長崎県西海市ストーカー女性殺害事件
12月16日午後9時10分ごろ、長崎県西海市西彼町風早郷の男性方で、男性の息子(18)から「車の荷台にお母さんが倒れている」と110番通報する事件が起きている。
県警西海署員が駆け付けたが、荷台にいた2人の女性のうち、中年の女性はその場で死亡が確認され、年配の女性も搬送先の病院で死亡したらしい。
県警捜査1課と西海署は12月17日、2人は男性の妻(56)と母(77)と確認したとの事。
2人には刺された傷痕が複数あったほか車内に血痕も見つかり、県警は殺人事件として同署に捜査本部を設置した。司法解剖して死因を調べている。
捜査本部によると、16日夜に男性の高校3年の次男(18)が同市西彼町風早郷の自宅に帰った際、窓ガラスが割られるなど荒らされたような形跡があったらしい。
家族の姿が見えないため、近所に住む親類男性と捜したところ、敷地内に止まっていたワゴン車の荷台に2人が横たわっているのを見つけ、110番した。
男性の妻はその場で死亡が確認され、男性の母親は搬送先の病院で亡くなった。
男性は保険業を営んでおり、妻と次男、母親の4人で暮らしていたとの事。
男性夫婦と次男が母屋、母親が敷地内の別棟に住んでいた。
2人が発見された車は男性の妻の名義。母屋と別棟の間に止まっており、車内と周囲には2人のものとみられる血痕が残されていた。ワゴン車と自宅は施錠されたままだったらしい。
男性夫婦には次男のほかに県外に住む子どもが4人おり、男性は東京都内にいる子どもに会うため不在だったらしい。
長崎県警は17日夜、男性の三女(23)の元交際相手で、三重県桑名市霞町1、無職、男性容疑者(27)を殺人、住居侵入容疑で逮捕したとの事。容疑者は「間違いありません」と容疑を認めているらしい。長崎県警は容疑者が三女との交際を巡るトラブルから2人を殺害したとみて詳しい動機を追及している。
逮捕容疑は16日午後6時ごろ、西海市西彼(せいひ)町風早郷(かざはやごう)、自営業、男性(58)方離れの窓ガラスを割って侵入、男性の母親の胸や腹を包丁で数回刺して殺害し、更に同20分ごろ、母屋の窓ガラスを割って入り、男性の妻を包丁で十数回刺して殺害したとしている。死因はいずれも失血死だった。
県警によると、男性が10月29日、県警西海署に「千葉県に住む三女が元交際相手の男から暴力を受けたり、脅されている可能性がある。千葉県警に捜査してほしい」とストーカー行為による被害を相談。長崎県警は同日、千葉県警に通報したという。
こうした経緯などから、長崎県警は容疑者が事件に関与した疑いがあるとみて捜査。17日午前、容疑者を長崎市内のホテルで見つけ、任意同行した。この時、容疑者が所持していたウエストポーチの中に包丁2本が入っていたといい、県警はこの包丁が凶器とみて調べている。
三女は容疑者から逃れ、父親が付き添っていたとみられる。
県警によると、車は鍵がかかっており、血痕は車外にもあった。また、母屋玄関には鍵がかかり、割れた窓ガラスのそばには鉄アレイが残っていた。階段には血をぬぐったような跡があった。
容疑者(27)が事件前、千葉県に住む三女(23)に暴力を振るったり、ストーカー行為を繰り返したりし、千葉県警から3回にわたって警告を受けていたことがわかった。
事件は最後の警告から1週間後に起きていた。長崎県警は18日、同容疑で長崎地検に送検し、三女の家族を狙った動機を追及している。
被害者方で殺害された妻の遺体には背中にも刺し傷があり、複数の部屋に血痕が残っていたことがわかった。長崎県警は容疑者が強い殺意を持ち、逃げまどう妻を執拗(しつよう)に追いかけて犯行に及んだとみている。
殺人容疑で逮捕・送検された男は、交際相手に対し、「親やきょうだいを殺す」と脅していたことがわかった。
容疑者は、以前交際していた被害者の三女に暴力を振るい、「親やきょうだいを殺す」と脅していたことが、殺害された妻の知人の話でわかった。
警察は、三女と引き離そうとしていた妻ら家族を、逆恨みしていたとみて捜査している。
妻の知人は「(三女は)骨折したり、顔が腫れ上がるほどたたかれたり、背中もあざができるようなことをされたりはしていたと、(妻が)話していた」と語った。
また、容疑者は犯行後、現場から4時間ほど歩いて逃げたあと、タクシーを拾って長崎市中心部のJR長崎駅近くに向かったことが、関係者の話でわかった。
その後、容疑者は、「空港までどれくらいかかるか」と、運賃と時間を尋ねる会話をして、「今の倍ぐらいかかる」とタクシーの運転手が答えると、駅近くのホテルに宿泊したという。
容疑者(27)が、事件の少なくとも7時間前にタクシーで現場近くに着いていたとみられることがわかった。
同日午前11時ごろ、男性宅に向かって黒い服の男が歩き、その後をタクシーが付き従うようにゆっくりと走っているのを近くの住民が目撃していた。事件後、県警はタクシー会社などに照会し、17日に長崎市内で容疑者を見つけた。
容疑者は昨年2月ごろ、男性の三女(23)と交際し始めたらしい。
こんな事件ですね。
ストーカー事件は今回が初めてでもないし、過去にも似た事件は起きてました。
どうもストーカーの事件は似ているような気がするね。
似ている事件を見ているので似ているように見えるのかもしれないけどね。
元交際相手に対しては「失いたくない」と言うのが「原点」なのかな?
自分が好きでも相手にその気が無いなら、無理やり一緒にいても「人形」のような物でしかないからね。
普通なら相手の事を考えてそんな事はできないし、自分自身も虚しいと思うのだけど・・・
どうも、この種の人たちはそうではないように見えますね。
責任能力と言う意味ではなく、メンタルに問題があるように思えます。
問題は交際する前にその事が判断できない事ですね。
DV男なら交際する事はないでしょう。
危険を避ける意味では、男女の関係になる前の段階でよく相手を観察しておくぐらいしか方法が無いのかな?
次善の策としてはDV男だったら、早く別れて逃げるしかないかもしれませんね。
基本的に交際を始めてしばらくは、あまり情報を教えないと言うのも必要ですね。
実家の住所なんて調べる方法は無いと思うけど・・・免許証とか保険証とかに情報があったのかな?でも宅急便の伝票とか、葉書とか部屋にはあるかもしれないね。
いずれにしても、交際相手は慎重に選びましょう。
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コメント
長崎県西海市の2女性殺害事件で、遺族男性(58)が24日、事件の経緯や心境などを記した文書を弁護士を通じて公表した。
殺人容疑などで逮捕された容疑者(27)(三重県桑名市霞町1)の三女に対するストーカー行為について、警察に繰り返し被害を訴えながら、取り合ってもらえなかった様子が詳細に記されており、その対応について、「『なぜ』と思うことは山ほどある」と不満を募らせている。
文書によると、遺族は昨年12月9日午前1時半頃、千葉県習志野市の三女のマンションにいたところ、容疑者と見られる人物が部屋のチャイムを何度も鳴らしたり、ベランダ付近をがんがんたたいたりしたため、県警習志野署に通報。駆け付けた署員4人に対して「捕まえてくれ」と訴えたが、「顔を確認したのか」「逮捕できない」と言われた。
さらに、同13日には、マンション付近にいる容疑者を何度も目撃。同署の刑事に「早く捕まえてくれ」と訴えたが、「書類がそろっていないので逮捕はできない」と断られたという。
また、11月には容疑者から三女の同級生や同僚らに対し脅迫メールが送られたため、遺族は長崎県警西海署と習志野署、容疑者の実家がある三重県警桑名署に相談。しかし、「メールを受けた人の住所地の署に相談して」などと具体的な対応をしてもらえず、「どこの警察署も助けてくれない」と絶望的な気持ちになったとしている。
ストーカー事件と言うといつもこんな話題が出てきますね。
対応した警察官は接客業ではないけど、それなりの説明とアドバイスが必要なんじゃないのかな?
「顔を確認したのか?」と言うのは「逮捕するのに証拠が必要」と言う事なんだよね?
そう説明すれば、カメラで撮影するとか考えたのではないのかな?
「メールを受けた人の住所地の署に相談して」これはちょっと許せないな。「だからそこに相談しているんでしょ?」って話だもんね。
こんな複数の管轄に関わる案件ならば相互に連絡してどこが主管でやるかとか決めて欲しいですね。
投稿: ASKA | 2012/01/25 21:27
警察の対応は怠慢です。何か罰則でも設けられないものか。警察が取り合わず、結果的に事件発生するケースが多すぎる。人が足らないなら増やせばよい。
私も体験があります。近所で車を破損させる事案が頻発したときに友人の車が傷つけられ一緒に交番に行きました。その時の警察官の対応は忘れられません。友人の車を見てこの車種じゃやられるよと言った。夜中の見回ってほしいと頼むも、断られる。この警官の資質に問題があるやもしれませんがひどかったです。他にもまだまだありますがね。
投稿: 冥探偵 | 2012/01/26 07:16
本当に身の危険を感じた時は、弁護士同伴で書面付きで
被害相談をしたほうがいいです。
投稿: アヒル | 2012/01/26 13:40
この事件は自業自得。無職男と同棲してる時点でDQN率高いと思ってしまう。出会い系で知り合って山中に置き去りにされて行方不明の事件と被って見えた。
投稿: | 2012/01/31 04:42
法の限界。頼った相手がまずかった。仕事人はやはりなくてはならないのです。
投稿: 伊達巻 | 2012/02/23 22:21
長崎県西海市の2女性殺害事件に絡み、警察庁は7日、全国警察本部でストーカー事案を担当する課長らを集めた緊急会議を東京都内で開催したらしい。
警察庁長官が「警察は人の命を守る最後の砦。高い敷居をまたいで警察を頼り相談に来る人々のなかには藁をもすがる気持ちで来られる方も多い。そうした人の立場に立ってほしい」と訓示したらしい、ポイントは以下の2点
(1)事件・事故の予防・未然防止の観点に立った職務執行
(2)全国一体、警察一体での職務執行
警察庁では5日、ストーカー事件で警察署長が積極的に指揮を執ることなど、組織による的確な対応の徹底を盛り込んだ再発防止策をまとめ、全国の警察本部に通達を発出しているとの事。
まーなんと言うか、ストーカー事件で人が亡くなる事件もこれが最初ではなかったわけですからね。もちろんやらないよりもやった方が良いのですが、問題は実行力にあると思います。これを機会にぜひ実行して頂きたいです。
投稿: ASKA | 2012/03/07 21:19
長崎県西海市のストーカー殺人事件で、被害届を提出しようとした被害女性の父親に対し、千葉県警習志野署が「1週間待ってほしい」と伝えた2日後、捜査担当の刑事課と生活安全の課員を含む約10人が2泊3日の北海道旅行に出かけていたことが22日わかったらしい。
今月5日に公表した事件の検証結果に旅行についての言及はなかった。警察庁は、旅行で事件処理が遅れた可能性もあるとして、検証の一部をやり直させる方向で検討を始めたとの事。
捜査関係者によると、同市のYさん(58)は2011年12月6日昼、同署に、ストーカーの被害届について相談。同年10月以降、Yさんから話を聞いていた生活安全課は、傷害事件に当たるため、担当の刑事課に案件を引き継いだ。しかし刑事課の捜査員は、別事件の対応に忙しいことを理由に、1週間待つよう伝えていた。
署員が、北海道函館市などへ親睦旅行に出かけたのは同8日。当直班単位で、刑事課からは鑑識、庶務担当と捜査員の計3人、生活安全課長も参加した。捜査員は、Yさんの事件を直接担当していなかったという。いずれも休日を利用。旅行は毎年行われ、日程は数か月前に決まっていた。
県警の幹部は「当時は重大事件に発展するという切迫感がなく、予定通りに旅行をしていた。旅行をするために捜査を遅らせたわけではないが、直面していた問題を振り返ると不適切だった」としているらしい。
投稿: ASKA | 2012/03/23 19:49
2女性殺害事件で、殺人罪などで起訴された男性被告(27)が、起訴前の鑑定留置で人格障害と診断されていたことが分かったらしい。
関係者によると、被告は1月4日から4月24日まで鑑定留置され、人格障害と診断された。自己中心的で、他人を顧みることができないという。ただ、刑事責任能力には問題がないとされている。
投稿: ASKA | 2012/10/13 00:31