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2012/11/09

神奈川県逗子市小坪ストーカー女性殺人事件

11月6日(火)午後3時10分ごろ、神奈川県逗子市小坪のテラスハウスで、近くを通行中の男性配達員から男が2階窓外の手すりにひもをかけ首をつっているのを通行人が発見し119番通報する事件が起きている。

通報を受けて駆けつけた消防隊員が、テラスハウスの庭先で首をつっている男性と、部屋の中で血まみれで倒れている女性を発見したらしい。
既に2人とも心肺停止状態だったといい、間もなく死亡が確認されたとの事。
消防によると、部屋には鍵がかかっていたらしい。

県警逗子署は男が女性を殺害後に自殺したとみて容疑者死亡のまま殺人容疑で書類送検する方針との事。

同署によると、男は東京都世田谷区等々力、元非常勤講師、男性容疑者(40)。
被害者は夫と暮らしているが、夫は当時は不在だったらしい。
被害者の腹や背中、首などには多数の刺し傷があり、近くに血の付いた包丁が落ちていた。容疑者の服にも血痕が付いていたらしい

2人は世田谷区のバドミントンサークルで知り合い、04年ごろから交際し、別れた06年ごろ以降、容疑者が嫌がらせのメールを送り始めたとの事。

被害者は10年12月に逗子署に相談したらしい。
同署は11年6月、「殺す」とのメールを送ったとして容疑者を脅迫容疑で逮捕し、勾留中の7月にはストーカー規制法に基づき警告していたらしい。容疑者は執行猶予付き判決を受けていたとの事。

今年4月、被害者が同署に「3月下旬から約1000件のメールが来る」と相談したらしい。同署は文面から立件困難と判断、被害者も「刺激したくない」と警告を求めなかったらしい。

自殺した男は、1階の鍵のかかっていない窓から土足で侵入し、女性を殺害したとみられるらしい。

容疑者は、被害者が別の男性と結婚した後も元勤務先にメールで問い合わせるなど、執拗に住所を探していたらしい。

容疑者は2011年、被害者を脅迫した罪で、執行猶予付きの有罪判決を受け、その直後の10月に、被害者の夫を捜すふりをして、ネット上に「お世話になっている人を捜しています。くわしい住所がわかりません」などと書き込み、自宅を割り出そうとしていたらしい。

被害者が別の男性と結婚した後、容疑者が嫌がらせメールを送るようになった。

「裏切りの罪は重い」などのメールを送られた被害者は10年12月、逗子署に相談。その後、刃物の画像がメールに添付されるなどした。県警は11年6月、「ぜってー殺す」などと記したメールを送ったとして脅迫容疑で容疑者を逮捕。同7月、ストーカー規制法に基づく警告を出したらしい。

ストーカー規制法に基づく警告を受けた後、被害者に法律に抵触しない丁寧な文体の長文メールを約1000通送り、県警は立件を見送っていたらしい。

県警が昨年6月、自殺した元交際相手の男性容疑者(40)(東京都世田谷区)を脅迫容疑で逮捕した際、逮捕状に書かれていた被害者の結婚後の名前や住所の一部を読み上げていたらしい。

逗子署幹部らによると、被害者は2008年頃に別の男性と結婚した後の名字や、逗子市内に引っ越したことを容疑者には伝えていなかったらしい。

被害者が昨年6月から相談していたストーカー被害者のカウンセリングなどを行うNPO法人「ヒューマニティ」によると、被害者は同月、「警察が結婚後の名前を(容疑者に)伝えてしまった」と憤った様子で話し、県警に苦情を訴えたと話したらしい。

逗子署は被害者(33)の死因が背中と首を刺されたことによる失血死で、死亡推定時刻は6日午後2時ごろと発表したとの事。
容疑者(40)も同時刻ごろに首をつって死亡したと推定との事。
容疑者は午前10時ごろに東京都世田谷区の自宅を出たとされ、直接向かった可能性が高いらしい。同署は8日、容疑者宅を家宅捜索し詳しい経緯を調べているとの事。

被害者のアパート1階の掃き出し窓内側に土足の跡があり、窓も無施錠だったとされ、ここが侵入口とみられるらしい。
室内には争った形跡のほか、2階にも足跡があった。夫は当時、仕事で不在で、被害者は1人で在宅。凶器の刃物は容疑者が用意していたとみられ、当初から殺害を計画していた疑いがあるらしい。

容疑者の母親(68)によると、容疑者は私立中学や高校で公民の非常勤講師として勤務。被害者と別れた時は大きなショックを受けていた。その後、被害者の結婚を人づてに知った時期に仕事を辞め、被害者を恨むようになっていたらしい
一方で、「生きていても仕方ない」と話していたとの事。

事件のあった6日は容疑者の40歳の誕生日だったらしい。母親がミートソースの用意をしながら「お昼はいらないの?」と聞くと、「いらない」と言い残して午前10時ごろに自宅を出たらしい。

今年3月下旬~4月上旬、「精神的慰謝料を請求します」などの長文メールが容疑者から被害者に計1089通送りつけられ、被害者は同月9日、逗子署に「逮捕してほしい」と相談したらしい。

逗子署は県警ストーカー対策室や横浜地検と1か月にわたって検討。ストーカー規制法は、拒んでいるのに連続して電話やファクスすることをつきまとい行為として禁じているものの、メールの連続送信については明文規定がなく、メールの内容も同法違反や脅迫罪にはあたらないと結論付け、5月9日に被害者に伝えたとの事。

被害者は昨年6月から、ストーカー被害者のカウンセリングなどを行うNPO法人「ヒューマニティ」に相談していたとの事。同NPO法人によると、被害者は県警の回答を受けた今年5月頃、「警察から『メールだけでは立件できない』と言われた警察に言っても何もしてくれない。どうしたらいいのでしょうか」と落胆した様子で話したらしい。

さて、こんな事件ですね。
なぜかストーカー事件になると警察の不手際が目立ちますね。
まー実際には不手際があったからこそ、大きな事件になってしまったと言う事なんでしょうね。

多分、ストーカー関連の事件も全体をみればかなり沢山の事件や事案があるでしょう。その中の一部が凶悪事件となってしまう。
その原因の一つがこの「不手際」なんでしょうね。

今回の事件でも、被害者の住所さえ分からなければ犯行は実行できなかったでしょう。
もちろん、前の職場へ問い合わせたり、ネットに書き込んだりなりふり構わない容疑者ですから、警察が漏らさなくてもいずれ、被害者の住所を探し出したかもしれませんが・・・

それにつけても、「メール」が規制対象外と言うのは、法律の対応の遅れとしか言いようが有りませんね。
法律関係の人達だって、自分で毎日メールを使っていると思います。
それで、メールがどんな物か分からない事は無いでしょう?

とにかく一刻も早く法律を改正して規制できるようにするべきだと思います。

最後に被害者がNPO法人に漏らした「警察は何もしてくれない」と言う言葉はこれまでも、ストーカー事件の度に何度も目にしました。

現場の警察官の方はがんばってなんとか、被害者を助けたいと思っていると思います。なので、その現場の人達が働きやすいようにするのが上層部や政治家、官僚の仕事ですよね。
繰り返しますが、早急に法改正してください。

ここからは、この事件と容疑者についてですが・・・
ストーカー事件で起きる凶悪事件では、相手の女性を殺害し自分も自殺するような事件が多いです。
この事件でも容疑者自身が言っているようですが「生きていても仕方が無い」と自暴自棄になっています。

ストーカーとして警告したり、逮捕したりしても結局この部分が変わらないと、事件の芽はそのまま残る事になりますよね。

本来であれば、この事件の芽を摘み取る事が一番効果が高い方法だと思います。

私は彼らストーカーの気持ちは分かりません。
なぜ、心の離れた人を脅しても傍に置いておきたいのか?
前にも書いていますが、そんなの「人形」と同じですよね?

そんな事に何か価値があるとは思えませんけどね。

その意味でこれらストーカーの人達はメンタルに問題があるのではないか?と考えています。
つまり、警告や逮捕するだけでなく、カウンセリングを受けさせてその問題や原因を直接、解消する事はできないのだろうか?

反社会性人格障害やもっと病理の深い人の場合には難しいかもしれないけど、それ以外には効果はあると思います。

こんな事件がこの先、起きない事を願います。

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コメント

死にたきゃ自分だけで死にやええ。なのに巻き添えかい。
たまらんな。

投稿: | 2012/11/11 00:56

悪いのは道連れ心中したストーカーなわけですが、桶川事件を皮切りに、なぜ警察はこれほどまでにストーカ事件で失態をしでかすのでしょうか?かなりなめてかかってませんかね。今回も非常に痛い失態です。千葉でストーカー被害の訴えをほっぽらかして慰安旅行にいったことなんらかわらぬ甘い仕事の仕方です。これまでの謝罪や改善が信頼できない誠意の見えないものとなって消えていきます。
私は五反田駅で長官の演説をよく耳にしてきました。口先だけではなく、誠意を見せてほしい。

投稿: 明智 | 2012/11/11 20:23

尼崎の事件で運転免許更新情報が加害者たちに伝えられていたことと相まって、少なくとも日本中のストーカーやストーカー予備軍には大きな朗報になったと思います。

投稿: あすな郎 | 2012/11/12 13:15

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