« 山口県周南市連続5人殺人事件その6(続報) | トップページ | 長野県大町市頭部切断猫死骸事件 »

2013/08/05

広島県広島市東区16歳少女殺人事件その4(中間まとめ)

まずは続報です。

 

1)広島県呉市の灰ケ峰(はいがみね)で若い女性の遺体が見つかった事件で、県警捜査本部は7月23日、歯の治療痕と骨のDNA型鑑定の結果、遺体は広島市安佐北区、高等専修学校2年の女子生徒(16)と判明したと発表したとの事。(夏なので相当腐敗が進んでいたのでしょう)

 

2)広島県警呉署捜査本部は8月3日、死体遺棄容疑で逮捕、送検した16~21歳の男女7人を、強盗殺人、監禁、窃盗の容疑で再逮捕した。

 

逮捕容疑は、7人は共謀し、6月28日午前4時ごろ、広島市中区の駐車場に女子生徒を呼び出し、言葉巧みにワゴン車に乗車させ、瀬戸容疑者の運転で呉市栃原町の灰ケ峰山中に行くまで車内に監禁。女子生徒に暴行を加え、同日明け方ごろ、山中で女子生徒の所持していた現金やキャッシュカードなどを強奪したうえ、殺害したとしているとの事。

 

さらに、うちS容疑者ら3人が7月1日午前7時ごろ、女子生徒のキャッシュカードを使い、現金自動預払機(ATM)で現金を引き出し、盗んだとの事。

 

3)7人のうち数人は県警の調べに対し、「(車中で)このまま女子生徒を帰したら警察に訴えられる。帰すわけにはいかない」という趣旨のやり取りをしたと供述したとの事。
呉市の灰ヶ峰に到着後、車外でさらに激しく暴行したとみられ、無職少女は「首を絞めて殺した」と説明しているとの事。7人のうち数人は「暴行には加わっていない」と供述している。だが、県警は、車内での会話などから、7人全員が「死亡するかもしれない」と認識し、殺人の共謀が成立した疑いが強いとみているとの事。

 

4)被害者に暴行を加え、現金約4万2000円とキャッシュカードなどを奪い、同日明け方ごろ殺害した疑い。
捜査本部によると、7人は奪った現金を全員で分配していたとの事。
S容疑者ら3人が3日後に、被害者のキャッシュカードを使って、現金2000円を引き出していたとの事。

 

5)7人のうち数人が「かばんを川に捨てた」と供述。庄原市西城町内の川を捜索したところ、元同級生のものとみられるかばんが見つかった。鳥取県に逃げたのは、車を運転した同県湯梨浜町の無職、S容疑者(21)と17歳の少年、16歳の少年少女各1人だったとの事。
4人は事件後、鳥取県内へ逃走しており、広島県警呉署捜査本部はこの際に捨てたとみているとの事。

 

6)7人は、元同級生を車に監禁した直後に、かばんを物色したとみられ、奪った金は、みんなで分配していたとの事。

 

7)S容疑者は女子生徒と残りの容疑者6人を乗せ、車を運転。捜査本部に対し、容疑についておおむね認める供述をしているとされる。ただ、捜査関係者によると「率先してやることはなかった」として、積極的な関与は否定しているとの事。

 

S容疑者は米子市の無職少年と地元の先輩として交流があった。少年が広島市中区の無職少女と交際を始めた今年4月以降、運転手役として、少年を広島市へ、少年と少女を米子市に乗せて行っていたという。2人の知人は「少女がいろいろと『お兄、お願いじゃけ』と頼むと、S容疑者は何でも聞いていた」と話しているとの事。
S容疑者は被害者と遊び仲間として面識はあったが、直接のトラブルはなかったとみて、さらに調べているとの事。

 

8)6月28日未明に広島市中区の駐車場に女子生徒を呼び出した際、そこには呉市と同県安芸郡の少女2人しかおらず、他のメンバーは姿を隠していたとの事。少女2人は普通車の運転免許証を持っていなかったが、女子生徒に不審がられないように「後から運転手が来るから」と話して車に乗せたとの事。その後、他のメンバーが車に乗り込み、女子生徒を呉市内の山中に連れて行ったとの事。

 

9)被害者とラインでトラブルになっていた元同級生の少女、広島市中区の少女(16)の3人は接客業の仕事仲間で、利益分配でも関係が悪化していたとの事。元同級生の少女が3人の売り上げを集めて分配する約束だったが、女子生徒が自分の売り上げ金を渡すことに難色を示したためとみられるとの事。

 

こんな所ですね。

 

9)はちょっと変です。3人分を集めて、再度分配すると言う状況が分かりません。
普通に考えると、まとめ役の少女Aが紹介手数料など一定金額を受け取り、残りを実際に売り上げした人物に渡すと言う事になると思います。
3人分を集めて再度分配すると言うのは、単価に差があったり、総売り上げに差があるのに、それを平均化すると言う作業かな?と推測します。

 

この場合、実は一番、働き、売り上げ金の一番多い被害者に対して、それよりも働いていない他の少女2名(少女Aを含む)の方が実際の働きよりも多い金額を受け取る事になり、被害者としては損な分配になります。
このあたりが、被害者の分配に対する不満なのではないか?と推測しています。
この通りなら被害者の不満は当然だと思います。最初から売り上げは山分けする事になっていたのかは不明です。

 

一応全体像が見えてきたので一旦、ここで軽くまとめると
概要としてはこんな感じ

 

被害者16歳少女は接客業の仕事仲間の2人と売上金の分配をめぐりトラブルとなっていた。
6月28日、カラオケ店にいる少女AにLINEで被害者から連絡が入り、激怒。
被害者を呼び出し、暴行する計画を立てる。
しかし、既にトラブルとなっている少女Aらの呼び出しに被害者が応じないと考えた少女Aらは、別のLINE仲間の少女2人を計画に引き込み、被害者を呼び出した。

 

被害者を車に乗せた後に、少女Aらが乗り込み、直後に被害者のカバンを物色、現金とカードを奪う。
山中に向かう社中で被害者に暴行を加え、その状況はLINEによって生中継されていた。

 

暴行は次第にエスカレートして全身に根性焼きを入れるようになった時点で、暴行の発覚をおそれて「このまま帰すと訴えられる」と共謀。

 

まだ、意識のある被害者に対して、車の外でさらに暴行、少女Aは「首を絞めて殺した」と供述している。
少女をがけから突き落とした。死亡した事は7人全員で確認した。
被害者の現金は7人で山分けし、3日後にカードで現金2000円を引き出した。
(つまり暗証番号も聞き出していたと言う事ですね)

 

時系列
6月28日 被害者を呼び出し暴行、殺害、遺体遺棄、被害者のお金を盗み7人で山分け
6月下旬 被害者の16歳少女が行方不明となり、家族が捜索願を出す。
7月01日?被害者のカードで現金2000円をS容疑者ら3人が引き出す
7月初旬 容疑者の少女は家出
7月10日  容疑者少女が友人でLINEで事件を告白
7月11日 容疑者の少女が帰宅し母親に犯行を告白、動機は悪口
7月12日 被害者と同級生の16歳少女が母親に付き添われて自首、この前後でラインで複数の書き込み、この直後に共犯者4名が鳥取に逃亡
7月13日 容疑者の供述通り、遺体が発見。
7月14日 死体遺棄容疑で逮捕
7月17日 鳥取に潜伏してた3人が出頭要請に応えて出頭
8月03日 強盗殺人、監禁、窃盗の容疑で再逮捕。

 

登場人物
被害者少女 16歳 広島市安佐北区 少女Aと専修学校の同級生
少女A   16歳 広島市東区   14日に逮捕された首謀者?週刊誌の報道などでは、スケバンタイプ(死語?)
友人S   21歳 鳥取県湯梨浜町 少女Aの友人男性で車を出して運転している。事件後鳥取に潜伏
交際相手  16歳 住所不定    少女Aの交際相手の少年、事件後鳥取に潜伏
友人B   16歳 鳥取県米子市  少女Aの友人の少年、事件後鳥取に潜伏
友人C   16歳 広島市中区   少女Aの友人の少女、事件後母親と共に鳥取に潜伏

 

LINE仲間D 16歳 広島県安芸郡  少女A達のLINE仲間の少女、事件当日に被害者を呼び出す為に利用される
LINE仲間E 16歳 広島県呉市   少女A達のLINE仲間の少女、事件当日に被害者を呼び出す為に利用される

 

LINE仲間D、Eについては被害者との面識はないが、車中の暴行に参加していおり、被害者から奪った現金も受け取っていた。
唯一の成人の友人Sは被害者とのトラブルは無く、交際相手の先輩にあたり、少女Aと交際相手との交友が深かった模様。
ただ、ホントにそれだけなのか?はこれからの捜査を待つ事になりそうです。
実際に運転手だった友人Sは車内での暴行には参加できなかったはずです。それなのに、交際相手やその他の友人B、Cと共に鳥取まで逃亡してますからね。

 

接客業については、既に捜査中でしょう。全容が明らかになり次第、関連の事件として報道されるでしょう。
多分、連絡にLINEやメールを使っていたでしょうから、通信記録などから捜査は進んでいると思います。

 

参考リンク
広島県広島市東区16愛少女殺人事件その3(計画性と残虐性)
広島県広島市東区16歳少女殺害事件その5(この事件を防ぐには)

|

« 山口県周南市連続5人殺人事件その6(続報) | トップページ | 長野県大町市頭部切断猫死骸事件 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 山口県周南市連続5人殺人事件その6(続報) | トップページ | 長野県大町市頭部切断猫死骸事件 »