大阪府寝屋川市16年監禁死亡事件
大阪府寝屋川市の民家で33歳の女性が亡くなっているのが見つかる事件が起きている。
死因は凍死で、府警捜査1課は監禁が死亡につながった可能性もあるとみて、死体遺棄容疑で逮捕した両親から詳しい経緯を聴いているとの事。
死亡したのは同市秦町の女性(33)。
12月23日に父親の会社員男性(55)、母親(53)両容疑者が寝屋川署に死体遺棄容疑で逮捕された。死亡した長女と3人暮らし。
2人は「長女には精神疾患があり、暴れるようになったので16、7歳から自宅の一室に監禁して療養していた」「勝手に外に出ると危険なので、室内で療養させていた」「精神疾患で暴れることがあり、周囲に知られたくなかった」と供述しているとの事。
目立った外傷はなかったが、体重は19キロしかなく衰弱していたとみられる。
室内に2畳ほどのトイレ付きのプレハブ小屋を設け、外から二重扉で施錠。タンクからチューブを伸ばし水分を取らせるなどしていたとの事。
12月18日朝、動かなくなっている女性に気付いたが5日間放置し、23日になって同署へ届け出たとの事。
大阪府警は25日、死亡した女性は体重が約19キロで極端に痩せていたと明らかにした。身長は149センチだった。司法解剖の結果、死因は栄養失調状態で寒い環境に置かれた凍死と判明。
自宅の部屋に、間仕切りを設けて作られた2畳ほどのスペースの中で見つかった。間仕切りの高さは天井まであり、女性は布団の上に横たわっていたとの事。
司法解剖の結果、女性の胃に内容物はなく、皮下脂肪もほぼなかった。死亡判明の直後に知らせなかった理由について、両親は「亡くなった娘と一緒にいたかった。日がたち、犯罪になるのではと思うようになった」と話しているとの事。
自宅は平屋3棟が連なる。両親は中央の建物内に間仕切りした2畳の部屋を作り、布団と簡易式トイレしかない部屋に女性を監禁していたとされる。
両親は「娘に精神疾患があり、暴れたりするので16~17歳の時から部屋の中で療養させていた」と話しており、監禁期間は十数年に及ぶとみられる。
両親は「食事は最近1日1食だった」と供述。
女性の背中には床ずれの痕があり、死亡の直前は身動きが取れないほど衰弱し、食事も自力で取れなかったとみられる。両親は病院に連れて行くなどの対応を取っていなかったとの事。
死体遺棄容疑で逮捕された両親は「娘とは、インターホン越しに話していた」と供述。
プレハブの内側には簡易トイレや監視カメラを設置。
このカメラのモニターとスピーカーなどを通して会話ができるようになっていた。
外側から施錠する構造で、窓はなかった。外側に設置した給水タンクからチューブを通して水を飲めるようにしていたとの事。
冷房が設置されていたが、暖房はなかったとの事。
監禁に使われていた間仕切りは相当の厚みがあったことも判明。両親が音が室外に漏れないように選んだ可能性があるとの事。
寝屋川市によると、女性が精神障害者保健福祉手帳を市に申請した記録はなかったとの事。手帳が交付されると障害の程度によって入浴介助など日常生活を送るためのさまざまな支援を受けられる。
申請には医師の診断書などが必要で、病院で精神障害と診断されれば手帳の取得を勧められることが多いとの事。
府警は、女性が監禁されていた十数年間、外出することもなく、病院を受診して治療を受けることもほとんどなかったとみている。一方で障害者年金を受け取っていたといい、監禁生活の実態について、両親を追及するとの事。
逮捕された両親が、民家の外側にも監視カメラを約10台設置し、自宅内のモニターで外の様子をうかがっていたとの事。
様々な方向を映せるようになっており、大阪府警は、約16年間に及ぶ女性の監禁が発覚することを恐れ、訪問者を極度に警戒していたとみている。
死亡した女性(33)、逮捕された父親(55)、母親(53)両容疑者の自宅は木造平屋で、高さ2メートルほどの塀に囲まれ、通行人らからは様子が見えないようになっているとの事。
約10台の監視カメラは、主に塀の外側の道路に向けて設置されており、民家の軒先につり下げられたり、塀に埋め込まれたりしていた。いずれも作動しており、自宅内に映像が確認できる複数の機器があったとの事。
捜査関係者らによると、一家4人は1995年にこの家に転居してきた。事件前まで3人暮らしだったが、死亡した女性には妹がるとの事。女性は当時、小学5年生で地元の小学校に通っていたとの事。
死亡した女性が小学6年生の頃に医療機関で精神疾患と診断されていたとの事。
長女の小学校の同級生によると、女性は小学6年生の3学期から学校に来なくなり、中学では一度も姿を見ていないとの事。
しかし、女性は、寝屋川市の福祉部門に要支援対象者として把握されておらず、ケースワーカーの支援を受けていなかった。府警は、両親が、行政とのかかわりを避けていた動機についても詳しく聞くとの事。
会社員の父親(55)=死体遺棄容疑で逮捕=と母親(53)=同=が「次女に相談し、説得されて自首した」と話しているとの事。
両容疑者は、家を離れて現在は別の場所に住む次女に長女が死亡した状況について説明。「警察に行かなあかん」と説得されたことから、23日に寝屋川署に自首したとの事。
女性が死亡時に裸だったとの事。
大阪府警は、両親が長女を長年、自宅内の2畳の部屋に閉じ込め、少なくとも最近は服を着せずに生活させていたとみて実態を調べているとの事。
警察官が駆けつけた時には、毛布の中で裸の状態で死亡していたとの事。
時系列(年齢、年は推定)
1995年 一家4人で現場住所に転居。長女小学5年、(父親33歳、母親31歳)
1996年?長女小学6年で精神疾患と診断。3学期から不登校。その後、中学も不登校。
2000年 監禁開始(長女16歳、父親38歳、母親36歳)監禁が17年と仮定した場合。
2017年12月18日 長女(33歳)死亡。
こんな事件ですね。
こんな事件はときどきありますね。
ちょっと疑問なのが、小学と中学での不登校についてです。
転居した時には地元の小学校に通学していたので、途中から不登校になった児童について、学校側が不審に思わなかったのか?
中学校については、ほとんど不登校だったようですが、教育委員会とか児童相談所とか、そのあたりの事は把握されていなかったのか?
学校には休ませる理由を説明していたと思うのですが・・・どんな理由を説明していたのだろう?
そこで、精神疾患と言う話がでれば、市役所などが支援の話を出しそうなんですけど・・・
いずれにせよ、救出する事ができたのは、外部とのかかわりがあった、中学卒業までの間だったんでしょうね。
中学を卒業してしまうと、社会との関わりがなくなってしまうので、誰も女性の事を気に留める事がなくなってしまいますよね。
監禁が17年間だとすると、本人が16歳の時になりますから、中学卒業の時期までは監禁はしていなかったと言う事になりますよね。
この期間は長女に治療を受けさせていたのだろうか?
父親の仕事が何なのかわかりませんが、普通に昼間の仕事だとすると、昼間は母親が長女を見る事になり、母親では暴れる16歳を抑える事ができなくなってしまったのだろうか?そのあたりが監禁の理由なのかな?
最後は死亡しても構わないと考えたいたのかな?
食事が1日1回で、会話も機械越し、極力、顔を合わせないようにしていたんだろうね。
続報を待ちましょう。
参考リンク
大阪府寝屋川市16年監禁死亡事件その2(続報)
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コメント
保護責任者遺棄致死の疑いで再逮捕となりましたね。現代版座敷牢のような事件という印象を持っています。
被害者が精神疾患と診断された際は病院にかかったと思うのですが、それ以降は受診できなかったのでしょうか。
18歳未満なので児童相談所に親が相談することもできたでしょうし、本人が受診を拒否するようでも親だけでも病院に相談するという手段もあります。
暴れて手をつけられないのであれば、敷居は高いですが警察に介入してもらうという方法もあります。
ただ、どんな手段も家族、特に未成年の親が拒否すると相当なことがない限りは使えないんですよね。精神疾患となると世間体を考えてしまう人もいますから、より助けを求めずらいでしょう。
ただ、防犯カメラを設置して監視するお金と手間をかけるくらいなら、外に助けを求めた方が良かったと思います。
こういった事件があると、精神疾患の治療自体が身体疾患の治療より怪しいものといまだに見られているのかな、と感じます。
投稿: つれづれ | 2018/01/04 00:20
初潮迎えた辺りに異常行動に走る女児がいると聞いた事あります。
欧米ではエクソシスト(悪魔払い師)なるものも古くから存在してます、対象はやはり少女。
ヒンドゥー教では初潮前の子に神が宿ると信じられてます。
奇怪な事件ですね。寝屋川と言えば子供を巻き込んだ事件が多発した地域です、警察も正月返上で捜査本部立ち上げましたね。
これ以上地域の評判落としたくない為でしょうが、解決するのか疑問です。
投稿: TS | 2018/01/04 03:51
つれづれさん、TSさん、おはようございます。
つれづれさんへ
公的機関の支援サポートも色々あるようですから、外部へ助けを求めてみるのも良かったと思いますね。
TSさんへ
精神医療と言う根の深い問題があるものの、解決の方向に向かっているようですね。
投稿: ASKA | 2018/01/08 07:32
小学校時代の写真見ましたが知的障害者特有の目付きや歪んだ顔とは掛け離れた 普通に可愛い美人さんに驚きました。
本当の親でしょうか?
これほど惨い事件を聞いた記憶が無いのですが。
健常者を強制的に植物人間にしたような印象です。
誘拐してでも自分が育てるべきだったと痛感しました。
投稿: テキスタイル | 2018/01/15 18:55
知的障害と精神疾患は全く別物でありますよ。
投稿: 違うだろ〜 | 2018/01/15 23:29
テキスタイルさん、違うだろ~さん、おはようございます。
そうですね、この事件、被害者は知的障害者ではなく、精神疾患(統合失調症)ですね。
発病する前はまったく健常人と同じですし、発病後も発作が無い時は普通の人と変わらないと思います。
症状が重くなると、日常的な症状があるかもしれませんが・・・
なので、テキスタイルさんの見た写真は発病前の写真だろうと思います。
だから、急に症状が出れば、慌てて病院に連れていきそうな気がするのですが・・・疑問ですね。
投稿: ASKA | 2018/01/16 06:10
また大阪で似た事件発覚しましたね。
暴れる息子を20年以上檻に閉じ込め 二日に一度の食事と入浴と。鹿児島では引きこもりの無職が五人殺害の事件起きてますから、迷惑かけるくらいなら閉じ込めた方が親の責任感を感じます。
しかしこれは女児、しかもボロ長屋に引っ越してからの出来事。
ちょうど思春期にあたる女児にボロ長屋は厳しい環境だと思います。せめて言葉だけでも親の愛情が伝われば違う形になったと思います。
ボロ住まいに毎日同じ服で登校、明らかに他人と違う生活スタイル。色気が自然に芽生えるのが思春期なんです。戦時下でもないのに隠れた暮らしを現代にさせられたら 私でさえ気が変に成ります。
投稿: テキスタイル | 2018/04/08 09:53