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2015/01/12

世田谷一家殺害事件再考その131(ハンカチと香水)

昨年末に香水の話題がコメントにありまして、そういえば、今まで香水についてはあまり、時間をかけて考えてないなと思い、今回は、香水について考えてみます。

香水と言うのは、現場に残された2枚のハンカチの内、包丁を包んでいたと思われる1枚に香水(フランス製 「ドラッカーノワール」)が付いていたと言う物です。

事件の現場には、2枚の黒色ハンカチ(無印良品)が残されていました。
1枚は、中央付近に約3センチの切り込みがあり、他の部分をその切り込みに通して袋状にし、そこに包丁の柄を差し込んで、滑り止めにしたと思われます。
もう1枚は、三角形に折られ、両端が絞ったような跡があり、覆面として使った可能性があります。

コメントには「移り香」と言うのもありましたが・・・ちょっと違和感があるのが、2枚のハンカチの1枚にしか香水がついてないな点です。
もし、タンスにしまっていた時に移り香がついたとしたら、同じハンカチは同じタンスにしまったはずで、もう1枚に香水がついていない事が説明できません。移り香なら2枚とも香水が付いていたと思います。

なので、犯人はなぜか2枚の内1枚には意図的、あるいは無意識に香水を付けたのだと思うのですが・・・

さらに、犯人の他の遺留品には香水が付いていません。
つまり、沢山の遺留品が残されているが、その中で香水が付着していたのはこのハンカチ1枚だけと言う事なんですよね。

そこで、調べてみるのですが、香水の基本的な使い方ってどんなの?

付ける場所(女性の場合)
1)うなじ
2)肩、腕
3)手首
4)肘、腕
5)もも、ひざ
6)足首
7)胸
8)腰、背中、お腹

男性だと、首筋とか手首になるかな。

では、ハンカチに付ける場合はどんな場合かと調べると
アレルギーや肌が弱くて、直接、肌に香水を付けられない場合にハンカチに付ける場合があるようです。
体に近くて温度が高くなりやすい部分にハンカチをしまっておくと香水に含まれている揮発性のエタノールは、体温が高い場所ほど揮発するので、良く香ります。

同じ理由で下着や服に付けるのもあるけど、服は直射日光でシミになるので、注意が必要との事。

ここまで調べて、疑問なのは犯人はこの香水のついたハンカチをどこに持っていたのだろうか?
犯人が香水本来の使い方をするなら、暖かい場所になるけど、犯人の服装の中でポケットがあるのは、上着のエアテックとズボンのポケットになると思う。

上着のエアテックからは香水が付いていたとは報道されていない。
ズボンは発見されていないが・・・ズボンのポケットだったのか?

ヒップバッグからも香水は出ていないから、ヒップバッグに入れて運んだわけでもなさそうです。

そうすると、2枚の黒色のハンカチは別々にして持っていたと言う事なんだろうね。
確かに、同じポケットに2枚入れておくと、出しにくいからね。

ただ、ヒップバッグは微妙ですね、冬で温度が低いし、ヒップバッグに入れていたとしても、短時間ならヒップバッグからは香水が出ないかもしれない。でも、2枚とも同じように使うなら、2枚とも香水をつけていたはずだから、やはり、香水のついた1枚は普段、犯人が普通にハンカチとして使っていた物なのかな?

香水の使い方としてはどうなのか?
ポケットに入れている状態で匂うようにするなら、それなりに強めに香水を付けいていたとしたら、それで手を拭いたりすると、手にも香が付いたりする?
香を安定して匂わせたいと言うなら、香水用のハンカチは香水専用として、普段はポケットに入れたままにするかな?

で、この方向で考えると、犯人ってどんな人なの?って事なんですが・・・
香水を使う動機は
A)自分のイメージの演出
B)臭い消し
C)自分自身のテンションUP
D)仕事的や立場的に必要

ざっとこんな所でしょうか。
普段着であるので、D)は消去してもよさそうです。
B)の臭い消しとしてなら、もっと他の部分、上着などにも使いそうですよね。

そうなると、A)かC)と言う所かな?
A)はもし、宮澤さん宅を犯罪以外の目的で訪れるなら有りだと思います。
C)は、自分の気持ちを盛り上げたい時にハンカチを出すと言う使い方なので違和感は無いですね。

A)の自分のイメージの演出の為と言うのであれば、第一印象でイメージを作りたい人って事なんだろうけど・・・
役者やアーティストとか、単純に女性にモテたい人?

C)については、普段は無いと思うけど・・・デートの時なら有りかな?
まさか、匂いで殺意のスイッチが入るなんてサイコな事は無いと思うけど・・・

いずれにしても、これから、殺人事件を起こす人には見えないけどね。
でも、その時には凶器の包丁を持っていたんですよね。

当日、現場周辺で、若い男性とすれ違いに、香水の匂いがしたなんて事を思い出したのなら、犯人の目撃情報につながるかもしれませんね。

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コメント

A)~D)以外に、普段は香水と縁がない犯人が操作をミスリードするため、というのもありますかね。
犯行が計画的である場合に限られますが。

投稿: さんまるろく+ | 2015/01/12 10:43

香水は米国の有名スケーター(スケートボード選手)の愛用品だそうです。スケートボード愛好者と印象付けたかったのかもしれません。

投稿: 事件解決を望む者 | 2015/01/12 12:18

この二枚のハンカチは服と同じように二枚とも今までに洗濯された痕跡はあったんでしょうか?それとも新品か新しめのものだったのかな?それによっても、ちょっと考え方(見方)が変わる。

投稿: | 2015/01/12 18:03

犯人の母親が、ハンカチにアイロンをかけるときに使った。
最近ではそういうことをする人はいませんが、昔はスチームの水に香水を少したらすということもありました。
息子を溺愛している母親、知人が海外旅行の土産に息子用の香水をくれたので、そして息子が使う様子もないので、ふと思いついてやってみた。だが息子にも夫にも特に好評でもないし、ましてや自分の好みでもないので、そのときだけ。

投稿: おひょい | 2015/01/15 03:43

成城警察署をはじめとする各警察署で、ドラッカーノワールの香水を事件の情報提供ポスターのそばに常備し、誰でも香りを嗅げるようにして、
「事件当時、あなたの周りに、この香りをさせていた人はいませんでしたか?」 的な張り紙をすると吉かと。

投稿: シュロ | 2015/01/15 23:15

あまりミステリとこじつけすぎるのも
どうかと思うのですが、犯人がミステリマニアって
可能性も絶対ないとも言えないので
一応、比較してみます。

ガストン・ルルーのミステリ、
『黄色い部屋の秘密』とその続編
『黒衣婦人の香り』を読みました、割りと最近。
(ルルーのこのシリーズは続編のたびに
評価が落ちて行ったらしく、今まともに日本で
読める訳本はこの2作までの様です。あと、
ミステリではないですけどルルーの有名な
作品と言えば『オペラ座の怪人』です)

黒衣婦人の香り
LE PARFUM DE LA DAME EN NOIR

最後のNOIR(ノワール)が
フランス語の「黒」の意味で。
香水のドラッカー・ノワールのノワールも
同じくフランス語の「黒」。
(ドラッカーは「海賊」の意味の様です)
ハンカチの黒色も黒衣を現してるなら
ドラッカーノワールが「(黒衣)の香り」を
指してるのかなぁ・・・と。
それと少し気になってたのですが。
一家の写ってる写真を見てると、奥さんが
わりと黒い服を着てる事が多い印象があります。
(普段から黒い服をわりと着がちだったりして、
それを見てた犯人になにかの着想になったとか?)
あと、『黒衣婦人の香り』では、赤い塗料も
事件のキーアイテムになっています。

黄色い部屋との共通点は
・事件が密室で行われた。
・犯人は手に怪我を負い
・手の平の血の跡が壁に残ってた。
・足跡
・書類が盗まれてた
(細かい事をいれるともっとありそうですが)
http://enquetes.crdp-paris.fr/enquete/sites/default/files/chambre-jaune.jpg

黒衣婦人との共通点は
・同じく事件が密室で起きた
・赤い塗料がキーアイテム

それと、オペラ座の怪人と言えば
劇団四季のミュージカルが有名ですが。
もし犯人がネット予約しようとしたのが
オペラ座の怪人だったとしたら・・・?
一応、2001年の演目でやってたようなので。
http://www.shiki.jp/limited/60th_list/opus_2001.html

まあ、こういうのはついつい共通点を
拾っちゃうんでやりすぎると
なんでもあてはまっちゃう嫌いもあり、
あくまで参考までの話だと思いますが。

投稿: 神秘の格闘技バリツ | 2015/01/20 08:04

バリツさん、今晩は

ありがとうございます。
なるほど、「黒い海賊」みたいな意味だったんですね。
確かに、黒いハンカチとの偶然の一致が気になる所ではありますね。

投稿: ASKA | 2015/01/20 21:40

昨年末のテレ朝特番のCG再現見るとキッチン前のハンカチにもトイレ前のハンカチにも両方香水付きとあります。

投稿: 事件解決を望む者 | 2015/01/24 17:40

はじめまして。この事件を扱っているブログ等で、”当時ドラッカーは珍しい香水だった” というような記述やコメントをよく見かけますが、私が20代前半の頃(事件前) は、田舎でも割と流行っていました。
街中ですれ違いざまなんかにフワッと香ってきたりしたものです。
ドラッカーは、スケーターではなくても愛用していた人は大勢いました。私もスケーターではありませんでしたが、当時愛用していました。私の周りだけでも数名いましたし。
当時愛用していた人の多くは、プロスケーターが愛用しているからという理由で愛用していた人は、かなり少なかったと思います。その当時、若者のカルチャーに絶大な影響力をもっていた方が、某ファッション誌のコラムで紹介した事のほうが大きかったはずです。それは間違いありません。
その方が紹介するアイテムを、流行に敏感な若者はこぞってチェックしていました。それは全国的にそうでした。なので ”ドラッカーは珍しい香水” 的な記述やコメントを見ると凄く違和感があります。
あとですね、当時あの香水を愛用していた者として、もうひとつ違和感があるのは、実行犯とされる犯人の服装です。
当時あの香水を愛用してた人種は、わりと若者カルチャーの先端を行ってたんですよ。なので犯人が、公開されているような服を普段から身に付けていたとはちょっと考えにくいんです。
もし、普段からあのような格好をしていたとすれば、周りからはかなり馬鹿にされたでしょう。ダサすぎるスニーカー、当時のユニクロ、、、失笑レベルです。特に当時のスケーターなんかはユニクロなんて絶対に着ませんでした。ましてやあんなダサいスニーカー(笑)
事件当時のスケーターの格好は、裏原系(下火になりかけてたかも)、裏原系と関わりがある海外ブランドでキメてる人が多かったように記憶しています。
仮に犯人が日本人であるならユニクロ、スラセンジャーは普段から着用していた可能性は極めて低いと思います。もし日本人であれば、あの遺留品は調達でしょう。
逆に日本の若者カルチャーをあまり理解していなかった外国人が、一生懸命それに近づこうとしていた可能性もありますが。
実行犯が日本人なら犯行当時の年齢は20代前半の可能性が大ですね。

投稿: 1138 | 2016/07/17 21:43

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