JTB遠足バス手配忘れ事件
事件の概略
JTBの社員(30)が高校の遠足用に依頼されたバスの手配を忘れてしまい、ミスの隠蔽の為に遠足の前日に生徒を装って、遠足中止を要求する手紙を高校に届けたが、遠足は中止されず、ミスが発覚したと言う事件です。
高校によると、遠足は全校生徒317人が対象。各学年ごとに名古屋市の東山動物園、三重県桑名市のナガシマスパーランドなどに4月25日に行く予定で、男性社員に大型バス11台の手配を依頼していた。
男性社員は遠足前日の24日夕、「学校の郵便受け近くに落ちていた」と言って、同校事務室に手紙を届けた。
匿名で生徒を装い「(遠足に)行くのは死ぬよりつらい」などという内容だったとの事。
このため同校は電話で、全校生徒の安否を確認。該当者がいなかったため遠足実施を決めた。
しかし25日朝、バスは来ず手配ミスが発覚。
JTB側がその後、謝罪した。同社の調査で手紙は男性社員が書いたことが判明したとの事。
こんな事件なのですが・・・学生には笑い話みたいに聞こえるかもしれませんね。
だけど、仕事をしているとこんな状況は簡単に起きてしまいますね。
納期直前に納品物の数が合わない事に気づいたとか、あるいは、納期自体を勘違いしていたとかね。
一見すると、この事件はこの社員が原因で悪いのは問題の社員だけと言う事になりそうだけど・・・
そうでも無いだろうと思っています。
これは職場の問題なのだろうと思うわけです。
それはなぜか?と言うと、問題の社員は30歳ですから、入社7年ぐらいになるでしょうね。
その年齢、経験年数から考えて、正しい対処方法は知っていたと思います。
つまり、正しい対処方法を知っていたけど、今回の方法を取らざるを得なかった。
そのような状況に追い詰められていたと言うのが私の推測です。
この事件でも、どのタイミングでこの社員が手配ミスに気づいたのか?が不明ですが、気づいた時にはもう、予定通り25日にバスを手配する事は不可能な状況だったのでしょうね。
問題はその後の行動です。私は営業職の経験はありませんが
正しい対処方法としては、まず、客に極力迷惑がかからないようにする事が最優先になるはずです。
この為、第1に依頼元の高校に、予定通りバスを手配する事ができない事を連絡して、遠足を延期してもらう事になるでしょうね。
次に、高校側の遠足キャンセルによる損害などの補償の対応と言う事になると思います。
普通に考えれば、上司に報告して、上司から上層部へ報告するべき緊急案件です。
しかし、問題の社員はそれをせずに、自力での解決方法を模索します。
で、思いついたのが、遠足を中止させる為の偽の手紙でした。
もちろん間違った方法ですが、しかし、個人レベルで遠足を中止させる方法はこのぐらいしか思いつかないかもしれませんね。
自腹で大型バス11台を別の会社に手配すると言うのも、コスト的に無理でしょうし、JTB自身が手配できない物を別の会社で手配できるとも思えないですしね。
なので、問題の本質はなぜ、上司に報告しなかったのか?自力で解決しようとしたのか?その理由です。
この理由を推測すると
1)報告して叱責される事を嫌った。(上司との仲が悪いなんて事もあるかも)
2)上に付随してミスの結果、評価が下がる事を嫌った。
3)入社7年目として部下や同僚の手前、ミスを報告する事をプライドが許さなかった。
このぐらいかな。
1)は誰でも嫌ですね。
2)は自分のミスの結果なので、それほど違和感は無いと思います。
だけど、ボーナスが減ると困るなんて経済的な理由もあるかもしれませんね。
3)これは個人差が大きいので微妙かな。
実際には本人に聞かないと分かりません。
だけど、やはり職場の問題もあると思います。
なぜなら、このようなミスやトラブルは他の会社でもあるからです。
手配忘れを防ぐ為に組織的に対応していると思います。
それは普通にどの会社でもやっている事だと思うので、どうして今回、この社員が手配ミスを出来たのか分かりませんね。
私は旅行会社の勤務経験もないし、仕事の内容も分からないのですが・・・
普通に考えて、これは契約が伴いますよね?
客から案件の打診があって、当然、対応の可否を検討して、可能であれば見積もり書を提出すると思います。
見積書は上司や会社の承認が必要なはずですよね。
客側がその内容で問題なければ、契約と言う事になるはずだと思うので、この社員一人が忘れても、会社として、見積もり情報や契約情報はあったはずですよね。
JTBが自前のバスや運転手を持っているのか知りませんが、あるなら、そのスケジュールを調整するはずだし、
協力会社へ発注するなら、その発注手続きも必要なはずです。
上司としては各工程の進捗はチェックすると思うのだけど・・・
とりあえず、これはJTB社内の問題なので、これ以上考えないけど・・・
話がだいぶ逸れましたが、私が言いたい事は「こんな事は誰にでも起こるんだよ」って事です。
その時、間違った対応をしない為にも、職場の人間関係は円満にしておきたいですね。
多分、この事件でも、誰かに相談していたら、「上司に報告するしかないよ」って事になったと思うんですよね。
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コメント
名誉毀損の意思は無いですが、察するに相当に酷い社内イジメがあったのではないかと。
まずJTBの主張では、必ず二重チェックなので今回のことは通常起こりえないとのこと。ではこの件の担当の片割れ或いは他のメンバーは何をやっていたのか?
また、家宅捜索の容疑は「代替サービスを提供しなかった旅行業法違反」です。つまりバスの手配を忘れたことではなく、JTBがバスの手配が漏れたことを知った後にも何ら必要な代替措置を講じなかったことが問題視されています。すなわちくだんの担当者よりもその周囲の者達に問題があると、役所は考えているということ。
そこから推察すると、担当者は早く辞めろ対象の人物だったのでしょう。そこで上司らも「お前の担当だから全部やれよ」と丸投げしたのでは。そしてきっと担当者は漏れがあったことを報告したのでしょう。その返事は「お前のミスだからお前が全てカバーしろ」だったのでは。
彼を辞めさせようとした連中はバスの手配漏れに対して「しめしめ上手くいった」ということではなかったでしょうか。だからこの案件がJTBという会社の受けた仕事であることが分からなくなり、会社としてやるべき代替サービスに誰も思い至らなかったということなのでは?
担当者がなぜ「自殺する」等という文書を書いたかと言えば、自身が自殺しなければならないところまで追い込まれていたからではないかと思います。
そういう先入観のせいでしょう。謝罪会見に似つかわしくない傲岸不遜な顔ばかりだったなとの印象が残りました。
この事案はくだんの担当者だけを責めても、何も解決しない気がします。
投稿: すぐやるゾウ | 2014/05/02 09:22
ASKAさん、こんにちは。
ええっと、ちょっと変なコメントかもしれないので、
まずかったら消して下さい。
この記事を読んでいて、
昨年の暮れに、自分の身に起きたことを、
思い出してしまいました。
私は、とある介護施設で働いていましたが、
ある利用者さんの妄想と、
日ごろから、私を、いじめ倒して来た、意地悪上司たちの策略に寄り、
私は、利用者さんに、乱暴し、怪我をさせ出血させた犯人にされました。
全くの、事実無根であったことは、10日ほどしてから、
一緒に働いていた別の上司の証言で証明されましたが、
私を一方的に犯人だと追い詰めた意地悪上司たちからの謝罪は全くありませんでした。
私は、その職場に3年ちょっといましたが、傷ついて辞めました。
今は、よその介護施設で働かせてもらってます。
ASKAさんのおっしゃるとおり、
人間と言うのは、いつ、何が起きるかわからない、何が起きてもおかしくないですね。
大事なのは、
どう、立ち直るかですね?
シュワちゃん、みたいに、非常用のバッテリーが、もう一つ付いてればいいのですが?
※福岡の事件、先走りしてすみませんでした。
投稿: きんた | 2014/05/02 11:21
会社の責任も追求している人はちょっと予測のしすぎだと思いますよ
この件の担当者が手配が間に合わないと分かった時点ですぐ上司に報告し対応を検討するのが社会人の基本です
勿論こうしても何かしらかのお咎めはあります
ミスをしたわけですから当たり前なんです
でもね、偽りの文章を書いて取引先の学校を混乱させるようなことをやってお咎めが軽くなるどころか100倍くらいになるのは一般的な社会人なら分かりますよね?
余りにも程度の低い対応です
解雇どころか損害賠償ものです
投稿: まちだ | 2014/05/07 02:26