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2017/10/13

福岡県福岡市西区19歳女性予備校生殺人事件その3(初公判)

初公判です。

1)裁判員裁判の初公判が10月12日、福岡地裁で開かれ、弁護側は元少年は心神喪失状態だった疑いがあるとして無罪を主張したとの事。
元少年は起訴内容について「間違いありません」として外形的事実を認めたとの事。

2)検察側は冒頭陳述で、被告は15年6月ごろ、女子生徒に交際を断られ、予備校内で告白したとのうわさが広まったことに対して「女子生徒が言いふらしたと思い込み、もてあそばれたといらだちを募らせた」と説明。「勉強に集中できないのは女子生徒のせいと考え、殺したいと思うようになった」と主張したとの事。
その上で、同年8月と16年1月にナイフ2本と小型のおのを購入し、事件の5日前にも女子生徒を襲撃しようとしていることから、計画性があったと主張したとの事。

他の報道では
検察側の冒頭陳述によると、元少年は事件前の15年6月、被害者に交際を申し込んだが、被害者は受験勉強に専念するため断った。その後、予備校内で交際を申し込んだうわさが広がり、元少年は勉強に集中できなくなった。元少年は「被害者が言いふらしている」と思い込み殺したいと考えるようになったとの事。

元少年はその後、ナイフやおのを購入。被害者と交友関係を保ちながら被害者方を突き止め、事件当日、被害者を含む友人グループで食事やカラオケに行った後、駅で待ち伏せした上で、被害者を尾行し、背後から襲撃したと主張したとの事。

3)弁護側は冒頭陳述で、元少年が事件当時、統合失調症の影響による心神喪失状態だった疑いがあるとして刑事責任能力を否定したとの事。
15年夏ごろから周囲から悪く言われている幻聴が聞こえ始め、被害者に悪口を言いふらされているという妄想を抱いた末に殺害に至ったと主張したとの事。

別の報道では
弁護側は「被告は15年夏ごろから統合失調症を発症し、周囲からばかにされたり、ののしられたりする幻聴に苦しむようになった」と指摘。「女子生徒が被告を苦しめるために言いふらしていると妄想し、殺意を抱いた」と主張。
一方で「当初は理性で抑えていたが、精神疾患の影響で殺害に至ってしまった」と主張したとの事。

4)今月17日に結審する予定。

5)被害者の遺族も被害者参加制度を利用して意見陳述する予定。

こんなところですね。
当初から責任能力に疑問があって、精神鑑定をして、責任能力有りの判断からの公判です。

容疑者が犯行後に自首してますし、物証関係も疑いようが無いでしょうから、事実関係で争っても勝算なしとみて、あえて責任能力を争う戦略としたのかな?

弁護側の主張の裏付けがとれるのか?がポイントになりそうですね。
2015年の夏ごろに統合失調症を発症(幻覚妄想状態になった)と言うあたりですが・・・

逮捕当時の報道だと
警察に出頭した少年は、以前、自傷行為を図って、メンタルクリニックを受診していたことが新たにわかった。

と言う事ぐらいで、詳細がわかりません。
それが2015年の夏の事だったのか?

改めて時系列を起こすと

2015年
04月 被告、被害者が同じ予備校に通い始める。
   被害者は福岡市西区のアパートで兄と一緒に暮らす。
06月 被告が被害者に告白
夏  被告が統合失調症を発症(弁護側冒頭陳述)
08月 ネットで凶器を購入

2016年
01月 ネットで凶器を購入
02月22日 被告が被害者を襲撃しようとした
02月25-26日 被害者、被告ともに国公立大の2次試験を受験する。
02月27日 事件発生、通報15分後に近くの交番に出頭、出頭前に川に飛び込んでいる。

こんな感じですね。
弁護側の主張する2015年の統合失調症の発症の裏付けは、当時受診したメンタルクリニックの診断が何だったのか?と言うあたりですよね。

これが統合失調症とか「幻覚妄想状態」とかなら弁護側の主張の裏付けになるかもしれませんね。

ただ・・・統合失調症の場合、症状の重軽もあるでしょうが、発作時と平常時の状態がかなり違うので、発作が起きれば、周囲の人が異変に気付くと思うんですよね。
予備校とか、仲間と一緒に居るときに発作が起きれば、あれ?と周囲の人間も気付くと思うけど、奇跡的にそういった事が無かったと言う事なのかな?
それとも、「ちょっと変わった人」程度で済んだのか?
このあたりは、公判で弁護側から出てくるんじゃないかな?

公判の行方に注目しましょう。

参考リンク
福岡県福岡市西区19歳女性予備校生殺人事件その2(続報)
ボクには世界がこう見えていた-統合失調症闘病記-
救急精神病棟
わが家の母はビョーキです

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コメント

第2回公判(10月13日)

1)元少年の友人の男性(2名)が検察・弁護側双方の証人として出廷した。

2)友人男性は元少年は16年1月、飲食店でグラスを握りしめ「(被害者を)好きだったが裏切られた。殺したい」と告白したとの事。「彼の目は本気で、今も忘れられない」と振り返った。その後は気晴らしの方法を教えたり、病院に行くことを勧めたりしたとの事。

3)別の友人男性は事件の半年前の15年8月、予備校の寮の元少年の部屋でナイフを見つけて問いただすと、元少年は「自分は頭がおかしい。人とは違う。(被害者を)殺したい」と泣きわめいた。「捨てるから渡せ」と求めたが、元少年は「自分で捨てる」と渡さなかったとの事。
友人は病院に行くよう勧めたとの事。

こんなところかな?(もしかしたら続報が出るかも・・・)
さて、親しい友人二人が別々に通院を勧めていますね。
ただ・・・二人とも、容疑者の言動がおかしいから、通院を勧めたと言うよりは、「被害者を殺したい」と言っているので通院を勧めたような印象を受けます。

3)で「自分は頭がおかしい」と言っているけど、殺害しようとして、凶器を入手しているし、友人がナイフを渡せと言っても、「自分で捨てる」と拒否してますよね。
このあたりを見ると、とてもメンタルや脳に問題があるようには見えないんですけど・・・

親しい友人には自分の「殺意」を告白しているんですよね。
そして、それは「誰でも良い」わけではなく、対象は「被害者」に特定しているわけで・・・単純に怨恨なんじゃないの?
と思えなくもないけど・・・・

弁護側の主張は
15年夏ごろから周囲から悪く言われている幻聴が聞こえ始め、被害者に悪口(交際の申し込みの件)を言いふらされているという妄想を抱いた末に殺害に至ったと主張してます。

対象が被害者となったツジツマはあってるけど・・・・
でも、2)の友人は殺害したい理由を「(被害者を)好きだったが裏切られた。殺したい」と当時説明していたわけで・・・
それは、交際を断った事を逆恨みしているだけのように見えますよね?

2)と3)のどちらを見ても、弁護側の主張の裏付けにはかなり弱いと思いますね。
むしろ検察側の主張を裏付ける証言になっているような印象です。

いずれにせよ、弁護側の心神耗弱を裏付けるには、医学的な知見による診断が必要なので、そのあたり、専門家が証人として出廷するのではないかな?

続報を待ちましょう。

投稿: ASKA | 2017/10/14 19:34

欲しいものが手に入らないから殺す…短絡過ぎますね。エゴと言うか世間知らずと言うか、受験勉強から逃げたい口実を恋愛感情に向けただけの薄汚れた人間ですね。

報道では通りがかりで見た人が
被害女性の「お母さん 助けて」を聞いたそうです。

酷い仕打ちをするより、刺して自分も自殺すれば少しは救われたかも知れません。

まだ通り魔のが純な気がします。

こんな奴は一生刑務所で暮らして欲しいと多くの人が願ってます。

投稿: テキスタイル | 2017/10/14 21:28

論告求刑公判(10月17日)です。

1)検察側は懲役22年を求刑。検察側は論告で、元少年は統合失調症ではなく、完全責任能力があったと主張したとの事。
元少年は女子生徒に交際を断られたことで適応障害などを抱えていたものの精神疾患ではなく、完全責任能力があると主張したとの事。
「悪口を言いふらされたと思い込み、受験勉強に集中できないのは被害者のせいと一方的に恨んでいた」と述べた。さらに「強固な殺意があり、執拗(しつよう)な攻撃は残虐極まりない。
凶器を準備して待ち伏せしたことや遺体に59カ所の傷があったことから「身勝手で残虐極まりない計画的な犯行だ」としたとの事。

犯行時に少年だったことを踏まえても有期刑の上限に値する」としたとの事。

2)弁護側は最終弁論で、ナイフやおのは護身用に普段から持ち歩いており計画性はないと主張したとの事。
15年夏ごろから統合失調症を発症し、周囲からののしられる幻聴が続き、被害妄想を抱いて犯行に至ったと説明。「最初から殺意があったわけではなく、統合失調症の圧倒的な影響による犯行で心神喪失状態だった」とした。
被害者が自分を苦しめているという被害妄想が動機となったとした上で「刑罰ではなく強制入院など医療的措置をとるべきだ」と訴えたとの事。

3)元少年はこの日の被告人質問で「公判を通して(被害者が悪口を言いふらしたことを)疑うようになった。被害者に非はなかった」と主張を一転せた。
被害者遺族に顔を向けてむせび泣き「本当にすみませんでした」と繰り返す場面もあったとの事。

こんなところですね。
えーと、弁護側の主張している、統合失調症の件がどうもすっきりしないですね。
この診断は当時、専門の医師による診断があったのかな?
このあたりが全く報道されていませんね。
・・・この主張の根拠がわからないですね。

それから、ちょっと驚いたのが、ナイフやおのは護身用に普段から持ち歩いていた、と言うのが驚きです。
護身用としてナイフは、有りかなと思うのですが・・・「おの」は無いんじゃないですか?
携帯できるわけだから、「おの」は鞄に入るぐらいの大きさだったんでしょ?
だとしたら、全長30センチぐらいだと思いますが・・・ナイフと両方持つ理由があるのかな?と素朴な疑問です。

で、別の意味で驚いたのが、「公判を通して(被害者が悪口を言いふらしたことを)疑うようになった。被害者に非はなかった」の部分です。
当初の弁護側の主張は
弁護側は冒頭陳述で、元少年が事件当時、統合失調症の影響による心神喪失状態だった疑いがあるとして刑事責任能力を否定したとの事。
15年夏ごろから周囲から悪く言われている幻聴が聞こえ始め、被害者に悪口を言いふらされているという妄想を抱いた末に殺害に至ったと主張したとの事。

「公判を通して(被害者が悪口を言いふらしたことを)疑うようになった。被害者に非はなかった」
の部分の解釈として「事件時はそう思っていなかった、でも、公判になってから、そう思うようになったけど、実際に被害者はそうではなかった」と言う事だと私は解釈したんですが・・・

これだと、そもそも弁護側が主張している「被害者に悪口を言いふらされているという妄想を抱いた末に殺害」が成立しないよね?
逆に、では動機は何だったのか?と言う事になりますよね?

悪口を言われた、告白を言いふらされたと思った事を恨んでの犯行では無いとしたら?・・・結局、交際を断られた事を恨んだと言う事なのかな?

土壇場で「ちゃぶ台返し」をしてしまった印象ですね。

判決は10月31日です。判決に注目しましょう。

投稿: ASKA | 2017/10/18 19:39

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