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2017/08/10

広島県三原市5歳女児突き落とし事件

6月5日夕方、広島・三原市のスポーツ施設で、5歳の女の子を2階から投げ落として殺害しようとした疑いで、中学3年生の少年(14)が逮捕される事件が起きている。
逮捕された、三原市の中学3年生の少年は、5日午後6時すぎ、三原市のスポーツ施設で、5歳の女の子を抱え上げて2階まで連れて行き、投げ落として殺そうとした疑いが持たれているとの事。

 

女の子は、一時意識を失っていたものの、その後意識を回復し、あごの骨を折るなどの重傷を負ったが、命に別条はなかった。
警察の調べに対し、少年は容疑をおおむね認めていて、「女の子が足にまとわりついてむかついた」と話しているとの事。
少年と女の子に面識はなく、警察は、犯行のくわしい経緯や動機を慎重に捜査しているとの事。

 

警察によりますと、男子生徒は母親とスイミングスクールに来ていましたが、スイミングスクールのレッスンを終えたあとだった。事件当時、母親は別の場所にいたとの事。
調べに対し、殺意は否認していて「女の子がまとわりついてむかついた。痛め付けるつもりだった」と話しているとの事。

 

施設職員によると、男子生徒は駆け付けた警察官に「大変なことをした。反省している」と話したとの事。

 

男子生徒は週1回、スイミングスクールに参加するため施設のプールを利用していたとの事。

 

同署や施設によると、発生直後に目撃者が「女の子が2階から転落した」と119番通報。
警察官が館内にいた男子生徒を発見して事情聴取。容疑が固まったため6日未明に逮捕したとの事。

 

男子生徒は特別支援学級に通っており、女児と面識はなかったという。事件直前、1階で女児が男子生徒の足にまとわりつく様子が目撃され、施設内の防犯カメラには、男子生徒が女児を抱き上げて階段を上がる姿などが映っていた。

 

こんな事件です。
この後、どうなったかの情報が出てこないので、少年が現状どんな状況なのか知りたいですね。
普通だと少年審判になると思いますが、そのあたりの情報もありません。

 

さて、この事件、第一報を聞いた時は、「なぜ?」と思いましたが・・・後になって、少年が特別支援学校の生徒だと言う情報で、健常児と同じ基準で考える事はできない事件だと思いました。

 

特別支援学校は全国にあって、数がわかりませんが、各県に数校ぐらい有ると思います。
なので意外に身近な存在だったりします。

 

概要としては、一般に障害児童の専門校と言う事でしょうね。このあたりの詳細はwikiなどで調べてもらった方が良いですね。
障害の内容も多岐にわたり、視覚、聴覚、四肢、知的障害となっています。
もちろん、併発している重篤な場合もありますし、一見して障害者と分からない場合もあります。

 

この事件では、外見上の障害について情報がありませんし、5歳女児でも、たぶん15kgぐらいの体重があると思うので、それを抱えて、2階に持ち上げた点などを考えると、少なくとも四肢に障害があるタイプでわなさそうですね。

 

なので、知的障害の単独、あるいはその他との多重障害の可能性が高いのかな?
しかし、警察が逮捕しているので、明らかに責任能力に問題があるほど、重度の障害ではないのでしょう。
普通学校に通級できるボーダーが知能指数70ぐらいでしょうか。
そのあたりから考えると、この少年も健常児にくらべて、知能指数は低かっただろうと思われます。
ただ、母親がスイミングスクールへ連れて行き、目を離す事ができるぐらいなので、普段から暴力的な問題行動がある少年では無いと思います。

 

一部では、少年は体に触れる事が嫌いだったと言う事で、パニックになったと言うか、どう対応したら良いのか分からずに「懲らしめようと思ってしまった」のではないかな?

 

もともと、判断力が実年齢に対して、かなり低いので、このような過ちもおかしくはないと思います。

 

まーこのあたり、本人を知らないので推測でしかありません。

 

私の印象だと、凶悪事件に限っていえば、知的障害者が事件を起こす確率よりも、遙かに高い確率で被害者になると言う印象です。
相模原の障害者虐殺事件は酷い事件でしたね。

 

私の記憶にある、過去の知的障害者が起こした事件だと(障害の程度については不明)
1)2008年の東京府中市のホームレス殺人事件の36歳男性
2)2014年の神奈川県厚木市下荻野5歳男児餓死事件の36歳男性、この事件の被告は知能指数69と言われています。
3)2008年の千葉東金市女児殺害事件の21歳男性

 

調べれば他にもあるかもしれませんが、とりあえず、こんなところですね。

 

軽犯罪については、累犯障害者と言う、刑務所を生きる場所に選んでしまうと言うか、そこでしか生きられない障害者も多いですね。
詳しくは「累犯障害者 獄の中の不条理」がお勧めです。

 

色々書きましたが、私の言いたい事は
健常人には健常人の生活と幸せがあり、障害者には障害者の生活と幸せがある。
そして、同じ空間でどちらも生活しているんですよね。

 

なので、このような事故のような事でそれぞれが不幸になるような事が無い社会を目指したいと思います。
落とされた女児も可愛そうだし、落とした少年も可愛そうです。

 

この事件も、支援学校や支援施設の中では起きない事件だと思うんですよ。
なぜなら、それらの場所では先生や施設の人間が、注意して見ているから。
おかしな行動を起こそうとすれば、止めていたと思います。

 

事件の起きたスポーツ施設で、この少年が知的障害者だと知っている人間は何人いたのだろう?
もし周囲の人間がそれを知っていたら、少年の表情や言動などから異変を察知するする事ができたかもしれません。
あるいは、女児に対しても家族から注意があったかもしれませんよね。

 

再発防止策については、専門家にまかせるしかありませんが、まちがっても、「知的障害者は利用不可」なんて結論にはなって欲しくありません。

 

最後になりましたが、この少年が知的障害者であると言うのは、あくまで私の推測であって、それを裏付ける報道情報はありません。
なので、もし知的障害であるのならば、と言う仮定の話ですね。

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コメント

知的障碍、とはざっくり言えば価値観の違いであり道徳観の違い、及び未発達であると考えます。無意識に邪魔者を排除しようとするのも、価値観の一種と私は思います(こういう人は健常者でも居ますね)

蚊など害虫を殺すのは普通の人にとっては当たり前のことだが、違う考えの人もいます。それが個人経験に基づいたものなのか、道徳的教育によってなのかはまちまちですが、例えば宗教で言えば価値観が違えば人間を殺しても良いという過激思想を植え付けられ染まる人もいます。I.Qの問題でもありません。

さて、この少年が仮に知的障碍だとしたら、青年になっていくにつれ身体は大きくなり力も強くなるが、道徳的価値観の成長がそれに追いついてこない可能性は高いです。
そうなると、母親はおろか家族だけでは手が負えなくなってくるでしょう。
もちろん人権的な立場で考えれば、地域の人が一体となり見守り支えるのが理想ですが、そういった繋がりが希薄になっている現代ではただの理想論に過ぎませんね。

そうなれば少年の行き着く先は施設になるわけです。これ自体は悪いことではありませんが、施設に積極的に通いコミュニケーションを取る家族は少なくなってくるのも事実だそうです。

物理的、精神的に会いに行けない家族もいるでしょうが、障害手当を目当てに座敷牢のように閉じ込めて知らんぷりを決め込む家族もいます。
そこは家族の価値観、道徳観なのでしょうね。
必要なのは、障碍者の幸せを願うだけのことではなく、健常者の側の道徳的価値観を育てることなのだと思います。
一年に一度のお涙頂戴的な番組ではそんな価値観は生まれません。障碍者の方は周りに存在するし生きているんだ、という考えを我々が常に持つことが大事です。(物理的な障碍において手助けするのはともかく)特別なことをする必要も無いし、とかく同情する必要もありません。
普通の人間のように当たり前に接すること、難しいかもしれませんが世の中にこういった価値観が必要になるのかと思います。間違っても臭いものに蓋、ではいけません。
もちろん私も理想を述べているに過ぎませんが、精神障碍を持った方と直に接する機会が多かった立場で発言しています。

長文失礼いたしました。

投稿: やまと | 2017/08/11 08:43

やまとさん、こんばんは
大変参考になりました。

「障碍者の方は周りに存在するし生きているんだ、という考えを我々が常に持つことが大事です。」

そうですね、やはり障碍者の数が少ない事で、健常者側があまり意識する事なく生活している事が多いんでしょうね。私も社会人になるまではほとんど考えていませんでした。

意識して、当たり前のように接する事ができれば、このようなトラブルは回避できるかもしれませんね。

貴重なコメントありがとうございました。

投稿: ASKA | 2017/08/11 18:07

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