« 東京都町田市高齢者施設女性殺人事件 | トップページ | 鹿児島県平川動物公園ホワイトタイガー死亡事故 »

2018/10/05

富山県富山市元自衛官交番襲撃事件(7月4日以降の報道)

中断していた富山の事件の続報です。
1)容疑者(21)が事件前、アルバイト先のファストフード店に凶器の刃物を持ち込んでいた可能性が高いとのこと。
捜査関係者によると、店周辺の防犯カメラに容疑者が歩く様子が映っており、交番には徒歩で移動したとみられる。一方、店から交番までの距離は約1.7キロあり、多数の刃物を購入できる時間は限られ、県警は容疑者が凶器をあらかじめ用意していた可能性があるとみて入手先などを調べているとのこと。

2)容疑者の男は奥田小学校に向けて最初に発砲した際、警備員の姿が見えていなかったとのこと。
防犯カメラの映像を確認したところ容疑者が小学校に向けて1回目に発砲した時、死亡した警備員は画面左の建物の影にいたとのこと。
さらに、別の位置に自転車の男性、こちらにはジャケットを羽織った男性がいましたが、いずれもターゲットになっていなかったとのこと。

2発の銃弾が小学校東側の仮設廊下にあたったあと容疑者は道路を渡って正門付近にいた警備員に至近距離から発砲。
防犯カメラの映像から警備員は当初から狙われていたわけではないことがわかったとのこと。

3)「実は容疑者は数回、奥田交番を訪ねては道を聞くなどしていた。犠牲になった警部補と顔見知りで裏口を把握。当日、その戸を激しくたたいて警部補にドアを開けさせ、隙をついて刃物で襲いかかったようだ」(捜査関係者談)

4)動機について容疑者の親族の談

「昔から両親とは折り合いが悪く、中学くらいになると家庭内暴力が頻繁にあって何度も家にパトカーが駆けつけていた。お母さんの顔が腫れたり、容疑者は警察から羽交い締めにされ、とめられたりしていた。両親は家庭内暴力から逃れるため、知人宅に逃げたこともあった。高校は行かず、バイトなどをし、18歳で自衛隊に入った。これでちゃんとした社会人になってくれたらと家族は喜んでいたが、自衛隊でも人を殴り、辞めざるを得なくなったそうです。お父さんもガッカリしていた」とのこと。

同級生の談。

「いつもポツンと一人という感じで存在感がないタイプで、中学2年ぐらいで不登校になった。軽く冗談を言われたぐらいでも急にブチ切れて同級生に殴りかかっていた。お父さんはPTA役員などもやっていて、キチンとした人だった」とのこと。

5)捜査関係者によりますと容疑者は逮捕された時、腕をけがしていて、交番内からは容疑者の血痕が複数見つかったととのこと。
交番内の防犯カメラには、拳銃を構える容疑者の姿が映っていたことから、血痕はこの時についたものとみられます。
また、交番近くの路地からは腕などに巻く止血帯(しけつたい)が押収されていて、この止血帯から容疑者の血液が検出されたほか、容疑者の目撃情報があった場所からも本人の血痕が複数見つかっているとのこと。
警察は容疑者が交番の裏側で警視(2階級特進)から拳銃を奪う際、反撃を受けて腕を負傷し、流血した可能性が高いとみて調べているとのこと。

6)捜査関係者によると、容疑者は脊椎損傷で下半身が不自由になっているとみられ、一般の患者とは隔離された状態で入院しているとのこと。

さて、こんなところですね。
会話ができるぐらいには回復しているようですが、取り調べは進んでいるのかな?

最初に1)の情報について補足しますと、容疑者の自宅とアルバイト先の距離は徒歩と電車で約50分かかる事から、一度自宅に戻ってから交番を襲うには時間が間に合わないと言う事ですね。

この日、あらかじめ凶器を用意して交番襲撃を予定していた可能性が出てきたわけです。
アルバイト先の店長とのトラブルが原因で感情的となり、起こした事件では無いと言う事でしょうね。
逆に、交番襲撃を計画していた為に興奮状態やストレス状態で、感情的となり、店長を殴ったと言う可能性がありますね。

次に警備員の射殺は、直前まで警備員の存在に気付かなかったのだとしたら、咄嗟の犯行だった可能性があります。
いきなり視界に警備員が制服姿で現れたので、咄嗟に警官だと誤認して撃った可能性はあると思います。
ただ、交番襲撃を計画していたのなら、その後の行動も計画していた可能性があったので、校門前に警備員がいる事を知っていたのか?と言うのは気になりますね。

3)交番との接点の有無については、はっきりしませんが・・・道を訪ねる事ぐらいはあってもおかしくないかもしれませんね。

4)はある程度予想していた事ですが・・・両親が家を出るほど激しい家庭内暴力だったんですね。
学校でも暴力的で孤立、それで不登校になって、さらに暴力を加速させてしまったのかな?
高校も進学できず、家にいても孤立するだけなので、自衛隊へ入隊と言う流れなのかな?

ただ、これまでの報道では自衛隊内で問題は無かったと言う事だったと思いますが、自衛隊内でも暴力を振るって、退官する事になったようですね。

中学から暴力的で結局、問題解決の方法として暴力しか考えれない人間になっていたのかもしれませんね。
自衛隊にも居られず、家にも居場所がないとなると・・・自暴自棄になってもおかしくないのかもしれません。

6)で下半身不随ですか・・・もう暴力を振るうどころの話では無いですね。
これまでの人生観が変わってしまってもおかしくないかもしれませんが・・・逆に、破滅願望を加速してもおかしくないですね。

交番を襲撃して警官を殺害、拳銃を強奪、罪の無い警備員を射殺ですから、責任能力に問題がなければ死刑の確率は高いですね。
本人がそれを望んでいたのか?それとも、他に目的があったのか?
こうなってしまっては、正直に話してくれるんじゃないのかな?と期待しています。

でも、改めて思いますが、教育って大切で、そして難しいですね。

続報を待ちましょう。

参考リンク
富山県富山市元自衛官交番襲撃事件(6月29日の報道)
富山県富山市元自衛官交番襲撃事件5(一審判決)

|

« 東京都町田市高齢者施設女性殺人事件 | トップページ | 鹿児島県平川動物公園ホワイトタイガー死亡事故 »

コメント

人間教育についてのマニュアルやガンドラインは誰が示すのでしょうか?道徳教育を復活しようとすれば反対という人もいる。人間も動物と同様で乳幼時期の養育を誤れば手に負えなくなるものもいます。

投稿: 亀さん | 2018/10/07 20:04

亀さん、こんにちは

人間教育についてのガイドラインみたいな物は、文部科学省あたりが作るかもしれませんが・・・政府のやる事はお役所仕事になりそうで、あまり役に立つかわかりませんね。
亀さんの言う通り、仮にそのガイドラインの通りに教育しても、人間一人ひとり違うので、同じ結果になるとは限らないでしょうね。

なので、どちらかと言うと、このような事件の例を集めて最悪の事態にならないようにするにはどうするか?と言うな物を児童相談所とかスクールカウンセラーさん、警察あたりが協力してまとめてくれるとありがたいかもしれませんね。

しかし、それで解決とはいかないところが、教育の難しいところなんでしょうね。

投稿: ASKA | 2018/10/09 10:01

富山市の交番襲撃事件で殺人未遂の疑いで現行犯逮捕され、その後、入院していた元自衛官、男性容疑者(22)が強盗殺人などの疑いで再逮捕されたとのこと。

投稿: ASKA | 2018/10/10 19:58

捜査関係者によると富山市の交番が襲撃された事件で、再逮捕された元自衛官の男が「拳銃を奪う目的で警察官を殺害した」と供述しているとのこと。

それは、そうなんだろうけど・・・警官を襲って拳銃を奪うと言うのは手段であって、最終的な目的では無いと思うんですよね。
奪った拳銃で何をするつもりだったのか?何の為に拳銃が必要だったのか?そちらが知りたいですね。

投稿: ASKA | 2018/10/11 19:03

奪った拳銃で自殺するつもりだったんでしょう 所謂 間接自殺ですね。

投稿: | 2018/10/13 05:16

名無しさん、こんにちは

拳銃自殺だとすると、拳銃を奪った直後に無人の交番で自殺する事もできたわけですよね・・・
なので、拳銃自殺が目的だと、この後、逃亡したりするのが説明できないと思うんですよね。

なので、拳銃を持った危険な犯罪者を「射殺」して欲しかったと言う、間接自殺なのかもしれませんね。

ただ、これを裏付ける情報があるのか?と言うのが問題ですね。計画的な犯行のようですから、遺書や犯行メモなどが出てくればはっきりすると思うのですが・・・

投稿: ASKA | 2018/10/14 15:01

恐らく奪った拳銃で学校内無差別乱射事件を起こし、最後は警官に撃たれて死ぬ、
または死刑の判決貰う。
そこらが目的なのかな?それはある意味間接自殺になりますね。

どうせ死ぬなら多くを道連れに小学校を目指す…附属池田小学校事件も間接自殺ですね、彼も元自衛隊でしたな。歩行者天国無差別殺人も間接自殺と言えます。

始めに自暴自棄、投げやり、自殺の選択があり どうせ死ぬなら世間に一泡吹かせてから死にたいと、甘えた考えですね。

ラスベガス乱射事件も最後は自殺の道選びましたね。
歪んだストレスの発散であり、悪夢でしょう。
間接自殺は=テロリストであり無理心中にも似たニュアンスですね。

投稿: | 2018/10/14 22:31

つまり間接自殺だろうと何であろうと、罪の無い他人を殺害してる事に代わりありません。
まして国民を守る警察官を殺害した時点であらゆる言い訳は通らないでしょう。

そればかりが無実の警備員さんまで殺害して。

警察官殺害した時点で反社会人、非国民、非人間と断定でき、射殺するのが本人の為にも成ります。

投稿: | 2018/10/15 18:35

名無しさん、こんばんは

間接自殺がテロリストと言うのには同意ですね。
政治的思想は無いでしょうが、無差別テロとあまり変わらないでしょう。

問題は、間接自殺を希望する人間を希望通りに射殺したり死刑にしても良いのか?と言うところです。

私は死刑反対派では無いのですが、間接自殺の志願者の希望を叶えてしまうと、同じ事を考える模倣犯が出ますよね。

その結果、また罪の無い人が命を落とす事になるかもしれない。

と言う事で、間接自殺の志願者については、あえて無期懲役にした方が、今後の模倣犯を減らす事になるのではないか?と思う面もありますね。

どちらが良いのか、正直なところ分かりませんね。

根本対策としては、間接自殺を希望する人間を作らないと言う事なんだろうと思いますね。

投稿: ASKA | 2018/10/18 19:35

ノルウェーの単独テロリストでしたか?
庁舎を爆破し、島でバカンスしてた学生たちを銃乱射で多くの犠牲者を出した犯人、裁判では無期懲役になりましたね。

独房がホテル並みのくつろげる環境で、ある意味羨ましささえ感じられました。

欧州の刑務所は囚人環境にも配慮してますね。

最近の日本も新設の刑務所はリゾートホテル並みの環境をテレビで紹介してました。

そんな俗世間から離れた暮らしを目指す犯罪者が出て来る事もまた考えられますね。

無論 希望する刑務所には行けませんが…

間接自殺者を社会から排除する方法のひとつが射殺、または無期懲役(隔離)になりますが、どちらとも現社会では受け入れられない思想の持ち主に対する配慮と思えます。
死刑か懲役かは悩むところですが、現在は被害者感情に配慮した死刑が主流ではないでしょうか。
選択の判断は悩むとこですが、突き詰めると安楽死を容認するかの選択に行き着くと思えます。
私は安楽死を選べる社会が理想と考えてます。

投稿: | 2018/10/19 23:34

続報です。

1)捜査関係者によると、容疑者は動機について「拳銃を奪うために警察官を殺した」と供述。さらに「行けるところまで行ってやろうと思った」とした上で、「どこかで射殺されると思った」と話しているとのこと。

2)警備員の射殺について「警察官だと思って撃ったが、警備員だった」と供述しており、警察官と見間違えて発砲した可能性があるとのこと。

3)容疑者は警備員を撃つ直前、小学校に向けて道路を挟んだ位置から2発発砲していて、警察は小学校に向けて発砲した動機についても調べているとのこと。

こんなところですね。
拳銃を奪う事が目的だったようですが、その後についてはノープランだったようですね。「行けるところまでいく」「どこかで射殺される」と言うのは、「射殺されるまで行く」って事なんでしょうね。

警備員については、コメントいただいた通り、警察官と見間違えたと言う事のようですね。

最後に拳銃を撃ちたいとか、そんな理由だったのかもしれませんが、その後はノープランでその場での思いつきの出たとこ勝負って事だったと言う事なのかな。
間接自殺についても、後付の可能性もありますね。結局は自暴自棄が全ての始まりなのかな。

投稿: ASKA | 2018/10/20 07:03

名無しさん、おはようございます。

死刑については、永山基準と言うのが死刑のガイドラインとなっていますね。死亡が3人以上は死刑、1人は無期、2人はボーダーラインと言う感じですね。これに残虐性や悪質性を判断して死刑を採用していると言うところですね。なので一審の裁判員裁判で死刑となっても2審で無期懲役となるケースも時々あるのが現実のようです。

病気などで余命宣告された患者さんが、苦痛から解放されたいと言う事であれば、安楽死については有りかと思います。

ただ、健康な人間が自殺する事は安楽死とはちょっと違う事になるのかなと思いますね。

投稿: ASKA | 2018/10/20 07:15

続報です。

1)富山県警は10月29日、警官に対する強盗殺人などの容疑で逮捕していた同県立山町の元自衛官、男性容疑者(22)を、警備員に対する殺人や別の警備員に対する殺人未遂の容疑などで再逮捕したとのこと。

2)逮捕容疑は6月26日午後2時25分ごろ、富山市久方町の路上から、市立奥田小学校の敷地にいた60代の警備員に2発発砲。更に小学校の正門付近で警備員の男性(当時68歳)の頭部を拳銃で1発撃ち殺害したなどとしているとnこと。

最初に撃たれた警備員は、弾丸が命中しなかったため無事だった。捜査関係者によると、容疑者は警備員について「警官と見間違えた」という趣旨の供述をしているとのこと。

こんなところですね。
うーん、校舎に向けて撃った2発銃弾の理由が分かりましたね。
学校敷地内に居た死亡した警備員さんとは別の警備員を狙撃したんですね。
その後、死角から死亡した警備員さんが現れて、咄嗟に警官と誤認して撃ったと言う流れのようです。

でも、どうなんだろう?最初に狙撃された警備員さんは、警備員と認識した上で狙撃したのだろうか?
この部分は意外に重要かもしれません。

警官だと思って狙撃したなら、警官に対する明確な殺意があったとなるし、警備員と認識していたなら、誰でも良いから殺害しようとしていたと言う事になるかもしれませんね。(もしかして視力が低いのかな?)
死亡した警備員さんが警官と誤認したと言う事なんですが、最初の警備員への狙撃理由によっては、誤認しなくても撃っていたと言う事になりそうです。
でもそうなると、交番周辺の住民や通行人を撃たなかった理由がわかりませんね。

警官は撃ってもOKだけど、一般人は撃ってはダメと言う理屈だったのか?
このあたりは、続報をまつしかなさそうですね。

投稿: ASKA | 2018/10/29 19:52

鑑定留置です。
富山地検は11月12日、強盗殺人などの容疑で逮捕された元自衛官、男性容疑者(22)=富山県立山町=の刑事責任能力の有無や程度を判断するため、鑑定留置を富山簡裁に請求し、認められたとのこと。
期間は来年3月11日までの4カ月とのこと。

投稿: ASKA | 2018/11/12 19:22

また富山の駐在所で富山大学の学生による警官襲撃がありましたな。

投稿: | 2019/01/24 19:03

名無しさん、コメントありがとうございました。

同じ富山市内で起きた昨年の事件に影響を受けたのかな?

投稿: ASKA | 2019/01/24 20:41

3月15日、起訴です。

富山地検は3月15日、元自衛官男性容疑者(22)を強盗殺人、殺人罪、銃刀法違反などで富山地裁に起訴したとのこと。

富山地検は昨年年11月から今月11日まで、事件当時の精神状態などを調べる鑑定留置を実施。専門家の鑑定結果を踏まえ、刑事責任を問えると判断したとみられるとのこと。

容疑者はこれまでの県警の調べに対し、「拳銃を持っている警察官なら、どこの交番でも、誰でもよかった」「(警備員を)警察官と見間違えて撃った」などと供述していた。

責任能力に問題が無いとなると、警官を襲って拳銃で強奪、警官1名を刺殺と警備員1名を射殺ですから、死亡が2名ですが、十分死刑に値する犯行だと思います。

被告が犯行当時の心境のままなら、全てを語り、死刑を希望するだろうと思いますが・・・事件から時間が経過した事で、何らかの心境の変化が起きていてもおかしくはないんですよね。
とは言え、事件の後遺症で半身不随?と言う事だと、より、死刑を強く望む心境になっているかもしれません。

公判でどんな証言をするのか?に注目ですね。

投稿: ASKA | 2019/03/15 19:18

富山地裁は1月9日、強盗殺人や殺人罪などで起訴された元男性自衛官被告(23)の刑事責任能力を調べるため、改めて精神鑑定を実施することを決めた。2月から数カ月間を予定しているとのこと。

被告を巡っては、捜査段階で富山地検が約4カ月間の精神鑑定を実施し、刑事責任能力を問えると判断、起訴した。だが捜査関係者らによると、公判前整理手続きで弁護側が起訴前の鑑定では不十分として再鑑定を請求。富山地検は「必要はない」と主張したが、富山地裁が退けたとのこと。

この事件は場合によっては極刑がでてもおかしくない事件なので、精神鑑定を慎重に行うのは良いと思いま。
一審の段階で複数の精神鑑定を行っておいた方が良いと思いますね。

最近は一審の死刑判決を二審が精神鑑定で回避する傾向があるように思います。

投稿: ASKA | 2020/02/17 19:46

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 東京都町田市高齢者施設女性殺人事件 | トップページ | 鹿児島県平川動物公園ホワイトタイガー死亡事故 »