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2013/08/02

山口県周南市連続5人殺人事件その6(続報)

続報です。
1)容疑者(63)が「悪いうわさを流されて頭にきた」などと供述しているとの事。

 

2)弁護士によると、容疑者は事件の状況について「覚えていない」と答えることがあるといい「記憶の欠落が目立つ」として責任能力を争うことも検討しているとの事。

 

3)容疑者は事件当日「木の棒のようなものを持って家を出た」と話している。

 

4)事件について「被害者や遺族に申し訳ない」「過去に(住民と)いろいろなことがあった」と弁明したとの事。

 

5)山中にいた間について容疑者は「水以外に何も口にしなかった」と話し、「自殺を考え、死ぬのであれば人に見つからないような山の中がいいと考えて山に入った」と話したとの事。そのため、大量の睡眠薬とロープを持って自宅を出たとの事。

 

6)「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」と書かれた自宅の張り紙については「『つけび』はうわさ話のことで、集落の住民が自分に関する悪いうわさを流して喜んでいることを言った」と話し、2004年ごろに張ったと説明したという。両弁護士は「自分が何か悪いうわさをたてられているという認識を持っていたようで、それを川柳の形にして表現したということだった」

 

周囲の人の反応を知りたかったとし、「自分の中に抱え込んだ気持ちを知ってほしかった」などと話しているという。

 

7)容疑者は、集落の外で高齢者のための「便利屋」のような仕事もしていた。事件1カ月前に、屋根の修理をしてもらったという78歳の老婆はこう話した。

 

「もう10年以上前から家の修理や草むしりなどでお世話になっている。頼んだ仕事もまじめによくやってくれた。彼はマグロが好きで、1カ月前には屋根の修理の後に2人で回転ずしを食べに行きました。いつも『お母さん、長生きせなあかんよ』などと声をかけてくれる、すごく優しい人です」と話した。

 

犬好きの容疑者に2匹の愛犬がいた。白のピレニーズと大きなゴールデンレトリバーだ。事件直後、逃走した際も2匹の犬のためにえさ箱をいっぱいにしていたとの事。

 

ゴールデンレトリバーを数年前に譲った飲食店経営者の女性はこう言う。「彼が一人でやってきて、真剣な表情で『父親の介護のために故郷に戻ったが、最近、父が亡くなった。笑わないでほしいのですが、犬のチラシを見て、父親の優しい目と似ていた。父のつもりで、家族のように大切にしますので、ぜひ飼わせてください』と言ったんです。信頼できると思って、犬を譲りました」。

 

8)「彼は集落に来た当時、“何か村おこしをしたい”と熱心に提案していたが、“都会崩れが何言ってるんだ”と多くの住民に反対されてしまってね。そこからちょっと疎まれるというか、“いじめ”みたいなことが起こり始めた…」

 

9)当時40代だった容疑者は、集落では、いちばんの若手。“生意気な都会の若造”と陰口を叩かれる一方で、若いという理由だけで地域の草刈りや農作業をすべて任されていたとの事。

 

「“都会から来たんだから、金も持っとろう。みんなのために草刈り機買って、草でも刈れ”と言って。無理矢理やらせていた」

 

容疑者は言われるがまま草刈り機を購入し、燃料代も自分で負担した。しかし、謝礼などは一切なかったととの事。

 

「ある日、彼が草刈り機をあぜ道に置いて帰宅すると、ある集落の人間が、草と一緒にその草刈り機を燃やしてしまった」

 

容疑者が抗議すると、その住民は「あれ? あんたのもんだったの?」と笑っていたとの事。

 

10)家の裏で勝手に農薬や除草剤をまかれたりしたとの事。

こんな感じですが・・・
3)で凶器の木の棒を事件当日持って家を出たはいいのですが・・・
「睡眠薬とロープを持って家を出た」は事件直後に犬の餌を大量に残す為に一度、家に戻った時だったのか?
事件前に凶器と一緒に自殺の道具を持って出たと言う事だと事件の印象が変わってくるんだよね。

それから6)の「付け火」の意味が「悪い噂」と言うのはちょっと驚きました。
これは「火のない所に煙は立たない」の暗示と言う事なのかな?
だとしたら、これは普通の人ではその意図を読み取る事はできないだろうね。
この歌によって、「自分の気持ちを知ってほしい」と言うのは無理だと思いますね。

むしろ、表面の文言から「私が付け火しました」と逆に周囲の人に誤解される可能性の方が高いと思います。

この張り紙をした時点でそんな事も判断できないような状態だった可能性がありますね。

そして、7)では集落内と外では全くこの容疑者に対する評価が違いますね。
(父親の介護をしてくれたヘルパーさんも事件を起こすような人には見えなかったと話していますね)
今週発売の週刊誌では若い時の様子がどうも粗暴な印象で書かれています。
40歳前の話だから、それから20年も経てば人格も穏やかになるんでしょうね。

8)9)については、まだなんとも言えないですね。
情報が少なくてなんとも言えないと言う所です。このあたりについては、動機に関わる部分なので供述もこれから出るでしょうし、狭い集落で起きた事ですから、生存者から裏付ける情報なども出るでしょう。

10)については、これも微妙ですね。
「家の裏で」と言うのが容疑者の家の敷地内の事なのか?家の裏にある他人の田畑の事なのか分かりません。

他人がその人の所有する田畑に農薬を撒くのであれば、問題にはならない事だと思います。むしろ、必要な作業なんだと思います。

これが、容疑者の敷地内に無断で除草剤を撒いたと言う事だと問題ですけどね。

このあたりの事って、容疑者は既にトラブルを抱えてネガティブな感情を持っているので悪く受け取ってしまっている可能性がありますよね。
なので、事実関係については慎重に判断したいと思いますね。

あとは直接の動機がいまだに出てきていません。
ここで言う直接の動機と言うのは事件を起こす切っ掛けの事です。
時系列で分かりますが、既に10年以上、トラブルを抱えていますよね。
いままでずっと耐えていたのに、どうしてここに来て急に爆発してしまったのか?その理由が直接の原因にあると思っています。

今週発売の週刊誌の最後に「もう集落を出る」と容疑者が事件の10日前に知人に話していると言うのですが・・・そのまま、集落を出ていればこの事件は起きなかったので、この10日以内に何か直接、犯行を決意させる切っ掛けがあったのだと考えています。

最後に容疑者の日常の情報が欲しいですね。
容疑者の家族構成が知りたいです。上京した時は両親、兄(既に家を出ている)、姉の5人家族?

それから、車を2台持っているようですが、1台は仕事用なのでしょうか?

続報を待ちましょう。

参考リンク
山口県周南市連続5人殺人事件その5(無計画?)
山口県周南市連続5人殺人事件その7(一審死刑判決)

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コメント

ASKAさんこんばんは。長いこと日課のように読ませていただいています。ありがとうございます。
ところでこの容疑者ですが、知れば知るほど、親御さんを亡くした後に、実家をたたんで関東へ戻って、以前のように一人で働いて暮らした方が良かったんじゃないかと思ってしまいます。人間関係で病んでしまうくらいなら、いっそ場を離れたらどんなに楽になっただろうと、こんな事件も起こさずにいられたものを、と、残念に思うのです。
ただ、今のご時世、若いといっても40過ぎて中卒で再就職も難しいですね。就職活動や住む場所の準備などで初期資金も必要ですし、十分な貯蓄でもなければ難しかったのかもしれませんね。
長文失礼しました。
亡くなった方々のご冥福を心よりお祈り致します。

投稿: りさりん | 2013/08/03 23:56

この犯行は正常ではなく、被疑者がかなり追い詰められたような印象です。憶測ですが、東京でもあまりいい人間関係がなく、田舎で心機一転と思っていたかもしれない。ところが人間関係はさらに悪く、人生を悲観した孤独な人。同情したくもなる。

投稿: 明智 | 2013/08/06 21:53

ちょっと情報が被害者寄りだね。
色んなとこ見てると、ソースによっては両面の報道がある。
悪くだけ言われる人はなかなかおらんでしょう。

投稿: | 2013/08/07 02:07

続報です。
県警は17日午前、S森さん(当時71歳)、その妻(同72歳)夫婦に対する殺人と現住建造物等放火容疑で再逮捕した容疑者(63)を山口地検に送検したとの事。

弁護人は「(容疑者は)関与を否定していないが、事件当時の記憶が欠落している」と主張している。

山口地検は15日、Y本さんに対する殺人などの容疑については処分保留とした。

容疑者(63)のものと一致するDNA型が、被害者の一人・K村さん(当時73歳)方寝室の遺留物から検出されていたとの事。室内でK村さんを待ち伏せして襲撃したとみられるらしい。

被害者5人の自宅は同地区の郷集落にあり、集落南西側のS森さん(当時71歳)方を起点に北東方向に並び、容疑者はK村さん方北側の山中で発見された。捜査関係者によると、容疑者は5人の襲撃についてS森さんと妻(同72歳)、その後、Y本さん、I村さん(同80歳)、K村さん--の順と供述しているとの事。

投稿: ASKA | 2013/08/21 11:52

続報です。
1)容疑者(63)の弁護人が26日、逮捕1カ月を受けて記者会見し、同容疑者が「火を付けた理由は覚えていない」などと話していることを明らかにした。
弁護士によると、容疑者は全ての事件への関与を認めているが、動機については「事件の日の(記憶)はすっぽり抜け落ちていて、真っ暗だ」と説明しているとの事。

2)弁護士は、「責任能力があるか、専門家の鑑定が必要」と主張している。
山口地検に精神鑑定するよう求めている。

さて、ちょっと矛盾してないかな?
事件の日の記憶が無いのに、殺害順番を話しているんでしょ?
とは言え、精神鑑定をする事には賛成です。
原因や動機の解明に繋がると思います。

投稿: ASKA | 2013/08/26 20:50

殺人と非現住建造物等放火の罪に問われた同市金峰(みたけ)、無職男性被告(65)の裁判員裁判の初公判が6月25日、山口地裁で始まった。被告は「私は火をつけていません。頭をたたいてもいません。私は無実だと思っています」と述べ、起訴内容を全面的に否認した。被告の弁護人は責任能力について争う方針を示したとの事。

逮捕当時の供述でも、事件の状況を覚えていないと話しているので、記憶の欠落があるのかもしれません。
弁言人は責任能力を争う方針との事ですね。

公判の行方に注目しましょう。

投稿: ASKA | 2015/06/25 20:09

 亡くなられた方々のご冥福を祈ります。
 犯人が、罪を償うのは、当然です。

 ただ、それだけでいいのかな?と思ってしまう、私がいます。
 犯人が、宴会の席で、包丁で刺された事件のことを、些細なことだからと、テレビのインタビューに答えるオバサンに違和感を感じるのは、私だけなのでしょうか?

 犯人をあそこまで追い込んでしまったひとたち、環境、体質は、何もお咎め無しなんですよね。
 もちろん、犯罪を犯した犯人が、悪いのですが。

投稿: おきゅうと | 2016/01/25 07:49

おきゅうとさん、こんばんは

難しいところですね。
昔なら、周辺を纏める人格者の長老あたりが、バランスをとって公正、公平な地域活動などしたのかもしれませんが、リーダーが居ない状態だと、弱い所へ負担が集中してしまうような事は、どこの組織でもありますよね。

投稿: ASKA | 2016/01/26 19:30

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