うつノート 精神科ERに行かないために
うつノート 精神科ERに行かないために (集英社文庫)
前回読んだ精神科ER 緊急救命室と同時に購入した本です。
内容としてはタイトル通り、「うつ病」について書かれた本です。
オーソドックスにメランコリー親和型のうつ病の症例5件とうつ病に似ているが「うつ病ではない」気分が落ち込む人達の症例と言うか話を5件書かれています。
うつ病の本は結構沢山あって私も何冊か読んでいますが、人それぞれ原因が違いますね。年齢などによっても罹りやすさが違ういますが、そのあたりを分かりやすく5件にまとめていると言う印象です。
今回も治療の流れをそのまま文章にしているので、治療の場面に立ち会ったような臨場感と言うかある種の迫力を持って読む事ができて飽きませんでした。
最近の若者に多いディスチミア親和型うつ病については軽く説明されている程度なので、そちらが知りたい人にはお勧めしません。
でこの本のちょっと変わった所は後半のうつ病に似ているが「うつ病ではない」気分が落ち込む人達の症例と言うか話を5件書かれています。
この症状について著者はD'(ディーダッシュ)と定義して説明しています。
折角、精神科を頼ってきているので病気では有りません。で終わりにせずに何かできる事はないか?と著書曰く「おせっかい」をしていると言う事ですが・・・
そのツールとして実際に治療と言うかアドバイスに使われた「心が晴れるチェックシート」が巻末に載っています。このチェックシートを使って自分の事を自分でチェックして「気付き」を促していると言う感じですね。
心の問題に自分自身で気付いて取り組みなさいという事なんですが、その意味ではこのチェックシートを使って自分自身でチェックできるので気軽に取り組めると思います。
うつ病も色々なタイプがあるけど、重症になると自殺してしまうほどに怖い病気です。
しかも、誰でもなる可能性がありますし、自分の家族、友人、同僚などがいつ、うつ病になってもおかしくありません。
その意味では「うつ病」の知識は一般常識として持っていて良いと思います。
地味に良い本だと思います。
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