東京都江東区女性殺人放火事件
2011年11月、東京都江東区で、マンション一室が全焼し、居住者のパート従業員女性=当時(76)=が死亡した火災で、警視庁捜査1課は1月18日、殺人や現住建造物等放火などの疑いで、被害者の長男の知人で、名古屋市昭和区丸屋町、無職男性(46)と妻の会社員女性(42)両容疑者を再逮捕した。
同課によると、いずれも容疑を認め、男性容疑者は「(被害者の長男に)会わせてもらえず、恨んでいた。火事に見せ掛けるため火を付けた」と供述しているらしい。
逮捕容疑は昨年11月24日、江東区毛利の被害者宅に侵入、被害者を結束バンドで縛って監禁した上で殺害し、室内に灯油をまいて火を付けた疑いとの事。
事件の直前には、夫婦がポリタンクを持ち込む姿が防犯カメラに映っていて、夫婦は「ポリタンクは名古屋市の自宅から持ってきた」と話しているらしい。
警視庁によると、逮捕された名古屋市の無職・男性容疑者(46)と妻・女性容疑者(42)は去年11月、江東区のマンションで、被害者(当時76)を縛り、プラスチック容器をかぶせ、容器の中で炭を焼いて一酸化炭素中毒で殺害した上、灯油をまいて放火するなどした疑いが持たれているとの事。
容疑者らは被害者の長男と一時同居し、その後、長男へのストーカー行為で被害者ともトラブルになっていた。
警視庁捜査1課は18日、殺人などの疑いで、被害者の40代の息子へのストーカー事件で逮捕された無職、男性(46)と妻の会社員(42)の両容疑者を再逮捕した。
男性容疑者は平成22年に山形市で夫婦が死亡した火災への関与も認めているらしい、捜査当局で裏付けを進めるとの事。
捜査関係者によると、両容疑者は昨年、名古屋市内で約3カ月間、被害者の息子と同居。その後、別居したが「住居やカネの面倒をみてきたので会わせろ」などと言いがかりをつけてつけ回したりしていたとして、今月5日にストーカー規制法違反などの疑いで逮捕されていたとの事。
10年10月に山形市であった住宅火災で焼死した夫婦の長男(43)が、両容疑者と火災前にトラブルになり、名古屋市の同居先から逃げ出していたことが分かった。
被害者の長男も一時、両容疑者と同居していたが、逃げ出しており、警視庁捜査1課は山形県警と連携し、関連を調べるとの事。
山形市の火災では、Yさん(当時71歳)方から出火し、Yさんと妻(同69歳)が焼死したとの事。
捜査関係者によると、当時は失火の疑いが強いとみられていたが、男性容疑者は警視庁の調べに「油をまいて火をつけた」と供述。実際に屋内の複数箇所から油の反応が出ていたらしい。
その後の調べで、Yさんの長男は火災前、容疑者夫婦と名古屋市内で一時期同居していたことも判明。長男は容疑者から暴力を振るわれるなどしたため、逃げ出したらしい。
江東区の事件でも、40代の長男が昨年2月以降に計3カ月間、容疑者夫婦と同居していたが、逃げ出していたとの事。
容疑者夫婦は、江東区で殺害された女性の長男の行方を調べようと、区役所で長男を装って住民票の写しを受け取ったり、付きまとったりしたとして、今月5日、有印私文書偽造とストーカー規制法違反容疑でも逮捕されたとの事。
両容疑者が事件前、同居していた江東区の事件の被害者の40歳代の長男に暴行を繰り返していたことがわかった。
長男は何度も容疑者宅を出て行ったが、そのたびに連れ戻されらしい、同庁で詳しい状況を調べているとの事。
捜査関係者によると、長男は昨年春から秋にかけて、名古屋市の容疑者宅で2人と同居していたらしい。
女性容疑者は同居中、長男に殴る蹴るの暴行を繰り返し、長男は昨年9月以降、何度も逃げ出したらしい。
長男は昨年11月に再び逃げ、東京都内のカプセルホテルなどを転々としたが、2人は執拗(しつよう)に行方を捜し、母親の江東区の被害者宅を訪れて長男と会わせるよう迫っていたらしい。
さて、ちょっと分かりにくい事件ですがちょっと概略を整理すると
2011年11月に東京江東区で76歳女性が殺害、放火された。
この女性の長男と一時同居していた夫婦が1月18日、殺人と放火の疑いで逮捕された。
この被害者の長男は容疑者と同居していた時、何度も暴行を受けて逃げ出しているが、そのたびに連れ戻されていた。
結局逃げ延びた長男の行方を捜して、容疑者夫婦はストーカー行為を行い1月5日に逮捕されていた。
ところが、事件はさらに拡大する。
2010年10月に山形市の火災で夫婦が焼死したが、その事件についても容疑者が関与を認めているらしい。
この山形の事件でも死亡した夫婦の長男が容疑者夫婦と一時同居し、その間に容疑者に暴行を受けて逃げ出していた。
とこんな感じですね。
いろいろと疑問があるのですが、容疑者夫婦は夫婦なんですよね。
それで、二つの事件の長男との同居は一体なにが目的(理由)だったのだろうか?
金銭の問題と言うよりはもっと感情的な事のようなのですが・・・恋愛感情だとしたら、容疑者夫婦の関係って何?って事になり、このあたりがまったく分からない。
それに、二人の長男は同居中に暴行を受けている。暴行する事が目的?とも思えるけど・・・
「長男に会わせてもらえず、恨んでいた。」と言う理由が想像できない。
なんとなく、人格障害(パーソナリティ障害)、ボーダー系か?と思わなくも無いけど、それでも夫婦の関係が説明できない。このあたりは専門家の意見を聞きたいですね。
参考リンク
境界性パーソナリティ障害、人格障害かもしれない
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コメント
生活保護目当てとかじゃないすかね?
保護とらせて同居して、収入源にしてたとか。
投稿: うーん | 2012/01/21 10:58
山形の放火殺人についても同様に供述したようですね。
逃げ帰る家と家人を次々に焼き払う凶行、死刑確定の罪状でしょう。
同居していた「嫁」はどこまで知っていたか。
投稿: アヒル | 2012/01/22 02:15
私も生活保護目的はあると思いました。やはりお金が夫婦の目的と憶測され、被害者に同居させてやるからと強制して様々なタカリをしていたのでは?殺害手口などから自己中心的で営利目的の拉致ですな。
投稿: 明智困五郎 | 2012/01/22 11:54
養子縁組でもしていたなら、保護費の増額目当てで
家族となる同居人を増やすことも考えられますね。
ストーカー殺人の範疇だと思いますが…
「嫁」がどこまで関与していたか、嫁の供述内容が気になります。
投稿: アヒル | 2012/01/22 15:19
ストーカー規制法は、内心的超過傾向として「特定の者に対する恋愛感情その他の好意感情、又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」が要件であり、金銭目的は含まれない。そのため、管理人は(異様な変態として)専門家の意見が聞きたいといっていることをお忘れなく。
この事件で不可解なことは次の通り。
一、初期の報道によると(不思議なことに報道機関は今は完全に沈黙している)、被疑者は無職にも関わらず、夜の豪遊・財布は万札でパンパンと、極めて羽振りがよかった。また、刺青の映像もあり、その筋の方とお見受けできる。ところが、捜査機関もマスコミも彼の収入背景には全く沈黙を保っている。何故か?
二、被疑者が追いかけていた二人の男性の安否や行方が全く報道されない。当然、彼らのコメントもない。マスコミにとっては絶好の報道対象であるのに、全く沈黙を保っているのは何故か?
三、殺人の上放火したということは、証拠隠滅の可能性の他に、見せしめの可能性もある。あらかじめ灯油や七輪を準備して遠隔地まで赴いているのだから、計画性も高く、とても突発的犯行とは思えない。単純に考えれば犯罪仲間や構成員の逃亡に対して、極道の「落とし前」をつけたというところだろう。逃げた者に対してではなく、その親族に対しての行為だから、アピール度は絶大だ。にも関わらず、捜査機関はこれをストーカー規制法違反と矮小化しているように見える。
四、山形の火災では、焼け跡から複数の灯油の後が見つかっていたと管理人は伝えている。ところが、この火災を山形県警は「漏電火災」として処分している。これはあまりに妙だ。裏があるのではないか?
この事件の動機部分には、もっと大きな犯罪・組織があり、それを捜査機関もマスコミも意図的に隠しているように思える。
なお、生活保護の不正受給の可能性は低いのではないか。ロットが小さ過ぎる(通常この場合は10名以上の受給対象者を集めないとペイしない)し、同居すると「生計を扶助する者」の存在により受給要件を満たさなくなる。犯罪としては、振り込め詐欺や覚せい剤の売人など、もっと大規模で継続的なものである可能性の方が高い。
投稿: あすな郎 | 2012/01/23 13:26
みなさん、こんばんは
遅レスごめんなさい。
そうですね、「金目当て」の場合、あすな朗さんのご指摘の通り「儲けが少ない」と思います。
生活保護費だと一人当たり月20万円以下ですよね?
(推測です)なので夫婦二人が遊んで暮らすにはかなり少ないと思います。
私はそれで、メンタルに問題のある特殊な状況なのかな?と考えているのですが・・・
言われてみれば、脅しの効果は絶大ですね。
大規模犯罪が裏にあるにしては、容疑者の口が軽すぎるような気がしますけど・・・逆に全ての罪を自分たちで背負い込むつもり?(でも、3人殺人、放火だと死刑当確ですよね?)
公判になれば、もう少し情報が出てくると思います。
続報を待ちましょう。
投稿: ASKA | 2012/01/23 20:27
どこかのサイトで、男性容疑者が同性愛者で、仮面夫婦と聞きましたが…。
投稿: ゆきうさぎ | 2012/01/23 22:05
たしか、TVのニュース(報道ステーションだったか?)でも
「容疑者が新宿二丁目(とそのまま言ってました)の
おかまバーに通っていた」という証言がありました。
普通に同性愛もしくは両性愛だったようです。
同性愛者は男性の方が女性よりずっと多いので
こういう事件もままあるんでしょう。
(調査された数値では約2倍だそうです)
ちなみに女嫌いな設定のホームズからして
古くからワトソンとの同性愛の関係では
ないかと、ファンから疑われてました。
去年、NHK-BSでやってた
現代版ホームズの海外ドラマだと
本当に2人がゲイっぽい空気で
やってたんですよね。この辺りが凄い現代的。
(NHKの公式サイトがもう無くなってる…)
http://www.youtube.com/watch?v=cSQq_bC5kIw
最近やった映画(未見なんですが)でも、
ホームズ役の方が「ホームズとワトソンは
同性愛者」だと言ってしまい、
アメリカでの著作権者が怒っちゃったって
事件もあるぐらい、ホームズだと有名なネタ。
http://www.cinematoday.jp/page/N0021615
(もっと有名なホームズネタは
公式でコカイン中毒者という設定なんですが…)
この映画見てなかったんですが
1作目で、まさかバリツ(原作でホームズが
使った謎の日本の格闘技)まで出てきてたとは…。
http://www.youtube.com/watch?v=birxguM58nI#t=19
2作目で、ホームズ最大のライバル・モリアーティ教授が
登場するなら、確実にバリツで投げ飛ばしてくれるでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=GQqS7LdjL14#t=50
…すいません、なにかと話題がズレました。
投稿: 神秘の格闘技バリツ | 2012/01/24 02:28
夫の元交際相手の母親を夫と殺害したとして、殺人と現住建造物等放火などの罪に問われた名古屋市の会社員・女性被告(43)の裁判員裁判で、東京地裁は13日、懲役18年(求刑・懲役22年)の判決を言い渡した。
裁判長は「極めて悪質な犯行。夫の命令に従ったことを考慮しても、命を残忍に奪った責任は重い」と述べた。
判決によると、女性被告は昨年11月24日、夫の男性被告(46)(起訴)と一緒に、東京都江東区のマンション9階にある女性(当時76歳)の部屋に侵入。男性被告の交際相手だった長男の居場所を教えてくれなかった恨みから、女性を押さえ付けたプラスチック製のタライの中に燃やした炭を入れて一酸化炭素中毒死させた上、床に灯油をまいて放火したとの事
裁判長は「同性愛者の男性被告と形ばかりの夫婦となったが、危害が加えられるのを避けるため逆らわなかった」として、男性被告が犯行を主導したと認定。その上で、「思い悩まず、殺害の実行行為を分担している」と非難したとの事。
投稿: ASKA | 2012/11/14 00:00
山形市内で2010年10月、Yさん=当時(71)=方に火を付け、Yさんと妻(69)を殺害したほか、東京都内でも女性を殺害したとして、殺人と現住建造物等放火などの罪に問われた名古屋市昭和区丸屋町2丁目、無職男性被告(47)の裁判員裁判判決公判が11日、東京地裁であり、裁判長は求刑通り死刑を言い渡した。
判決理由で裁判長は、被告が「母屋には誰もいないと考えていた」と、殺意を否認した山形事件について、Yさん夫婦の就寝時間や健康状態などを事前に把握しており、犯行時間にYさんらが家に居たことは十分想定できたと認めた。「殺害の高い計画性や強い殺意があったとまでは認められない」としたが、古い木造住宅が全焼すれば逃げる力の弱いYさんらが死亡する危険性が高いことを認識した上で放火しているとし、Yさん夫婦への殺意を認定。「長男を連れ戻すため、Yさんらを排除しようと考えた。何の落ち度もなく、苦しみながら死亡した被害者の無念さは察するに余りある」と述べた。
東京での事件については「逆恨みによる犯行で、失火に見せかけようとするなど計画性がある。命乞いする被害者の殺害をためらうことなく完遂しており、残忍極まりない」と断罪。「交際相手への強い執着心から山形、東京で計3人を殺害し、社会に与えた衝撃は大きい。殺人事件の中でも極めて犯情は重く、犯行態様、結果の重大性に照らすと死刑をもって臨むことは、やむを得ない」とした。
判決によると、浅山被告は10年10月2日午後10時10分ごろ、山形市下条町4丁目のYさん方に灯油をまき、ライターでティッシュペーパーに火を付けて放火しYさん夫婦を殺害。さらに、翌11年11月24日、妻(44)=懲役18年が確定=と共に東京都江東区内のマンションでOさん=当時(76)=にたらいをかぶせて炭を燃やし、一酸化炭素中毒死させた後、部屋に放火した。
3人を殺害、放火ですし情状酌量する点も無いので死刑は当然でしょうね。
最初の事件でちゃんと捜査していれば、2度目の事件は防げたかもしれませんね。
投稿: ASKA | 2013/06/12 12:05
山形・東京で平成22~23年、2人の元交際相手の親3人を殺害したとして殺人\罪などに問われ1、2審で死刑とされた男性被告(50)の上告審判決で最高裁第2小法廷は13日、「3人を死亡させた刑事責任は重大で、死刑を是認せざるを得ない」として被告の上告を棄却した。4人の裁判官全員一致の意見。死刑が確定するとの事。
弁護側は、山形事件について「確定的な殺意はなかった」と主張して死刑回避を求めたが、同小法廷は「元交際相手の両親がいるかもしれず、放火すれば両親が死亡すると認識して放火した。(山形事件が)未必的な殺意に基づくとはいえ、その後も重大犯罪を重ねたことは、被告の身勝手極まりない人命軽視の態度を示している。強い非難を免れない」と退けたとの事。
裁判長は「わずか1年余りの間に、いずれも交際相手を連れ戻したいという思いから犯罪を重ねた。人命を軽視する態度で、結果は極めて重大だ」と述べたとの事。
1審東京地裁の裁判員裁判、2審東京高裁はいずれも弁護側の「殺意はなかった」との主張を退け、死刑を言い渡した。
こんなところですね。
3人殺害ですし、やはり死刑でしょうね。
交際相手を連れ戻したいと言うのは、分からなくも無いけど、その為に、交際相手の家族を殺害しても良いと考えてしまうのは、やはりどこか感覚と言うか、考え方がおかしいよね。
そんな事して、交際相手がその事実を知れば、更に戻りたくなくなるどころか、逆に恨むような状況になるのがどうして分からないのか?
恋は盲目とは言うけど、なにしろ、当時、被告は45歳で、いい大人だからね。
人格面やメンタル面に問題があったのかな?
これは一種のストーカー事件なので、ここまで来ると、本人だけでなく、親族まで身を隠さないといけないって事になってしまうよね。しかし、それって影響範囲が広くて、多分対応できないだろうね。
仕事をしていれば、職場を変わる事なんて簡単にできないからね。
確率の低い特殊な事件と考えるべきか?それとも、確率は低くても重大な結果になる可能性の高い事件と考えるべきか?
投稿: ASKA | 2016/06/13 18:07