大阪府堺市3歳長男虐待死事件
堺市堺区のマンションで2015年6月、自宅浴室に当時3歳の男児が閉じ込められその後死亡した事件で、監禁容疑で逮捕された養父の男性(32)と実母(23)の両容疑者が男児を殺害した疑いが強まったとして、大阪府警が8月17日に殺人容疑で両容疑者を再逮捕する事件が起きていた。
捜査関係者によると、両容疑者は昨年6月中旬、自宅で長男(3)に何らかの暴行を加えて死亡させた疑いが持たれている。長男は昨年6月15日未明に自宅浴室から救急搬送され、同18日に死亡。
司法解剖の結果、死因は窒息によって脳に酸素が回らなくなる「低酸素虚血性脳症」と判明したとの事。
両容疑者は当初、府警の調べに対し、「(長男は)風呂で溺れた」などと説明した。
だが司法解剖の結果、溺死の場合と比べて肺の中に入っていた水の量が少なかったことが分かったほか、全身からやけどや傷の痕が30カ所以上見つかったとの事。
府警は、両容疑者が長男を日常的に虐待していた可能性があるとみて死亡の経緯を慎重に捜査。
自宅浴室に長男を約4時間半にわたって閉じ込めたとして、監禁容疑で7月27日に両容疑者を逮捕していた。
逮捕当初、2人は容疑を否認していたが、その後、男性容疑者は「言うことを聞かないので、浴室に閉じ込めていた」と供述、監禁したことを認めていたとの事。
男性容疑者は「私が風呂場で沈めた。正直、邪魔な存在でしかなかった」と容疑を認め、女性容疑者は「何もしていない」と否認しているとの事。
再逮捕容疑は昨年6月14日午後7時45分ごろから翌15日午前1時45分ごろまでの間、自宅で長男に何らかの暴行を加えて死亡させたとしている。
堺市子ども相談所(児童相談所)などによると、長男は女性容疑者の連れ子で、2人の結婚前は施設に預けられていた。結婚後、「自分たちで育てたい」と両容疑者から申し出があり、事件の約3カ月前に自宅に戻っていたとの事。
大阪地検堺支部は8月17日、両容疑者を監禁罪で起訴した。
時系列にすると
2015年
03月以前に男性容疑者と母親が結婚。(時期は不明)
03月 施設に預けていた長男(3)を引き取り同居。
06月14日19:45から長男を浴室に監禁
06月15日01:45までに長男を浴室に沈めて窒息させる。
06月15日01:50自宅から救急搬送
06月18日 長男が死亡
こんな事件ですね。
「邪魔な存在でしかなかった」と言うのが分かっているなら、引き取って同居する必要は無かったんですよね。
妻にせがまれて、嫌と言えずに渋々同居したんでしょうが・・・
その結果がこれですから、見栄を張らずに同居できないと宣言してしまってもよかったかもしれませんが・・・
妻は32歳なら同居できるか?と考えていたのかもしれませんが、そういう人間ではなかったと言う事なんでしょうね。
「妻は何もしていない」と供述しているようですが、「何もしない」のがそもそも罪なんじゃないですか?
全身に30カ所も傷があれば、入浴や着替えの時に気付いたのではないのかな?
その上で「何もしない」は母親としてどうか?と思います。
長男の誕生月が分からないけど、3月までに3歳になっていたら、幼稚園や保育園に入園する時期なのではないのかな?
経済的な問題などで登園させていないのかもしれないけど、もし、登園していたら、園側で傷を見つけて通報していたかもしれませんね。
幾ら邪魔でも殺してしまって良いはずが無いわけで、そんな事は32歳にもなれば分かっているはずですよね。
それでも、やってしまったのは虐待がエスカレートして歯止めが掛からなかったからなのかな?
純粋の暴力に酔ってしまって支配する事、虐待する事を楽しんでしまったからなのか?
そのあたりは分かりませんね。
虐待する事、殺めてしまう事がダメな事だと分かっていながら、殺めてしまう。
そんな人間が世の中には結構居るって事なんですよね、交際相手を選ぶ段階、あるいは交際している段階で1週間でも子供と交際相手と同居してみたら、この人には子育ては無理って事に気付く事ができるのかな?
男女交際は慎重に、特に連れ子が居るなら相手がその子を受け入れて育てる事ができるのか?と言うのは良く見極める必要があるんでしょうね。
その反面、女性も男性に頼らずに経済的に自立しないと、子供を犠牲に結婚を選択してしまうような事も出てくるかもしれませんね。
結局は人生をちゃんと生きなきゃダメって事なんでしょうね。
亡くなった男児のご冥福をお祈りします。
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コメント
続報です。
両親が日常的に長男を浴室に監禁していたと話しているとの事。
警察の調べに対し男性容疑者は「風呂場に沈めました」と容疑を認めていて、「今まで何度も浴室に閉じ込めた」と話しているとの事。
女性容疑者は「殺すつもりで手を下したことはありません」と話していますが、しつけと称して暴力を振るっていたことは認めているとの事。
長男の体にはタバコを押し付けられたような痕などがおよそ40ヵ所もあり、警察は2人による虐待が日常化していた疑いが強いとみて捜査しているとの事。
こんなところですね。
しかし、両親ともに虐待していたとは・・・これでは、殺害する為に引き取ったような物ですね。
育てられないなら、そのまま施設に預けておけば、こんな事にはならなかったのに・・・
やはり、マズイと思った時には、虐待を疑われるので、施設に戻す事ができなかったのかな?
続報を待ちましょう。
投稿: ASKA | 2016/08/18 18:13
続報です。
大阪府警は、殺人容疑で再逮捕した養父(32)、実母(23)両被告(監禁罪で起訴)が、事件の直前に暴行をエスカレートさせた可能性があるとみて調べるとの事。
府警によると、司法解剖の結果、長男の全身には約40か所のやけど痕やあざが残っていた。捜査関係者によると、傷の状態を調べたところ、事件直前についたとみられる治りきっていない傷が十数か所あり、顔などには、たばこの火を押しつけたような傷も残っていたとの事。
こんなところですね。
流石に顔の傷に母親が気付かない事は無いでしょう。
それは、周囲の人間も同じですね。
だから、周囲の目も気にしないぐらい虐待がエスカレートしてしまった可能性は有りますね。
投稿: ASKA | 2016/08/19 05:45
初公判です。
堺市堺区の自宅で2015年6月、当時3歳の長男を浴室で水没させて死亡させたとして、傷害致死などの罪に問われた養父の派遣社員、男性被告(33)の裁判員裁判の初公判が1月30日、大阪地裁堺支部であった。男性被告は起訴内容を認めたとの事。
検察側は冒頭陳述で「殴ったり、やけどを負わせたりするなどの度重なる虐待の中で長男を死に至らせた」と指摘した。弁護側は「努力しても長男がなつかず、理性では理解していても、いらだちや怒りを感じるようになっていった」と述べたとの事。
起訴状によると、男性被告は妻・女性被告(23)=同罪などで起訴=と共謀し、15年6月14日夜~15日未明、浴室で長男を水没させるなどの暴行を加え、低酸素虚血性脳症で死亡させたとされる。
いよいよ、一審公判が始まります。
男性被告の方は逮捕段階で容疑を認めているので、量刑がポイントになるのかな?
ただ・・・相当酷い虐待ですからね、何度も浴室に監禁し、全身に40カ所の傷、タバコを押しつけたような傷もある。
日常的に虐待していて、最後に死亡させてしまっている。
これを普通の傷害致死と同じと扱って良いのか?と言うのは疑問のあるところですね。
3歳ですから、幼稚園の年少さんですよね・・・あの子供達の姿をみたら、とてもそんな虐待はできないですよね。
虐待へと進む経緯なども、これから出てくるでしょう。
公判の行方に注目です。
投稿: ASKA | 2017/01/30 20:09
一審判決は懲役9年です。
堺市堺区のマンションで平成27年6月、当時3歳の長男を浴槽に沈めるなどして死亡させたとして、傷害致死などの罪に問われた養父、男性被告(33)の裁判員裁判の判決公判が2月3日、大阪地裁堺支部で開かれ、裁判長は「本来守るべき被告がストレスのはけ口として繰り返し虐待しエスカレートさせたことは、厳しい非難に値する」として懲役9年(求刑懲役13年)を言い渡したとの事。
判決理由で裁判長は「幼く十分抵抗できない長男に対する犯行は悪質。児童虐待による傷害致死の犯罪類型の中で重い部類に属する」とした。
判決によると、男性被告は実母の女性被告(23)=傷害致死罪などで起訴=と共謀し、27年6月14日夜から翌15日未明の間に、自宅の浴室で長男の頭を浴槽に沈めるなどして、死亡させた。
判決などによると、男性被告は13年5月、女性被告(23)=傷害致死罪などで起訴。別の裁判で審理予定=と結婚。
連れ子だった長男は当時、乳児院に保護されていたが、15年3月に夫婦に引き取られた。男性被告は公園に連れて行くなど「自分なりに懐く努力をした」という。一方で「しつけの一環」として暴力を振るった。長男の顔にはあざが見つかり、再び一時保護されたとの事。
その後、自宅に戻されたが、長男はますますぐずるようになった。男性被告も、タバコの火を押し当てたり、浴室に約14時間閉じ込めたりするなどエスカレート。公判で動機や虐待時の心境を「仕事のストレス発散」「昔のいじめっ子感覚かな」「優越感があった」と語ったとの事。
長男はこの頃、通っていた保育所で「パパ嫌、ママ嫌、先生大好き」と訴えることもあったとの事。
被告は逮捕前、事件現場となった浴室で「一緒に風呂に入っていたが、(自分が)トイレに行き、戻ったらうつぶせで浮いていた」と状況を説明していた。
しかし、公判では「ごめんなさい」と謝る長男の顔を足で踏みつけ、水に沈めていたことが明らかになったとの事。
こんなところですね。
・・・唖然として言葉もありませんが、酷い虐待事件の動機ってこんな理不尽な物が多いのかもしれませんね。
男性被告は33歳です、犯行当時でも30歳前後といったところかな。
普通に考えれば、「いい大人」でしょうね。職場なら後輩も出来て、ある程度、指導的立場になっていても良い年齢です。
それが「いじめっ子感覚」とか、3歳に対して「優越感があった」とか言う事ですから、まるっきりの子供です。
体は大人、頭脳は子供、まるっきりコナン君の逆パターン。
それを諫めるはずの同居人女性、つまりは長男の実の母は当時20歳前後で、これまた、大人になりきれてないんでしょうね。
子供が子供を育てる悲劇なんでしょうか?
こんな事件を見ると、出産、育児は免許制、許可制にするべきだという思いが強くなります。
その場合、どうやって判定するのか?が問題になりますね。
久しぶりに胸に穴が開いたような・・・そんな気持ちにさせる事件でした。
あらためて亡くなった長男のご冥福をお祈りいたします。
今度、生まれてくる時は普通の親の元に生まれてきてください。(涙)
投稿: ASKA | 2017/02/08 20:00
初めまして、堺市議会議員の西川知己と申します。
今回堺市で、一時保護後の面会制限の長期化がメディアで取り上げられた件を議会で質疑をしようと思い、本件を調べておりました。
公判の内容についてこちらの記事で詳しく事実関係を知ることができ、非常に助かりました。
こども青少年局の職員の皆様は、本件での教訓をしっかりと持って、虐待の疑いがあれば、私たちは躊躇なく保護しますと断言していて、何とかしてあげたいという思いで日々業務にあたっておられます。
本記事に出会うことができてとてもよかったです。
ありがとうございました。
投稿: 西川知己 | 2021/07/18 17:47
西川知己さん、こんばんは
児童虐待事件を減らす事にASKAの事件簿が少しでもお役に立てたのであれば、嬉しいです。
年々増加する児童虐待事件に限られた人員で対応されている現場の職員の負担は大変大きいと思いますが、一人でも多く子供の命を救っていただきたいです。
現場が働きやすいようにフォローをお願いいたします。
投稿: ASKA | 2021/07/18 19:13