« 大津市中2男子「いじめ」飛び降り自殺事件 | トップページ | 宮崎県西都市高2男子いじめ事件? »

2012/07/11

埼玉県朝霧市三原5歳児虐待死事件

7月10日、5歳の長男を暴行して意識不明にさせたなどとして、埼玉県警朝霞署は傷害の疑いで母親の無職、女性疑者(23)=朝霞市三原=と、女性容疑者の交際相手で同居する無職、男性容疑者(23)を逮捕する事件が起きている。

同署によると、2人は「手や棒で殴った」と、いずれも容疑を認めているらしい。長男の保育園児は搬送先の病院で死亡したとの事。
同署は司法解剖して詳しい死因を調べるとともに、傷害致死容疑も視野に捜査する方針らしい。

朝霞署の調べでは、両容疑者は今年6月20日ごろから7月8日までの間、朝霞市三原の自宅アパートで、長男に棒や拳で殴るなどの暴行を加え、負傷させた疑いが持たれているとの事。

同署によると、長男には顔など全身の十数カ所にあざがあり、継続的に虐待を受けていた疑いもあるとみて調べるらしい。
その後の警察の調べで、死亡した長男のあごが骨折していたとの事。
埼玉県によると、平成23年2~3月と、今年3~5月の2回、児童相談所が長男を一時保護したこともあったらしい。

7月9日夜、女性容疑者から119番通報があり、救急隊が駆けつけたところ、長男はすでに心肺停止状態だったらしい。
消防からの連絡を受けた朝霞署が事情を聴いたところ、2人は暴行の事実を認めたらしい。

2人は動機について、「なつかないので殴った」などと話しているらしい。
警察は、容疑を傷害致死に切り替え、調べを進める方針との事。

さて、また起きてしまいました、5月まで一時保護していたなら、自宅に戻って1ヶ月と経たないうちに虐待が再発したと言う事になりますね。
しかも、「二人で殴った」もう何度も書いているけど、二人のうちのどちらかが制止すれば虐待はそこで止まったかもしれない。

とは言え、無職の母親に無職の交際相手ですから、母親が経済的な依存を決め込んでいたなら、制止できないかもしれませんね。制止する事が交際の破局となり、経済的援助が途絶えるかもしれない。

だけど、今回の場合は交際相手も「無職」なのでこのあたりがどうだったかは分からない。女性には酷かもしれないが、男に頼らずに子供を育てる覚悟は必要なのかもしれませんね。
問題は保育園や託児所に預けるにもお金が必要でそれらのコストを差し引いても生活できるだけの金額を稼げるかと言う問題は別にありますけどね。

他に実家に戻るなんて方法もあったかもしれませんけどね。
(もちろんそんな事したくないという感情はわかるけど、何が一番大切かって事ですよね?)

児童相談所の方も23年の2、3月で一時保護して自宅に戻し、今年の3月に再度、一時保護しているから、最初の一時保護から1年後に最後虐待が発生したから今年3月に再度一時保護したと言う事なんだよね。

前回は1年間大丈夫だったから今度もしばらくは大丈夫と言う事だったのかもしれないけど、どうして虐待が再発したのか?その理由は把握していたのだろうか?
この理由が改善されないと、結局戻しても再発する事は予想できるわけですよね。
で今回は予想外に早く1ヶ月で再発し、その上死亡するほど深刻だったと言う事なんでしょうね。

「なぜ虐待したのか?」と児童相談所が聞いて果たして正しい解答が返ってくるのか?もちょっと疑問はありますよね。
虐待した本人がその理由を説明できない、あるいは分からない場合だってあると思う。
今回は「なつかないから」が理由のようだけど、そうなると、戻しても原因は解決されない可能性が高いと思うけどね。
5歳児が虐待した事を忘れる事ができるのか?あるいは、忘れた演技をする事ができるのか?そもそも「なつかない」理由は何だったのか?と考えるとやはり難しいと思うな・・・

昨年の虐待の時は誰が虐待していたのだろうか?
現在の交際相手と早合点してはいけない、別の交際相手だった可能性だってあるし、そもそも長男の父親だったのかもしれないからね。

最初の虐待の被疑者がいなくなったので、環境が変わり虐待がなくなるだろうと思って戻したが、今度は別の交際相手が虐待したと言う可能性もあるかな?
ただ、今年の一時保護が3、5月だからその時の虐待は現在の交際相手だったんだろうね・・・

虐待の原因を把握してその上で原因が解消したので戻すと言う事は難しいかもしれないね。その原因だって、状況がいつまでも変わらないとは言い切れないしね。
無職で収入が無い事が原因で就職したけど、次にいつ離職するか分からないしね。
交際相手が悪いと言って分かれても、また虐待するような交際相手と交際してしまうかもしれない。
担当地区の多数の家庭のそんな状況変化を把握する事は難しいんじゃないかな?

ただ、実際に問題が起きそうな家庭は限られているので、そこに集中的に人員を割り振るというのが現実的な対応かもしれませんね。

問題は実際に児童相談所で子供を戻す判断ができるのかどうか?と言う所に掛かっているのかな?できないならできるようにしなければいけないわけですからね。

ただ、こういうケースは沢山あって、報道されるのが問題が起きた時だけなので、全体としてはほとんどがうまく行っているが時々こういう事が起きると言う事なんでしょうね。
そうでなければ、もっと沢山事件が起きているはずですから。

となると、やはり、児童相談所でも予測できないような稀なケースだったと言う事なのかな?

このあたりは現場の意見を聞いてみたいですね。

|

« 大津市中2男子「いじめ」飛び降り自殺事件 | トップページ | 宮崎県西都市高2男子いじめ事件? »

コメント

母子家庭の場合、公立の保育園なら保育料は、ほぼ無料、 前年の収入がなければ母子家庭でなくても一年目はほぼ無料。就労していなくては入園させにくいので、そこはネックですね。五歳なら、定員の問題で入れないって問題はあまりないですが、空き待ちになれば大変です。

でも実際、小さい子を預けながら働いて頑張ってるお母さん大勢います。育児より男女交際が優先になるような母親は甘えてるだけって思えてしまう。無職の分際で交際してる場合じゃない。何としても仕事探して、育てるのが人として当たり前。

投稿: りさりん | 2012/07/15 01:44

さいたま地検は12月6日、長男(5)に暴行を加えて死なせたとして、東京都八王子市宮下町の無職、女性容疑者(23)を傷害致死罪でさいたま地裁に起訴した。
. 起訴状によると、女性被告は同居していた男性被告(23)=同罪で起訴=と共謀して6~7月、朝霞市内の当時の自宅で、保育園児の長男をげんこつや金属製の棒などで多数回殴るなどし、7月9日に敗血症で死亡させたとしているとの事。

死因は敗血症か・・・死亡するまでに時間があったはずなのに・・・病院に連れて行かなかったんだね。

公判の行方に注目です。

投稿: ASKA | 2012/12/09 00:50

交際相手の5歳の長男に虐待を加え、死亡させた罪に問われている男の初公判が、さいたま地方裁判所で開かれた。

2012年7月、虐待を受けたあとに死亡した、長男(当時5)。
長男の遺体は、あごが骨折し、体には、できた時期が違うとみられるあざが、十数カ所残されていた。
長男を虐待し死なせた傷害致死の罪に問われているのは、母親の女性被告(23)と、その交際相手の男性被告(23)。

11日、男性被告の裁判員裁判の初公判が、さいたま地裁で開かれた。
裁判長が「起訴事実について、間違っているところはありますか?」と聞くと、男性被告は「げんこつでは殴ってないと思います。平手で殴りました。あごの骨折についても、わからないです」と答えた。

さらに、裁判長が「被害者に暴行を加え、死亡させた事実については?」と聞くと、男性被告は「間違いありません」と答えた。

そして、検察側が冒頭陳述で明らかにしたのは、男性被告と女性被告による、およそ1カ月間にわたる、あまりにも痛々しい虐待行為の数々だった。

まず、男性被告が、長男に馬乗りになり、あごを殴りつけたことが明らかにされた。

そして、粘着テープで長男の口をふさいだり、いすに座らせ、その上に男性被告が座ったり、靴下やタオルを長男の口に押し込んだほか、布団で「す巻き」にする暴行もあったという。

さらに、熱湯を長男のお尻などにかける虐待行為も明かされた。

洗濯物の突っ張り棒で殴りつけるなどして、長男の歯が抜けたこともあったという。

近所の人は「『立て、座れ、立て、座れ』って、何回もやらせていた。それで、ママが終わると、今度は男の人が代わって、言っていた」と話した。

長男を眠らせないよう、長い時間、立たせたままにする虐待もあったという。

そして、大人でも辛いペッパーソースを直接飲ませたり、そのペッパーソースやわさびを入れたおかゆを、無理やり食べさせたこともあったという。

さらに、こうした暴行で苦しんでいる長男を、男性被告は、携帯電話で動画を録画して楽しんでいたと、検察側は指摘している。

検察側は「2人は、1カ月にわたり、虐待を繰り返し、発覚を恐れて保育園に登園させず、通院もさせなかった」と述べた。

一方、弁護側は、「男性被告は、父親から虐待を受けていたことから、しつけへの誤った認識がある」と陳述した。

女性被告のものとみられるインターネットのブログには、「あーちゃんのせいでバラバラになりそう。朝起きたら、彼氏に『あーちゃんと俺どちらか1人を選んで。もしあーちゃんを選ぶなら俺は別れる』って言われた。このまま仲良く一緒にいることできないのかな?」などと書かれていた。

酷いね。5歳児にこれほど積極的な虐待を行った事件も珍しいですね。

23歳の男性に他人の子供の面倒を見ろと言うのがそもそも無理なのかもしれないけど、それにしても、ここまで酷い虐待をする理由は無かったでしょ?
子供が嫌なら別れれば良い話ですよ。

そして、母親は子供よりも、男を選んでしまったと言う事なんだよね、愛する母親に見殺しにされた子供を思うと可愛そうでなりません。

この事件は虐待事件の枠を超えて、立派な殺人事件ですよ。
ここまで酷い、無慈悲で残虐な行為に対していったいどれほどの刑で償えば良いのか?

せつな過ぎて涙よりも怒りがこみ上げてきますね。

こんな事件が2度と起きないように、行政も含めて我々も注意していかなければなりません。

投稿: ASKA | 2013/06/11 20:43

裁判員裁判の論告求刑公判が19日、さいたま地裁で開かれ、検察側は「犯行が執拗(しつよう)で悪質」と懲役13年を求刑した。弁護側は懲役6年を求め結審した。判決は21日の予定。

弁護側は被告自身が父親から虐待されていたため「責められない事情がある」と主張。子どものかわいがり方が分からず、虐待の連鎖を断ち切れなかったとした。

と主張しているようですが・・・
被告人が子供の頃虐待されていたとしても、今、大人になってその頃と同じような事を子供にしているのであれば、それは虐待している事になると言う認識はあったと思うんですけどね・・・

まして、「病院につれていけば虐待が発覚する」と考えていたわけですから・・・
私には「言い訳」にしか聞こえませんね。

投稿: ASKA | 2013/06/20 11:55

傷害致死罪に問われた母親、女性被告(24)の裁判員裁判初公判が21日、さいたま地裁であり、被告は「(交際相手の男と)共謀はしていない。暴行を加えたことはない」と起訴内容を否認したとの事。

検察側は冒頭陳述で、被告が長男を暴行したとして懲役11年の有罪判決を受けた交際相手の男(24)と共謀の上、男が長男を暴行、被告が長男をなだめる役を分担し繰り返し暴行したと指摘した。

弁護側は「暴行を加えたのは交際相手の男で、被告は暴行に加わっていない」と指摘。役割分担はあったが、男が暴力を振るうとは考えていなかったとして無罪を主張した。

とこなん所ですが、ちょっと無理のある主張ではないか?と思いますね。
同じアパートの中で虐待が行われ、長男とも同居していて、虐待の事実を知らなかったとは思えないし、予測できなかったとも思えないんですが・・・

公判の行方に注目しましょう。

投稿: ASKA | 2013/08/21 12:02

女性被告(24)に対する裁判員裁判の判決で、さいたま地裁は29日、「被害者の苦痛や絶望感は想像を絶する」として、求刑の懲役10年を上回る懲役11年を言い渡した。

被告側は暴行を否定した上で、「(男の暴行を)止めようとしたができなかった」と無罪を主張したが、裁判長は携帯電話に残った虐待場面の動画や、男の証言などから暴行を認定したとの事。

量刑の理由について「公判前に男に手紙で虚偽証言を依頼するなど、真摯(しんし)に事実に向き合っていない」と述べたとの事。

判決によると、被告は昨年6~7月、交際相手の男(24)=懲役11年が確定=と共謀し、自宅で長男の顔や頭を金属棒で殴るなどして死亡させた。

予想以上に酷いですね。
しかも、手紙で虚偽証言を依頼した・・・
平気で嘘の証言をするし、当然、反省などしていないし・・・
この家の中で誰が長男への非道な虐待を止める事ができたのか?
母親の被告だけですよ。
それが、傍観するどころか一緒に暴行するなんて、実の母親に暴行され理不尽な虐待を受けて死んでいった長男の無念と絶望感は裁判長の言うように想像を絶しますね。

懲役11年は有りだと思います。

男が悪いのか母親が悪いのか・・・もう両方悪いでしょ、どうにも救いようが無い気がする。
こんな事件を見ると、「出産育児は免許制にすべき」と言う声も仕方が無いのかもしれないと思いますね。 

投稿: ASKA | 2013/08/29 20:10

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 大津市中2男子「いじめ」飛び降り自殺事件 | トップページ | 宮崎県西都市高2男子いじめ事件? »