千葉県松戸市女児通り魔事件その3(保護処分決定)
地裁判断は家裁送致となりました。
殺人未遂と銃刀法違反の罪などに問われた三郷市の少年(18)=事件当時(16)の裁判員裁判の判決公判が3月12日、さいたま地裁で行われた、裁判長は少年をさいたま家裁に移送する決定をした。
検察側は刑事処分が相当として、懲役5年以上10年以下の不定期刑を求刑。弁護側は医療少年院に送致する保護処分を求め、家裁への移送を主張していたらしい。
決定理由で裁判長は「被害者や両親の処罰感情や社会に多大な衝撃や恐怖を与えたことを考えれば、刑事処分を選択するほかないようにも思われる」と重大性を指摘したらしい。
その上で「被告人は特定不能の広汎性発達障害の影響で偏った嗜好(しこう)に陥り、両親も適切な養育を行わなかった。生まれつきの障害や生育環境が動機に直結している」と認定したとの事。
また少年法で原則検察官送致としなければならない「犯行時16歳以上の少年が、人を故意に死亡させた場合」には当たらないと言及。「保護処分は社会的に許容される」と述べたらしい。
決定は、少年を広汎(こうはん)性発達障害と精神鑑定し、証人出廷した精神科医2人の治療に関する証言を重視した。「(正常に戻ることができる)しなやかな年齢のうちから治療すべきだ」「精神科医が言葉を尽くし、粘り強く閉ざされた心に窓を開くことが有効だ」とした。
さらに、こうした治療方針を取るためには、少年と精神科医が個別に、緻密に関わり合うことが必要不可欠と指摘したらしい。
保護処分は「再犯を防止する社会の要請にもかなう」と結論付けたとの事。
決定などによると、少年は11年11月、三郷市内で市立中学校3年の女子生徒=当時(14)=の顎を包丁で刺し、同12月には松戸市内で小学校2年の女児=当時(8)の背中などを小刀で刺し重傷を負わせたほか、三郷市内で自動車などに放火。10、11年に猫2匹を殺すなどしたとの事。
決定を言い渡した後、裁判長は少年に語りかけた。
「罰を受けないで済んだと間違わないでほしい。医療少年院に長く入ることになる。重い罰だ。君は変わる必要がある。変わらないといけない」
「君が社会に受け入れてもらえる人間に変わって戻ってくることを願う」
少年は12日、さいたま家裁に移送。同家裁は同日、少年を2週間の観護措置とした。
とこんな所ですね。
結局は何を優先するのか?って事だと思います。刺された女児は重症ながら助かっているので死刑は有りえない。いずれ社会に戻ってくるなら再犯防止に効果のある方法をと言う事ですね。
私もこの考え方に賛成です。
問題はどこまで効果があるのか?そこですね。
この少年の証言などから快楽殺人の傾向が多少見え隠れしてます。
ここを治療してそれがなくなれば、将来の被害を未然に防ぐ事ができるわけですが・・・
ここはうまくやってもらう事を期待するしかないですね。
過去の事例だと酒鬼薔薇事件がありました。その後、再犯したと言う報道はありませんから、効果があると思いたいですね。
ただね・・・こうなる前になんとかならなかったのか?ってのはありますよね。
子供の事を親が全部知っているってのは幼稚園ぐらいまでななのかな?
中学、高校にもなれば親と一緒にいる時間より、一緒にいない時間の方が長くなりますからね。
だからと言って、子供の情報が全く無いわけじゃないですよね。
学校や友人の親からの情報なんてのもあるかもしれません。
この少年の場合は学校で孤立していて、友人関係はほとんど無かったように見えますが、学校からは全く情報は無かったのかな?
「猫の首」の事は学校から連絡があってもよささそうな話ですよね。
ただ、この時期ではちょっと手遅れかもしれません。
中学時代からネット動画で「残虐なシーンに興奮した」と話しています。
一昔前ならこんな映像は簡単に手に入らなかったでしょう。
今やインターネットによって簡単にこんな危険な映像が子供の目に触れる時代になってしまいました。
この点は対応する事ができますね。もちろん、親の側に知識が必要ですが・・・
親も含めてインターネットを正しく使う教育が必要ですね。
たかがインターネットだけど、その結果、こんな事件が起きてしまう事があるわけですから、「うちの子に限って」と思わずにインターネットを使い始める時にしっかりルールを決めたりフィルタリングの導入などを行う必要があるんでしょうね。
メディアの影響は昔からあって、有害図書とかで規制されてきたと言う歴史があります。
インターネットも規制される対象になるかもしれませんね。
参考リンク
千葉県松戸市女児通り魔事件その2(容疑者逮捕)
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コメント
今知りました。
猫殺害はたった2匹だと主張したのですか?
犯人が高校そばで殺した猫は少なくとも13匹に上ります。
次々死んでいく猫に獣医師に相談するも他になす術もなく、ひたすら住民が深夜に渡りパトロールを続け犯人を追い出したのです。その結果、矛先が人間に向かったわけです。犯人が通学していた高校の教師にも憤りを感じました。猫の首を持ち歩いている時点で何故警察に通報しなかったのでしょう。今でも死んでいった猫を思うと胸が痛みます。
親は息子が大量に殺した猫の供養をするくらいの気持ちが持てないのでしょうか。事件後も両親は何ら変わりない態度で生活していると言われています。
あれを更生させるには両親が教育を受ける必要があると思われます。
一部編集 by ASKA
投稿: | 2017/04/27 01:48
名無しさんへ
なるほど、殺害された猫はもっと多かったんですね。
そこから、エスカレートしたのであれば、猫の虐殺の段階でもっと、大きく報道されたり、注目されれば、その段階で、容疑者を止める事ができたかもしれませんね。
投稿: ASKA | 2017/05/05 07:07
犯人が通っていた高校ではかなり前から騒動になっていたのです。何しろ遺骸の一部を持ち歩き見せびらかしていたのですから。担任の耳にも入っていた筈なのに放置していた。
速やかに警察消防に通報していればその段階で止められたでしょう。市民が猫を踏みつける現場を目撃したのでパトロールが始まったのです。その時点で既に13匹が殺害されていました。昼夜を問わず監視されるようになって対象物を人間に移したと言ったそうです。また時を同じくして、担任が本人に追及すると、本人は黙秘し、以来不登校。代わりに母親が怒鳴り込んで来たそうです。内容は「うちの息子を傷つける様な事を言うな」と呆れた言い草だったと言います。その後退学届けだけが学校に送られて来たのです。小中時代から動物虐待、放火に走る息子にナイフを与えていたのは父親でした。
父親は三郷市から消防委員なる要職を任されていたのに息子が放火ですからとんでもない親子でした。
一生医療刑務所か精神病院に隔離されるならいいですが、社会に放流するのは極めて危険です。
市民が犯人のその後を知る術はないものでしょうか。
警戒しないと危ないですから。
一部編集by ASKA
投稿: | 2017/10/15 10:30
名無しさん、こんばんは
うーん、確かに誰がいつ出所するとか、出所したとか言う報道はまず無いですね。
有名な酒鬼薔薇事件の時は退院をマスコミが報道したので、騒ぎになりましたけど・・・
実際には、罪を償っているわけで、それを再度、報道すると言うのは、一般的に難しいかもしれません。
ただ、再犯率の高い、性的暴行事件などでは、アメリカがメーガン法で実現してます。他にイギリスと韓国でも同様の事を実現しているようです。
日本でも導入を検討しても良いかと思いますが・・・
更生との兼ね合いでさじ加減が難しいかもしれませんね。
投稿: ASKA | 2017/10/18 20:01
境町の事件の容疑者が以前に起こした事件
当時から再犯の危険性を指摘されていたのですね
投稿: にわか | 2021/05/07 23:20
にわかさん、おはようございます。
そうですね、反社会性人格障害やサイコパスは治療が難しいと言われているので、このケースでも治療は難しいと言う印象はありましたね。
ただ、酒鬼薔薇事件のような成功例もあるので、できれば成功して欲しいと思っていました。
なぜ、成功しなかったのか?の検証はして欲しいですね。
投稿: ASKA | 2021/05/08 08:35