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2016/12/20

島根県立大女子大生バラバラ殺害事件その68 (混乱する情報)

まずは続報です。
1)警察では事件が未解決の状態が続く中、捜査の範囲を広げ、過去の事件の手口などから不審人物の洗い出しを進めたところ、最近になって、当時、島根県益田市に住んでいた30代の男が浮上した。

2)捜査関係者によると、Nシステム(自動車ナンバー自動読み取り装置)を、あらためて調べた結果、被害者を殺害した容疑者とみられる、当時益田市に住んでいた会社員の男が、事件発生前後に、浜田市内などを車で移動し、途中でNシステムにない裏道を通るなど、不審な動きをしていたとの事。

捜査本部は過去の事件に関与した人物らを重点的に調べ、道路情報を把握するシステムの記録などを分析。今年に入って男が浮上し、下関市の男の実家や益田市内の自宅、島根県内の女子学生宅周辺などを事件当時にいずれも通過した車を絞り込むなどしてきた。

3)警察は、男が当時住んでいた、益田市内の自宅を捜索し、犯行を裏づける証拠を複数発見している。

4)捜査関係者によると、捜査本部が携帯の通話履歴を調べたところ、2人に接点はなかった。

捜査本部は男と女子学生との面識の有無を慎重に調べてきたが、携帯電話やメール、インターネットなどを通じたやり取りは一切なく、接点はなかった。

5)男が持っていた画像には行方不明になった後の被害者の姿が写っており、背景の壁が男の部屋と一致した。

捜査本部は女子学生の背景に写った室内を手がかりに、男が事件当時に住んでいた島根県益田市の自宅を調べたところ、浴室と画像が一致したという。

6)捜査関係者によると、画像は男が持っていたデジタルカメラに収められており、撮影は被害者が行方不明になってから、遺体で見つかるまでの間だった。

画像は今秋押収した男の知人のデジタルカメラに残され、行方不明後の女子学生の姿が写っていた。屋内で撮影されたとみられ、捜査本部が男の自宅を詳しく調べたところ、女子学生の画像の背景が自宅内と一致した。

被害者画像など57枚押収した。

7)男は山口県下関市に実家があったが、仕事のために益田市に移り住み、1人暮らしだった。

8)発見直後に交通事故死した男(同33歳)の車の走行記録が、被害者が行方不明となった島根県浜田市の現場周辺にはなかった。

ほかに目撃証言もなかったことなどから、重要な捜査対象になっていなかったという。

島根、広島両県警の合同捜査本部は当時、被害者が車で連れ去られた可能性が高いとみて、幹線道路に設置されたNシステム(自動車ナンバー自動読み取り装置)の記録を調べたり、不審車両の目撃証言を集めたりしたが、男のことはつかめなかった。

9)捜査関係者によると、この男は、被害者が行方不明になった浜田市に隣りあう、益田市の自宅で遺体を切断するなどし、その後、浴室などで写真を撮影していたということで、その画像データも、男の自宅から見つかっている。

自宅を捜索したところ、行方不明後の被害者の姿が映った写真データが見つかった。

10)捜査本部によると、遺体に付着していたのは、NTTの電話帳「タウンページ」の配布用のポリ袋の一部だった。島根、広島両県を中心に配布状況を調べたところ、インクの成分などから、少なくとも広島県内の5市で配布されたものと、情報を公開してきた。

その後の捜査で、男の事件への関与の疑いが浮上。周辺の捜査を進めた結果、男の実家があった山口県下関市内でも同種のポリ袋が配布されていたことが新たに判明した。

11)道路沿いに設置された「Nシステム」(自動車ナンバー自動読み取り装置)の記録などを分析。男の車が島根県益田市の自宅から連れ去ったとみられる現場、さらに遺体遺棄場所の広島県北広島町の臥龍山へ通じる道路を、行方不明となった時刻の前後に走っていたのを確認した。

12)捜査本部は今年に入り、男の自宅だった益田市の借家を捜索したが、女子学生の血痕などは検出されなかった。また、女子学生は男の自宅でカメラ撮影されたことが分かっているが、画像が残されていたデジタルカメラは日付設定がされておらず、撮影時期は不明だった。

13)男の車が、被害者が行方不明になった当日に島根県浜田市内を走行していた。
男の車はさらに、遺体が見つかった現場に通じる道路を往復していた。

警察は、被害者が行方不明となった10月26日から27日にかけて、不審な動きをする容疑者の車を発見。

14)男は山口県下関市出身の会社員で益田市に住んでいました。当時、太陽光発電の営業をしていた。

15)男の車が島根県益田市の自宅から連れ去ったとみられる現場、さらに遺体遺棄場所の広島県北広島町の臥龍山へ通じる道路を、行方不明となった時刻の前後に走っていたのを確認した。
車の通過時間帯と移動距離などから、捜査本部は男が連れ去った26日当日に女子学生を殺害し、間もなく遺体を切断し遺棄したとみている。

16)合同捜査本部は20日、遺体発見直後に交通事故死した島根県益田市の会社員、男性容疑者(当時33歳)を殺人と死体損壊・遺棄の容疑で松江地検に書類送検した。

容疑は09年10月26日午後9時16分ごろから深夜までの間に女子学生を窒息させて殺害し、容疑者の自宅で頭部や手足などを切断。広島県北広島町の臥龍山に遺棄したとしている。

同年11月6日までに益田市内の自宅で遺体を損壊した上、遺体の頭部や胴体を広島県北広島町の臥竜山の山頂付近に遺棄したとしている。

17)首を絞めた痕跡が画像にあり、司法解剖では特定できなかった死因が分かったという。

18)女子学生との間には面識はなかった。容疑者は電気事業会社の営業担当で、女子学生を連れ去ったとみられるエリアもカバーし、事件後も出勤していた。周辺の関係者を調べた結果、共犯者はいないとみている。

19)連れ去りや殺害の場所、動機など事件の重要な要素は特定できなかった。

20)捜査本部は今年10、11月、容疑者のデジタルカメラとUSBメモリーの計57枚に、行方不明後の女子学生の遺体や文化包丁が写った静止画像があるのを発見し押収。画像は消去されていたが、押収後に復元した。約1時間半の間に撮影され、容疑者宅の浴室と本人の足の指も写っていたという。

21)容疑者は遺体発見2日後の11月8日に山口県美祢市の中国自動車道で乗用車を運転中、ガードレールなどに衝突する事故を起こし、同乗していた母親(当時58)とともに死亡した。

22)ムードメーカー的存在だったという容疑者は、中学卒業後、北九州の高校に進学した。
高校の担任は「目立つような子でもないし、人とトラブルを起こす子では決してない。真面目だしね、優秀だったんですよ」と話した。
そして、事件のおよそ半年前から、建築関連の会社で働き始め、優秀な営業マンとして高く評価されていたという。

23)容疑者は、かつて、強制わいせつ事件で有罪判決を受けていた。

こんなところですね。
整理すると
A)車両の通行状況から不審者動きをする容疑者の車が浮上。
B)過去の性犯罪歴者の当時の動向を調べた結果容疑者が浮上。

C)容疑者は過去に強制わいせつ事件で有罪判決を受けていた。

D)デジタルカメラとUSBメモリーはデータが消去されていたが、復元した。

E)57枚の写真に遺体と文化包丁が写っていた。浴室と容疑者の足の指も写っていた。

F)約1時間半の間に撮影された。

G)死因が特定できたのは、写真に首を絞めた痕跡があったから。

H)遺留品のポリ袋は容疑者の実家でも配布していた。

これでも、相当微妙な気がする。
検察は不起訴にするようだけど、これで容疑者特定というのはちょっと無理があるような気がしますね。

特定の決め手は写真だけど、この写真自体、容疑者が撮影したもと証明できないでしょ?容疑者の「足の指」は容疑者の物と特定できたのかな?

仮にそうだったとしても、共犯者がいないと断定する材料は無いでしょうね。
容疑者のカメラを共犯者が借りて撮影した可能性も疑えるわけです。

それに、最大の問題は容疑者を特定した経緯が不明である事。
車の通行履歴が不審と言っても、該当する車は容疑者の車だけだったわけじゃないと思うんですよね。
さらに、過去に性犯罪歴がある人物の車と言う条件を加えても、やはり、それ1台だけじゃないのでは?

仮にそうだったとしても、それだけの情報で、裁判所から家宅捜索令状が出るとは思えないんですよ。(出るのかな?)

そう考えると、このデジカメとUSBメモリは任意に提出された物だと思うのですが・・・
しかし、データは消去されていたので、カメラとメモリを提出した人物は写真の存在を知らなかったはずですよね?

さらに、デジカメとメモリの入手先が「関係先」を捜索した結果なんだけど、容疑者が益田で一人暮らしをしていた借家は当然、その後、誰も入居してなかったとは思えない。
唯一の肉親が残る実家か、形見分けした親族や友人のところかと思います。
しかし、USBメモリを形見分けするとも思えないので、やはり実家からなのかな?

それから、容疑者の犯行とするにはやはり、犯行内容に無理があると思う部分があります。拉致当日に殺害し解体して遺棄となっているのですが・・・

それは単独犯で可能なのか?というのが疑問です。
写真が撮影された時間が約1時間半なのですが、1時間半で包丁で解体するのは、特殊な技能がないと不可能でしょ?という事です。

普通に単独犯ならやはり、5時間ぐらいはかかると思うんですよね。
時系列情報としては
10月26日21:15頃 アルバイト先を出てから行方不明

直後に拉致して殺害までに1時間かかったとして、22時頃、解体が5時間かかったとして、翌日3時ぐらい、そこから、運搬に2時間として早朝5時ぐらいに遺棄したと言う感じなのかな?

これなら不可能ではないけど・・・これでも、殺害直後に解体する事を決断する必要があります。

・・・しかし、被害者は戸建ての借家で一人暮らし、遺棄を急ぐ理由はないし・・・
さらに言えば、容疑者の場合、遺体を運搬の為に解体する理由もない。

つまり、解体は別の目的があった可能性がありますね。
このあたりは、次回にでも考えてみましょう。

とりあえず、容疑者が短時間に遺体を解体する特殊な技能があったのか?
このあたりの情報がほしいですね。
これがないと、むしろ、短時間で解体できる特殊な技能を持った共犯者がいたと考えたほうが、事件を説明しやすいですよね。

そして、容疑者特定に至るまでの詳細な情報が知りたいです。
車の通行情報もあいまいです。もし、10月26日中に遺棄までしたと言うなら、複数犯でも不可能では?と思うわけです。

報道された情報も混乱している印象ですね。
(いろいろと疑問や矛盾がありそうな気配です)

続報を待ちましょう。

最後に、沢山のコメントありがとうございます。
全てに目を通していますが、事件の動きが大きく情報が大量に出ている為に返信する時間がありません。ごめんなさい。

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コメント

性的目的なら、誰にも邪魔されずに戸建ての家に拉致監禁できたなら、しばらくは生かして堪能すると思うのです。

当日に殺害、解体となると別の目的(臓器売買ですかな)があると思えます。

島根大学は以前まで医学部が存在してた経緯があります。

益田市の戸建ての借家はソーラーパネル設置会社が借り主のようです。

立件については難しいでしょうね、第三者がデータを摩り替える機会は充分にあります。特に交通死亡事故の資料閲覧できる立場の人なら 罪を擦り付ける事は可能です。

被害者と加害者が共通の趣味を持ってた話も出てます(音楽のヘビーメタル愛好家)SNSを通じて交遊があれば、ひょっとして薬物使用中の事故かも知れません。

投稿: テキスタイル | 2016/12/21 03:56

営業担当エリアなら 被害者や大学寮へ帰宅する女子大生を狙う可能性は高いと思う。被害者とも偶然客と店員と言うかたちで 顔見知りかも、被害者は真面目で知らない人に付いていくような娘ではないと言われているが、一人暮らしで19歳なら イケメン(容疑者)についていく可能性も捨てきれない(拉致ではなく)

容疑者がとんでもない事をしたと 話していたと言うが、あれだけ猟奇的な犯行を行える人物だとしたら 反省はないだろう。 まして自殺をするだろうか…単独犯では無く猟奇的な犯行を主導的に行った人物が他にいるとしたら納得も行くが… 前の収監では凶器で脅し猥褻な行為を働いた様であるから、強姦目的で連れ去ったのではないだろうか…

投稿: 素人 | 2016/12/21 22:42

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