足利事件の冤罪の後の昨年暮れからこの連続事件の真犯人を突き止めたとする一部週刊誌での報道がありました。栃木小1殺害事件を追っている私も気になっていたのですが、昨年11月の報道と4月の別の週刊誌の報道を見て、ちょっと気になる事があったのでメモしておきます。
まず事件の概要としては、79年から96年にわたって起きた5件の女児誘拐殺人、失踪事件の事を「北関東連続幼女誘拐殺人事件」と呼ぶそうです。
各事件の概要は
No.1 79/8/3(金) 昼過ぎ 栃木県足利市 女児5歳
家の隣の境内から姿を消す。6日後、約3km離れた渡良瀬川の河川敷のリュックの中から遺体で発見、手足は縛られていた。
最後の目撃場所から2km下流の渡良瀬川河原で全裸でリュックサックに詰められ死んでいるのが発見された。このリュックサックは、市内の業者が50年~55年の間に登山用に作っており、特殊仕様で数10個しか売られていなかった。
行方不明になる直前にはトレパン姿の30歳ぐらいの男と話しているのを近所の主婦が目撃している。
No.2 84/11/17(土) 17時過ぎ 栃木県足利市 女児5歳
家族とパチンコ店へ出かけ1人で遊んでいるうちに失踪、1年4ヶ月後にパチンコ店から約2.4km離れた畑の中から白骨遺体で発見される。骨と一緒に衣類も発見される。
11月17日午後4時すぎ、女の子の通う幼稚園に、行方不明の女の子らしい声と40代ぐらいの男からの電話が入る。男が、女の子の自宅の電話番号を聞く。11月17日午後4時21分に、女の子の自宅に電話が入り、「たすけてちょうだい」との女の子の声と同時に、「佐野のこうせいびょういん」と所在を知らせる。足利署は、「佐野厚生病院」に捜査員を派遣するが、女の子の姿はなかった。
No.3 87/9/15(火祝日) 11時頃 群馬県太田市 女児8歳
自宅近くの公園へ遊びに行った後。自転車を押す男と一緒の所を目撃されるがその後に失踪
1年2ヶ月後に利根川河川敷で白骨遺体で発見される。
No.4 90/5/12(土) 18時過ぎ 栃木県足利市 女児4歳
両親とパチンコ店に行き、駐車場で野良猫と遊んでいる所を目撃、その後、渡良瀬川の土手、河川敷で男と一緒の所を目撃される。翌日渡良瀬川の河川敷で遺体で発見、川の中から精液の付いた女児のシャツが発見される。渡良瀬川の中から、被害者の着衣が泥だらけの状態で見つけられる。
その中の「半袖下着」に精液が付着していたとして、栃木県警察科学捜査研究所(科捜研)が血液型を分析し、B型と判明する。
No.5 96/7/7(日) 昼過ぎ 群馬県太田市 女児4歳
両親とパチンコ店に行き、店内で失踪、以後行方不明、店内の防犯カメラに男と話す女児の姿が映っていた。失踪直前に母親に「優しいおじちゃんがいる」と話した。
パチンコ店の防犯カメラの分析より、午後1時27分に来店し、女の子の近くに行き、午後1時42分頃でていた不審人物が浮かび上がる。
詳細は別のwebページを参照してください。
これらの事件は20kmの範囲内で起きている上に5件中3件はパチンコ店で女児が失踪している。さらに、被害者が全て4歳から8歳の女児である点など共通点も多い。
足利事件(No.4の事件)の冤罪を受けて警察側もこの5件が同一人物による連続事件との見方もしているみたいですが・・・私はこの点に疑問があります。
ホントに同一人物による事件なのか?
確かに共通する事もあるんですが、一点だけ、犯行間隔が気になります。
前の事件との犯行間隔をみると
最初の事件から2番目の事件が5年後、その次が3年後、その次が3年後、最後が6年後です。
実は、この北関東連続幼女誘拐殺人事件と同時期に別の連続幼女殺人事件が起きています。
あの宮崎勤事件です。
No.1 88/8/22(月) 埼玉県入間市 女児4歳
歩道橋を歩いていた女児に声を掛けて車にのせ、八王子市内の山林で泣き出した女児を絞殺する。翌日ビデオカメラで遺体を撮影した。
No.2 88/10/3(月) 埼玉県飯能市 女児7歳
小学校の傍らで女児に道を教えて欲しいと声を掛けて車に乗せ八王子の山林で絞殺した。
No.3 88/12/9(金) 埼玉県川越市 女児4歳
自宅の団地の傍らで遊んでいた女児に声を掛けて車にのせ、入間郡名栗村の駐車場で絞殺した。
No.4 89/6/6(火) 東京都江東区 女児5歳
公園で遊んでいた女児に写真を撮ってあげると声を掛けて車に乗せ800m離れた場所の止めた車の中で絞殺した。
こちらの事件の発生間隔は2件目が2ヶ月後、3件目が2ヶ月後、4件目が7ヶ月後です。
ちなみに、酒鬼薔薇事件での3件の事件の発生間隔は2件目が1ヶ月後、3件目が2ヶ月後です。
そうなんですよね。
過去の事件で数年間隔で事件を続けて起こしている同様の事件が見あたらないんです。
(私が見つけられないだけで、あるかもしれません。調べてみようと思います。)
宮崎事件も酒鬼薔薇事件も快楽殺人と言われています。
殺人行為自体に興奮してしまうわけで、もう、依存症状態なんでしょう。発生間隔は数ヶ月です。
この北関東連続幼女誘拐殺人事件も被害者が女児で遺体も全裸だったりしているので同一人物だとしたら、性的暴行目的か快楽殺人目的だと思います。
だとしたら、数年間隔なんて事で我慢できるのだろうか?と言うのが疑問です。
確かに、この狭い範囲で女児を殺害する人間が複数人いると言うのも考えにくいかもしれないけど・・・
この北関東事件が同一人物による犯行なら、同じ時期に関東地方には二人のシリアルキラーが居た事になります。
宮崎勤とこの北関東事件の犯人です。
なので確率は低いかもしれないが、もう一人ぐらいこの北関東に居たとしても不思議ではないかもしれません。
この北関連続幼女誘拐殺人事件は古くて控訴時効を迎えた事件が大半です。
なので情報が少なくて事件の詳細が掴めない所も多いです。
とりあえず、引き続き考えていきたいと思います。
参考リンク
北関東連続幼女誘拐殺人事件その2
容疑者は7日午後、自宅で長男の口にパンを押し込んでのどに詰まらせ、低酸素脳症の傷害を負わせたなどとして、9日に警視庁捜査1課に逮捕されていた。
町田署によると、25日に長男の容体が悪化し、心臓マッサージを施したところ、血液が気管支にたまり窒息死したという。
警視庁捜査1課は、長男をたたくなどの暴行も加えていたとして、別の傷害容疑で母親の女性容疑者(28)を再逮捕した。同課によると、容疑者は「私の注意を聞かなかったため、腹が立ってたたいたことは間違いない」と容疑を認めているらしい。
逮捕容疑は、昨年10月下旬、当時住んでいた川崎市麻生区の自宅で、長男(2)が飼い犬をたたいたことに腹を立て、背中を素手で複数回たたき、全治約1カ月のけがを負わせたほか、11月初旬には後頭部を平手で殴打するなどし、全治2週間のけがを負わせたとしている。
同課によると、容疑者は長男の傷跡を携帯電話で撮影し、保存していたらしい。
一方、東京地検は最初の傷害事件については処分保留で釈放した。パンをのどにつめられた長男は、今月25日に低酸素脳症で死亡。同課は容疑を傷害致死に切り替えて調べていた。