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2018/11/11

静岡県浜松市闇サイト女性殺人事件その4(Iの初公判)

被告人Iの初公判(11月09日)

1)営利目的略取と逮捕監禁の罪に問われた大阪市生まれ、住所不定、無職の男性I(28)の初公判が11月9日、静岡地裁浜松支部で開かれた。罪状認否で被告は「間違いないです」と起訴内容を全面的に認めたとのこと。

2)冒頭陳述で検察側は被告が闇の仕事を紹介するインターネットサイトで、事件を主導した新潟県長岡市出身の男性A=当時(39)、事件後に自殺=の投稿を見つけ、連絡を取り合うようになったと指摘。

その後、男と直接会って「仕事は人さらいで運転手役を務めることを指示されていた」ことを明かした上、得られた利益は3人で分配すると伝えられていたと説明したとのこと。

女性が連れ去られた当日、浜松市内で男と死体遺棄罪などで起訴された名古屋市天白区原、無職の男性S(43)と合流した後、変装用のかつらを男性から渡され、市内スーパー駐車場で犯行の予行演習をしたとも語ったとのこと。

別の報道では
また、女性から奪った車を売って換金しようとしていたことや変装用のカツラなどを用意して周到な準備をしていたと批難したとのこと。

3)被告人質問で当時の状況を語りました。
女性を連れ去る直前、I被告らは、別の女性2人の後をつけていたことを明らかにし、ターゲットのいない無差別の犯行だったことを認めたとのこと。

無料通信アプリ「LINE」で「今から行くのがターゲット」との指示があったとのこと。

4)I被告は、弁護側からの被告人質問で、主犯格の男から連れ去りの目的についてどんな説明を受けていたか尋ねられると、「人身売買で10件やったら1件あたり100万円」などと答えたとのこと。

5)被告人質問では、4人目の存在も示唆。I被告は被害者を連れ回している際に立ち寄った先で、主導役とされる男が「依頼主に電話してくる」と一旦、車を降りたと説明。依頼主については「話したこともないし、見たこともない」と述べているとのこと。

6)被告人質問で、I被告は「人身売買と思った。100万円の報酬を(3人で)分配すると聞いた」と述べ、自殺した男が拉致する対象を選ぶようS被告に指示したと説明した。被害者については「亡くなったと思っていなかった。後悔しかない」と話したとのこと。

別の報道では
I被告は被告人質問で、連れ去る相手は事前に教えられなかったとし、連れ去る理由は「風俗関係で働かせると思った」と述べたとのこと。
I被告は27日朝に車を降り、同日夕に再び男らと合流。その際、女性の姿はなく「解放されたと思った」と説明したとのこと。また、男が何度も車を降りて電話をしていたことや「依頼主」という言葉を使っていたことも話し、他に関与した人物がいた可能性を示唆したとのこと。

7)検察側の冒頭陳述によると、I被告は犯行直前まで勤務していた風俗店で人間関係にトラブルを抱えていた。I被告は所持金が1500円しかなく、すぐに稼げる仕事を、とインターネット掲示板の呼びかけに応じたという。「一番大きかったのは食事と寝床を用意してくれたこと。5万円もらえればいいと思っていた」と犯行に及んだ理由を語ったとのこと。

8)検察官が姉が結婚式で着用する白いドレスを被害者が選んだことや母に「自分もこれを着たい」と話していたことなど生前のエピソードが語られると、徐々に顔が赤らんだ。「娘の命日が分からない。こんなことがあってよいのか」と非難する遺族の声を検察官が読み上げると、I被告は真っ赤な顔を両手でぬぐったとのこと。

後悔を口にしたI被告だったが、「(共犯の)S被告が決めた人を拉致するという認識だった」「運転だけでいいという考えだった」とあくまで従属的立場だったことを主張。

こんなところですが・・・新たな疑問が出ますね。
A)「10件やったら1件あたり100万円」これが微妙です。
これは、10件やるまで、報酬が支払われないと言う事なのか?本来なら、お金に困った人間を使うので、1件ずつ支払いが行われないと、IやSは困るでしょ?Iは所持金が1500円なんだし。

この「10件やったら」と言う条件が付く事が大きな疑問ですね。考えようによっては、9件まで実行させて、そこで依頼主が逃げたら、報酬は受け取る事ができないわけですよね?、どうも実行犯側にかなり不利な条件だと思いますね。

あるいは、主犯Aが報酬の支払いを先延ばしして、途中でAが逃亡すると言う計画もあり得るわけですよね。

B)ターゲットの選定をS被告が行うのはなぜか?
依頼主が存在するなら、依頼主からそれなりのオーダーがあったはずです。年齢や身長、容姿など。
それを聞いているのは主犯のAでは無いのかな?まーAがSに依頼主のオーダーを伝えて、Sに選定させると言う可能性はありますね。このあたりは、S被告の公判をまつしかないかもしれません。

C)依頼主は?
本当に依頼主は存在するのか?と言う疑問がまず最初ですね。例えば、「男が何度も車を降りて電話をしていた」と言う事なんですが、携帯電話なら通信記録が残っているはずで、相手が同一人物なのか?少なくとも同一の電話番号だったのか?と言うのは確認できるはずです。
仮に電話をしていたとしても、それが本当に依頼主なのか?は通話記録だけでは判断できませんね。
I被告とS被告が口裏を合わせている可能性も否定できません。

そして、なによりも疑問なのが、10人単位で人身売買を行うような組織が存在するとして、それをこの素人同然の3人組に仕事を依頼するのか?と言うのも大きな疑問ですね。頭の良い人間なら別の方法を考えると思います。

D)報酬の分配方法
均等に分配と言う事のようですが、これは、平等のようで不満がでる分配方法ですよね。
I被告は「車の運転だけ」と言う仕事になるわけですが、それだと、監禁の実行犯や、依頼主と金額を交渉する人間からすると、どうして「ただの運転手と同じなんだ?」と不満が出るはずです。
それを、主犯のAが最初から話しているのが疑問ですね。

私の印象としては主犯のAはどうしても、共犯者を集めたくて、最初から良い条件を出しているようにしか見えません。
金目当ての犯行なら報酬を3人で分配するよりも、最初から1人で実行しても良いはずですよね。方法はあるはずです。

E)ターゲットに選定されなかった2人が選定されなかった理由は?
ターゲットを無差別に選択していたとして、選定されなかった理由は何なのか?
ここも微妙なんですが、本当に無差別だったのか?と言う疑問ですね。
先の2人を選定しなかったのは最初からのシナリオなのではないか?
つまり、無差別と思わせる為の偽装なのではないか?と言うのも疑っているわけです。

そんな事をする理由があるのか?と言うのも疑問ではありますが・・・
被害者が殺害された本当の理由(動機)を隠す為の偽装と言うのは可能性としてあるかもしれませんね。

そうか、依頼主の依頼が本当は人身売買ではなく、被害者の殺害だったと言う場合ですね。
もっとも、依頼主の依頼と限らず、主犯Aの計画(動機)だったしてもおかしくありません。

F)被害者はなぜ殺害されたのか?
人身売買の為に拉致ったわけなので、本来なら殺害する理由がありません。
殺害してしまうと、依頼主の注文に応える事ができないし、その上、自分自身が殺人犯になってしまうわけで、主犯Aにとってそれを積極的に選択する理由は無いですね。

こんなところなんですが、ここまで考えて浮かんだのは・・・自作自演なのでは?と言う疑問です。
なぜAは共犯者を募ったのか?本当にAは人身売買を行おうとしていたのか?
もしかして・・・Aは自分の最後の自殺をドラマチックに演出して世間を騒がせる為に、被害者を殺害し、ネットの募集に応募した人間を利用しただけなのかもしれないと言う可能性もあるのかな?と感じました。
そう考えると、遺体の所持品を散乱させた事も説明できますね。

一方で、本当に人身売買組織があるのであれば、Aは自殺では無いのかもしれませんね。

今回の報道で驚いたのは、この証言は警察の取り調べでも最初から出ていた証言だろうと言う事です。
つまり、捜査段階で人身売買組織を摘発しようとして、警察はこの情報を出さなかった。
しかし、事件の全貌を知っている唯一の人間の主犯Aが死亡した事で捜査が難航し、時間切れでIの公判で世に出る事になったと言うことなのかな?

公判の行方に注目しましょう。

参考リンク
静岡県浜松市闇サイト女性殺人事件その3(掲示板の投稿)
静岡県浜松市闇サイト女性殺人事件その5(Sの初公判)

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コメント

人身売買…室蘭高校生行方不明事件のARIさんの先日のコメントを思い出しました。
やはりAは自殺かどうか疑わしい。

投稿: まーぷる | 2018/11/12 09:36

被害者の姉さんが新婚なんですね。
なるほど親族がマスコミを沈静化させる要望出したのは姉の嫁ぎ先に迷惑掛けたくない配慮からでしたか。

投稿: テキスタイル | 2018/11/12 18:21

人身売買、臓器売買組織 最近の事件でやたら取り沙汰されてる闇の組織ですね。

闇だから明るみには出ないのです。

相模原母子遺体遺棄事件、座間事件など臓器売買を疑う説も飛び交ってる現状 理解不明な事件にそのキーワードを填めると 不思議にも謎が解ける事も要因のひとつでしょう。

投稿: | 2018/11/13 22:13

***論告求刑公判(11月22日)***

1)静岡地裁浜松支部であり、検察側は懲役7年を求刑した。

2)検察側は論告で、被告が計画段階から積極的に加担したと指摘。「冷酷で強固な犯意の悪質極まりない犯行だ」と批判した。

「被告らと被害者は一面識もない。何ら落ち度のない被害者に想像しがたい肉体的、精神的な苦痛を与えた」と指摘。

被告が事件前にインターネットで逮捕監禁の罪について検索していたことや、女性を連れ去り、一度車を降りたあとにも人身売買や殺し屋に関するページを見た携帯の履歴を証拠として示した。

「行方不明」や「殺し屋」「裏仕事」などのワードがインターネットの閲覧履歴があった、と指摘されると「覚えていないです」と答えたとのこと。

3)弁護側は、被告の役割は従属的だったとして、寛大な判決を求めた。

「被告の役割は一貫して従たるもので、略取目的は聞いておらず運転手に徹していた。報酬は受け取っていない」

「運転手として従っただけで殺害を予期できなかった」として「適切な判断を求める」と述べたとのこと。

被告は事件に対する今の思いを問われると「運転手役だけという気軽な感じで参加して重大なことになって本当に申し訳ない気持ち」と話したとのこと。

4)被告は最終意見陳述で「事件に関与し申し訳ない」と謝罪した。

5)女性の姉の意見陳述:「人として倫理のかけらもない被告が今ここにいます。妹は想像を絶する恐怖と絶望の中で命を失った。拉致がなければ殺人もなかった。殺人の責任を取らないのであればなぜ妹を返してくれないのか」と述べたとのこと。

6)判決は12月20日の予定。

こんなところですね。
車を降りた後、人身売買を検索した履歴が残っているのは、人身売買の話を聞いた裏付けになるでしょうね。
報酬を受け取っていないのは、人身売買が成功した後に報酬を受け取る約束だったんじゃないのか?
連絡を待っていたら、別件で逮捕されたので自供した。
ニュースで遺体発見の報道を聞いて、S容疑者が自首した。
こんな風に考えた方が自然に思いますね。

運転手役で参加したとは言え、途中で人身売買の話を聞いているわけだから、やはり責められても仕方が無いと思いますけどね。

判決を待ちましょう。

投稿: ASKA | 2018/11/23 13:04

みなさん、こんにちは

確かに、Aは自殺かどうか疑問がありますね。
この事件の発覚当初に人身売買の報道が出なかったのは、警察が人身売買を捜査する為にこの報道を出さなかったと思うんですよね。
Aが電話で依頼主と連絡を取っていたなら、通信記録は捜査されていたはず・・・
もし、依頼主を逮捕するつもりなら、Iの公判がこのタイミングと言うのは、ちょっと都合が悪いと思うんですよね。
依頼主に警戒されて証拠隠滅や逃亡される恐れがありますよね。

検察はそれでも、逮捕できると踏んでいるのか?あるいは、逮捕できないと諦めたのか?
それとも、そもそも人身売買の話はAの作り話だったと判断したのか?

次は、Sの公判に注目ですね。

投稿: ASKA | 2018/11/25 08:45

S容疑者 今週6日に始まる初公判で起訴内容認めるようです、またすべて話すそうですよ。

投稿: | 2018/12/03 07:48

S容疑者の初公判始まりましたね

すべて話すと事前に語ってましたが、当日「もうひとりの仲間が指示する相手を拉致する」との事で夕方6時30分にジムから出てくるとの事でした。

完全に被害者に絞られてたようですね。

投稿: | 2018/12/07 07:37

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