやってしまう。その心理に問題があるんだろうな。
冷静でなかったのだろうか?
怒りにまかせて、手足を縛り、ビニール袋に入れて口を縛ったのだろうか?

子育てはイラッとする事もあるでしょう。
子供は親の都合など考えずにいたずらしますからね。

だけど、怒る前に、ちょっと一呼吸おいてから怒ったらこの種の事件は防げるかもしれません。
常に冷静で居られるように心がけたいですね。

叱る事は必要でしょう。だけど怒りにませて怒る事とは違うと思います。

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2011/03/29

秋葉原通り魔事件その9(1審判決、死刑)

東京・秋葉原の無差別殺傷事件で殺人罪などに問われた元派遣社員、男性被告(28)の判決公判が24日、東京地裁で開かれ、裁判長は「白昼の大都会で起きた事件で日本全体が震撼した。多くの生命を奪って刑事責任が最大級に重いことは明らか」として、求刑通り死刑を言い渡した。

 

裁判長は判決で、犯行の結果を重視。「7人の尊い人命が奪われた結果は悲惨。通行人らをはね飛ばし、躊躇することなく目についた人をダガーナイフで刺すなど、人間性が感じられない」と断じた。

 

被告が「インターネット掲示板になりすましが登場したことで、居場所が失われて自暴自棄となった」とした動機は「個人的な事情で、これを理由に第三者に危害を加えることは許されない」と非難したようだ。
弁護側が「犯行時は心神耗弱か心神喪失状態だった」とした主張も退けた

 

被告本人については「母親の不適切な養育による人格のゆがみが犯行の遠因。反省の姿勢を考慮すると、更生可能性が全くないとまでは言えない」としたが、「それでも刑を大きく左右するものではない」と結論づけ死刑を選択したとの事。

まあ、予想通りの判決ですね。
今の判決の方向性としては3人以上の殺害は死刑は当確でしょう。7人も殺害しては極刑は免れないでしょうね。
ただ、この事件はそれだけでなく、もっと広く、事件について考えなくてはならない事が多いと思います。

この種の事件は以前から時々起きていますね。
池袋通り魔事件や池田小事件、最近ではマツダの事件もそうですね。
まず考えたいのはこの種の事件を防ぐ事ができるのか?と言う事です。

この種の事件は被害者側が事件を予測する事はできないと思います。
何時どこで事件が起こるのか予測できないので、事件が起きてしまうと被害は避けられないでしょう。
その意味でこの事件を防ぐには事件その物を起こさないようにする以外に方法が無いように思います。

では、この被告人はなぜ、事件を起こしたのか?
色々な理由があるようだけど、結局の所、生きる希望や将来の夢、あるいは「守るべき物」そういった物を喪失してしまって、いわば「絶望」が被告人の心を支配していたのではないかと私は考えています。

私も含めて一般の人達は簡単に犯罪など起こさないですよね。それは犯罪を犯した結果、自分の将来や現在の自分に何もメリットが無い事を自覚しているからですよね。
仕事もあるし、社会的な信頼などもあるでしょう。そういった物を守る為にも、犯罪など犯さない。

だけど、逆にそういった物が無い人、つまり、「死刑でもかまわない」、「どうなってもかまわない」と自暴自棄になった人間にとってはそういった「タガ」が外れた状態になっています。

結果的に、「誰かを道連れにして死んでしまおう」、「やりたい事をやって死刑になろう」と言う発想が生まれてしまうとブレーキが掛からない。

では、自暴自棄にならない為にどうしたら良いのか?
で、ここが難しい所です。自暴自棄になる理由は事件毎、犯人毎に違いますから、これをすれば全てを防げると言う方法が無いと思います。
経済的な問題、病気や健康の問題、恋愛問題など原因は色々ありますからね。

私が考えたのはそういった、個々の事件の原因に関わらずにブレーキになる物を各個人の思考の中に植え付ける方法です。
つまりは「教育」と言う事です。
人間教育の過程で「自暴自棄にならないように教育する」と言う事になります。

とは言え、自暴自棄にならない教育とは何か?が問題なのですが・・・
一つには孤立しないような、コミュニケーション能力の育成でしょう。
この秋葉原事件でも、被告人に親しい友人がいれば、この事件は起きなかったではないか?と私は考えています。

それ以外にも、効果のある教育はあると思いますが、そのあたりは専門家の意見を聞いて見たいですね。

教育は一つの方法でしかなく、社会的な取り組みも必要だと思います。
働く人達が将来に希望の持てるような社会にする必要があると思います。

参考リンク
秋葉原通り魔事件その8

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2011/03/25

東京都日野市2歳児暴行死事件

3月22日、同居する交際相手(28)の長男(2)を殴り死なせたとして、警視庁日野署は傷害致死の疑いで、東京都日野市南平、保育士、男性容疑者(28)を逮捕する事件が起きている。

同署によると、容疑を認め「後片づけしないので腹が立った。前にも殴ったことがある」と供述しており、詳しい経緯を調べているとの事。

逮捕容疑は今月20日正午ごろ、自宅で同居する男児の腹を平手で殴って内臓を傷つけ、化膿(かのう)性腹膜炎で死なせたとしている。

同署によると、容疑者は今月から、交際相手や男児と同居。21日午後4時ごろ、ぐったりしている男児に容疑者が気付き、119番通報したが、男児は搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。死因が不審だったため、医師が同署に通報したらしい。

しかし、容疑者の仕事は保育士なんだよね。それでもこんな事件が起きてしまうんだね。

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岩手県花巻市乳児虐待死事件

3月22日、生後1カ月の自分の次女の頭を殴って殺害したとして岩手県警は岩手県花巻市石神町、無職、女性容疑者(26)を殺人の疑いで逮捕した。

逮捕容疑は、今月19日午後10時半ごろから翌朝にかけて、自宅で次女の頭を手で数回殴りつけ、殺害したとの事。
県警によると、20日午前9時半ごろ、次女の異変に気づいた母親の女性容疑者が119番通報し、同10時50分ごろ、搬送先の病院で外傷性脳障害で死亡したらしい。
消防からの通報で、県警が容疑者に事情を聴いたところ、容疑を大筋で認めたため、逮捕したようだ。

生後1ヶ月なんてまだ、育児が大変な時期だと思います。
東北関東大震災が3月11日に起きています。
花巻市では死者不明者はゼロですが、負傷者は17人出ていますから、それなりに被害はあったはずですよね。
その騒ぎの中でこの事件が起きている。
これは偶然なのかな?

地震が何らかの形でこの虐待事件に影響しているのか?
地震より以前から虐待があったのか知りたいですね。

続報を待ちましょう。

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2011/03/19

栃木県日光市乳牛刺殺事件

3月8日午前7時ごろ、日光市大室の酪農業男性(56)の牛舎で、飼育されている乳牛2頭が刃物のようなもので刺され、殺傷されているのを男性と家族が見つけ今市署に通報する事件が起きている。

同署で器物損壊事件として捜査している。

調べによると、2頭は腹から背中にかけて複数の刺し傷があったらしい。
5歳の牛はすでに死亡しており、4歳の牛がけがを負った。7日午後8時ごろ、男性が乳牛の世話をして帰宅したときには、異常はなかったようだ。

牛舎は縦45メートル、横10~15メートルで、乳牛47頭が頭を外側に向け2列につながれており、他の45頭に異常はなかった。刺された2頭は牛舎の南端につながれていたとの事。

現場周辺の航空写真はこちら
栃木県日光市大室の航空写真
やはり、緑の多い場所ですね。しかし、市街はそれなりにあるようです。

牛舎の一番端にいた2等を切りつけて殺したようですが、なにか妙な感じですね。
牛は牛舎につながれていて、犯人は反撃を受ける事はない安全な場所から刃物で牛を刺したんでしょうね。
複数の傷ですから牛は死んでもかまわないと思っていたんでしょうね。あるいは殺す事が目的だったのか?
このあたりは犯人の供述を待たないと分からないけど・・・

どうして2頭なのか?そこが疑問です。
1頭では満足できなかったのか?1頭では目的が達成出来なかったのか?

もし怨恨が動機なら2頭といわず、もっと沢山の牛を殺して持ち主に復讐するだろうな。
とりあえず、一番端にいる2頭が安全に刺せると言う打算のように思える。

憂さ晴らし?
現場周辺の小中学校
とりあえず小学校はあるので、もし小学校で小動物を飼育しているならそちらを狙う案もあったような気がする。
野良猫や野良犬もいたはずですし・・・

あるいはそういった小動物では既に満足できなくなって、大きな牛を狙ったと言う事もあるかもしれない。
しかし、この地区で動物虐待事件があったと言う報道はこれまで無かったように思う。

嫌がらせかな?
強い怨恨とまではいかないが、ささやかな復讐なんだろうか?

続報を待ちましょう。

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千葉東金市女児殺害事件その38(被告側控訴)

千葉県東金市で2008年9月、保育園児の女児(当時5歳)が殺害された事件で、殺人、死体遺棄、未成年者略取の罪に問われ、千葉地裁で懲役15年の実刑判決を受けた同市、無職男性(24)が、東京高裁に控訴したらしい。

公判で弁護側は、被告には裁判手続きを理解できる「訴訟能力」がないとして公判停止を求め、殺人罪についても心神耗弱状態だったと主張したが、1審判決は、被告の訴訟能力と犯行時の完全責任能力を認定していた。

さて、控訴する事自体は被告側の権利なので、何も言う事は無いけれど・・・
ちょっと違和感を感じる。
被告側、弁護側は何が望みなんだろう?
被告側は一審公判で起訴内容を認めているんですよね。

私はてっきり罪を償う為に公判前に主張していた無罪、他に真犯人が居ると言う主張を翻して起訴内容を認めたのだと考えていました。

で有罪判決となったけれども、今度はそれにたいして控訴している。
弁護側は訴訟能力がないので公判停止、殺人罪に対して心神耗弱状態と言うのが主張ですよね。

それって、責任能力がないし訴訟能力が無いから公判を停止、結局は「罪を償いたくない」と言う主張なんだろうか?

やった事は認める、けれど、罪は償いたくないと言うのは違和感があります。
それとも、責任能力が無いと言う判決が出たところで、別の法律で病院や施設に入ると言う事なんだろうか?

被告側がこれからどうしたいのか?と言うのが分からなくなってきました。

控訴審の行方に注目しましょう。

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2011/03/17

少年犯罪の深層・・・家裁調査官の視点から

少年犯罪の深層―家裁調査官の視点から (ちくま新書)

目次
1章 事件の現場を歩く
2章 FBIを翻弄した爆弾魔
3章 19歳の死刑囚
4章 脳と犯罪の不思議な関係
5章 非行のメカニズムを読み解く
6章 「動機」とはなんだろうか

レビューなどで批判されてもいるが、家裁調査官の経験からある種の症状(病名)に対して書きにくい事も書いている。
もちろんそれについてもフォローもしており、私としては間違った事は書いていないだろうと思う。
結局、興味を持って真剣に事件を追いかけていくと誰もが気づく事なのだと思います。
そこを、現場の家裁調査官の経験を生かして正しく書いていると言う印象です。
この点は扱いを間違うと読み手側に間違ったメッセージを送ってしまうデリケートな部分だと思います。

でも、私はこの本は高く評価しています。
と言うのも、この方面の情報はかなり偏っているんですよね。
一つは症状について書かれた入門書、もう一つはこんな症状の人がこんな事件を起こしたと言う事件報道。
しかし、その二つを補完するような情報が無いんですよ。
で、この本がそこの所をうまく補完していると思います。

こんな子供が成長しその中で事件を起こす。そしてどんな処遇となったのか。事件報道や病気や障害の入門書には書かれない事ですね。

で、犯罪と脳の関係についても少し書いている。
それも、やはり、普通にたどり着く方向なんだと思います。

それから、非行へ走るメカニズムも簡単に書かれている。

で、ちょっと変わったところでは児童虐待についても書かれている。
発達障害と児童虐待の関係や実例もあり、この点は虐待問題だけでなく、教育や育児の問題と見ても興味深い。

最後に犯罪統計の数字についても触れていて、なるほどそういう見方になるのかと少々興味深いところですね。

多分、このASKAの事件簿を興味を持って読んでいるような方にはお勧めできると思います。
色々なケースで起こる児童虐待の中の特殊なケース(虐待事件の中には表に出ないだけで結構ありそうな気がします)にも触れていて、児童虐待について興味のある人にもお勧めです。

参考リンク
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2011/03/15

京都市左京区薬剤師殺害事件

3月13日午前2時すぎ、京都市左京区吉田中阿達町の調剤薬局で、同店の管理薬剤師、女性(36)=大津市=が胸や腹など十数カ所を刺されて死んでいるのを、女性の夫(31)らが発見する事件が起きている。

京都府警は殺人事件として捜査。12日夕以降、店内で一緒にいた部下の男に事情を聴いたところ、かばんから血のついた刃物を出し、女性を刺して殺害したことを認めたため殺人容疑で緊急逮捕したとの事。

府警によると、男は京都市左京区吉田本町、薬剤師、男性容疑者(30)。
調べに対し、「世の中がいやになって誰かを殺してやろうと思った。(女性に)恨みはなかった」と供述しているらしい。
今年に入ってから同店で勤務を始め、上司の女性との間に目立ったトラブルは確認されていないらしい。

女性が帰宅しないことを心配した夫が警備員とともに店内に入り、血まみれで倒れている女性を見つけたようだ。

ちょっと理解できない理由だけど、メンタルに問題は無かったのかな?
仕事を始めて2ヶ月ぐらいは経過しているから、メンタルに問題があるようなら周囲の人間が気づいていると思うんだけどな・・・
時期的には3月11日の震災の後の12日の犯行のようなので震災の報道が何らかの影響を与えたのか?

しかし、ある日突然、理由も無く周囲の人間が自分を殺そうと襲ってくるなんて想像できないよね。

続報を待ちましょう。

2011/04/02追記
京都地検は3月31日までに、京都市左京区の薬局の管理薬剤師、女性(36)を刺殺したとして、殺人容疑で逮捕された同じ薬局に勤める薬剤師の男性容疑者(30)=左京区吉田本町=について鑑定留置を請求し、京都簡裁が認めた。期間は31日から約3カ月間。

 

 

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2011/03/05

熊本県熊本市3歳女児殺害事件

3月3日、熊本市のスーパーに家族で買い物に来ていた3歳の女の子が行方不明になり殺害される事件が起きている。

警察によると、3日午後8時ごろ、熊本市のスーパーに家族で買い物に来ていた熊本市清水東町の女児(3)の母親が「子どもが迷子になった。捜しているが見つからない」と110番通報したらしい。

警察は4日午後、20歳の大学生の男の身柄を確保した。また、女の子を遺体で発見したとの事。

警察は誘拐事件とみて、およそ300人態勢でスーパーの防犯カメラに映っていた黒色のダウンジャケットに黒色のジーンズの10代後半から30代とみられる不審な男が事件にかかわっているとみて、この男の行方を捜していたようだ。

県警がこの映像をもとに市内の高校や専門学校などに聞き込み捜査をした結果、容疑者が浮かんだ。4日午後にスーパー近くの自宅にいる容疑者を見つけ、任意同行した。

殺害に関しては、「スーパーの障害者トイレの中で、首を手で絞めて殺した。遺体はリュックサックに入れて背負い、自転車に乗って運んだ」と供述している。

遺体が見つかった排水溝はスーパーの北北東約500メートル。
排水溝はトンネル式で、女児は排水溝出口から約10メートル奥のL字形に曲がった場所で横向きに倒れていた。

目立った外傷はなく、着衣は行方不明時と同じだった
らしい。
容疑者の自宅はスーパーの東北東約1キロにあり、県警は4日夜に家宅捜索した。

現場となったスーパーは熊本電鉄北熊本駅の北約1キロの国道3号沿い。容疑者の自宅と女児の自宅は、直線距離で約400メートルしか離れていなかったようだ。

高校時代のクラスメートは容疑者について、「授業もちゃんと受けてて、優秀な感じ。そんなに目立つような人ではない、そういう存在」と話しているらしい。
高校卒業後、容疑者は、熊本学園大学の社会福祉学部に進学した。
福祉を取り巻く行政などを学んでいたが、1年の秋以降、出席状況は悪く、単位もあまり取っていなかったらしい。

大学は会見で、「一般の学生からすると、それほどいい成績の状況にはないと」と話した。
また、高校時代のクラスメートは「普段、真面目な感じで、こんなことするなんてびっくりですね。(小さい子に興味があったとか、そういうのを聞いたことは?)そういうのはないですね。聞いたこともないです」と話したようだ。

県警によると、容疑者は3日午後4時ごろ、自宅に近い同市高平のスーパーで、リュックサックを背負った姿が防犯カメラで確認されており、3時間余りにわたってトイレ周辺などをうろついていたらしい。
女児が同7時半ごろに1人でトイレに向かうと、同容疑者は直後に後を追い、膨らんだリュックを背負って約15分後にトイレから出たらしい。

容疑者は「遺体をリュックに入れて背負った」と供述している。
リュックは、身長約100センチ、体重約15キロの女児を入れられる大型サイズで、当初から子どもを入れる目的で背負っていた疑いがある。

スーパーを出た後は、自転車で同市八景水谷の坪井川につながる排水溝内まで運び、遺体を遺棄したと供述しているらしい。

さて、またもや子供が殺害される事件です。
疑問はありますね。
3時間も物色し、すぐに殺害、遺体は用意した大型のリュックに入れて運び、自宅近くの川に遺棄と言う事のようですが・・・

これだけ見ると、最初から子供を殺害して遺棄する事を計画していたように見えます。
でないと、大型のリュックは買い物に必要ないと思いますね。普段から使っている物なら別ですが・・・

動機は何か?いたずら目的か?
このあたりは、司法解剖の結果と自供をみてみないと判断できないですが・・・

まずは、動機が知りたいですね。

第一印象としては
どうも、ずさんと言うかかなり楽天的な犯行のように見えます。
なので、メンタル的な問題が無かったのか?あるいは間接自殺など狙ったのか?などが疑われますね。

続報を待ちましょう。

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千葉東金市女児殺害事件その37(一審判決)

一審判決、懲役15年です。
女児を殺害、遺棄したとして、殺人罪などに問われた無職、男性被告(24)の判決公判が3月4日、千葉地裁で開かれた。裁判長は検察側の主張を認め、被告に懲役15年(求刑懲役20年)を言い渡した

被害者参加人として出廷した遺族側は意見陳述で、被告から反省の気持ちが感じられないことなどを指摘した上で、「命ある限り罪と向き合って真摯な反省を求める」として無期懲役を求めていた

検察側の主張が認められた判決と言う事ですね。

この事件は、事件発生からこのASKAの事件簿でも取り上げてきました。
他の事件にはない色々な要素が入り乱れて難しい事件だと思います。

公判の流れでは、当初、他に真犯人は居ると無罪(冤罪)を主張した弁護側は一転、公判では容疑を認めた事は驚きでしたが、私が思うに被告側の方針転換があったのではないか?と考えています。

2009年1月の段階で被告は母親に真相を打ち明けているが2010年1月の主任弁護人の会見では無罪を主張しレジ袋の指紋が被告人と一致しないと独自の鑑定結果を発表した。
ところが一転、2010年12月17日の初公判では容疑を認めた。

普通に考えれば弁護人は被告人の意向にそった弁護をするはず。だから、当初、被告人は無罪を主張していたのではないか?と私は考えています。
だけど、ちょっと、疑問なのは、被告人は捜査調書の段階で殺害も認める供述をしている。さらに、母親にも話しているので、それでどうして無罪主張?と言うのが疑問です。

理由は分からないけど、無罪を主張するなら、唯一の物証のレジ袋の指紋を否定するのが一番良いと言う方針も理解できる。目撃証言があるから、遺棄についてはちょっと難しそうですが。

ところが、方針が一転、容疑を認めて責任能力、訴訟能力を争う事になった為、ここで無罪を主張した主任弁護人は辞任となったんでしょうね。

このあたりの経緯は表には出ないでしょうが、色んな事があったのだろうと想像しています。

話がわき道にそれましたが、元に戻して。
判決が出て一応の結論が出たわけですが、知的障害者に対する捜査、裁判が難しい事は予想通りですね。

ただ、肝心の事件の再発防止をどう考える?と言う点がまったく思い付かないです。
と言うのも、殺害の動機、経緯がどうも理解できない。
「バカ」と言われただけで、暴走モードになるなら、被告人は以前にも暴力事件を起こしていたと思います。
どうも、そんな事はなさそうです。

このあたりは、なにしろ被告人の証言や調書しかないのでなんとも、ホントにそうなの?と言うしかないですよね。

しかも、「女児を抱きかかえて連れ去った」と言うのも、そんな事して誰にも目撃されなかったの?女児は悲鳴を上げなかったの?とまたしても疑問が・・・

あまり触れられていませんが、再発防止策と言う点ではちょっと影響が大きい事件だと思います。
表には出ないでしょうが・・・

最後に遺族の方が無期懲役を求めていたのはすごいなと思いました。
普通なら感情的に極刑を求めそうな所ですが、「命ある限り罪と向き合って真摯な反省を求める」と言うのもなかなか言えない事だと思います。

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千葉東金市女児殺害事件その36(暴走モード)

被告人質問で自ら述べた「暴走モード」とは?
第4回公判が13日、千葉地裁であった。争点である訴訟能力や責任能力を巡り、検察側と弁護側の証人として出廷した2人の精神科医の見解が真っ向から対立したらしい。

訴訟・責任能力巡り議論
被告は公判や捜査段階で、殺害時の自身の精神状態を「暴走モード」などと表現した。
この言葉について、アニメでロボットが制御不能になった状態だと説明している。

暴走モードとは?

検察側証人 千葉大医学部のF講師(精神医学)は「(女児への)怒り」と解釈した。
「他の2罪と区別できる精神状態とは言えない。長く続いていないし、引き起こす精神症状も見受けられない」とした。
弁護側証人 岐阜大医学部のT准教授(精神病理学)は、「(暴走モードになったのは)ゲームに負けたときだけ」という被告の発言を挙げ、普段は温厚な人格であり、殺害行為は異常な精神状態で起こされたと主張した。

責任能力、訴訟能力について
検察側証人 千葉大医学部のF氏は、訴訟能力も責任能力も、ともにあるという立場。
訴訟能力について、「(鑑定のための)面接時に『検察側は自分の敵、弁護側は味方』などと話した」と証言し、「訴訟能力がないとは言えない」と指摘したとの事。

事件について、知的障害の影響でストレスに耐える力が低くなり、女児に「帰りたい」「バカ」などと言われ短絡的、衝動的に殺害に及んだと分析したようだ。
その上で、「気分の大きな波や幻覚などの精神症状は見られない」と指摘したとの事。

さらに、面接時、浴室で殺害したのはなぜかとの質問に「自分の部屋だと汚れる。母親に怒られる」などと答え、殺害後に女児の遺体や服を捨てたことなどからも「殺害動機は十分理解できるし、目的に沿って一貫した行動を取っている。
善悪の判断能力や行動制御能力は著しく障害されてはいない」と結論づけたようだ。
弁護側証人 岐阜大医学部のT氏は、被告に訴訟能力はなく、責任能力も限定的だと主張した。
被告の能力や傾向について、「被告人質問などで刑事手続きを自分なりの言葉で説明できていない。コミュニケーション能力が低く、自尊感情を傷つけないよう他人に容易に迎合する」と指摘したとの事。

自らの事件について弁護人の援助を受ける能力や刑事手続きの理解力はないと述べた。

また、事件について
「女児に『バカ』と言われた」などとする動機で、殺害という重大行為に至るのは理解しがたい
普段は温厚でトラブルを起こしたことがないとされる被告の人格から、殺人を犯すのは異常な事態と判断されると指摘したとの事。

これらの点から責任能力について、心神耗弱状態で突発的に殺害したと指摘した。
殺害後に衣服を自宅から投げ捨て、白昼の住宅街で女児の遺体を運び遺棄した行動は、証拠隠滅とは言えないとし、行動制御能力も著しく低下していたと主張。限定責任能力にとどまるとした。

暴走モード、訴訟能力、責任能力の説明はどうも、弁護側が弱いように感じますね。
理解できないからそれは異常な状態と言うのは弱い印象です。
私は、被告人の能力の範囲内で考えた結果なのだと思っています。

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千葉東金市女児殺害事件その35(初公判)

判決が3月3日に出ていますが、まずは初公判の情報です。

1)被告人は起訴内容を認めた。
被告は08年9月、東金市で女児を連れ去り、自宅の浴槽に沈めて殺害し、遺体を路上に遺棄したとして殺人や死体遺棄などの罪に問われている。

ここまでの弁護側の動きでは指紋の独自鑑定で被告人の指紋と一致しないなど無罪を主張すると思われていましたが、方針転換したようです。

2)検察側主張
・事件の経緯
被告は08年9月21日昼、自宅近くの路上で被害者を見かけた。友達になりたいと思い声をかけようとしたができず、周囲をうかがい、ハンカチで口をふさぎ声を出せないようにして抱きかかえ自宅に連れ去った。
泣き出した被害者に「帰る」と言われ腹を立てた。泣き声が外に聞こえるのを心配し、窓から遠い廊下に連れ出し「帰るな」と言った。だが「ばか」などと言い返されて激しく立腹、とっさに殺意を抱いた。洗面所に連れ込み、浴槽に沈め続け水死させた。水死が警察に分からないようにと、衣服を脱がせバスタオルで遺体をふいた。被害者の痕跡を消そうと、衣服と靴をレジ袋に入れて窓から外に投げ捨て、裸の遺体を抱えて近くの資材置き場に放置した。
殺人容疑で再逮捕後の09年1月、父の葬儀の斎場で母に「ごめんなさい。怖くて言えなかったんだけど。お友達になりたかっただけなんだよ。それなのにすごくばかにされたから」と話した。

・責任能力・訴訟能力
事件時は完全責任能力があった。被告は軽度精神遅滞だが、幻覚や妄想などの精神症状はなかった。精神鑑定でも
(A)殺害の理由は十分理解可能
(B)反道徳的行為との認識があったと思われる
(C)一貫した行動--などから、責任能力に関し「著しく障害されていない」とされた。
情状面では、短絡的・自己中心的な動機で、被害感情が非常に激しい。なお、捜査段階では、容疑者としての立場を理解し適切に対応したことなどから訴訟能力が認められる。

3)弁護側主張
起訴内容に争いはないが
・被告に訴訟能力はない
・仮にあっても事件時は心神耗弱だった
・情状を争う。

・事件の経緯
被告は知的障害があり、事件1年半前の時点で知能指数は6歳児程度。事件当時は、病院や福祉団体の支援を受けていなかったとの事。

同居の両親は、父ががんで入院、母は仕事で手いっぱいだったようだ。
事件約1カ月前に勤務先を欠勤状態になり、昼間の話し相手は父だけだったらしい。
被害者とは路上ですれ違ったらしい。
「話をしたい。友達になりたい」と思い、後をつけながら声をかける練習をしたが結局かけられなかった。

そこで抱きかかえるようにして自宅に連れ去ったらしい。
被害者は泣き出し「ばか」と言われたとの事。
会社で上司に怒られ続けていた被告にとって特別な言葉だったようだ。
混乱と怒りで、言動をやめさせたい一心で殺害したらしい。
母に発覚するのを恐れ、死体を遺棄し、衣服はレジ袋に入れ路上に捨てたようだ。

・責任能力・訴訟能力
被告は何度も黙秘権を説明されたが、意味を尋ねると「忘れちゃった」「そうでしたっけ?」と言う。
裁判を受ける意味や逮捕された理由、今後どうなるのかも理解できない。
一方で、誘導的な質問には無批判に肯定的に答えてしまう。
自分にとって有利不利を判断し、自分を防御する能力、そのためのコミュニケーション能力もなく、訴訟能力はない。

事件時は著しいパニック状態で、泣き叫ぶ被害者の言動を止めたいという思いで殺害しており、心神耗弱状態だった。
計画性も再犯の可能性もなく、反省していることなどを情状として主張するようだ。

4)補足情報
初公判は17日午後も千葉地裁で続き、被告が「暴走モードになりました」と殺害を認めた自白調書を検察側が読み上げたとの事。

法廷で朗読された一問一答形式の調書で被告は「声を出されたらアウト。無我夢中でやった」と、被害者の口をハンカチで押さえて連れ去った理由を説明。被害者に「ばか」と言われて怒り殺害した状況を、アニメでロボットが制御不能になる状態を指す「暴走モード」と表現したらしい。

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2011/03/02

大学入試問題漏洩事件

京都大学などで試験中に試験問題が携帯電話を使ってインターネットの質問掲示板に流出する事件が起きている。

ASKAの事件簿でいつも扱うような凶悪事件でも無いので、あまり報道にも目を通していないのだけど、今回は動機の面から簡単に考えてみたい。

外国ではすでに携帯電話を使ったカンニング事件が起きているので日本でも起きるのは時間の問題だったでしょう。
善意に基づいたシステムは善意やモラルが崩壊している現在ではその前提条件が崩れているのです。

さて、この事件の目的はなんだろうか?
報道は大きくとりあげているけど、基本的なところは触れていませんね。

この事件、犯人はカンニングをして大学に合格する事が目的なのか?
と考えるとちょっと疑問符が付きますよね。

それは犯罪と同じで、実行した結果、仮に上手くいったとしても、カンニング行為が発覚しては、そこから追求が始まり、犯人が特定され結果として、不合格になってしまうかもしれない。

だから、犯人はカンニングがあった、不正行為があった事は知られたくないはずです。
ところが、今回は多くの人が目にするメジャーな質問掲示板に質問しています。
実際のその書き込みが入試問題であると気づいた人もいます。

私は犯人の目的が不正行為による合格が目的ならもっと秘密裏に事を運ぶだろうと思います。

なので、私は合格だけが目的ではないだろうと考えています。
しかし、大学入試の受験といえば、十代後半から二十代前半の人間ですからこのあたり思慮が足りない可能性もあります。

このあたりから犯人像を二つ考えています。
1)思慮の足りない若年者によるゲーム感覚の犯行の場合
2)犯人は不正行為が発覚しても犯人を特定できないかなりの自信がある場合

2)はなぜか?と言うと、少し考えれば、同じ受験生や大学の関係者、進学塾の講師などが掲示板を見れば入試問題だと気づく事は予想できますよね。
つまり、犯人は問題が発覚する事は想定した上でこの方法でカンニングをしていると思います。
そうすれば、大問題となり犯人捜しが始まる事も予想できた。
だから、犯人はそれでも100%、特定されない自信があるのだと思います。

しかし、実はここに問題があります。
それは、掲示板の回答が入試問題の解答として残されている場合は当然、そこから特定される危険性が高いです。

逆に言うと、もし、受験者役の犯人が掲示板の回答を書かなければ、また複数の大学を別の名前であるいは別人として受験していれば、受験者側から犯人を特定する事はできないはずです。

しかし、それでは不正行為をしているのに、不正に入手した回答を回答しないなんて事があるのか?って事になってしまいますよね。
そうすると、犯人の目的は合格する事ではないと言う事になります。

では何が目的か?と言うとこうやってマスコミに騒がれる事自体が目的なのではないか?と考えています。
単純な愉快犯なのか?それとも、騒ぎを起こしてマスコミに取り上げてもらう事、つまりは宣伝の可能性もあるのかな?と・・・カンニング業者の広告宣伝と言う可能性はないだろうか?

もし、思慮の足りない若年者の犯行ならば、言う事は一つです。
人生はいろんな所で試されます。それは目に見える試験だけではありません。
入試だけ不正をして合格してもその後も一生不正をし続ける事はできないでしょ?
そこのところを良く考えて欲しいと思う。

就職しても仕事を覚えるのには勉強しなければならないし、一度覚えてもずっと同じ仕事を続けるとは限らない。同じ仕事でも道具や方法がどんどん変わる。
年齢や役職が上がれば、必要なスキルや知識も変わってくる、その度に勉強して身につけなければなりません。
一生勉強しなければならないんですよね。それは、職人さんのような仕事でも同じでしょうね。
より高度な技術を習得する為には努力が必要です。

結局の所、人生を乗り切るには自分自身の力と言う事になるんじゃない?
もちろん、周囲の人に協力してもらう事や支援してもらう事もあるけどさ。

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2011/03/01

島根県立大女子大生バラバラ殺害事件その28(新写真公開)

被害者の行方不明から1年4ヶ月をうけて島根県警がビラを配ったようです。
そこで、いままで公開されなかった失踪当日の写真が公開されました。
島根県警のこの事件のページ
を参照願います。

撮影の日付は「平成21年10月26日アルバイト先の防犯カメラで撮影」とありますが、時刻が無いですね。
報道記事では
26日夜、アルバイト先のショッピングセンターを出る姿が映った防犯カメラの画像を新たに公開した。
つまり、出る時の映像と言う事だよね?

Image1_2

当時の服装は
白地に黒の横縞模様(ボーダー)でフードがついたワンピース、黒色のレギンス様のもの、黒っぽい靴、黒色のバック。

ちょっと、この写真は気になるね。
以前の話では「ゴミ袋」を持って帰ったと言うような話が出ていたと思うけど・・・
この写真が帰る時の物なら「ゴミ袋」が写っていない。

右利きで右手でドアを開ける所?
それなら、ゴミ袋は左手になるけど、体の陰で見えないのかな?

しかし、当然この写真は捜査本部は遺体発見時には入手していたはずだよね・・・・
どうして、最初に公開しなかったのだろう?
全身を写した写真の方が体格や全体のイメージが伝わると言う判断かもしれないね。
でも、2枚公開しても問題は無かったはずだけど・・・・

こちらが以前公開の写真
Image2
今回公開の写真が建物を出る直前で建物を出た直後の写真が前回公開の写真なのかな?
バッグも左肩にかけているし・・・
でもゴミ袋はなさそうだね。

でも、これで建物を出たと言う事は間違いと言う事なんだろうな。
少なくともこの通用門?には出口側と入り口側にそれぞれカメラがあるわけだから、このカメラに写らずに建物に入る事はできないでしょう。

もし、建物に戻ったとしたら別の入り口と言う事になるね。
でも、それも目撃されずに、他のカメラにも写らずにと言う事になるので難しいような気がする。

犯人逮捕に期待しましょう。

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