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2014/08/02

長崎県佐世保市高1女子殺人事件その6(治療はされていた)

まずは続報です。
1)事件前の6月10日に児童相談所に相談したのは女子生徒を診察していた医師で、その内容は「このままでは人を殺しかねない」というものだった。
県警の調べで、少女は母親が病死した昨秋以降、猫などの小動物を解剖したり、家族に金属バットを使って暴力を振るったりする問題行動が目立つようになったことがわかっている。

2)犬をつなぐためのリードを使って女子生徒の首を絞めていた。少女は「実家で飼っていた犬用の物を使った」と話しており、県警捜査1課は、殺害に使うため、あらかじめ事件現場のマンションに持ってきていた可能性もあるとみて調べている。

3)弁護士によると容疑者は以下のように話している。
・少女は父親の再婚について、初めから賛成していた
・再婚について心情を友達に話したことはない
・父親を尊敬している
・母が亡くなって寂しかったので新しい母が来てうれしかった

4)県警は7月31日夜、マンションとは別に、今春まで親と一緒に暮らしていた佐世保市内の少女の実家を殺人容疑で捜索し、犯行や動機の裏付けを進めている。

5)弁護人は31日、事件を巡る報道について少女が「事実と異なる」と指摘しているとして「正確な報道」を求める要望書を佐世保市に拠点を置く報道各社に出した。

 要望書によると、少女は▽動機が怨恨(えんこん)だったという一部報道は事実と異なる▽父親の再婚について自分の心情を友だちに話していない▽父親を尊敬している--などと主張している。弁護人との接見で少女は父親の再婚について「はじめから賛成しており、反対していた事実はまったくない」などと話しているという。

6)捜査関係者によると少女は「人を殺して解体してみたかった。猫を解剖して満足できなくなった」との趣旨の供述をしている。相手は「誰でもよかった」という内容の話もしているとの事。

7)弁護人によると、少女は女子生徒について、下の名前で呼ぶなど仲が良く「恨みやトラブルはまったくなかった」と説明しているという。少女が定期的にカウンセリングを受けていたことも明らかにしたとの事。

8)長崎地検が精神鑑定を実施するため、鑑定留置を裁判所に請求する方針を固めた。今月中旬にも請求するとみられる。

9)関係者によると、容疑者を診察していた医師は県側の助言などを受け、事件前の7月、3回にわたって両親と病院で面談。「事件を起こしてしまう可能性がある」などと告げ、対処を求めたという。
少女は高校に進学した4月から、事件現場のマンションで1人暮らしをしていたが、医師と両親が面談した後も1人暮らしを継続。7月26日に事件を起こした。

時系列を更新
小学生の頃から医学書を読んだり、ネコを解剖するなどしていた。
(ネコの解剖については、実母死亡後から始まったとする報道があり、先の小学校時代からの報道には疑問あり)

4年前(小6の時)クラスメイトの給食に塩素系漂白剤を混入した給食を食べさせる。
その後、不登校になる。
中学生の頃から「人を殺したいとおもっていた」

昨年(中3の時)
10月 実母が癌で死亡。以降不登校の状態になる。

今年
時期不明ですが、今春に父親が再婚

3月始めに金属バットで寝ている父親を襲撃する。
3月の卒業式後にオーストラリアへの留学の話をクラスメートにする。
4月から容疑者は一人で現場マンションに住んでいた。

6月10日 児童相談所に容疑者の事で相談の電話があった。
電話したのは容疑者を診察した精神科医、父親への暴行、猫の解剖などから人を殺す可能性があるとしていた

7月 児童相談所の助言を受けた精神科医は容疑者の両親に対して、7月に3度にわたり、対処を求めた。

一週間前(7/19頃) 被害者が容疑者の家に遊びに行くと家族に話す。
(2014/07/31 「被害者が」を追記)
時期不明 工具は事前に容疑者自身が購入していた。

7月26日(土)
15時頃   容疑者の家へ行くと言って、被害者が外出
      容疑者と待ち合わせて中心街でウインドウショッピング。その後、容疑者宅へ移動。
18時40分頃 被害者から母親へ19時頃には帰るとメール
その後、被害者の母親が容疑者の母親に連絡した所、容疑者は「被害者は18時半頃に帰った」と返答した。

23時頃   捜索願いが出される

7月27日(日)
3時20分頃 警察が現場で遺体を発見

こんな所ですね。
これまでの報道や私の記事でも色々と誤解や誤報があったようです。
殺害した被害者とも仲が良かったし、家庭内で再婚に反対してないし、父親は尊敬していると、目立った問題は無かったと言う事ですね。その反面、問題が無いのに、父親を金属バットで襲撃するなどの問題は起こしてますが・・・

だからこそ、心の問題は深刻だったんでしょうね。自分でも問題行動が理由がわからない。
表向き、父親は尊敬している。再婚には賛成、体の中を見たかったとか、解剖したかったと話しているようですが、それは本当かもしれない、だけど、そこに至る理由は別にあるんでしょうね。

それから、一番驚いたのが、実は治療は既に行われていたと言う事ですね。
容疑者は定期的にカウンセリングを受けいて、その担当の精神科医が児童相談所に「人を殺しかねない」と相談していたんですね。

更に、7月には容疑者の両親に対して、3度にわたり警告している。
これだと、この事件は防げた事件だったのではないか?と言う思いが強くなりますね。
結局その後の7月26日に事件が発生している。

私はこれまで、容疑者を治療すればこの事件は防げたと考えていたのですが、治療はすでに行われていたんですね。
定期的なカウンセリングですが、それだけは治療の効果が無かったんでしょう。
それで、担当医はどうするべきかを児童相談所にも相談した、それを踏まえて、両親に警告。

今回の場合だと、普通に生活していると「事件を起こす可能性がある」と言う事ならば、やはり、入院(隔離)して治療に専念するべきだと言う話だったのかな?と思いますが、実際どんな対処を求めたのかな?

いずれにせよ、両親が精神科医の警告を受け入れて、迅速に対処していれば、この事件は防げた可能性は十分あったと感じますね。

精神鑑定を請求するようですが、必要でしょうね。
青少年に限らず、問題行動の原因を本人が自覚していない事は多いようです。

参考リンク
あなたの中の異常心理
長崎県佐世保市高1女子殺人事件その5(心の問題)
長崎県佐世保市高1女子殺人事件その7(時系列の疑問)

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コメント

無罪で 入院 して 留学して次は 人肉食って 食べてみたかった。 佐川カズマサも パリでは 微罪だよね。金持ちは 殺人も単なる暴行事件で終わる。

投稿: | 2014/08/03 02:14

精神科や心療内科の治療にはあまり詳しくはないですが、治療が行われていたか否かではなく、その治療が「少女にとって適切なものだったのか」という部分が問題だと思います。
極論を言いますが、精神やメンタルに限らずどんな病気でも、その病の患者全員を直せる治療は存在しません。
必ず、その治療が「合わない」患者は出て来るでしょう。
これが難しいところです。

少女にはカウンセリングだけで十分なのか、それとも薬物療法の併用や入院も視野に入れるべきなのか経過を見て判断して行く必要があると思うのですが、今回の例はどうでしょうか。
少女の氏名や所在を伏せた上で(これは守秘義務の関連があるので仕方ないです)、児相に助言を求めている。
ここから見て、6月段階では今後の対応・治療法について思案中、つまり手探りで最良の選択を探している段階だったのでしょう。
しかし、事件は発生してしまった。
「間に合わなかった」というのが適切かもしれませんね。

口で言うのは簡単ですが、現実難しい問題がたくさんあるのだと思います。

投稿: OZONE | 2014/08/03 03:03

父親への尊敬や再婚への賛成、優等生的な答えですね。

以下は妄想ですが。
容疑者は自身のストレスを見て見ぬふりをしながら、優等生であることで安定した生活を享受していたのではないでしょうか。
小学校の時はその生活に反論され、自分の全てを否定される気がして、過度な攻撃性を発揮してしまったとか。
この時点で家庭の教育方針の若干の変更や逃げ場(ストレス解消の場)の確保をしていれば、結末は違ったかもしれません。

今回の大きな環境の変化に対しても、当人は平気なつもりでいても心身に不調がでてしまっていたのではないかと思います。
せめて、時間を置いて徐々に変化させていっていれば多少は受け入れやすかったのではないでしょうか。

事件そのものに関しても、家族がいる(安定した居場所がある)友人への嫉妬、自分が家族に見捨てられるのではないかという不安や寂しさ、優等生であるべき自分が理想像とかけ離れていることへの嫌悪、それら全てへの苛立ち・・こんな感情が渦巻いていたように思えてなりません。
(スマホの投げ捨てが、被害者とその家族との繋がりを切る行為に見えたのです)
解剖への興味が前面に出たのは、殺してしまってからだったのではないでしょうか。

それで、気になっているのが、解剖への興味からの殺人というのが、精神鑑定を望む弁護士に迎合する供述でもあることです。
彼女は今も優等生のままでいるのでしょうか・・。

投稿: つれづれ | 2014/08/04 00:49

OZONEさん、つれづれさん、こんばんは
遅レスでごめんなさい。

OZONEさんへ
そうですね、6月10日に精神科医が児童相談所に電話で相談した時には、今後の方針に迷いがあったんでしょうね。
7月になって医師から入院を勧められていますから、7月の時点では、児童相談所のアドバイスを考慮して、治療方針を決めたのだと思います。
7月7日には猫の解剖の事を親に話してますし、この時には、治療方針を決めていたか、もしくは、最終的に親の意見を聞いて、最終的な判断をする段階だったかと思います。

このあたりの詳細なやり取り、特に7月の3回の面談の経緯が知りたいですね。

とは言え、普通の開業医ではこの手の症例を見る事も無い思いますが・・・そういう意味では、この容疑者を治療できる病院は限られてくると思いますね。

つれづれさんへ
そうですね、父親は法律の専門家で事業に成功し、地域の名士とも言われるほどだし、母親も高学歴でボランティア活動を熱心に行い、教育関係にも顔のきくような、家庭で育つと、家庭の中で親と同じように成長し成功すると言う空気や期待感があったのかもしれませんね。

実際にはその期待感と現実にギャップがあるようだと、強いストレスになりそうですが・・・
ただ、実際に容疑者は成績はよかったみたなので、そのあたりは事件の原因にはならないような気がします。

経済的に恵まれても、社会的に成功しても、家庭内が円満とは限らないので、そちらの方が原因になる可能性が高いかもしれませんね。

「父親を尊敬している」と言う言葉が嘘か本当かわからないけど、もし本当だとしても、本人が意識できない部分で心の問題となっている場合もあると思いますね。

しかし、この部分は、精神鑑定の結果を待たないとなんともいえないところですね。

解剖が弁護人に迎合したか?は、まだわからないと思っています。

今までの情報だと、事件前から「人を殺して中を見てみたい」と言う話もしているので、実際に「解剖してみたい」と本人が話しても不自然ではないと思います。

弁護人が考える、この事件の理想的な終わり方としては責任能力無しで措置入院(精神保健福祉法第二十九条)か、心神喪失者等医療観察法での入院と言うあたりかな?と思います。

実際に精神鑑定の結果、責任能力無しになるか?は五分五分かな?と言う気がしますね。
父親の金属バット襲撃事件が無ければ、責任能力有りと判断されそうなのですが、この金属バット事件がどう判断されるか?と言うあたりがポイントになりそうな気がしますね。

投稿: ASKA | 2014/08/08 22:19

ASKAさんの古い事件簿を見ていましたら
有名な『タリウム事件』の女子高生は、自身のブログ上で自分自身を『僕』と言っていたようですね。
そしてそのブログは解剖の記録が綴られていたのですね。。

意外な共通点があり興味深く拝読しました。

投稿: どん | 2014/08/09 21:41

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