愛着障害 子ども時代を引きずる人々
愛着障害と言う言葉は最近知りました。
あの、酒鬼薔薇事件の原因の一つとして犯人が愛着障害があったと言う報告書の報道をみた時です。
それで、いつかは関連する本を読んでみようと思っていました。
で、今回この本を読んでみました。
著者は岡田尊司さんです。岡田さんの本は以前に境界性パーソナリティ障害 (幻冬舎新書) を読んだ事があり、本の作り方は同じで良い本だと思います。
今回の本のスタイルもこの境界性パーソナリティ障害 (幻冬舎新書) と同じように、過去の文豪や有名人で該当するような人達の記録から、その人達の症状などを説明するスタイルです。
こんなに沢山、有名人がこの障害を持っていたと言うのはなかなか驚きですね。
大項目だけだすと
第一章 愛着障害と愛着スタイル
第二章 愛着障害が生まれる要因と背景
第三章 愛着障害の特性と病理
第四章 愛着スタイルを見分ける
第五章 愛着スタイルと対人関係、仕事、愛情
第六章 愛着障害の克服
こんな内容ですね。詳細は読んで自分自身で確認してください。
私がこの本を読んで、重要だと感じたのは、
1)愛着障害が生涯にわたり、本人の人生に影響を与える事。
(三つ子の魂、百までと言う言葉に通じる物がありますね)
2)愛着障害が幼少期のある期間の愛着不足によって発生してしまう事。
(だから、子育て、育児は大切なんだと再確認しました。)
他には、そもそも、愛着障害を研究する学問があると言う事を初めて知りました。
精神分析などの大きな流れの中の支流なんでしょうね。
で、もう一つは、以前からあるAC(アダルトチルドレン)の問題行動の原因とされる幼少期の漠然とした記憶のような物と言うのは、実は、愛着障害が原因なのではないか?と言う印象も持ちました。
これから、子育てする予定の人、現在、育児中の人にはお勧めですね。
だから育児は大切だと思える一冊です。
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