世田谷一家殺人事件 15年目の新事実
さて世田谷一家殺人事件関連の本としては最新の物になりますね。
早速読んでみました。(電子書籍版を読みました。)
超簡単に概要を説明すると、
前半部分はこの事件に関する捜査の経緯と情報の整理、まとめという部分です。
これまで、何冊かこの事件の本が出版されていますが、これまでで一番よくまとまっています。
このあたりは流石ですね。
残りの部分は著者が独自取材で突き止めた事件の全容が書かれています。
なので、実行犯も特定しています。
さて、この本を読んだ感想については・・・
そうですね、この本の評価は読んだ人、それぞれで考えて欲しいです。
私としては、購入しても損にはならない本だろうと言う事は言えるかな。
私の感想ですが、この本の楽しみ方は2種類あると思います。
一つ目は、不謹慎な言い方になってしまいますが、「世田谷一家殺人事件検定本」としての価値ですね。
前にも書きましたが、この本はよくまとまっています。一部には著者はもしかしてASKAの事件簿を読んでいるのでは?と思えるほど、共鳴、共感できる部分もあります。
一方でそうでない部分もあります。
私としては、先輩が後輩に対して、世田谷一家殺人事件の検定問題を作ったから、解いてみてよ。
と言った感じで受け止めています。
多分、読む人の知識レベルでこのあたりの評価が少しずつ違ってくると思います。
初心者は本の内容に飲まれてしまうかもしれませんね。
中級者になると、ははーここは違いますね。となるでしょうし。
上級者は違いがわかった上で、なるほどと思うと思います。(必ずしも肯定の意味ではない)
2つ目は、本の書き方、作り方はこうですって部分ですね。
なるほどなーと、思いました。
で、いろいろ書いてみましたが、この本の評価は、著者自身の独自取材で得た情報をどう評価するか?
によってかなり変わると思います。
この部分は、一般人ではクロスチェックできない部分です。
なので、読んだ人が自分自身で考えて、評価してもらうのが一番良いと思いますね。
で肝心の内容の是非ですが、当然、捜査本部もこの本を読んでますから、年内にこの本に沿って、事件の解決がされれば、良し、そうならなければ、そう言う事なんでしょうね。
私が唯一残念だったのは、指紋だけでなく、どうして血液型を確認してないのか?と言う点です。
DNAは比較サンプルが無いけど、血液型は公開されているので、それは確認できたんじゃないかな?と思うわけです。実際のサンプルが入手できなくても、何等かの書類、あるいは、両親の血液型から、A型が生まれるかの検証などもできたと思いますね。
他にも突っ込みたいところはあるけど、そのあたりは、各人にお任せします。
最後に、この本を薦めるわけでは無いですが、
このASKAの事件簿を読んでいる人なら、ツボにはまる人は意外に多いと思います。
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コメント
いつも拝見しております
詳細な検討に感嘆しております
さて今回取り上げている本についてですが
折角ですのでASKAさんが
どうしてもココだけは違う
(時間経過で判明した事実も含めて)
ココだけは納得そして新発見をした部分とかを
是非書き残して欲しいと勝手に望んでおります
本文文中のG組は後藤組
著者の文庫未解決事件や新書や餃子の王将事件等でも納得のアウトロー関係の調査だと思います
実行犯うんぬんはともかくアウトロー周辺の事情はここ最近のアンバランスによって微妙な情勢にはなっているものだと思います
投稿: ミツオ | 2016/01/04 20:20
ミツオさん、こんばんは
そのあたりは、ネタバレになる部分のあるでしょうし、本の賞味期限もあるので、書くとしても、少し時間が必要ですね。
半年ぐらいは待った方がよいかな?
投稿: ASKA | 2016/01/06 19:07
なかなか辿り着けないようですね。靴跡が少ないのは逃亡直前に靴を履いたことを意味します。玄関から敷居を跨いですぐに跡があったことから玄関で1度脱いだ靴を改めて履いています。すなわち来客であったわけです。一人です。電話線が引き抜かれていたことも事件翌朝に祖母がかけた内線を疎ましく思ったためで即ち祖母訪問直前まで家内にいたことになります。風呂窓から逃げるしかありません。午後8時半のチャイム音は犯人の訪問だったに違いありません。殺害時刻までの間に何かしら揉め事がおきたと推測します。逆に言えば数時間の間は殺されなかった間柄と言えます。この8時半のチャイム男が誰だったのか、ここを推理すべきです。ヒントは次の仏滅日にお話しします。
投稿: 六輝神 | 2016/01/08 13:19
内線電話は子機のようなものでしょうか?
すぐ隣だし、電波近くでは、コード無しでも話せる、繋がる状態にはならないのでしょうか?
犯行前に抜いておいたとして、被害者が助けを呼べない状態にしていたのでは?
足跡が少ないのは、布団、カーペットのような上で犯行に及んだからなのか?
何回も刺したなら、足跡が同じ位置などに多く残るのではないのか?
天井にも血しぶきがあるなら、そこが犯行地点になると思うが、血痕は、ロフトの壁、天井にはあったのか、なかったのか? なぜ刃物の破片がロフトの床にあるのか?
なぜ足跡は、各部屋1方に歩いたのみになるのか?
靴を手で付けて歩いたように見せかけ、各部屋の奥から逆に付けて工作した可能性はないのか? (大きい靴の方がやりやすい?)
まだまだ色々と疑問が多いですね。
なぜ事実が小出しに出されるのかも。何が本当の情報なのか?
工作があれば、今まで調査した人の中に犯人がいても、おかしくないのではないだろうか??
投稿: | 2016/01/09 18:29
再度読み直してみたのですが・・・腑に落ちないのは「なぜ殺害する必要があったのか」なんですよね そこが非常にあいまいでした、動機は納得できるのですがね
投稿: K | 2016/01/09 19:59
惨殺するほどの動機には思えません。
だから犯人は別にいます。
投稿: 空地 | 2016/01/10 00:47
みなさん、おはようございます。
あの本は作り方、書き方が上手いのか、良く読むと、矛盾しているように思える部分や、説明が不足していたりする部分があるんですよね。
投稿: ASKA | 2016/01/10 08:32
ケチな私は、たいていの本は図書館の待ちの行列に並んで読みます(故に 絶歌もまだ読めてません)が、この本は買ってしまいました。でも買って良かったです。実は私 この事件に関しては警察発表と噂と様々な方々の推理とがごちゃ混ぜになって訳が分からなくなりかけていたんですが、おっしゃるようにこの本は事件の概要がよくまとまっていて、なんと申しますか、助かります。
投稿: まーぷる | 2016/01/13 15:26
読み進んでまいりますと、"残虐な殺害方法"の具体的な描写が出て来ます。私としては初めて目にする物なので、その酷たらしさに文字通り戦慄を覚えました。と同時にコレはあまりにもむごいので公式の警察発表では詳しい描写は差し控えざるを得なかったでしょうし、その結果一般人には警察が精神病患者を含む異常者に強い関心を持つに至った過程が今ひとつクリアに見えなくなったのかもしれない …と思いました。
しかし警察にしてみれば、我々素人探偵達に詳しい情報を教える必要はないので、無理もないことでしょう。
投稿: まーぷる | 2016/01/15 09:38
まーぷるさん、こんばんは
遺体の情報も実は、この著者しか書いてないですね。
なので、ちょっと怪しいかな?と思わなくもないのですが・・・
どうやら、司法解剖の書類を独自に入手しているようなので、それを読んだ人が何人かはいるはずで、間違いなら、どこかでその指摘があるでしょうから、ここはホントかなと思っています。
遺体の情報などは、被害者や遺族の事を配慮すると、詳しくは発表し難い部分だと思いますね。
なので、この事件では多くの報道が、「めった刺し」という表現で済ませているんでしょうね。
異常者説が出るのも無理のないところでしょうね。
ただ、「異常心理」は「異常者の心理では無い」と言う言葉もあるので、単純に異常者説を考えるのは、ちょっと微妙だと思いますが・・・
現場の捜査員にすれば、分かりやすい所から手を付けると言う事なんでしょうね。
なにしろ、心の中の事は外見では判断できませんからね。
投稿: ASKA | 2016/01/15 18:17
異常者とは何者? 「プロの殺し屋」あるいは強盗や居直り強盗と「精神異常者」を対立概念にしてしまうと間違ってしまうんだと思います。これらはけっこう重なる部分があるのではないか。つまり、お金を貰って何の恨みもない人を殺せるコト自体かなり異常なワケであって、それを生業にしようと思う人間が異常でないワケがないんです。
この事件は違うと思いますが、強盗が被害者宅で抵抗にあって刃物を振るっているうちに殺人に快楽を感じる異常者のスイッチがオンになって目覚めてしまうというコトもあるかもしれません。
この事件の犯人の目的が何であったにせよ、殺人を楽しんでいたのは確かでしょう。それも8歳の女の子に対するあの残虐な行為…。今回この具体的な描写を読んで初めて、ありきたりの逆恨みなどではココまでむごいコトは出来ないだろう、という印象を持ちました。
精神異常と言うと一般人は、有名な病名のつく精神病を思い浮かべがちですが、警察も一般人と同じような発想をしていたんだなあーと少し失望しました。
投稿: まーぷる | 2016/01/16 22:48
急ですがよみうりテレビ系列の『そこまで言って委員会』
で世田谷事件について取り上げるようです。本日13時30分
から。
http://www.ytv.co.jp/iinkai/
投稿: 事件解決を望む者 | 2016/01/17 05:41
まーぷるさん、事件解決を望む者さん、おはようございます。
事件解決を望む者さんへ
いつも、情報あいがとうございます。
残念ながら、私の住む地域では放送されないので、後でWEBで見てみます。
まーぷるさんへ
初犯の場合、夢中で相手が動かなくなるまで、刺してしまう事があるので、めった刺しになる事がありますね。
それにしても、この事件では、傷が多すぎる気もしますし、場所が顔や頭部に多いのも気になる所ではありますね。
投稿: ASKA | 2016/01/17 09:05
そうなんですよ。傷が多い。それだけじゃなくて、先に...を切って声が出ない状態、でも意識がある状態で、ナイフを水平に持って顔を云々というくだりで、もうコレは恨みなんかじゃないだろうと思いました。犯人は被害者に対して何の感情も持っていない。ただの獲物でしかない 。と。
投稿: まーぷる | 2016/01/19 13:36
まーぷるさん、こんばんは
この独自情報なのですが、例えば、「タンブラーブーツ」「アーミーナイフ」「止血バンドのゴム片」というあたりの情報が他のメディアから出てないんですよね。
この現場の情報と言うのは、情報源が容易に想像できます。
事件直後に現場に入った、親族がそんな事を調べられるはずがないので、必然的に捜査員からの情報以外に無いと思います。
問題は、その捜査員は他のメディアの取材に対して、同じ事を話していないと言う事になりますよね。
他のメディアで報道されていないので・・・
一橋さん以外のメディアの取材に答えていないと言う可能性もありますが、捜査本部内で議論された内容なら、他の捜査員がそんな話もあると言う、話をしても良いわけなので、必ずしも、同じ捜査員でなくても、別の捜査員の口からその情報が出てもおかしくないはずなんですね。
ところが、この件に関しては一橋さん由来の情報以外にどこも、報道していないと言う事なので、私としては、クロスチェックできない情報はスルーで良いと考えています。
投稿: ASKA | 2016/01/19 19:06
なるほど。そうなんですね。私はこの事件に詳しいワケじゃないから、なんとなく 自分は知らないけど他の方々は聞いたことがあるかも…と思って読んでいました。 他のメディアからは全く出てないんだ…
投稿: まーぷる | 2016/01/19 20:26