三重県桑名市パチンコ店駐車場5ヶ月児放置死事件
8月16日午後、三重県桑名市のパチンコ店駐車場で軽乗用車内にいた生後5カ月の男児が死亡する事件が起きている。
県警桑名署は8月17日、母親で同市星見ケ丘1、無職、女性容疑者(45)を保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕したとの事。
容疑は16日午後2時半ごろから約3時間、同市大仲新田のパチンコ店駐車場に止めた車の中に長男(生後5ヶ月)を放置し、熱中症とみられる症状で死亡させたとされるらしい。
同署によると、容疑者は「考え事をするためにパチンコ店に行った。数回、車の様子を見に行った」などと話し、容疑を認めているらしい。
別の報道では
警察によると、16日午後4時頃、桑名市の交番に会社員の男性(47)が「妻と子供が家にいない」と相談に訪れたらしい。その後、男性の妻から「子供はパチンコ店の駐車場に止めた車の中にいる」などと連絡があり、警察が駆けつけたところ、男性の長男で生後5か月の乳児が車の中でぐったりしているのを発見、病院に搬送したが、死亡が確認されたらしい。
警察は、保護責任者遺棄致死の疑いで男性の妻から事情を聴いていたが、容疑を認めたため、逮捕した。しかし、言動に不自然な点があることなどから、責任能力の有無を含めて慎重に捜査を進めているらしい。
こんな事件ですね。
桑名市の8月16日の1時間毎の気象情報をみると。
午前9時の段階で気温は30度を超えている。
午後、2時、3時、4時では32度を超えている。
車内の状態がわからないのですが・・・
もし、エアコンも掛けずに窓を開けただけの状態なら結果は予測できたと思う。
この時期ならテレビなどのメディアで熱中症の注意は「耳たこ」なぐらい聞いているはずだからね。
続報を待ちましょう。
2012/08/18追記
エンジンを止めた車の窓は締め切られており、死因は熱中症とみられる。
容疑者は児童相談所に「育児困難」と判断されたため、子供は乳児院に預けられており、事件は一時帰宅中に起きた。
2012/08/19追記
桑名署によると、容疑者は事件当日、約3時間で2000円ほどしか使っていなかったらしい。店側も「常連ではない」と話しているらしい。また、店内から車に数回戻り、ドアを開けて車内の男児の様子を確認していたとの事。同署の調べに「考え事がしたかったので、子どもを残して店に入った」と話しているとの事。
一方、県児童相談センターによると、北勢児童相談所(四日市市)は、容疑者が育児に悩んで「養育困難」な状況にあると判断、6月下旬から乳児院で男児を保護していたらしい。
児相は、盆休みで夫(48)も一緒に見守ることができるとして12~16日、一時外泊を許可したとの事。最終日の16日になっても戻らなかったため、同日午後7時過ぎ、児相がセンターに通報した。だがそのころ既に、2人が家にいないとの夫からの通報を受けた同署員が、パチンコ店駐車場でぐったりしていた男児を見つけ、死亡を確認していたとの事。
センターの担当者は「7月の一時外泊では問題がなかったのに。家庭復帰を目指してのことだったが、結果的に残念なことになってしまった」と肩を落としたらしい。
桑名署などは17日、男児の司法解剖を行ったが、現時点では死因は分からないと発表した。目立った外傷はなく、熱中症の可能性があるとみて引き続き調べているとの事。
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コメント
パチンコ店以外の商業施設やイベント会場などの駐車場でも同様の事件が起きている訳ですが、なぜかパチンコだけが悪者のように面白可笑しく報道される傾向があります。
パチンコへの「依存症」「のめり込み問題」にも原因はあると思いますが、マスコミは母親の育児放棄・保護責任者遺棄致死に至る背景をもっと掘り下げて報道して欲しいものです。
投稿: さすらい | 2012/08/17 19:57
熱かったよね。苦しかったよね。助けて欲しかったよね。亡くなったお子さまのご冥福を心よりお祈り致します。
投稿: りさりん | 2012/08/27 03:37
KANAです。毎年、真夏に起こる痛ましい事件ですが、
今回は、他のパチンコに没頭していた親とは、
内容は、異なりましたね。
母親に、「養育困難」との判断が、なされている中
一時帰宅出来たのは、お盆休み中の夫がいるからこそ。
なのに、何故夫の気づかぬ間に、男児を車に乗せる事が
可能だったのでしょうか?
夫が、目を離したのは、何分~何時間だったのでしょうか?
また、夫のみが、妻に着いていたのでしょうか?
夫婦の両親も含め、夫以外に、もう一人くらい、妻と、男児を
見ている人はいなかったのでしょうか?
外気温の30度という事は、屋根の無い駐車場で、さらに
窓を開けなければ、50度60度近くいくのではないでしょうか。
本当に痛ましい事件です。
裁判時に、母親の責任能力の有無が立証されれば、真実に近い裁判が
行われるとは思いますが、なかなか、責任能力の有無は、立証されない
もしくは、反映されないケースが多々あります。
今後、より真実に近い内容で裁判が行われる様、
そして、男児のご冥福を祈っております。
投稿: KANA | 2012/08/31 17:06
県の第三者検証委員会は3月19日、最終報告書を鈴木英敬知事に提出した。北勢児童相談所をはじめとする関係機関が、母親が産後うつ病で養育困難な状態と知りながら、虐待死が起きるリスクを低く見積もっていたことを指摘したらしい。
母親は昨年8月16日午後、乳児院から一時外泊中の男児を、市内のパチンコ店駐車場に止めた車内に約2時間半放置し、窒息死させた。検証委員会によると、母親は出産直後から「育児ができない」などと周囲に話し、3カ月後には重度の産後うつ病と診断された。6月29日に乳児院に入所した男児は、8月12日から事件が起きた16日まで外泊許可が出ていた。
検証委員会は、5月に家族が養育相談を桑名市にしていることを北勢児相が知った時点で「虐待に近い事例と判断すべきだった」と指摘したらしい。
しかし児相は、虐待死リスクの一般的認識に欠け、母親との面会を一度しか行わなかったと批判したとの事。
また、各機関の連携不足、主体性の欠如も指摘したとの事。北勢児相、乳児院、桑名保健福祉事務所などが母親の病状などを知りながら、病気の経過などの情報を共有しておらず、他機関が対応していると相互に思い込んでいたと分析したとの事。
主体的なリスク査定や、家族の支援をしなかったとしたらしい。
一方、一時外泊許可の判断については、一定の基準を設けるべきだと提言したとの事。
今回、児相が一時外泊許可に制限を設けず、保護者の要望があれば、その都度判断する方針を取っていたことも問題視した。
委員長は「関係機関の認識に温度差、情報量に差があり、お互いが指示待ち状態だったのではないか」と話したらしい。
難しいですね。
この問題にかぎらず、複数の部署や担当者が関わる事ってこの手の問題が常にあると思います。
全体を管理する管理者か関係部門が集まる打ち合わせなどで、案件の状態と誰が何をしているのか?を明確にしたりしないと、結局「他の人がやっているはず」って誤認する事は避けられないと思いますね。
ただ、この問題はこの地域だけの問題じゃないはずですから、他の地域の担当者も一度この問題を避ける仕組みがでてきているのか?ってのはセルフチェックして欲しいですね。
でないと、折角報道してもらっている意味がありませんからね。
投稿: ASKA | 2013/03/21 12:05