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2018/01/14

神奈川県横浜市南区6か月女児放置死事件

生後6カ月の長女に約2週間にわたって十分な食事を与えず、死亡させたとして、神奈川県警は1月11日、いずれも自称派遣社員で、横浜市南区の男(29)と女(19)を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕し、発表する事件が起きている。
容疑を認めているとの事。

南署によると、2人は昨年5月18日ごろから同月31日ごろまで、長女に食事や水分を十分に与えずに衰弱させ、死亡させた疑いがある。長女は同月18日ごろまで、県外にある女の実家に預けられていたとの事。

2人は5月30日朝、長女にミルクを与えた後、自宅に放置してパチンコ店や勤務先などへ外出。31日午前0時半ごろ帰宅したところ、長女が動かない状態だったとの事。
女が119番通報し、長女は病院に搬送されたが、約1時間後に死亡が確認された。長女に外傷はなく、熱中症と脱水症状で亡くなったとみられるとの事。

長女は亡くなった時に身長が約70センチだったが、両容疑者は縦35センチ、横47センチ、深さ24センチのプラスチック製の箱に寝かして外出していたとの事。
搬送時、おむつは排泄(はいせつ)物で汚れていたとの事。
病院から通報を受けた県警は、死亡した経緯を調べていたとの事。

別の報道では
昨年5月30日深夜に外出先から帰宅した少女が、床にうつぶせの状態で倒れていた長女を抱き上げたところ動かなかったため、翌31日午前0時半ごろに119番。長女は搬送先の病院で死亡が確認された。体にあざなどはなかったが、病院側が警察に通報したとの事。

2人は調べに対し、「間違いない」と容疑を認め、「連日、アルバイトやパチンコなどに出かけ、娘を放置した」と話しているとの事。
プラスチック製の箱の中に寝かせていたという。

発見された当時、部屋の温度は26度で、熱中症とみられる症状などで衰弱していたとの事。

横浜市は1月12日、逮捕された母親(19)に対して妊娠中から度々接触を試みたものの、女児には1回しか会えていなかったことを明らかにした。市こども青少年局は「支援を試みたが最悪の結果になってしまった。市としても対応を検証する」とし、外部有識者による検証を行う方針との事。

同局と南区こども家庭支援課によると、母親が10代だったことや家庭状況などから支援が必要な特定妊婦として、妊娠中から電話連絡し、妊婦健診を受ける病院と連絡を取ったりするなどの対応をしてきたとの事。

女児についても生後2カ月ごろの昨年1月19日に、虐待につながるおそれがある要保護児童と認定したとの事。

市職員が女児に会ったのは生後4カ月ごろの1回のみで、親族宅で母親、親族とともに面会。女児にも母親にも異常は見られず「緊急度が高いとの判断にはならなかった」(同局)という。母親とは区役所の4カ月健診の受診を約束したが、姿を現さなかったとの事。

同区は産後だけでも母親に十数回の電話連絡のほか、抜き打ちを含めた家庭訪問を5回行ったが、不在やキャンセルが相次ぎ、十分に接触できなかった。児童相談所(児相)との連携はしていなかったとの事。

市は「重篤事例を専門的に扱う児相にアドバイスを求めるなどの方法もあったかもしれない」などとし、児相と区役所の連携のあり方などについても再検討するとの事。

時系列
2017年
01月19日 生後2カ月、要保護児童に認定
生後4カ月頃に市職員が親族宅(実家?)で面談、親族、女児、母親に異常はなかった。
その後、約束した4カ月検診には来なかった。
05月18日 ここまで実家に預けられていた?
05月30日朝 ミルクを与えて外出(パチンコ、仕事先)
05月31日0時頃 動かなくなった女児を発見、119番通報。
05月31日1時頃 搬送先で死亡を確認。

こんな事件ですね。
危ない、危ないと思っていたら、やっぱりダメでした、と言う事件のようですね。
過去の事例を見ても、検診を受けないと言うのは、黄色と言うよりは赤信号でしょうね。

家庭環境が今一つ不明です。
生後4か月の時に親族宅で市職員が面談したとの事ですが、生後すぐ、実家に母子と父親が同居していたのかな?
これなら、母親や父親が乳児の面倒をみなくても、祖父母が面倒を見ているから、女児に異常がないのは当然だったと思います。

問題は5月18日以降なんですが、この時点で実家を出て、両親と子供の3人暮らしを始めたと言う事なんだろうか?

もし、そうだとすると、実家で祖父母と同居中に4か月検診があったはずなので、これを受診しない理由が無いと思うのですが・・・この時点で完全に育児に興味がなくなってしまったのか?

多分、そんな状態なら育児ができない事は母親も自覚していたのだと思うのですが、実家を出る事にしたのは、夫との生活を優先したのかな?

育児ができないから実家を出る事は出来ないとは、夫には言えなかったのかもしれませんけどね・・・

最後に一つ疑問な事があるんですが・・・
普段外出する時は箱に寝せていたとありますが、一部報道では発見時に「床に倒れていた」とあります。
つかまり立ちができたのだろうか?と疑問だったのですが、調べると
つかまり立ちは生後8~11ヶ月頃が目安。個人差があり、生後6~7ヶ月から始める子もいる。と言う事だから、早めの子だったんでしょうね。

まー暑くて苦しくて、必死で箱から出たのかもしれませんね。

当日の横浜市の気象データは
朝8時の段階で22度、日中で27度、午後9時でも23度、発見された24時は22度、室温が26度だから外気に対してプラス4度ぐらいかな。

とすると、日中の外気温27度の時、部屋の温度は31度を超えていた可能性がありますね。そんな中に水分補給もなく12時間以上も放置されては、熱中症になるでしょうね。

5月27日の最高気温が28度、28日、29日が26度、30日が28度なんですよね。だから、この日、急に暑くなったわけでは無いのだから、エアコンを使うなどの熱中症対策は出来たと思うのですが・・・
両親はパチンコ屋や仕事場にいたのなら、エアコンが効いていて、暑さを感じなかったのかもしれません。

まー、6か月の乳児を12時間以上放置してしまう事自体が想定外なんですけどね。
そう言えば、12時間以上もパチンコをしていたの?と言うのは素朴な疑問ですね。
昼食、夕食も抜きで?
せめて、昼食を自宅で食べる為に戻れば、この部屋では熱中症になるって気づいたかもしれませんが・・・ギャンブル依存症の可能性もあるのかな?

横浜市も生活環境の変化を察知できれば、危険度を高く判断したかもしれませんね。

亡くなった女児のご冥福をお祈りします。

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コメント

本当にパチンコに依存している人は、開店から閉店まで食事もほぼ取らずというのは全然あり得ると思います。熱中しているので、食事も忘れます。(そういえば、たまたまかも知れませんが、パチンコ依存の人で、肥満の方って見たことないんですが、そのせいなんですかね。煙草くわえた細身の方が多い印象です)、それが、ギャンブルは麻薬と言われる所以でしょうね。
この両親は、頭の中で、子供はいないものとしてたのでしょう。だから、部屋の環境なんか気にならない。
女の子の御冥福を心から願うと共に、行政の対応に腹がたつばかりです。

投稿: ARI | 2018/01/22 02:59

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