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2019/08/07

兵庫県淡路島洲本市連続5人殺害事件その3(控訴審)

こちらの控訴審も見逃していました。
***控訴審初公判(2018年9月28日)***
 
控訴審初公判が9月28日、大阪高裁で開かれた控訴審の初公判で弁護側は1審判決には事実認定の誤りがあると主張し、検察側は控訴を退けるよう求めたとのこと。
 
 また、大阪高裁は被告の精神鑑定を行うことを決定。 被告は今後3度目となる精神鑑定が行われ、犯行時の責任能力の有無が調べられるとのこと。
 
 ***第二回公判(2019年7月17日)***
 精神鑑定を実施した医師が証人として出廷し、1審が認定した病名とは異なり、被告は「妄想性障害」だったとする診断結果を明らかにしたとのこと。
 
弁護側証言
医師は、被告が向精神薬の服用による精神疾患だったとする1審の鑑定結果を否定した。
 
「電磁波兵器による攻撃を受け続けていた」とする被告の発言などから「妄想性障害に罹患していた」と指摘したとのこと。
事件に「妄想は圧倒的な影響を及ぼしていた」と指摘したとのこと。
 
証人尋問で女性医師は、同被告が「電磁波攻撃から身を守る」などと主張した動機について「被害妄想しか考えられない」と指摘。妄想と本来の人格についての、どちらがどの程度事件に影響したかは「はっきりと分けては言えない」としたとのこと。
 
検察側証言
検察側の証人として1審で精神鑑定を実施した別の医師も出廷し、改めて被告は薬剤性の精神疾患だったと証言したとのこと。
 
「妄想は著しい影響を与えたが、人格機能は残っていた。病気は行動をコントロールできないほど重度ではなかった」と改めて述べた。
 
高裁はこの日、女性医師の鑑定書と男性医師の意見書を証拠採用した。次回公判は9月18日で被害者遺族が意見陳述し、同30日に結審する予定とのこと。
 
こんなところですね。
控訴審初公判の後に3度目の精神鑑定をうけていたので、第二回公判まで時間がかなり空いてしまったんですね。
どうも、精神鑑定の結果で弁護側と検察側の証言が対立していますね。
責任能力の有無の判断によって、結果が大きく変わります。
 
今後の公判に注目しましょう。
 

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コメント

ASKAさんは一審判決と控訴審での精神鑑定開始について最初の事件の記事のコメント欄に書いてましたよー
http://disktopaska.txt-nifty.com/aska/2015/03/post-4d95.html の
2017/03/22 19:07と2018/09/28 19:32ですね

投稿: つれづれ | 2019/08/25 00:52

つれづれさん、こんばんは

復帰後に急いで書こうとして、確認が漏れたようです。
ご指摘ありがとうございました。

投稿: ASKA | 2019/08/27 19:10

***第三回公判(9月18日)***

1)犠牲者の遺族4人が意見陳述

事件で母と兄夫婦を奪われた女性は「人を殺していいはずがないし、刑を減らされるような事情とはとても思えない」と訴えたとのこと。

女性は「被告や(被告の)親族から謝罪はおろか、一本の連絡もない」「私たちの家族を戻してほしい」などと死刑判決を求めたとのこと。

2)次回公判はは9月30日の予定
(次回で結審の予定)

遺族としては、死刑以外の判決は無いでしょうね。
ただ、今回の精神鑑定の結果が量刑にどう影響するのか?
公判の行方に注目ですね。

投稿: ASKA | 2019/09/19 19:33

***第四回公判(9月30日)***
結審しました。
弁護人は以下のように死刑判決を破棄するよう訴えた一方、検察官は控訴棄却(死刑判決支持)を求めたとのこと。

1)弁護人主張
「(完全責任能力を認めた)第一審判決には事実誤認がある」
「妄想が犯行に大きく影響していた」
「控訴審の精神鑑定結果を尊重し、『心神喪失または心神耗弱だった』として死刑判決を破棄すべきだ」

2)検察官主張
「被害者が寝ていた時間を選ぶなど合理的に行動していた」
「『5人を殺害すれば懲役刑になる』と理解するなど、善悪を判断して行動する能力は十分備えていた」
「殺害には計画性があり、完全な責任能力が認められる。死刑は維持されるべきだ」

***控訴審判決公判(2020年01月27日)***
大阪高裁は一審の死刑判決を破棄し、無期懲役を言い渡した。

1)裁判長は、「犯行動機は妄想でしか説明できず、妄想が犯行に与えた影響はきわめて大きい」と指摘し、犯行時に心神耗弱状態だったと認定しました。

「一審の基礎となった精神鑑定が信用できず、裁判員裁判と結論が異なることとなっても誠にやむを得ない」

別の報道では
「1審の鑑定は被告の病状を的確に捉えておらず2審の鑑定が妥当」

別の報道では
被告が「ささいな出来事から被害者が自分を攻撃する『工作員』と確信していたことは、妄想というほかない」と指摘。

そのうえで、「行動を制御する能力が弱まっており、心神耗弱状態だった」として、1審の死刑判決を破棄し、無期懲役を言い渡した。

***2月12日報道***
無期懲役とした大阪高裁判決(1月27日)を不服として、弁護側が最高裁に上告した。大阪高検は上告しておらず、最高裁で審理されても、被告に不利になる結論は選択できないため、死刑が適用されることはないとのこと。

上告は2月10日付。弁護側は公判で、被告が心神喪失か心神耗弱の状態だったと訴えていた。被害者の遺族らは検察側の上告を求めていたが、高検は「適法な上告理由を見いだせなかった」とするコメントを出していた。

***2月13日報道***
遺族(夫妻の長女、孫)は13日、代理人弁護士を通じてコメントを出した。全文は次の通り。(実名部分は伏せます)

1月27日に言い渡された大阪高等裁判所の「無期懲役」の判決に対して、検察庁が上告せず、一方で、被告人側が上告期限の日になり上告をしたと聞きました。

私たちは、検察庁に対して、上告をして最高裁判所の判断を仰いで欲しいと強く申し入れをしていました。それが叶わず、検察庁が上告をしないとする結論に対して、私たちは、「納得がいかない、なぜなのか」という強い憤りと疑問を感じています。

5人の生命を奪っておきながら、死刑判決を免れるという非常識な結論が許されるのか。私たちは、納得がいかない気持ちと憤りのみならず、このような結論が通ってしまい、事件が起きてからの約5年、この時間は一体、何だったのかと、空しささえも感じています。

被告については、この事件が発生する以前から、洲本警察署に相談するなどしていましたが、警察からの援助もないままに本件が発生し、警察からも裏切られた気持ちです。被告の家族らも、結局、私たちに対して何らの対応もすることなく、今まで経過し、嘘をつき逃げるのみです。

第一審の死刑判決に対して即日控訴した弁護団、今回の控訴審でわざわざ死刑判決を覆し、無期懲役判決を出した裁判長ら、我々被害者の味方はいないということが分かりました。

さらに、被告人側が上告をしたと聞き、未だに自らの犯行を正当化し、さらに上告までしたという被告人に対しては、衝撃と激しい怒りを感じるのみです。さらに、被告人の馬鹿げた主張のためのだけに、裁判がさらに続いていくという事態も耐えがたいことで、この怒りをどこにぶつけたらよいのか、どこに向けたらよいのか、分からない状態です。

この世界のどこかに、私たちの家族を殺害した人間が生活していると思うと、苦痛で仕方ありません。被告に死刑の可能性がなくなったことで、私たちは一生その事実に苦しみ続けなければなりません。

また、被告が、いつか生きて社会の戻ってくる可能性があると考えるだけでも、私たち遺族は恐怖でしかありません。時刻は、今なお、自らの犯行を正当化しており、そのような被告が社会に出てきたとき、同じ思考に基づいて、再び私たちに危害を加えるのではないかと、今から、本当に恐怖に怯えています。

被告が死刑にならないとしても、絶対に社会に戻ってきてもらいたくない、これ以上、私たち遺族を恐怖に陥れないで欲しい、一生を刑務所で終えて欲しい、と強くおもっています。

こんなところですね。
一審での精神鑑定の結論が否定されてしまっては、何のための精神鑑定だったのか?って事なんですけど・・・・
裁判長によって精神鑑定の重要性の判断にばらつきがあるような印象です。
さきほど出た熊谷のペルー人連続殺人事件も精神鑑定の結果、控訴審で死刑回避となる無期懲役になっています。

精神鑑定の運用方法と判断基準を明確にするべきだと思います。
精神科医によって判断が異なるのであれば、複数の精神科医による精神鑑定を行うべきですね。
更に、どんな場合に減刑するのか、しないのか?このあたりの判断基準を明確にするべきです。

財源の問題があるなら、裁判員裁判を止めて、裁判員への報酬を精神鑑定にあてればよいでしょう。こちらの方がよほど、公正公平な裁判になるのではないか?と思います。

投稿: ASKA | 2020/02/17 19:31

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