神奈川県座間市9名バラバラ事件その11(変節)
まずは続報です。
1)容疑者(27)が、最初の被害者とみられる女性と知り合って殺意が芽生えた、と供述しているとの事。「初めてうまく誘い出せた」という。
捜査関係者によると、この女性は神奈川県厚木市の21歳。容疑者は女性とツイッターを通じて知り合い、8月13日、女性の知人男性(20)を交えて初めて会った。やりとりの中で、女性がまとまった現金を持っていることを知り、金を得るなどして殺害することを思い立ったとの事。
2)最初の被害者について8月下旬、自宅に誘い入れて殺害。「警察にばれたくなくて遺体を解体した」と話しているとの事。
3)八王子の女性は、容疑者と無料通信アプリなどで複数回のやりとりをしていたとみられる。心の揺れ動きを反映してか、やりとりは断続的で、数日の間隔があくこともあったとの事。
事態が動いたのは10月23日。きっかけは女性から容疑者に送ったメッセージだった。「すみません。迷いがあって、返信を遅らせてしまいました。まだ決行可能でしょうか?」
捜査関係者によると、容疑者の携帯電話を解析した結果、9月20日に女性さんが「死にたい」などとツイッターに書き込んでから、10月23日の殺害当日までに、ツイッターなどのSNS上で100回以上やりとりした形跡があった。女性さんは死ぬことを躊躇(ちゅうちょ)して返信が遅れることがあったが、容疑者は首つりの具体的な方法などを説明し、23日に会う約束をしていたとの事。
4)警視庁は22日午前、容疑者(27)を、東京都八王子市の女性(23)への殺人容疑で送検した。
5)容疑者(27)が「一部の被害者の口に粘着テープを巻いた」と供述しているとの事。
室内で発見された使用済みのロープは、はしごに結び付けられて途中で切断されていたことも判明。警視庁高尾署捜査本部は騒がれないようにした上、ロープで首を絞めたとみて調べている。
意識を取り戻して暴れることのないよう、手足を結束バンドで縛ったと供述していた。テープについても、被害者が声を上げて周囲に気付かれるのを防ぐ目的だったとみられるとの事。
6)八王子市の女性(23)から奪ったのは500円だったと話しているとの事。
捜査本部によると、逮捕時の容疑者の口座残高は約4000円で、所持金もわずかだった。
7)室内のロフト下の床から微量の血液が検出されていたとの事。
容疑者(27)(殺人容疑で逮捕)は9人の大半についてロフトを使って殺害したと供述しており、警視庁は被害者の血液とみて鑑定を進めているとの事。
8)容疑者が被害者を箱に座らせて首をつるす殺害方法について、「事前にインターネットなどで調べた」などと供述していたことも判明。容疑者は9人全員を同じ方法で殺害したとみられ、「一番確実に殺害できると思った」とも話しているとの事。
捜査本部によると、容疑者は被害者の首を絞めて失神させ、クーラーボックスに座らせたと説明。その上で、ロフトのはしごに結んだロープを首に巻き、クーラーボックスを引き抜いて首つりの状態にして殺害したとの事。
こんなところですね。
動機を金銭目的とすると、最初の被害者が現金50万円を奪う事ができているので、矛盾は無いのですが、最後の八王子の女性が500円しか奪っていないとなると、全体として金銭目的と言うのは、ちょっと疑問ですね。
最初はそうだったのかもしれないと言う程度ですね。
お金については、カード類など他にお金になりそうな事もあるに、そちらには無関心で金銭については、執着が無いように見えます。
最初の被害者について「警察にばれたくなくて遺体を解体した」と言うのも、遺体の運搬方法がありませんから、とりあえず遺体を隠すにはこの方法しかなかったんでしょうね。
ただ、父親が車関係の仕事をしていて、仕事も手伝っていたようですが、それでもペーパードライバーだったのは少し驚きですね。
それに自営業なら将来仕事を息子に継がせると言う発想もあったと思いますが・・・
父親とはソリが合わなかったのかな?
八王子の女性は最後に「決行可能でしょうか?」と言っているので、死ぬ覚悟はしていたのかもしれませんね。
このあたり、公判では嘱託殺人を主張する場合の証拠になりそうです。
「一部の被害者の口に粘着テープを巻いた」と言うのは、暴れるのを防ぐ為に手足を縛ったと言う事を考えれば、当然と言えば当然ですね。
今回の報道の中で一番の疑問はここですね。
容疑者は被害者の首を絞めて失神させ、クーラーボックスに座らせたと説明。その上で、ロフトのはしごに結んだロープを首に巻き、クーラーボックスを引き抜いて首つりの状態にして殺害したとの事。
一見、矛盾が無いように見えるけど・・・ホントにそんな事できるの?
最大の問題は、意識の無い人間をクーラーボックスに座らせる事ができるのか?
と言う事ですね。
背中に壁になるような物が無いと、座った状態を維持できないのではないかな?
では本題です。
前回の記事でもしかしたら、止めたたくても止められないような状況があったのかも?と考えたわけですが・・・前回も書きましたけど、ホントに止めようと思ったのなら、玄関前に遺体の一部を放置して発見させて事件を発覚させるぐらいの方法もありますよね。
そう考えると、逮捕されてもかまわないが、積極的に逮捕されたいとは思っていない。とも解釈できますね。
そして、前回は「焦り」と考えた部分も、「逮捕されるまでにできるだけ沢山の女性を殺害したい」と言う解釈もできると思います。
このあたりを考慮して、改めて動機を考えると、以前に少し書きましたが、パターンが一つ増えますね。
A)純粋に間接自殺で死刑になる計画。
A-1)間接自殺を目的にした計画だったけど、途中から快楽殺人へと変節してしまった。この為、死刑になりたいと言う目的はそのままに、逮捕されるまでの間にできるだけ沢山の快楽を貪りたいと言う感覚に変わってしまったのかもしれませんね。
B)悩める女性を殺害する事で救済し、自分は死刑になって救済されると言う一石二鳥な計画。
C)実は、一人で死ぬのや嫌なので、できるだけ多くの女性を巻き添えにする、無理心中の計画。
最後に車で送致される時、容疑者が顔を手で隠していますね。
このあたりも、ちょっと疑問な部分です。
9人を殺害してますから、殺人が認められれば、死刑は確実ですね。
なので、どうせ死刑になるのだから、顔を隠す必要は無いと思うわけです。
まー、本人は死刑になるからどうでも良いが、家族に迷惑をかけたくないと言う理由で顔を隠していると言う可能性はありますね。
そして、もう一つは「人間として恥ずかしい事をした」と恥じている場合も考えられますね。
実際にどうして顔を隠したのか?は本人に聞いてみたい部分ではありますね。
たしか、秋葉原事件や池田小事件の犯人は顔を隠してなかったと思います。
これらの事件は死刑になってもかまわないと思って実行した犯行だったんでしょうが、それらの犯人と違い、この事件ではどこか後ろめたい物があるのかもしれませんね。まー、それが快楽殺人の部分なのかもしれませんね。
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コメント
快楽殺人を始めから考えてたわけじゃないでしょ。自殺のアシストする救世主、虚構の主人公に成りきった感じが無ければ、継続パワーの大義名文にならないと思えます。
やってみたら想像以上にすんなり成功した、病み付きになりそれが快楽に繋がったと見るべきかも?連鎖は本人の思惑より相手のタイミングもあったかも知れません、特に夏休み明けなどで。
親も気づかない思春期の闇の部分を引き出すマインドコントロールは知識として得てた可能性高いですね。
首吊りに関しては以前ドアノブに掛けたロープで死んだミュージシャンがいたくらいだから、想像よりすんなり出来そうな感じはします。
いずれにせよ無差別な犯罪で無く、死を望まない相手でも無い事から実行してる常識判断できてるから 顔を隠したんじゃないかな?
投稿: TS | 2017/11/25 08:54
この事件すっかり静かになりましたね。
被害者親族がマスコミに対して静観を要望してた事が浸透したみたいです。
ところで最初にテレビで事件見た時に、容疑者の写真が棘棘強いくらいの白黒?写真だったのがどうも引っ掛かるんですよ。
まるで演出してるような映像でしたね。
明らかに手を加えた画像なんですよ。
印象操作ですよね?
投稿: テキスタイル | 2017/12/07 21:56
テキスタイルさん、おはようございます。
すっかり、静かになりましたね。
容疑者が黙秘すると、情報が出なくなるかもしれません。
写真については、気が付きませんでしたが・・・
まーテレビや雑誌で入手する顔写真としては、本人のプロフなどネット上に公開している物か、関係者から卒業写真などを入手するぐらいしかないと思います。
この事件だと、容疑者がSNSを使用してますから、そのあたりから入手した物だとすれば、容疑者本人が写真を加工していても不思議ではないと思いますね。
テレビ局や新聞社などが写真を加工するのは、発覚した場合に相当な批判が出るでしょうから、やらないと思いますが・・・テレビ局や新聞社に写真を提供した人間が加工している可能性も考えられますね。
投稿: ASKA | 2017/12/08 06:03
そうですよね。ただ容疑者は今年初めにはツイッターで要注意人物として取り上げられてました。もちろん生写真付きで。
それらの一般的な容姿の画像があるにも関わらず、あえて不気味な画像(フラッシュの閃光浴びた、白黒反転写真)選んで掲載してたマスコミ全社に違和感がありましたから。
投稿: テキスタイル | 2017/12/08 18:48
続報です。
1)警視庁捜査1課は1月16日、同県横須賀市の男性(20)を殺害したとして、無職の男性容疑者(27)を殺人と死体遺棄・損壊容疑で再逮捕した。
男性は一連の事件で最初の被害者とみられる同県厚木市の女性(21)の知人で、3番目に殺害されたとみられるとの事。
2)殺害された男性は昨年8月13日、厚木市の女性と2人で初めて容疑者に会った。ツイッターを通じて知り合ったとみられる。その後、男性は容疑者と無料通信アプリ「LINE(ライン)」で計127回連絡を取り合っていたとの事。
3)容疑者は同23日に女性を殺害したとされる。男性が同28日に「(女性は)先に逝かれましたね」と送ってきたことなどから、発覚を防ぐために殺害を考えたという。「自宅で酒を飲もうと誘った」と供述しており、男性の所持金約1万円も奪ったとの事。
4)「先に殺した女性のことがばれるとまずいと思い殺した。殺すなら金もと思い、1万円くらい奪った」と述べ、容疑を認めているとの事。
5)容疑者はこれまで、女性3人に対する殺人容疑などで逮捕されており、今回で5回目の逮捕。
6)容疑者が殺人容疑で逮捕された事件の被害者は、東京都八王子市の女性(23)、横浜市の女性(25)、同県厚木市の女性(21)に次いで4人目。東京地検立川支部は1月16日、厚木市の女性に対する殺人などの容疑については処分保留とした。
7)男性被害者とのLINEのやり取りの中で容疑者は、「お仕事の給料は入りましたか?」、「手持ちはいくらでしょうか?」などと執拗に金を要求していてたとの事。
所持金を確認する際、自殺用とみられる「ロープを買うのに必要ですから」などと説明していたとの事。
こんなところですね。
なんとなく違和感と言うか、矛盾を感じますね。
唯一の男性被害者ですが、その殺害理由は男性被害者の知人女性の殺害の発覚を恐れた為と言う事なんですが・・・
そもそも、この段階では容疑者が殺害した事は男性には分からないのではないのかな?
その理由としては、そもそも、知人女性は自殺志願者だったわけで、女性が失踪した理由を「自殺しました」と説明して違和感無いのではないかな?
男性も「(女性は)先に逝かれましたね」と感じていたわけで、それは自殺と言う認識なんじゃないかな?
もし、「それが自殺では無い」と容疑者が考えとしたら、事前の説明で「殺してあげる」と言うキーワードを使った場合かな?
それなら、「自殺=容疑者によって殺害」と言う認識になっても不思議では無いですね。
・・・でも、仮にそうだったとしても、文面から考えると、この男性も「自殺志願者」のように見えるんですよね。
ならば、「酒を飲もう」でなくて「殺してあげる」と言う誘いでもよかったような気がします・・・
もっとも、容疑者は「誰も一人として、本当に死にたいと思っている人は居なかった」と認識していたようですから、女性が「自殺」でなく「他殺」となった場合に、男性が死を恐れて通報する可能性を疑ったのかもしれませんね。
で、今回の報道で大きな矛盾を感じるのが・・・
「ロープを買うのに必要ですから」と言う説明の部分。
あなた「首吊り士」なのに、どうして首吊りの道具を持ってないんだよ!
と突っ込みたくなりますね。
たしかに、容疑者はロープを使い回さずに、被害者毎に換えていましたから、この説明は有りなんですが・・・普通の人なら、ロープは消耗品では無いから、使い回すと考えると思うんですよね。
その意味では、この「ロープを買うのに必要ですから」を説明するには、同時に「ロープは使い回しはしません」と言う説明が必要になりますね。
だとしたら、ずいぶん細かな事にも気を配っているので、判断能力に問題は無いし、極めて計画的と言う事なんじゃないかな?
他には、「ロープがそんなに高価なの?」と言うのも突っ込みどころでしょうね。
そこを冷静に考える事ができれば、この人の目的は「お金」なんじゃない?と気付いたかもしれませんね。
続報を待ちましょう。
投稿: ASKA | 2018/01/17 19:50
起訴です。
東京地検立川支部は9月10日、無職の男性容疑者(27)を強盗・強制性交等殺人や強盗殺人などの罪で東京地裁立川支部に起訴したとのこと。
地検立川支部は、約5カ月間の鑑定留置の結果、被告に刑事責任能力があると判断した。
逮捕容疑は9人に対する殺人だったが、金銭や性的暴行目的で殺害したとして罪名を切り替えたとのこと。
被告の犯行時の精神状態を調べる鑑定留置は、地検立川支部の請求で今年4月に始まり、今月3日に終了。同支部は、白石被告が善悪の判断ができる精神状態だったと判断し、責任能力があると結論付けたとのこと。
こんなところですね。
死亡が9人だけでも、死刑でしょうが、罪状に強の字が二つもついてますから、責任能力が認められれば、死刑は当確ですね。
事件からずいぶん時間が経過しています。
公判でどんな証言をするのかに注目ですね。
公判で死刑を回避する為に不可解な主張などしないようにお願いしたいですね。
でも、弁護側としては、死刑を回避する方法は責任能力が無い事を主張する以外にありませんから、かなり厳しい公判になりそうな気がしますね。
他には、嘱託殺人と言う主張もあるかもしれません。ここは、死亡した女性達に自殺の意思があったかどうか?がポイントになりそうです。
ここまでの被告の供述では、女性に死ぬ気は無かったと話していたと思います。
ただ、通信履歴などには、死にたいと言う記述などが残っている可能性がありますから、そのあたりの解釈や判断が量刑を分けるかもしれませんね。
珍しい例では、殺害の事実を否認して共犯者がいると主張する可能性があるかな?
実際、殺人は密室で行われていて、証拠は自白証言のみ・・・まー状況証拠の裏付けがあるから、普通に考えれば、被告人が殺害したと強く推認される状況ですが・・・
別に殺害を担当した共犯者がいたと主張する可能性がありますね。
岩手母娘殺害事件では
控訴審になって全面否認に転じ、「自分が所属していた産業廃棄物の不法投棄グループから、秘密情報を漏らしたと疑われていた。グループが報復のため、殺人の罪を自分にかぶせた」「捜査段階や1審では、真犯人のことを言えば自分の家族に危険が及ぶと考え、虚偽の自白をした」などと主張していた。
1審死刑、2審、3審は控訴棄却で死刑が確定しました。
2015年に死刑執行、没年39歳でした。
公判の行方に注目しましょう。
投稿: ASKA | 2018/09/10 18:53
究極の自暴自棄が快楽殺人になった事件かと思います。判断能力可であれば当然死刑確定ですが、9人の命とこの容疑者の死刑では到底償うことなどできません。彼こそ人生をまっとうすることで償うべきです。それが彼にとっての極刑だと思います。
投稿: 亀さん | 2018/09/11 01:19