富山県富山市元自衛官交番襲撃事件(6月28日の報道)
司法解剖の結果、警部補は腹や頭の三十数カ所を刺されたり切られたりしており、深さ13センチで内臓まで達する傷もあった。左の手のひらは銃弾が貫通していた。死因は腹部大動脈損傷による出血性ショックだった。
警備員(68)も右頬から後頭部にかけて銃弾が貫通。死因は左椎骨(ついこつ)動脈損傷による大脳くも膜下出血だった。
県警は警備員が頭や左肩を撃たれたとしていたが、27日に頭部のみだったと訂正したとのこと。
容疑者は今年4月から富山市内のファストフード店でアルバイトの従業員として働いていた。店の関係者によると、調理を担当し、事件のあった26日も正午から勤務に入っていた。
午後0時半頃、40歳代の男性店長から仕事の指示を受けたが返事をせず、従わなかった。店長が「やってください」などと注意を続けると、無言で店長をにらんでいた容疑者は同0時50分頃、突然、店長の顔や体を複数回殴った。私服に着替えた後、同1時頃、店を辞めると告げて出て行ったとのこと。
別の報道では
店長が店内の掃除を指示したことに対し容疑者は「嫌です」と断り、店長をにらみつけ、店長の顔や体を複数回殴ったとのこと。
店長は、全治3週間のけがを負わせたとみられている。
ファストフード店は現場の交番から2キロほど離れている。
容疑者は陸上自衛隊金沢駐屯地に勤務。駐屯地によると、任期制の自衛官で、弾薬を手渡す「迫撃砲弾薬手」だったとのこと。
捜査関係者によると、交番襲撃の直前、交番に設置された防犯カメラの映像に、交番前を通り過ぎる容疑者の姿が映っていたとのこと。
この時、中には警部補と60代の男性相談員がいた。
容疑者は交番の様子をうかがっていた可能性があり、その後、裏口に回ってドアをノックし、警部補が開けたところを襲ったとみられているとのこと。
捜査関係者によると、容疑者が、交番の裏口で警部補を刺したあと、血まみれの状態で拳銃を持ち、しばらく交番内を物色している姿が、交番内の防犯カメラに映っていたとのこと。
警部補は耐刃防護服を着ていましたが、凶器は防護服を貫通していなかったものの、刺された傷は三十数カ所あって、深いもので13センチにも達していたとのこと。
警察は、27日に行った現場検証で複数の銃弾を回収。このうちの1発は奥田小学校の仮設廊下に撃ち込まれていたということです。
小学校では、耐震工事のため、北館と南館を結ぶ仮設の廊下を設置していた。容疑者は、小学校の正門方向に県道を挟んだ脇道から発砲していて、およそ100メートル先にこの仮設廊下があるとのこと。
県警によると、学校の敷地内からは合計3発の銃弾が見つかったとのこと。警備員が撃たれた付近の地面と、小学校の仮設の渡り廊下からそれぞれ1発ずつ。さらに、渡り廊下を貫通して、校舎内の使われていない旧保健室の天井に1発がめりこんでいたという。当時、小学校には約400人の児童がいたとのこと。
***時系列***
2015年03月 陸上自衛隊に入隊。(18歳と推定)
2015年04月 金沢駐屯地に勤務
2017年03月 任期満了で退官、実家に戻る(20歳と推定)
2018年
04月 容疑者が富山市内のファストフード店でアルバイトを始める。
06月26日(火)(現在21歳)
12:00頃 容疑者がファストフード店でアルバイトに入る
12:30頃 容疑者が注意した店長を複数回殴る
13:00頃 容疑者が店を飛び出す
14:00頃 刃物を持った元自衛官(21)が交番を襲撃し拳銃を強奪。
14:07 交番にいた相談員が通報
14:10頃 小学校に警察から連絡。
その後 交番内を物色
その後 交番襲撃後20分ほど、周辺をうろつく
その後 100メートル離れた小学校の正門付近で男性警備員を襲撃
14:25頃 駆けつけた警官が発砲、身柄を確保。
15:30頃 男性警部補の死亡が確認
16:15頃 男性警備員の死亡が確認
06月27日 容疑者の自宅を家宅捜索。
こんなところですね。
自衛隊を退官してから、ファストフード店でアルバイトを始めるまでに1年のブランクがありますね。
この1年間は何をしていたのだろう?
で、最大の疑問である、動機に関わりがありそうな部分が事件直前に起きている。
アルバイト先でのトラブルですね。
容疑者にも、作業を指示したのが店長である事は理解していたと思うんですよね。
アルバイトを初めて2,3ヶ月と言うところでしょうが、それまでにも何度も指示を受けているはずです。
指示された内容も「店内の掃除」なので、理不尽な指示とは思えないですね。
その指示に対して「嫌です」と拒否しているのが分かりません。
他に優先すべき作業があるので「今はできません、この後やります」なら分かるんですけど・・・
答えが「嫌です」なので、単純に「やりたくない」と言う事なんでしょうね。
それだけなら、まだしも、殴ってますから、感情的になって押さえられなかったのかな?
それで、辞めると言って、店を出た。
まー店長を殴ってしまっては、辞めるしかないだろうとは思います。
しかし、気になるのはその直後に家族にLINEで店長を殴ったバイトを辞めると連絡してます。
これまでの報道ではこのLINEは当日とだけしか報道されていませんが、交番を襲撃してからこのLINEを送る時間は無いでしょうから、店を出た13時から交番を襲撃する14時までの間に送っていると推測しています。
この家族への連絡が私としては、ちょっと奇妙な行動に見えるんですよね。
バイトや仕事を感情的になって辞めた、なんて事は若年者ならありそうな話ですよね。
しかし、家族にとっては特に緊急に対応が必要な事では無いので、帰宅してから話せば済む話なんじゃない?と思うんですよね。
21歳で成人してるし、自衛隊で仕事もした、アルバイトもしている、仕事が嫌いとか、上司とソリが合わないから辞めるとなっても、それを直後にあえて、家族に連絡する必要があるのかな?
なので、これは「辞めてやったぞ」的な、「あてつけ」のような行動なのかもしれませんね。
家庭内でも親子関係はうまくいってないようですから、アルバイトは親に言われて仕方なく始めたというところなのかもしれませんね。
親が働けというから始めたけど、この仕事は自分には合わないんだよ、と言うところかもしれませんね。
しかし、親子関係がうまく言ってない家庭なら、これもありそうな話だと思います。
ところが、その直後に交番を襲撃して拳銃を強奪すると言う、破滅的な行動に出ています。
なにしろ、覆面もしてませんし、昼間に人目もはばからずに犯行を行っているのは、容疑者本人が破滅を望んでいたのではないか?という印象ですね。
この犯行が計画的な物なのか?それとも、感情爆発で突発的に起きた事件なのか?と言うのも気になる部分ではあります。
今のところの報道を見ると、凶器の刃物を4本用意している点は計画的に見える部分ではあります。
その一方で、拳銃強奪後に周辺を20分ほどうろついていたのは、この後、何をするか?考えていた時間のようにも見えますね。
まずは、拳銃を強奪する事が目的だったのかもしれませんね、強奪の過程で逆に警部補に射殺される事も覚悟していたのかもしれません。
で、拳銃は手に入れたけどその後どうするか?までは考えていなかったのかな?
最後も警官2人と対峙した時も逃げずに、襲い掛かってますから、射殺される事を望んでいたんじゃないかな?
ある種の間接自殺なのかもしれませんね。
このあたりは、その後の供述を待つしか無いのですが・・・
続きは次回書きますね。
参考リンク
富山県富山市元自衛官交番襲撃事件(6月27日までの報道)
富山県富山市元自衛官交番襲撃事件(6月29日の報道)
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