ASKAの事件簿

続報です。

１）容疑者が、逮捕前「息子は狭いところに寝るのが好きで、引き出しの中に寝かしつけた死ぬとは思わなかった」と周囲に話していたとの事。

２）捜査関係者によりますと男児は自分で引き出しに入ることがあったということで、容疑者は引き出しを閉めたことは認めているものの殺意を否認しているとの事。

３）捜査関係者によりますと引き出しの大きさは縦・横が数十センチ、高さ十数センチで隙間なく完全に閉められ、中からは開けられない構造だったとの事。男児は腰を折り曲げた状態だったとの事。

こんなところですが・・・完全に締められて、中から開けられない状態が危険だと思わないところが問題ですね。
子供の数も多くて、子供の危険行動も多いから、慣れてしまって、危険を感じなくなっていたのかな？

こういうのを見ると、交通安全講習みたいに、出産した夫婦に家庭で起きる子供の事故の例を説明するなどの啓蒙活動が必要なんじゃないか？と思いますね。

言い訳だと思います。死んだって構わないと思ってたと思いますよ、この父親。

ケアレスミスで子供を引き出しにしまうわけないでしょう
窒息すると思わなくてもそのまま寝るなんてありえない
事故じゃない
殺人事件です

＊＊＊初公判（１２月１２日）＊＊＊）

逮捕監禁致死罪に問われた父親の配管工男性被告（28）の裁判員裁判初公判が12日、福岡地裁小倉支部であった。

被告は「監禁しようとは思わなかった。引き出しから出てこられると考えた」と述べ、起訴内容を否認したとのこと。

１）冒頭陳述で検察側は、引き出しの中で寝ていた男児がベッドに行かないことなどに、被告が腹を立て、引き出しを押し込んだと指摘したとのこと。

２）弁護側は、重過失致死罪にとどまると主張したとのこと。

３）起訴状によると、被告は5月11日、テレビ台の引き出しで手足を折り曲げて寝ていた男児を、引き出しを押し込んで身動きが取れない状態にし、低酸素脳症で死なせたとされるとのこと。

こんなところですね。
被告は監禁の意思はないと犯意を否認していますね。
でも、やった事は認めて、重過失致死罪だと主張しているわけです。

罪状が逮捕監禁致死罪なので、監禁の意思の有無が問題になりそうです。
ただ、これを立証するのはどうやるんだろう？と検察側の手腕に注目ですね。

＊＊＊論告求刑公判（１２月１７日）＊＊＊

１）逮捕監禁致死罪に問われた父親の配管工男性被告（28）の裁判員裁判が１２月１７日、福岡地裁小倉支部であった。検察側は懲役5年を求刑、弁護側は執行猶予付き判決を求め、結審したとのこと。

２）論告で検察側は、男児の体格と引き出しの形状を比べ「身動きが取れなくなると被告が認識していたことは明らかだ」と主張したとのこと。

３）弁護側は最終弁論で「閉じ込める意図はなかった。被害者が寝てしまい、脱出できなかった可能性がある」と反論したとのこと。

４）判決は１２月２０日。

こんなところですね。
これで結審なんですね・・・検察側、弁護側、どちらも微妙な気がしますが・・・
どちらかと言えば、弁護側の主張に対して、科学的な考証ができないのかな？

結局、寝てしまったとしても、それで酸欠になるわけだから、それで目を覚まさないのか？と言う事ですね。

似た状態に睡眠時無呼吸症があると思うのですが、こちらは、これが直接の原因で死亡したと言う情報はヒットしませんね。
それを考えると、酸欠状態になって目が覚めると言う事なんじゃないでしょうか？
（ここは専門家のご意見を伺いと思います）

だとすると、寝てしまったとしても、酸欠で目が覚めたが、自力で脱出できなかった。
微妙に違うのが、寝たから脱出できなかったのではなく、もともと自力で脱出できなかったと言う事です。

だとすると、脱出できない状態にした事が直接の死因になったと言う事になると思います。

だけど、ポイントは「監禁の意思の有無」なんですよね。
脱出できない状態にしようと思って、そうしたのか？
結局、検察側はそれを「身動きが取れなくなると被告が認識していたことは明らかだ」と言う事で立証しようとしているのですが・・・認識していたかどうか？と言うのは微妙ですよね。

結局は、常識に照らして「認識していたか？」と言うのが判断基準になるのかな？
だとしたら、結局は推定無罪の原則で弁護側の主張が認められるのかな？

常識として「そんな所で寝させたら危ないだろ」と言うのはあったとしても、「自力で脱出できる」と認識していたかどうかは確認する事ができないですよね。
過去にそんな事故があったとか、注意されたとか、そんな事実が無いと立証は難しいのではないだろうか？

しかし、その点について、弁護側は「いつもは自力で脱出していた」と言う情報を出していないので、明確に脱出できると言える状況でも無さそうなんですけどね。

結局は難しい判断になると言う事なんでしょうね。

判決に注目しましょう。

＊＊＊判決公判（１２月２０日）＊＊＊

裁判員裁判の判決公判が１２月２０日、福岡地裁小倉支部であった。裁判長は懲役２年６カ月の実刑判決（求刑懲役５年）を言い渡したとのこと。

男児は身長９９センチで肩幅２４・５センチ。引き出しは幅が５３・８センチで、奥行き３４センチ、高さ１７・５センチあった。検察側は、男児が身動きできる状態でなく、引き出しを開けるには大きな力が必要なことから逮捕監禁致死罪が成立するとしていたとのこと。

被告は「自力で引き出しから出られると思っていた」と逮捕監禁の故意を否認していたが、裁判長は「引き出しからの脱出は不可能と認識していた」と認定したとのこと。

弁護側は「監禁する意図はなかった」と執行猶予を求めたが、裁判長は「危険かつ悪質で残酷。死に至らないと考えていたのはあまりにも軽率で無思慮」としたとのこと。一方で死亡させる意図はなかったと認め、「２年半じっくり反省して下さい」と述べたとのこと。

こんなところですね。
結局は監禁の意図を認めたということですね。
これで、検察側の主張した逮捕監禁致死罪を認定したということですね。
だけど、殺意は無いとして懲役２年６ヶ月と言う事なんでしょうね。

「危険かつ悪質で残酷。死に至らないと考えていたのはあまりにも軽率で無思慮」とはいえ、結構こんな事件はおきているんですよね。

２０１６年４月の奈良県生駒市辻町２歳長男窒息死事件も収納ケースに閉じ込めた事件です。

２０１５年１１月の山形県米沢市新生児ゴミ箱窒息死事件はゴミ箱に入れた事件でｓ。

２０１４年１２月の高知県香南市野市町３歳女児布団巻き窒息事件は布団に巻いた事件です。

２０１１年１２月の兵庫県神戸市３歳児ポリ袋窒息事件は頭にゴミ袋をかぶせた事件です。

ざっと２年に１度ぐらいのペースで起きていますね。
親となったら、家庭内でどんな危険があるのか？そのあたりの事は一度、勉強する必要があると思いますね。