カフェイン中毒死亡事故
「エナジードリンク」と呼ばれるカフェインを含む清涼飲料水を大量に飲んだ九州の男性が中毒死する事件が起きている。福岡大(福岡市)は12月21日、解剖の結果、カフェインの血中濃度が致死量に達していたことが分かったと発表したとの事。胃の中からカフェインの錠剤も見つかった。
同大によると、男性は20代前半。ガソリンスタンドで深夜から早朝まで勤務し、眠気覚ましとして1年以上前からカフェイン150ミリグラム程度を含むエナジードリンクを飲んでいたとの事。
死亡する約1年前から体調不良を訴え、嘔吐(おうと)することが3、4回あった。
亡くなる1週間ほど前から、カフェイン入り清涼飲料水や、市販されている眠気防止用のカフェイン錠剤の摂取量が増加。
昨年のある日、午前11時半ごろ大量に吐き、寝ていたが、午後4時ごろ家族によって意識を失った状態で見つかり、病院に運ばれたが死亡が確認された。
解剖で男性の血液1ミリリットルから致死濃度(79~567マイクログラム)に当たる182マイクログラムのカフェインを検出した。胃からもカフェイン錠剤の粉末が見つかり、中毒死と結論づけたとの事。
教授は「長期間の常用で肝臓の分解機能が低下したところへ、多量摂取によって血中濃度が致死量に達したのではないか」と分析。
血中濃度から推定される経口摂取による致死量は3000ミリグラム(3グラム)程度。血中濃度が半分に下がるのは3~6時間後で、短期間に大量摂取すると頭痛やめまい、吐くなどの中毒症状が表れるとの事。
カフェイン錠はビタミン剤などと同じ「第3類医薬品」などとして市販され、1錠でコーヒー2杯に相当する100ミリグラムを含んでいるものや、それを超える商品もある。
厚生労働省によると、過去10年間にカフェイン中毒による死亡例はない。教授は「自分の知る限り国内初の死亡例。エナジードリンクを大量に飲んだり、カフェイン錠を併用したりすると、知らないうちに血中濃度が高くなり中毒になる可能性がある。
アルコールと同時に摂取すると、カフェインを分解する能力が低下し危険だ。注意してほしい」と話したとの事。
エナジードリンクに定義はないが、清涼飲料水にカフェイン、ビタミン、アミノ酸などを含有した炭酸飲料で若者らに人気がある。
眠気覚ましと称して1本(50ミリリットル)に100~150ミリグラムを含有する商品もある。20~30本を一気に飲むと致死量に達する。
こんな事件ですね。
カフェインにも致死量があり、それは3000ミリグラム。
普通にお茶やコーヒーとしてカフェインを飲んでいるので、危険な物との認識してないですね。
ただ、3000ミリグラムは相当な数字なので、普通に生活しているならそこまで、摂取する事は無いでしょうね。
コーヒーなら100ミリリットルで60ミリグラムだから、マグカップでも200ミリリットル(120ミリグラム)くらいかな?その計算だと25杯も飲むのは無理でしょ。
眠気覚しの物でも20から30本を一度に飲むのも常識的には無理だと思う。
今回の事故では錠剤も服用していたと言う事なので、そちらの方が多かったのかもしれませんね。
問題はその結果にいたるまでの経緯でしょうね。
深夜から早朝までの勤務だったので眠気覚しの為の方策を実施したのは理解できます。
多分、私がその立場でも、同じ事を考えたと思います。
眠気覚しにカフェイン(コーヒーとか)と言うのは一般常識と言っても良いでしょう。
疲れもたまれば、いつもの量では眠気が取れないので、じゃあ、量を増やしましょう。
と言うのも、自然な思考の流れかと思います。
ただ、体調不良を以前から訴えていたので、本人にはカフェイン中毒の自覚は無かったのかな?
体調不良がカフェインが原因だと思わなければ、原因不明の体調不良と言う事になりますが・・・
確かに、身近な物なので、カフェインが原因とは思い難いかもしれないけど・・・
でも・・・嘔吐などもしているので、原因が不明だとしても、逆に原因不明だからこそ、病院に行こうとは思わなかったのか?
仕事をしているなら、自治体の定期健康診断などもあったと思うけど、そこで、相談はしなかったのか?
たら、ればになってしまうけど、医学の知識のある人に相談していれば、ヒアリングからカフェインの摂取量が多いと言う判断になり、注意されたかもしれませんね。
別の見方としては、体調不良を押しても、深夜勤務をしなければならない事情が本人にはあったのかもしれませんね。
| 固定リンク
コメント
ううむ。なんだか最近は薬物系のニュースが多いような。気のせいなのかただ私がそういうニュースを気にしているせいなのか。
体調不良と嘔吐だけなら、「最近疲れが溜まってるからかなー?風邪かなー?」で終わっちゃうんですよね。特に20代ということですから多少の無理が利いてしまうのが怖いところで。熱が出て数字が出たり、嘔吐物が赤かったり、容易に動けなくなってからやっと病院に行こうという気にもなりますが。
少し具合が悪くなっただけの状態で医療機関にかかったとしても、嘔吐の原因として挙げられやすい食中毒や電解質異常、消化器疾患を調べた後、より詳しい検査として内分泌疾患関連の検査(場合によっては入院を要する)をしたところで判明するかどうかというところです。カフェインの過剰摂取を自分から申告しなければ、初診だと「ストレス」や「睡眠不足」と判断され、休むよう言われるだけでしょう。
この男性、深夜から早朝までの勤務なら昼間は何をしていたのでしょう?仕事とか学業とか?眠気覚ましが必要ということはあまり眠れていなかったということですよね。
せめて勤務時間を短縮するとかいう選択肢はなかったものか・・。経済的な事情があったのかもしれませんが・・。
解決策は十分な休養、それだけだったのだけれど、それだけに選択しにくい解決策だったのかもしれませんね。
ちょっと薬の話を。
カフェインだけでなく、水だって過剰摂取は健康を害し死を招きます。しかも今回は第三類ではありますが医薬品は医薬品。用法用量を守って使用し、医療機関にかかった際は申告した方が無難です。
健康食品だって手術や処置を延期しなくてはいけない成分が入っているものもありますし、処方薬と好ましくない相互作用を起こすものもありますから・・(薬じゃないからと申告しない方が多いと医療関係者の知人が話していました)。
投稿: つれづれ | 2015/12/23 00:40
つれづれさん、こんにちは
毎回、的確なコメントありがとうございます。
そうですね、本人にカフェインが原因とか、飲み過ぎとかの意識がなければ、医者にもそれを、申告しないかもしれませんね。
しかも、嘔吐と言う一般的な症状だから、該当する病名が多すぎて特定する事はできないでしょうね。
サプリについては、一般には薬と言う意識は無いと思いますね。だから、申告しないと言う人が多いのも納得です。
そのあたりは、薬局や病院、政府公報などで、周知していくしかないかもしれませんね。
投稿: ASKA | 2015/12/23 11:06
長距離トラック運転手の夫が心配になりました。幸い、夫は眠気覚ましにエナジードリンクは飲んでいないそうです。喫煙者とコーヒー、或いは、怖い話が沢山入ったCDを聴いたりしているとか。これ、メーカーの名前は出せないのでしょうか。予想では、眠眠××か、眠たくて眠たくての替歌がCMで流れていたアレ?
投稿: 野原しん子 | 2015/12/26 10:34
野原しん子さん、こんばんは
長距離トラックの運転手さんですか、大変な仕事ですね。
商品名は報道できないんでしょうね。でも、その目的で飲んでいたなら、そのあたりの商品になるんでしょうね。
今回の事件では「錠剤」も使われていて、多分、そちらが「本命」の気がします。普通の生活だと、ドリンク剤を20本も一度に飲む事は無いでしょうから。
ただ、カフェインも「飲み過ぎると死ぬ」と言うのは知っていて、注意するのは必要ですね。
しかし、「怖い話のCD」で眠気覚しと言うのは始めて聞きました。確かに言われてみれば、効果ありそうですが・・・一人で夜に運転していると、怖いかもしれませんね。
投稿: ASKA | 2015/12/26 19:49
ASKAさん、ご返信ありがとうございます。的確と言われてちょっと舞い上がりました。
栄養でも何でもほどほどに、が肝要なんでしょうね。
野原しん子さん、横からですがご主人にご自愛下さいとお伝え下さい。休める時にしっかり休むのも、眠気覚ましの一手段になりますし。
・・・・怖い話、目はさえそうですが、休憩時間に眠れなくなってしまったりしないか他人事ながら心配です。
投稿: つれづれ | 2015/12/26 23:53