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2014/05/03

大阪市平野区ストーカー殺人事件

5月2日(金)2時30分頃、大阪市平野区で、近くの男性から「男女が争う声がする」と110番があり、大阪府警平野署員が、腹部に刃物が刺さった女性が道路脇の植え込みに倒れているのを発見する事件が起きている。

女性は大阪府松原市大堀の飲食店従業員・女性(38)で、搬送先の病院で死亡が確認された。
府警は、現場で目撃された乗用車と似た車を約1キロ東の駐車場で見つけた。
車内にいた同府在住の男(57)は手を負傷しており、職務質問に「自分がやった」と説明したとの事。

府警によると、男は昨年8月頃から、大阪市内の被害者の勤めている店に通っていた客で、被害者は今年3月2日、府警松原署に「客から一方的に好意を寄せられ、しつこく電話やメールが来る」と、ストーカー被害の相談をしていたとの事。

男は店の出入りを断られたことに腹を立てたといい、同署は同日、男に電話で注意。
その後も、男が連絡を続けたため、同署は同月12日、ストーカー規制法に基づき警告していたとの事。

同署は4月2日に被害者に電話で状況を確認。被害者は「(警告後は)何もないです」と答えたとの事。

被害者は自転車で帰宅途中だったとみられ、腹部に複数の刺し傷があり、首にも切り傷があったとの事。

 府警によると、被害者はアルバイト先の飲食店の客だった男に一方的に好意を寄せられていた。「殺される前に警察に電話してや。頭を冷やす時間を最後にくれや」。被害者は3月1、2日、殺害を示唆される内容を含む33通のメールを受け取り、大阪府警松原署にストーカー被害の相談をした。

 署員は2日、男に電話で被害者に近付かないよう注意した。告訴と避難を勧める署員に、被害者は「家族がいるから引っ越せない。口頭注意にとどめてほしい」と答えたという。

 男は昨年8月ごろ、被害者の勤務先の飲食店に客として訪れ、行動が次第にストーカー化。今年2月には店の経営者から出入り禁止にされていた。

 松原署は3月12日、男を署に呼び出し警告した。男は「俺だって関わる気はない」と話した。その後、男からの電話やメールは止まったという。

 署員は4月2日、被害者に電話で安否を確認、被害者は「その後何も起きていない」と説明した。府警は事件が起きたこの日、電話で安否を再び確認する予定だったとしている。

 事件は被害者宅から約1キロの住宅街で起きた。被害者が仕事を終えて帰宅中に事件に遭ったとみられる。

 被害者の近所の人によると、被害者は夫と子供2人の4人暮らしとの事。

容疑者は調べに「(被害者が)好きだった。このままだと会えないので、殺して自分も死ねばあの世で一緒に暮らせると思った」と容疑を認めているとの事。

 府警によると、容疑者は事件直前、レンタカーで現場付近を訪れ、帰宅する被害者を待ち伏せ。その後、自転車で通りかかった被害者をレンタカーで追いかけ、襲ったという。被害者は腹部に刃物が刺さっていたほか、腹や首などに十数カ所の刺し傷や切り傷があったとの事。

 容疑者がレンタカーで逃走する様子は複数の目撃があり、発生から約4時間後、付近を捜索していた捜査員が同区内のコンビニでよく似た車を発見。車内にいた容疑者に事情を聴いたところ、被害者を刺したことをほのめかしたとの事。

 近隣住民によると、容疑者が市営住宅に引っ越してきたのは約2年前。1人暮らしだが、「別居の子供のことで悩んでいる」と漏らしたこともあったとの事。

 「あいさつしたらきちんと返してくれる。礼儀正しい印象」。近くの女性(71)はこう話す。しかし、容疑者とトラブルになった60代の男性は「Tシャツの首元を広げて入れ墨を見せつけ、『10歳若かったらどうなってたやろうな』と脅されたとの事。自分は暴力団関係者だとも言っていた」と話したとの事。

 容疑者の知人によると、最近「スナックに通っているが、(女性に)メールをしても返信がない」と不満を漏らしていたといい、松原署に文書警告を受けた3月12日には、なじみの店を訪れ「(警察から)電話をしたり近づいたりしたらだめといわれた」とぼやいていたとの事。

とりあえず、時系列
約2年前、容疑者が現在の自宅である市営住宅に引っ越してきた。別居の子供がいるとの事。

昨年8月 容疑者が被害者の働くスナックへ客として通い始める。
今年2月 スナック店の経営者から容疑者が出入り禁止にされる。
3月01日 被害者が容疑者から殺害を示唆するメールを受け取る。
3月02日 被害者が松原署に相談、同日松原署から電話容疑者に口頭での注意をする。
3月12日 松原署が男を署に呼び出し警告した。男は「俺だって関わる気はない」と話した。
4月02日 府警が被害者に電話で安否確認「その後何も起きていない」と被害者が回答
5月02日 2:30頃、事件発生。10数か所の刺し傷、搬送後に死亡が確認された。
5月02日 6:30頃、現場近くのコンビニで目撃された車を発見、運転手に事情を聴いた所、事件を認める。

事件時に容疑者はレンタカーで仕事から帰宅する、容疑者を待ち伏せし、襲ったとの事。

被害者は防御創を含め、首や腹、頭に10数か所の傷があり、腹には包丁が刺さったままだった。
刺さった包丁は柄の部分しか見えない程、深く刺されていた。
容疑者は57歳、被害者は38歳。

こんな事件ですね。
仕事ですから、被害者も容疑者に対して会話もするでしょう。
だけど、それがビジネストークだと言う事に容疑者は気付かなかったんでしょうね。
年齢的にも57歳で人生の終焉へまっしぐら。

容疑者に家族がいれば、こんな事件は起こさなかったかもしれませんね。
孤独と人生の悲哀が57歳の男の人生を狂わせたのかもしれません。
しかし、夫も子供もいる事も会話の流れで容疑者も知っていたと思いますけどね。

この事件を防ぐにはと考えると・・・
簡単には防ぐ事ができませんね。
ストーカー化した事で、スナックを出入り禁止とする判断も間違っているとは思えないです。
他の客への影響も考えれば、出入り禁止にする以外に店としては対応方法が無いでしょう。

殺害を示唆するメールを受けての警察への相談も妥当だったと思います。
警察もそれにより、当日に口頭での注意、10日後に署へ呼び出しての警告。
この結果、その後のメールやストーカー行為が収まっています。

警告から半月後の4月2日の被害者の報告では「その後、何も起きていない」との事で、警戒を緩めるのも仕方がなかったかもしれませんね。
しかし、警告から1ヶ月半後に事件が発生。

では、どうするべきなのか?
難しい所ですが、警戒を緩めるのが早すぎたのかな?
あるいは、警戒する方法に問題があるかもしれませんね。

現在の警戒方法がよくわかりませんが、普通に考えれば、危険度の高い被害者を警護するぐらいしか方法が無いでしょうね。
ストーカー側を監視するのに、人を張り付かせるのはコスト的な問題もあるでしょうし、人権の問題もあるでしょう。

だから、危険度が下がって、警護がはずれれば、もはや無防備と同じですね。
なので、警護の必要が無いように、ストーカー側から身を隠せば良いと言う事になるのですが、この事件の被害者のように引っ越しが難しいケースもあるでしょう。

コストの問題を解決するにはGPS発信機で被害者側がストーカーの接近を検知する方法が今の所、ベストかもしれませんね。
この方法なら、既存の民間のシステムを一部流用して低コストで実現できるのではないか?と思います。
だけど、法改正が必要かな?

最後に亡くなった被害者のご冥福をお祈りします。

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コメント

出入り禁止、警察沙汰で犯人の選択は搾り困れたのかな?結果犯人の心の逃げ場を塞ぐ形になりましたが…
年齢からして終焉の準備なんでしょうが
自殺する勇気は無いようで自分への怒りが標的に向かったようですね、標的は幸せな家庭持ちでローン返済の為に夜も仕事されてたのかな?
気になるのは旦那がよく夜の仕事させ続けてた事、事件発覚の日が浅いからこれから真相も見えてくるのかも?
保険が絡んで無いといいですが…

投稿: ふわふわ | 2014/05/03 21:23

この容疑者は昨年の6月に元妻の職場へ押しかけ怪我をさせたとして
大阪府警に傷害容疑で逮捕されており、
裁判所が元妻への連絡や接触を禁じる命令を出していたそうですね。
しかも、その元妻への傷害容疑で執行猶予中だったとのことです。
驚きました・・・。
http://www.xanthous.jp/2014/05/04/hirano-stalker-munder/?utm_content=buffer7f4a6&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer

投稿: | 2014/05/04 16:31

大阪市平野区で昨年5月、ストーカー被害を訴えていた飲食店従業員の女性(当時38歳)が刺殺された事件で、殺人罪などに問われた男性被告(58)の裁判員裁判の判決が5月28日、大阪地裁であった。裁判長は「筋違いの恨みで、計画性と残忍さ、執拗さの両面で悪質」として懲役30年(求刑・無期懲役)を言い渡したとの事。

判決によると、被告はストーカー行為によって被害者に拒絶されるようになったため、裏切られたと感じ、昨年5月2日午前2時半ごろ、平野区の路上で被害者の頭や脇腹を包丁2本で刺して殺害した。

裁判長は「無期懲役刑を選択する余地がある」と指摘した上で、被害者が1人であることなどを考慮したと述べたとの事。

懲役30年です。
元妻への執行猶予中の犯行ですし、
無期懲役でもよかったような気もしますが・・・

被害者が1人と言うけど、それもどうかと思う。
死亡したのは確かに1人かもしれないけど、その1人の死亡によって、人生が狂わされた家族だっているでしょ?

被害者は夫と子供2人いたんですからね。

投稿: ASKA | 2015/05/29 00:03

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