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2013/06/25

埼玉県春日部市介護士連続殺人事件

2010年(平成22)に春日部市の特別養護老人ホーム「フラワーヒル」で3人の入所者が連続して死亡する事件が起きている。
6月11日、入居者人を死傷させたとして元職員、男性容疑者(29)が逮捕された。

時系列
2010年2月
13日(土) 容疑者が施設に採用される
15日(月) 女性(78)が急性心筋梗塞で死亡
16日(火) 女性(78)が脳梗塞で死亡
17日(水) 女性(84)が胸やアゴを殴られて怪我
18日(木) 女性(95)が胸部大動脈瘤破裂で死亡
19日(金) 容疑者が自主退職
20日(土) 施設側が春日部市に通報

施設の関連病院で嘱託医が作成した3人の死亡診断書は、死因はそれぞれ「急性心筋梗塞」「脳梗塞」「胸部大動脈瘤破裂」とされ、直接、虐待に結びつくものではなかった。だが、呼吸の異常や大けがなど、4人の急変を最初に察知したのはすべて容疑者だったため、施設関係者も疑問を抱かざるを得なかったとの事。

施設は高齢者虐待防止法に基づき、22年2月20日、春日部市に通報した。同法では、虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者に、速やかに市町村に通報する努力義務を課しているとの事。

同市と埼玉県は通報から2日後の22日、フラワーヒルへ立ち入り調査した。県警にも同日連絡されたが、すでに亡くなった3人は火葬されており、司法解剖などの捜査ができなかったとの事。

フラワーヒルの関係職員全員への聞き取り調査では、大けがをした女性のあざについて「通常の介護ではあり得ない」と指摘する声があったらしい。ただ、虐待の目撃情報は得られず、被害者が寝たきりであることから証言も得られなかったとの事。
春日部市は約2カ月の調査の結果、「死亡や負傷に虐待の疑いは強く認められない」と判断したらしい。

22年2月18日、容疑者の暴行で死亡したとされる女性=当時(95)。搬送先は施設のM理事長が院長の診療所だった。

胸部の皮膚に段差が見られ、骨折を疑ってレントゲンやCTスキャンで撮影したが、折れた肋(ろっ)骨(こつ)を発見できなかった。M理事長は「整形外科の先生なら特定ができた」と話しているとの事。

施設側は「女性に骨折は確認できなかった」と報告。ところが市には「女性は骨折していた」とする記録が残っている。

レントゲンやCTスキャンの画像は確認していない同市は「行き違いがあったのかもしれない」と説明する。ちぐはぐな事実だが、骨折を認識しながら突っ込んだ調査は行わなかったとの事。

同市は「疑問を持ちながら」も、22年4月には「虐待の事実は確認できなかった」と結論づけたとの事。

容疑者の供述した動機は22年2月17日に大けがをした入居者の女性=同(84)=への傷害容疑で逮捕された際は「イライラしてやった」と供述したとの事。

だが今月11日、95歳女性への傷害致死容疑で再逮捕されると「第1発見者になって同僚に認められたかった。施設で役に立ちたかった」と明かし、「たまたまそこにいた人が動けないから手を出した」と語ったとの事。

こんな事件ですね。
難しいと言うか、介護の現場ではストレスが強いんでしょうね。
ただ、少し特殊な事例だとも思います。
だけど、事件が置きやすい状況なのも確かですね。

なにしろ、現場を目撃されなければ、犯行を証言する人間は居ないですからね。
被害者は助かっても証言できない状態です。
なので、密室で犯行が行われたら物証や目撃証言がなければ事件にならないと言う、犯行を行う側に有利な条件がそろっています。

かといって、普通はそんな事はできませんよ。
タバコや空き缶のポイ捨てとは違いますからね。
人が死んでしまうかもしれないと言う事は分かっていたはずです。
結局、赤の他人の被害者の生死に興味が無いと言う事なのかもしれませんが・・・

でも、仕事として介護を選んで、周囲からも仕事振りを認められていたのに、介護士の目指す物とは正反対の方向に進んでしまったのはなぜなのだろう?

このあたりは公判で精神鑑定とか色々、情報が出てくると思いますが、私の勝手な憶測では、働く事の目的が変わってしまったのではないか?と思います。

某掲示板の情報ですが、容疑者の職歴は
(これより以前はアルバイトの模様)
→介護老人保健施設
→特別養護老人ホーム(事件が発生した所)
→グループホーム(事件後に転職した所) 

事件を起こす前の仕事も介護の仕事だった。そして辞める理由が分かりませんが、転職した先の職場で採用後、わずか2日後で犯行を行っている。
これを考えると、転職した段階では既に、相当ストレスの大きな状態だったのだろうと思います。

もともと、離職、転職はストレス強度も高いですね。関係しそうな所では(最高が100)
解雇 47
退職 45
配置転換 36

前職の退職(45)+新しい職場(36)とみても合計81ですね。
しかし、ストレスだけでは説明ができないです。

犯行を行い、第一発見者になっている。普通なら疑われないように、目立たなくしたい所ですよね?

ここで、目的が「認められたい」と言う願望にすり替わったのかな?
逆に言えば、「それまで認められなかった」と言う事になりますね。
つまりは前職を退職した理由がそこに繋がるのかな?
(前職を退職した理由が「能力不足」とかだったのかな?)

あるいは、もともと、自己評価が低くて、他から認められようと、気を張ってガンバリすぎてしまったのかな・・・

2011年12月21日、入籍しました 
2012年6月10日長女誕生 

容疑者は事件後に結婚して昨年には子供も生まれているんですよね。
2010年の犯行当時は逮捕されるとは思っていなかったと思いますが・・・

これはこれで、気の毒な話です。
奥さんは何も知らなかったんでしょうね。
3人死亡ですから、事実関係と責任能力が認められれば、極刑、良くても無期懲役かな。
家族に罪はありませんから、なんとか無事に生活して欲しいです。

ただ、裁判は荒れそうな気がします。
物証、目撃情報がなし、状況証拠と本人の自白証言のみですよね。
自白は警察に強要されたと作文と公判で否認するかもしれません。
そうなると、状況証拠のみになって、逆転無罪の可能性もありますね。
(誤解されそうなので念の為、書くと、今の段階では容疑者で、判決が出るまで犯人と決まったわけではありません)

容疑者は妻子がいますし、極刑か無期懲役なら、ここは無罪を主張するかもしれません。
(逮捕を受けて、夫婦関係も変わっているかもしれませんが・・・)

続報を待ちましょう。

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コメント

この犯人が介護という仕事についた理由を想像してみます。おそらく、介護がしたかったわけではなくて、労働の割に賃金が安いながらもいくらでも求人はあるし、資格自体も超難関というわけではないという背景があるのではないでしょうか。
あとは人のための仕事ということで周りからの評価も得られると期待して仕事を選んだ部分もあるかもしれません。
実際は、医療現場と同様、キツい、しんどい現場なので、思い描いていたイメージとは違ったのかもしれません。その割に賃金は安いのでそういった鬱憤の矛先が老人に向いたのかもしれません。楽してお金がたくさんほしいのはみんな一緒ですが、自分が賃金に見合っただけの労働を提供できるような仕事を選ぶ倫理観は持って欲しいですね。

投稿: ますコ | 2013/06/25 23:32

さいたま地検は25日、傷害致死容疑で逮捕された元職員の男性容疑者(29)の刑事責任能力を調べるため、さいたま簡裁に鑑定留置を請求し、認められた。

留置期間は9月30日まで。

投稿: ASKA | 2013/06/27 11:48

「第1発見者になって同僚に認められたかった。施設で役に立ちたかった」という供述が本当ならば、
この方は「代理ミュンヒハウゼン症候群」という病気なんじゃないでしょうか?

投稿: | 2013/06/29 17:49

埼玉県春日部市の特別養護老人ホーム「フラワーヒル」で平成22年、女性入居者が相次いで死傷した事件で、傷害致死罪に問われた元職員、男性被告(30)=同県松伏町=の裁判員裁判初公判が7月23日、さいたま地裁で開かれた。被告は「間違いありません」と起訴内容を全面的に認めた。

訴状などによると、被告は22年2月18日、当時勤務していたフラワーヒルで、入居者の三笠みさゑさん=当時(95)=の胸部を数回殴って骨折させ、心不全、もしくは出血性ショックで死なせたとしている。

検察側は冒頭陳述で、事件前に別の入居者の体調の異変に最初に気付き、施設長からほめられた被告が、もっとほめられるために入居者を殴って異変を伝えようと考えたと指摘。「介護施設職員が一方的に暴行を加えた残虐な犯行」と主張した。

一方、弁護側は「適応障害の被告は『もう一度異常を報告してほめられたい』という一心で、けがをさせる気持ちはなかった」と主張。情状酌量を求めた。

フラワーヒルでは同年2月15~18日の4日間で、三笠さんを含む入居者3人が死亡、1人がけがをした。被告は今回の事件のほか、女性入居者2人に対する傷害と傷害致死容疑でも立件されたが、いずれも不起訴処分(嫌疑不十分)となった。女性の遺族が処分を不服とし、さいたま検察審査会に審査を申し立てている。

こんな所ですね。
起訴内容は認めているから事実関係は争わないと言う事かな。

で、この事件で「適応障害」と言うのは初めて聞いた気がするけど・・・
どんな症状だったのだろう?
普通に考えたら「適応障害」と「もう一度異常を報告してほめられたい」はつながらないと思うけどな・・・

それに普通に適応障害ならストレスが原因のはず・・・仕事がストレスの原因なら、その後も同じ仕事を選択しているのは理解できないけどね。
そもそも、当時、本人は適応障害と言う自覚や認識が無かったのであれば、有りだけど・・・
しかし、本当に適応障害なら、どのみち、仕事に支障がでて仕事を続ける事はできなかったのではないかな?
(適応障害は精神鑑定で出てきたのかもしれませんが、詳細は不明です)

以前のコメントに「代理ミュンヒハウゼン症候群」?と言うのもありましたが
周囲の人間の関心を引くためにケガや病気を捏造するのが「ミュンヒハウゼン症候群」それが、自分以外の人間に代理させるのが「代理ミュンヒハウゼン症候群」と言う事のようです。

確かに、適応障害よりもこちらの方がしっくりくるかな。

公判の行方に注目しましょう。

投稿: ASKA | 2014/07/24 00:15

さいたま地裁は7月28日、懲役8年(求刑・懲役10年)を言い渡した。

裁判長は「介護施設職員として被害者を守るべき立場にあったことを考えると強い非難に値する」と述べた。

判決によると、被告は以前、入所者の異変を最初に気付いて褒められた経験があったことから、入所者の異変を作り出して評価を上げようと考え、2010年2月18日、無抵抗の入所女性(当時95歳)の胸を拳で数回たたく暴行を加え、胸骨骨折などのけがを負わせ、心不全か出血性ショックで死亡させた。

懲役8年ですか・・・軽いような気もしますが、殺人ではなく、傷害致死なのでこのぐらいなのかな。

本来、入所者を守るべき人間による身勝手な犯行ですからね、当然と言えば当然だと思います。

しかし、気の毒なのは、被告人の奥さんですね。
何も知らずに結婚したら、この事件ですからね。
お子さんも小さいですが、なんとか生活して欲しいですね。

投稿: ASKA | 2014/07/29 00:54

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