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2015/01/21

世田谷一家殺害事件再考その133(ハンカチの滑り止め)

入江さんの本を読んでからなのか、最近、以前よりも疑り深くなっているように思います。
その影響かわからないけど、今回は「ハンカチの滑り止め」について考えてみたい。

このハンカチの滑り止めとは、現場から発見された犯人の物と思われる黒色のハンカチ2枚の内の一枚が
・返り血を防ぐ為
・刃物の握りが滑らない為
などに使われたのではないか?と言われている事です。

で、私は最初に報道された時から、違和感がありました。
単純に考えて、「返り血」は無理でしょ?と言うのは、みなさんも感じるところだと思います。
返り血を防ぐには、ハンカチは小さすぎるし、何しろ、軟らかい物だから、形状が固定できない。
それでは、返り血は防げないでしょう。

もちろん、「犯人がどう考えるか?」が問題だから、犯人がそう考えれば、それは「有り」なんですけどね。
ただ、犯人も私と同じような感覚なら、返り血を防ぐ事はできないだろうと考えたと思います。

で、もうひとつの「滑り止め」についてですが、ここは二つの場合に分けます。
1)計画的犯行の場合
 怨恨が動機の場合では、計画的に犯行を行う場合があります。例えば、山形民家襲撃事件ではブラック忍者ソードと言われる、大型の刃物(全長70センチ、刃渡り45センチ)を用意してますが、事前に加工して改造しています。
"凶器は刃体を手入れし、さやを一部改造。柄の部分にはひものようなものを巻き付け、滑り止めの工夫も施していた。"

最近の例ではAKB握手会殺人未遂事件ですね。
この事件でも、犯人は自宅ののこぎりにカッターナイフの刃を貼りつけるという改造を加えた。
こちらは柄に手を加えたわけでは無いですが、事前に切れ味を試したりしたようです。

もし、この世田谷事件が計画的な物で、犯人が柄が滑ると考えたのなら、事前に凶器に滑り止めの加工をすると思うんですよね。

2)咄嗟に思いついた場合
無計画な犯行だったとして、事件直前に咄嗟にハンカチで滑り止めにする事を考えるだろうか?
ここが最大の疑問ですね。私はあるかもしれないと思います。

でも、その場合でも、わざわざ、ハンカチに穴をあけるか?と言うのが疑問ですね。
咄嗟に思いついたのであれば、切れ目など入れずに、そのまま、柄を包むように巻きつけて、反対側を手に握り込めば、同じ効果になったはずですよね。

それから、1)2)共通ですが、そもそも「滑り止めにならないのでは?」とも思います。
刺突する場合にハンカチが支えになるけど・・・もし、そうなら、ハンカチの切れ込みには、張力が加わり、切れ目が広がっていると思いますが、どうでしょう?

それから、刺す時はいいけど、抜く時はまったく役に立たないし、むしろ、布地が滑らない?と言う気もしますね。

これらの事から、私はこのハンカチは「滑り止め」や「返り血を防ぐ物」では無いだろうと考えています。

では、このハンカチは何に使われたのか?と言う所なのですが・・・
私が考える、候補としては

A)手の傷の手当の為の包帯の代わり
 犯人は手を怪我したと言われています。(犯人の血液が残っているから怪我をしただろうという事ですが、どこを怪我したのかは実際は不明です)
そこで、生理用ナプキンで傷の手当をしたとも言われているわけですが・・・手を怪我していると言う事は犯人は片手で治療しなければなりません。

犯人は手の親指側を怪我した為、親指全体を覆うようにして、手にハンカチを巻きつけ、更に、固定する為にもう一枚のハンカチを帯状にしてその上から縛った。
これだと、2枚のハンカチをそれぞれ、説明できますね。

B)凶器の包丁を隠す為
凶器の包丁は全長約30センチです。もし、例のヒップバッグに犯人がこの包丁を入れて持ち歩いたとしたら、ヒップバッグに包丁は入りきらないでしょう?
刃の先端を表に出す事はできないでしょうから、犯人は柄の部分をヒップバッグの口から突き出した形で持ち運んだと思われます。

さすがに、包丁の柄を剥き出しにするのは、いろいろと問題があると犯人も考えただろうと思うわけです。
この為、柄の部分にハンカチを巻きつけて、隠し、更に香水を付けて、包丁だと思わせない為の心理的トリックを仕掛ける。
もう1枚の包丁は3角にして刃の部分に巻きつけて、包丁全体を隠す。
2枚のハンカチがどちらも「黒」だった理由は、包丁を1枚の布で包んだように見せる為かな?(と言うか、包丁に見せない為の偽装ですね)

ただ、盲点としては、あのヒップバッグは犯人の物では無い場合もありますね。
犯人は別のバッグなどに包丁を隠して持ち歩いたかもしれません、その場合はハンカチで隠す必要は無いでしょうね。
あるとしたら、職質された時の言い訳かな?

このハンカチの滑り止めも、「犯人が特殊な人」に感じる一つの理由かもしれません。
普通の人ではこんな、滑り止めは思いつかないでしょうね。
しかし、滑り止めでは無いと考えれば、それほど、特殊な人とは感じなくなりますね。

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コメント

滑り止めに違和感を感じるのは同感です。
ASKAさんが指摘されているとおり、普通に考えて滑りそうです。

私が思ったハンカチの目的はASKAさんとは少し異なります。

包丁はつばがないので、相手を刺す時に自分の手を切ることは容易に想像できます(実際に切ってますし)。
手を切らないようにする案として思いついたのが、ハンカチだったのかな、と思います。

注目は、穴をあけている点で、AとBの仮説では穴あけに対してイマイチ納得感が無いと感じます。
いずれも穴は必要ないですし、穴を空けずに作業するのが自然な気がします。

この目的に対して適切な状態を考えると、持ち手部分から容易に外れないことが重要です。
バッグからの取り出しや、持ち替えを考えた場合、事前に穴を空けて持ち手を通しておくと、巻きつけただけよりは外れにくいですから。

手を切らないようにする案をいつ思いついたかはわかりませんが、ハンカチを用意したのはBの理由かと思います。

包丁を運ぶことを考えた場合、刃を安全に覆える材料はあまり見当たりません。
というのが、過去の経験ですが、複数の家族でキャンプに行くときに、包丁を持ってきた人が新聞紙にくるんでいたのを思い出しました。
なんだか危ないと思いましたが、他に良い方法が無いので新聞も悪くないんだな、と思った記憶があります。

包丁の刃を覆うための新聞がハンカチに置き換わるのは極めて自然なように感じます。

投稿: さんまるろく+ | 2015/01/22 00:46

このハンカチの件、以前から不思議でした...
「滑り止め」の意味ないんじゃないかと。
切れ込みを入れていることは判明しているようなので、
犯人がなんらかの意図を持って加工しているのは明らかなのですが。

この事件の仮説で犯人をプロや軍隊関係者等という話がよく出てくるんですけど、(このハンカチ→滑り止めやカニ歩きとか)
なにかこの犯人のやっていることは犯罪のプロにしては
合理的でないように思われて仕方ないんです。
滑り止め加工された凶器と手袋なりを事前に用意すれば良いことで。
プロが意図や目的があった上で殺人目的で侵入するなら、そのくらいの投資はして当たり前でしょう。効率よく仕事をこなすためならば...

包丁は途中で折れてしまうわ、自分も手傷を負ってしまうわで。
これがプロの仕事だったら情けない事態だと思いますが。
行き当たりばったりの素人犯罪じゃないかと思ったりするぐらいですよ。一見いわくありげなこのハンカチの滑り止め加工も、なにか
実戦的でない素人のオタクが本やネットで知った知識だけで
やってみた...程度に思えて仕方ないんです。あるいはせいぜいコソ泥レベルの半玄人な窃盗犯のような。殺しに不手際が多すぎる気がします。

投稿: OZ | 2015/01/22 01:56

どう見たってプロの犯行じゃないでしょ。
ずぶの素人と格闘してカップのアイスを片手で食べざるをえないほどのケガをするなんて、絶対プロじゃないですよ。
犯人が横歩きをしたのは、単に本能的に周囲を見渡しながら歩きたいと思ってやっただけであって軍隊で習ったわけではないでしょう。
まったく習っていない素人でも横歩きくらいはとっさにするでしょう。

投稿: でぃっく | 2015/01/22 18:42

でぃっくさん

私も犯人は犯罪(殺人)のプロや軍隊経験者などではない、と考えています。
カニ歩きはあたりを伺う時に素人でもやりますよ。サバイバル・ゲームみたいなもんで。ハンカチの切れ込みやカニ歩きなんてのに着目するとむしろ、
軍事オタが半可通な知識でマネてみた、という印象すら感じますけど。

投稿: OZ | 2015/01/23 00:41

それと、犯人は被害者の遺体を見たくないと思って
引き出しや衣服をかぶせたようだけど、これもプロらしく
ないです。
プロなら見慣れているからかぶせないと思います。

投稿: でぃっく | 2015/01/23 06:53

犯人が遺体に引き出しや衣類を被せてたのなら、顔見知りの犯行かな…。そういえば、少し前にあった事件で富山の女性が兵庫県の竹林だったかで遺体で発見された事件では顔の上にドラム缶が乗せてあったな。で、捕まった犯人はネットで知り合った相談相手だった。

みきおさんはカメラ収集の趣味を持っておられたようですが、そちら関係の知り合い(交友関係やカメラの売買相手の履歴など)を警察は当然、洗ってはいますよね…趣味のものの売買や譲る譲らないなどによるトラブルから…ってのもあったかも知れない。

世田谷のこの事件があった当時は、まだネットオークションは無かったか、あるいは知名度がかなり今より低く利用者も少なかった時代だろうから、中古カメラを扱ってるマニアックな店舗に出向くか、専門誌の「譲ります・譲ってください」コーナーを利用して収集用のカメラをみきおさんは購入してた可能性は高いかな。そこで他の「収集家」との交流があった可能性はある。

みきおさんは日記を書く習慣があったそうですが、そこにカメラ収集関係のことは書かれてなかったのだろうか?でも、奥さんなどがカメラ収集にあまり賛成していなければ(ライカは格安ではなさそうだから…)家族に内緒でカメラの売買をしてたら、誰かに読まれ咎められる可能性のある日記にはそのことは一切書かないかな……。

以上。いち個人の妄想でした。

投稿: | 2015/01/23 11:46

実は私も最近までかなりディープにカメラ趣味(みきおさんと同じライカ中心)に10数年浸っていた時期があります。
さすがにカメラ・マニアがここまで残虐な行為をするとは
思えないのですが...

ただ個人的な経験からすると中古カメラ店にたむろしているような人の中には少数ながら常軌を逸したファナティックな人種が存在するのも確かです。これは断言します。それも50代〜60代の分別盛りの実直な会社員、というようなタイプが店員さんや他のカメラ好きの人に対して髪を振り乱して狂気に近い無理難題を吹っかけて困惑させているシーンを何度も見ました。

事件に直結する証拠も無いのでなんとも言えませんが、カメラ・コレクターなど(一部の撮り鉄マニアの非常識さはかなり認知されてきましたが)の世界にはとても陰湿で常人とは違う人たちもいます。

もう、ライカのような高額商品だとカメラボディや高級レンズに髪の毛ほどの微細な磨き傷があったか無いかで流通相場が10万円以上も変わってくる金融商品みたいな変な世界なんですよ。

私はもう欲しいものは入手しましたし無駄なお金も無いし、なによりあのマニアの嫌らしい世界が汚らわしくて近寄らないことにしました。
もう何年も中古カメラ店にも中古カメラ市にも出かけていませんがとても気分がいいです。病んでる人たちに近づかないので。

投稿: OZ | 2015/01/23 14:47

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