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2017/08/18

大阪府門真市女性バラバラ事件その3(一審無期懲役)

第1回公判 6月14日
被告は、「わたしは強盗殺人をしていません」と、声を震わせながら否認した。
一方、検察側は、「被告は事件前に、殺害方法をインターネットで検索していた」と指摘したとの事。

第2回公判 6月15日
被害者の母親が、被害者が突然死するような病気は無く、遺体から検出された睡眠薬を飲んでいなかったと証言したとの事。

第3回公判 6月16日
遺体を解剖した解剖医が証言、死因は頸部圧迫による窒息死。
遺体から検出された睡眠導入剤の濃度から被害者は死亡時、睡眠状態か傾眠状態で首を絞められても、強く抵抗できなかったと推定される。
精神鑑定医の証言、強殺については関係していないと思われるが、関係しているなら解離性障害の可能性がある。

第4回公判 6月21日
弁護側は、被告は被害者が死んでいるのを見つけ周りを悲しませたくないと考え遺体を切断し遺棄しただけだと主張し、強盗殺人罪について否認しているとの事。
被告人質問が行われ、被告は幼少期に義父から性的虐待を受けていたのに母を悲しませると思い事実を言えなかった経験を述べ、証人の医師が被告について「辛いことをなかったことにする特性がある」と指摘している点について問われると「その通りだと思う」と答えたとの事。

事件当時、借金が220万あったが、その内の半分は奨学金だった。

義父からの性的虐待の結果、高校1年の夏に妊娠。義父からは「堕ろしてくれ」と言われたが、すでに中絶できる時期を過ぎていた。
結局、家族にばれないように自宅で出産した。死産だった、としている。赤ちゃんの遺体は養父がダムに捨てたとの事。

事件前に「生ゴミ処理機」とネットで検索した件について「母親が生ゴミの処理に困っていたから調べた」と証言。

以前(岡山県)に窃盗での前科がある。
友人名義で借金をしたが、返済していた為に5年間発覚しなかったとの事。

第5回公判 6月22日
被害者の両親が証言台に立ち、父親は声を震わせながらこう述べたとの事。

「娘は殺されるほど憎まれることをしたのですか?裁判で本当のことを話してください。
いまでも1日に何十回と娘のことを思い出す」(父親)
被告に対して「不遇な境遇だったかもしれないが、環境は自分で作り上げていくもの。変えようと思うなら本当のことを話して」と訴えたとの事。

被害者の母親も「犯人には最高の刑を望みます」と述べたとの事。

第6回公判 6月23日
検察は「完全犯罪を計画し実行した極めて悪質な犯行」として無期懲役を求めた。
論告で「被告は借金を抱えていて、財産目的で殺害したのは明らかだ」と指摘。
その上で「他人になりすまして借り入れをする方法などをインターネットで調べて行動していて、計画性もあった」として、無期懲役を求刑した。

一方、弁護側は「突発的な病死や第三者による犯行の可能性を否定できない」と強盗殺人罪については無罪を主張、死体遺棄罪などは認めて有期懲役刑が妥当と主張したとの事。

最後に被告は「被害者の不幸を願ったことは一度もない。それだけは信じてほしい」と涙ながらに述べたとの事。

判決公判 6月30日
裁判長は「遺体を徹底的に損壊し、極めて執拗で残虐だ」と述べ、求刑通り無期懲役を言い渡したとの事。
被告側は強盗殺人罪を否認していた。
裁判長は、被告が被害者の失踪工作を行っていたことなどから、殺害したことは明らかだと判断したとの事。

さらに当時、金銭に困窮しており、金品を強奪する目的だったと認定。
「一連の犯行を相応の期間をかけて計画した。遺体の解体・隠匿方法まで事前に調べ、悪質と言う他ない」と非難したとの事。
判決後、被害者の父は「予想通りだ。遺体が帰ってこないのが耐えられない」と話したとの事。

判決によると、被告は24日午後7時52分から同25日午後0時55分ごろまでの間に、自室で被害者の首を絞め、窒息死させたとの事。

被告側は、自宅に戻ると被害者が倒れていたと主張。シェアハウスまで行って戻ってくるまでの「空白の15分間」に第三者が殺害したか、もしくは病死だった可能性を主張した。

25日午後、被告は近くの大型量販店で冷凍庫、においを取る砂、トイレ用洗剤、ペティナイフ、折りたたみ式のこぎり、まな板、バケツ、ごみ袋、生ごみ処理機、フードプロセッサーを購入。

その後、3日かけて、遺体を解体した。一部は生ごみ処理機にかけ、マンション敷地内のごみ置き場に捨てた。圧力鍋でゆでたりもした。遺体を消滅させ、失踪に見せかけようとしたとの事。

7月10日、被告は判決を不服として控訴したとの事。

こんなところですね。
殺害は否認するが、遺体損壊については認めると言う、少し変わった状態で始まった裁判でした。
殺害を裏付ける物証が無いので、検察側は状況証拠を積み上げると言う手法ですね。
まーそうでなくても、遺体を見つけたので解体して棄てたなんていうのは、常識的にみてちょっと信じられない話ですからね。
その上で、被害者に成りすまして借金をしていたり、過去にも同じような手口で借金をしたとか、決定的なのは事件前のネット検索の履歴の内容ですね。

「人間解体」「死体の廃棄方法 ゴミ業者ばれる?」「骨を粉々にできる」「気絶させる方法」「人の殺し方 完全犯罪」「失踪したら、口座は?」「睡眠薬大量に飲むと」

これでは、犯罪計画と思われてもしかたが無いでしょうね。

ただし、その一方で物証が無いのも事実なので、「第三者による犯行の可能性」が控訴審で争われるのかな?
被告の犯行として合理的に疑いがないぐらいに説明できるのか?と言う事になるのだけど・・・控訴審で逆転判決の可能性はゼロでは無いと思う。

遺体損壊も否認すれば、殺害の否認も不自然ではなくなるんだけど・・・しかし、被告の関係先から遺体の一部が発見されている事に矛盾してしまう。

つまり、遺体損壊を否認する事、すなわち、第三者による遺体損壊を主張するのは無理があったと言う事なんだろうね。
なにしろ、被告の自宅から遺体の一部が発見されてしまったわけだし。

しかし、殺害は認めたくなかったんでしょう、殺人罪と死体損壊罪では刑期が全然ちがうからね。

ただ、公判中、被告が殺害に関わっていないと証言した精神科医の証言が興味深いところです。
もし、殺害に関わっているなら解離性障害の可能性がある・・・2重人格だった可能性があるのかな?

実際、義父からの酷い虐待を受けていたようだし、その時に「苦痛を引き受けるもう一人の自分」を作り出したと言うなら、それはそれで、説得力があるかもしれない。

でも、結局、2重人格(解離性障害)については被告側は何も主張していないようですね。
まー、2重人格を主張しても、それが受け入れられるとは思えなかったのかな?
多重人格を主張した自称声優の事件でも、結局は多重人格は否定されましたしね。

だとすると、精神鑑定を行った精神科医をも騙すほどの演技力だったと言う事なのかな?

このあたりは、控訴審ではっきりするでしょう。

被告は若くから不幸な人生だったかもしれないけど・・・行動力は人並み以上にあるように見えるので、抜け出そうとすれば、抜け出せたんじゃないのかな?
借金の半分が奨学金だったと言う事だけど、何の奨学金だったのだろう?
高校かな?でも、高校卒業後にイラストレーターにすぐになったと言うのも、ちょっと難しいんじゃない?

19歳の時に母親が保険金殺人で逮捕されているから、その時には独立しているんだろーね。義父はさんざん虐待を受けているから、今更、同居なんてかんがえられないし。

やはり、高校卒業後にイラストの専門学校に進み、そこで奨学金を借りたと言うあたりなのかな?
でも、イラストの収入が月収8万円だもの、経済的には苦しいよね。
普通にフルタイムでアルバイトすれば、倍ぐらい稼げたのでは?
イラストに拘る理由があったのかな?
しかし29歳ですから、そろそろ現実と向き合うと言うのもあっても良いと思うけど・・・

ただ、この時には既に、逮捕歴もあるし、なかなか普通に就職するのは難しかったのかもしれないけどね。
このあたりの事情は分かりません。

借金については自己破産と言う方法もあったと思うけど・・・他人名義で作った借金は清算されないから、借金が残るんだよね。
イラストレーターとして自立できないような収入になった段階で、見切りを付けて、自己破産して、アルバイトでもフルタイムで働く事ができれば、この事件は防げたのかな?

家庭が崩壊しているから、身近に相談できる人がいなかったと言うのも、事件の遠因かもしれませんね。

何か、選択の結果が悪い方向へと転がってしまっているように見えますね。
どこかでボタンを掛け違ってしまったのかな?

やはり、家庭って大切だよねと思わせる事件ですね。
・・・でも、被告は高校卒業までには問題行動は起こしてないのかな?
(妊娠は虐待の結果だから、本人の問題ではないでしょ?)

だとしたら、独立してからの生活の方が原因なのかな?

参考リンク
少女たちの迷走-児童自立支援施設からの出発
大阪府門真市女性バラバラ事件その2(続報)

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コメント

しかし凄い事件ですね。解体すれば死因は解明され難い事知ってないと、単にバラバラにしただけでは解明されますからね。
ここまで冷酷になれるんですね人は…、

金って恐ろしいです本当。

借金癖ってのは親譲りなんでしょうが、養父の玩具にされ思春期に妊娠、出産、死体遺棄(恐らく殺したんでしょう時効扱いでしょうが)その時の感触が体に染み付いてるから、今回もすんなり実行に移してるような気がします。

借りてきた偽りの仮面を剥がすのが検察の役目で、真の姿を露にする事が審判と思えます。

母親の素行の悪さも際立ってます。

誰か手を差しのべてくれる人に巡り会えなかったのですね。
周囲みな自分の事しか考えれない人に囲まれた環境の憐れな人生としか思えません。

投稿: TS | 2017/10/26 20:08

訂正します。

司法解剖の結果出てました、窒息死ですね。

肉片パーツと頭蓋骨、背骨だけでも死因は特定できるようです、さすが科捜研。

投稿: TS | 2017/10/26 23:12

境遇の不幸はあるが、かなり凶悪な内容です。反省も足りない。
死刑にならないだけでもよいと思わねば。
養父の罪も重大だ

投稿: 空き地 | 2017/10/27 07:27

母親(48)は思春期の容疑者を連れて借金取りから逃げる為に、大阪から岡山の山奥に転居してます(老夫婦が首吊り自殺した格安事故物件の住宅に…)年下の養父(37)とその連れ子も…。

山の家に籠る生活から、養父と連れ子の慰め物にされ、イラストで気を紛らす生活だったのでしょう。

16歳の時、養父の子を出産殺害してたんですよ。

同じ山奥の別の家に引っ越してから、火災発生(恐らく詐欺の放火)保険金400万を貰って元の事故物件の家に住み尽きました。

保険金が入ってから福山市の中心部で母親みずから喫茶店を兼ねた結婚相談所を開いて次なるターゲットを探してたようです。
やがて、50歳の男性と再婚、10日後に睡眠薬を飲ませて放火殺害、多額の保険金と掛け金の日浅から逮捕、無期懲役です。(容疑者19歳時)

睡眠薬を飲ませて殺害する手口は母親譲りだったようです。

その後成人してから窃盗罪で逮捕されてます(初犯で起訴だと悪質)

凄まじい極貧生活の果ての事件ですね。

20代の情報は無いのですが、恐らく風俗等で働き、その場過ごしの日々は想像範疇です。


この容疑者に関しては家庭環境が悪過ぎましたね、実の父親に引き取られてば明かに違う人生を歩めたハズです。

せめて親元から離れ自立支援養護学校へ行くべきでしたね。

裁判の行方ですが、弁護側の虚飾の過去に無理があります。(奨学金の借金名目も怪しい。)

虐げられた人生を他人に当てる事で自分を慰め、平然と成り済ましたり、残虐に成れたと見えます。

投稿: | 2017/10/28 12:34

二審判決は一審判決を支持、控訴棄却です。

2015年、大阪府門真市で知人女性を殺害し、遺体を切断したなどの罪に問われた女の控訴審で、大阪高裁は、無期懲役とした1審の判決を支持し、控訴を棄却したとの事。
判決によりますと、被告(31)は、2015年12月、門真市の自宅マンションで知人の被害者女性(当時25)を殺害し、遺体を切断して隠すなどした。
1審で、被告は遺体の切断や遺棄は認める一方、殺害については否認しましたが、大阪地裁は、「被告が殺害したと考えなければ説明が困難」として、無期懲役を言い渡した。

弁護側は1審で死体損壊と遺棄を認める一方、強盗殺人については無罪を主張。「被害者の死は自殺や事故の可能性があり、判決には事実誤認がある」として控訴していた。

その後、一貫して殺害を否定した。

11月24日の判決で大阪高裁は、「犯行前後の行動から、被告が殺害したと考えるのが妥当」「不自然な説明で信用できない」。として、1審の無期懲役の判決を支持し、控訴を棄却したとの事。

こんなところですね。
まー殺害は一人なので、死刑になる事は無いのでしょうが・・・
無期懲役と有期刑ではやはり違いますよね。

ただ、主張の内容がやはり、極端すぎるんじゃないのかな?
普通に考えれば、被告人が殺人を行ったと考えないと説明できないでしょうね。

逆に解体せずに、その場で通報していれば、少しは信憑性を感じたかもしれません。
ただ、防犯カメラ映像との矛盾が出てしまうでしょうけど・・・

上告しても、新しい証拠、例えば真犯人でもでなければ、2審同様に棄却されそうな気がしますね。

続報を待ちましょう。

投稿: ASKA | 2017/11/24 20:14

今更ですが本文中の精神科医の話にある解離性障害は解離性同一性障害(二重人格)ではなく、解離性健忘を指した話だと思われます。おそらく、被告との面談で「罪を逃れるためだけにしては不自然なほど多くのことを覚えていない」と精神科医は判断したのでしょう。
仮に、被告が殺人を犯し解離性健忘のために殺害のことを思い出せないならば、被告の中では法廷での主張が真実になっていてもおかしくありません。
ただ、目の前にある死体を解体しようとする思考過程は理解しにくいですし、解体の方が結構ストレスで忘れたい出来事のような気もするんですが。

ちなみに解離性健忘の診断基準は『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』(医学書院)によれば以下の通りです。
(引用開始)
A.重要な自伝的情報で、通常、心的外傷的またはストレスの強い性質をもつものの想起が不可能であり、通常の物忘れでは説明ができない。
注:解離性健忘のほとんどが、特定の1つまたは複数の出来事についての限局的または選択的健忘、または同一性および生活史についての全般性健忘である。
B.その症状は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
C.その障害は、物質(例:アルコールまたは他の乱用薬物、医薬品)または神経疾患または他の医学的疾患(例:複雑部分発作、一過性全健忘、閉鎖性頭部外傷・外傷性脳損傷の後遺症、他の神経疾患)の生理学的作用によるものではない。
D.その障害は、解離性同一症、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、身体症状症、または認知症または軽度認知障害によってうまく説明できない。
(引用終了)

投稿: つれづれ | 2017/11/26 02:27

つれづれさん、おはようございます。

なるほど、解離性健忘、確かにありましたね。
すっかり抜けていました。

秋田の男児女児連続殺人事件の時、自分の娘を殺害した犯人が殺害の記憶を抑圧して、自分が不利になるのに、事件を主張したのを思い出しました。

秋田の事件では、殺害の過程を全て思い出せなかったのでしょうが、(公判では証言しているので、その後、思い出したんですね)今回は、解体は覚えていて、殺人の部分だけが思い出せないのが、疑問なところですね。

投稿: ASKA | 2017/11/26 08:24

ASKAさん、こんにちは。
はい。解体を覚えているのが不思議なんです。
被告が殺人をして思い出せず解体したことは覚えているとしたら、被告にとって解体は殺人よりストレスが少ないことだったということになります。
ここが引っ掛かるので、弁護側精神科医は「殺人はしていないのでは」とも述べたし、弁護側も殺人のみ否定する方針で戦い控訴もしたのだと思います。
本当に殺人の覚えがないのか他人からは判断できないため、証拠がない控訴は棄却されて当然なのですが。

投稿: つれつれ | 2017/11/29 11:03

この事件では睡眠薬を使っての絞殺ですよね。
殺害は一瞬の判断と行為で済みます。

一息ついてからじっくり解体に移ります。
手慣れて無いから道具を一揃え買いに行ってますよね、それから解体、処理、また買い出しと…。
つまり費やした時間の長さが新しい自分なのかも知れません。

相模原母子死体遺棄の男性容疑者も大量の睡眠薬投与したあと、いつのまにか死んでいた と述べてました。
座間の犯人も医者を騙して得た睡眠薬を使ってましたね。
最近の流行りでしょうか?

投稿: TS | 2017/12/04 23:07

TSさん、おはようございます。

流行りと言うか、定番だと思います。
毒殺事件では女性の犯行が多いんですよね。
体力が無くても、犯行を実行できるからですが・・・

睡眠薬を使うのも、被害者が抵抗できないようにする為で、犯人自身に腕力に自信が無い場合だろうと思います。

その意味では、男性が使うケースが多くなったのは、元々粗野なタイプで感情的に事件を起こす犯人が減って、慎重で計画的なタイプが増えたのかもしれませんね。
それは、それで社会としては悪い方向のような気がしますが・・・・

投稿: ASKA | 2017/12/05 06:02

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